外出先でPC作業をしていて、「Wi-Fiがつながりにくい」「テザリングでスマホのバッテリーがすぐ減る」といった悩みを感じている方もいるのではないでしょうか。 そこで役立つのが、通信機能を内蔵したeSIM対応PCです。eSIMを使えば、スマホに頼らず、PC単体で安定したモバイル通信が可能になり、どこでも快適な仕事環境が手に入ります。
目次
そこで本記事では、eSIM対応PCの基本知識から選び方、設定方法、メリット・デメリットまで解説します。
さらには、HP・Lenovo・Dellなど主要メーカーの対応モデルや、Windows PCでの具体的な設定手順も詳しく紹介しています。
海外旅行を予定しており、旅先でPCを使いたいと考えている方は、スマホに海外向けeSIMを契約し、テザリングする方法もあります。
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料金は無料アプリをダウンロードするだけでチェックできるので、気になる方は確認してみてください。
eSIM対応PCの購入を検討する前に、まずeSIMや対応PCの仕組みなどを理解する必要があります。MacBookでの対応状況やPCでのeSIM利用が注目されている理由なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
eSIMとは、従来のように物理SIMカードを差し込むのではなく、PC本体に内蔵された専用チップに通信情報(プロファイル)をダウンロードして使う仕組みのことです。
これまでの物理SIMカードでは、通信会社を変えるたびにショップでカードを交換したり、海外で使う際には現地のSIMカードを購入して差し替えたりする手間が必要でした。
しかし、eSIM対応PCでは、通信会社のプロファイルをインターネット経由でダウンロードして、QRコードを読み取るだけで、すぐに利用を開始できます。
さらに、1台のPCに複数のプロファイルを保存できるため、「仕事用」「プライベート用」「海外出張用」など、用途に応じて簡単に切り替えも可能です。
外出先で頻繁に作業を行うモバイルワーカーや、出張の多いビジネスパーソンにとって、大きな利便性と効率の向上につながります。
eSIM対応PCには、専用のモジュールがあらかじめ内蔵されており、Wi-Fiが使えない環境でも、モバイル通信によってインターネットに常時接続できる設計です。
お使いのWindows PCがeSIMに対応しているかは、以下の手順で確認できます。
2025年現在、市場で入手できる主なeSIM対応PCには以下のようなモデルがあります。
これらのPCは、スマートフォンのテザリングに頼らず、自身でモバイル通信を行えるため、バッテリー消費を抑えつつ、安定した接続環境を保てます。
2025年6月現在、AppleのMacBookシリーズ(MacBook AirやMacBook Proなど)では、eSIMに対応したモデルは発売されていません。
Appleは、iPhone 11以降の機種やiPadの一部セルラーモデルでeSIMを積極的に取り入れてきましたが、MacBookにはまだこの技術を搭載していないのが現状です。
一方で、HP、Lenovo、Dellなどの他社は、ビジネス向けノートPCでのeSIM対応を進めており、モバイル通信機能を差別化ポイントとしています。
MacBookでモバイル通信を行いたい場合は、iPhoneのテザリング機能や、モバイルWi-Fiルーターを併用する方法が現実的です。
eSIM対応PCが注目されている最大の理由は、リモートワークやハイブリッドワークが一般的になり、どこにいても安定した通信環境が求められるようになったからです。
現在では、カフェや出張先、移動中など、あらゆる場所で作業を行う機会が増えているため、Wi-Fiに頼らず独立して通信できるeSIM対応PCは、安心と快適さをもたらします。
また、HPの「eSIM Connect」のように、5年間の無制限通信が含まれるサービスも登場しており、長期的な通信コストを抑えられる点も魅力です。
さらに、公共のWi-Fiを使わずに済むことで、情報漏洩リスクを軽減し、企業のセキュリティ対策にも貢献します。
こうした理由から、eSIM対応PCは単なる通信機能にとどまらず、企業のデジタル化を支える重要なインフラとして期待されています。
現在、eSIM対応PCは主にビジネス向けモデルに多く、「HP」「Lenovo」「Dell」などが主な取り扱いメーカーです。
まず「HP」は、法人向けに強く、5年間の通信付き「HP eSIM Connect」が特徴のメーカーで、eSIM対応PCは以下の通りです。
機種 | 特徴 |
HP Dragonfly G4 | 約1kgの軽量設計、高セキュリティモデル |
Elite x360 830 G11 | 画面が360度回転、Web会議向け機能が充実 |
ProBook 445 G11 | 低価格で導入しやすいスタンダードモデル |
「Lenovo」は、操作性と堅牢性に定評があるThinkPadシリーズが中心であり、eSIM対応PCは以下の通りです。
機種 | 特徴 |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 | 薄型・軽量、高精細14型ディスプレイ搭載 |
ThinkPad X1 Fold | 画面が折りたためる革新的デザイン |
Thinkpad X12 Detachable Gen 1 | 画面を外してタブレットとしても使用可能 |
最後に紹介する「Dell」は、堅牢性とセキュリティ重視のLatitudeシリーズが主力のメーカーであり、eSIM対応PCは以下の通りです。
機種 | 特徴 |
Latitude 9440 2-in-1 | 長時間バッテリーと静音設計 |
Latitude 7210/5410 | 扱いやすい標準ビジネスモデル |
それぞれの用途に応じて「携帯性」「セキュリティ」「コスト」など重視するポイントを明確にすることで、最適なeSIM対応PCが選びやすくなるでしょう。
eSIM対応PCのメリットは、以下の5つです。
メリットを一つひとつ詳しくみていきましょう。
eSIM対応PCの利点は、Wi-Fi環境がない場所でも、どこでも安定したインターネット接続を確保できる点です。
eSIM対応PCにはモバイル通信機能が内蔵されており、スマートフォンのように携帯電話の通信回線を直接使えるため、Wi-Fiに依存する必要がありません。
たとえば、カフェで混雑したWi-Fiが使いものにならない状況でも快適な通信が確保できたり、電車や新幹線での移動中でもオンライン会議に参加できたりします。
また、出張先のホテルで複雑なWi-Fi設定を行うことなく、すぐにネット接続できるほか、災害時に公共インフラが不安定な状況でも通信手段のひとつとして安心感があります。
このような「いつでも、どこでもつながる」環境が、モバイルワークの自由度を大きく広げ、ビジネスの生産性を高めてくれるでしょう。
eSIM対応PCを使用すると、テザリングに頼る必要がありません。
eSIM対応PCは直接携帯電話ネットワークに接続できるため、スマートフォンへの負荷がなく、両デバイスを最適な状態で利用できます。
たとえば、長時間の会議中にスマートフォンを他の用途で使用しながらPCで資料共有できたり、スマートフォンのバッテリーを温存したまま緊急連絡手段の確保が可能です。
また、PC専用の通信回線によって大容量ファイルの高速ダウンロードが可能なため、デュアルSIMを活用すれば仕事用とプライベート用の通信環境を使い分けることもできます。
さらに、PCとスマートフォンで異なるネットワークを同時利用することで、デバイスごとに最適化された通信環境を構築でき、長時間の作業や重要な業務において安定性と効率性の両立が実現できます。
eSIM対応PCでは、物理SIMカードの差し替え作業が一切不要であり、デジタルでプロファイルを管理できるため、通信プランの変更や海外利用時の手続きが簡単になります。
海外出張時には現地到着前にオンラインで現地eSIMを購入・設定でき、キャリア変更時もショップに行くことなく自宅でQRコードスキャンによる即時切り替えが可能です。
また、複数のプロファイルを同時に保持できるため、「国内用」「海外用」「プライベート用」の使い分けもできます。
さらに、eSIMは契約後すぐにサービスを開始できるため、通信環境の管理にかかる時間と労力が大幅に削減され、より重要な業務に集中できる環境をすぐに整えられます。
とはいえ、eSIM対応PCに買い替えるにはそれなりの予算が必要です。仕事での長期出張や海外への転勤など長期間滞在する場合は検討してもよいかもしれません。
ただ、数日間の旅行であればスマホに海外対応のeSIMを契約し、テザリングでPCを使用した方が低予算で利用できるでしょう。
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海外旅行でeSIMを使うメリットは、以下の記事で詳しく解説しています。
海外旅行にはeSIMがおすすめ!7つのメリットを一挙紹介します。
eSIM対応PCの通信では、携帯電話事業者の暗号化されたネットワークを利用するため、中間者攻撃や不正アクセスポイント攻撃などのリスクから保護されます。
また、企業にとってはIT管理者による遠隔でのプロファイル設定・削除というリモート管理によるセキュリティ強化も期待できるでしょう。
さらには、eSIM通信とVPNの組み合わせによる二重セキュリティや、HP Protect and Traceのような遠隔データ消去機能も利用可能です。
特にビジネス利用において、このセキュリティ強化は企業の情報資産保護と従業員の安全な働き方の両立を実現する重要な要素となり、法人向けのeSIM対応PCの導入が進む理由のひとつとなっています。
eSIM対応PCでは、PC内蔵の通信モジュールが直接ネットワークに接続するため、スマートフォンへの負荷がなく、両デバイスのバッテリー寿命を最大化できます。
たとえば、8時間の長時間会議でもスマートフォンのバッテリーを温存できるため、カフェでの終日作業時にモバイルバッテリーの持参が不要になります。
また、災害時にはスマートフォンを緊急連絡用に確保でき、PC用とスマートフォン用の電力を個別に最適化することで効率的な電力管理が可能です。
eSIM対応PCの利用により、デバイスごとの負荷が分散されて、バッテリーの電力効率が最適化されるため、より身軽で効率的なモバイルワークが実現できるでしょう。
eSIM対応PCのデメリットは、以下の4つです。
注意点をおさえたうえで、eSIM対応PCを効果的に活用しましょう。
現在、eSIM対応PCは種類が少なく、HP、Lenovo、Dellなどの一部メーカーが中心であり、主にビジネス向けの高価格モデルに限られています。
eSIM機能を使うには専用の通信チップを内蔵する必要があり、製造コストが上がるためにメーカーが法人向けの高性能モデルに優先して搭載しているからです。
2025年6月現在、AppleのMacBookシリーズもeSIMに対応しておらず、富士通やVAIOといった国内メーカーでも対応機種はごく一部にとどまっています。
また、価格帯もおおむね15万円以上と高く、予算面でも選択肢が限られるでしょう。
そのため、現段階で購入を検討する場合は、自分の利用目的と予算に合ったモデルを慎重に選ぶ必要があります。
eSIMを使うには、スマートフォンとは別に通信プランを契約する必要があるため、月々の通信費が増える点に注意が必要です。
たとえば、個人向けのプランで月額3,000円台から、法人向けでは5,000円〜10,000円程度の料金がかかるケースもあります。
さらに、海外で使う場合には、現地の通信会社と契約したり、国際ローミング料金が発生したりするため、追加費用がかかることもあるでしょう。
導入前には、現在の通信費と比較してどれくらい増えるのかを計算し、テザリングやモバイルWi-Fiルーターなど他の手段とあわせて、費用対効果をよく検討しておくことが大切です。
数日間の海外旅行であればスマホに海外対応のeSIMを契約し、テザリングでPCを使用した方が低予算で利用できるでしょう。
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eSIMを使った通信では、データ量が上限を超えると速度が制限されることがあるため、動画視聴や大容量ファイルのダウンロードがスムーズに行えなくなることがあります。
また、地下や山間部などでは通信状況が不安定になったり、混雑しやすい時間帯には通信速度が遅くなったりすることも考えられるため、事前に確認しておくことが重要です。
重要な業務や会議の際は、安定したWi-Fi環境との併用も検討しておきましょう。
eSIMを使っているPCを新しい機種に買い替える際、通信の設定を引き継ぐ作業がやや複雑で手間になります。
物理SIMカードであれば、新しいPCへの差し替えと簡単な処理で済みますが、eSIMでは再設定が必要になるからです。
具体的には、旧機種で使っていたプロファイルを削除し、新機種で再ダウンロードしなければなりません。
プロファイルを再取得するにはQRコードを再発行したり、通信会社との手続きが必要だったりすることもあり、準備に時間がかかります。
あらかじめ通信会社のサポートページで手順を確認し、不明点は事前に問い合わせておきましょう。
eSIM対応通信事業者を以下の4つに分けて、料金プランを紹介します。
それでは詳しくみていきましょう。
大手通信事業者のeSIMは、通信の安定性と使えるエリアの広さが魅力で、信頼性の高い選択肢です。
大手キャリアの料金と特徴は、以下の通りです。
キャリア | 月額料金 | 特徴 |
ahamo | 月額2,970円で月20GBまで | 海外82カ国でそのまま使えるため、出張や旅行が多い方にぴったり |
povo | 基本料金が0円 | 必要なときだけデータを追加できる「トッピング制」を採用しており、柔軟に使える |
LINEMO | 月額990円で3GBまで | LINEアプリの通信がカウントされない「LINEギガフリー」が含まれている |
楽天モバイル | 月額3,278円で使い放題 | 使ったデータ量に応じて料金が自動で変わる仕組みであり、使わない月は安く抑えられる |
これらのキャリアは、店舗での対面サポートや24時間対応のカスタマーサービスを提供している場合もあるため、はじめてeSIMを使う方でも安心してはじめられるでしょう。
格安SIMを提供するMVNOは、料金を抑えたい方や、通信量が少ない方にとって魅力的な選択肢です。
MVNOでは、大手キャリアの回線を借りてサービスを提供しているため、通信の品質は一定の水準を保ちつつ、価格は比較的リーズナブルに設定されています。
主なMVNOの会社と料金を、以下に紹介します。
会社 | 料金と特徴 |
IIJmio | 月2GBで440円から最大55GBで3,540円まで幅広いプランを用意 |
HISモバイル | 月額550円(1GB)と安く、さらに100MB未満の月は280円のリーズナブルな料金設定 |
ただし、MVNOは昼休みや夕方など利用が集中する時間帯に通信速度が遅くなることがあります。また、サポート体制もオンライン中心で、電話対応や店舗でのサポートは限定的です。
そのため、料金を重視しつつ月の使用量が10GB以下という方には、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
企業向けのeSIMでは、通信機能に加え、セキュリティや管理のしやすさを重視したプランが提供されています。
たとえば「HP eSIM Connect」は、PCの購入時に5年間のデータ通信がセットになっており、IT管理者が以下のような機能を活用して全社の通信設定を一括で管理できるのが特徴です。
また、大手キャリアも法人専用サービスを展開しており、月額5,000円から10,000円程度で、以下の管理機能を利用できます。
さらには、従業員に一斉に設定を配布したり、退職時にはデータをすぐに削除できたりするなど、企業内で柔軟な対応ができる点も魅力です。
海外旅行や出張でよく使われる海外利用向けeSIMは、専門プロバイダーが提供しています。
プロバイダーによってさまざまな国での利用に対応しており、現地に到着する前にオンラインで契約・設定ができるのが大きな利点です。
従来の国際ローミングは費用が高くなりがちですが、海外利用向けeSIMでは現地の通信会社と直接契約しているため、料金が大幅に安くなっています。
eSIMは、海外に頻繁に行く方にとって、従来のローミングよりも経済的で使いやすい選択肢としておすすめです。
ただし、数日間の海外旅行であればスマホに海外利用向けeSIMを契約し、テザリングでPCを使用した方が低予算で利用できる可能性があります。
「トリファ(trifa)」は世界200か国のeSIMが購入可能で、プランによってはテザリング対応のものもあります。料金は無料アプリをダウンロードするだけでチェックできるので、気になる方は確認してみてください。
eSIM対応PCを購入する時の注意点は、以下の4つです。
注意点を理解したうえで、eSIM対応PCの購入を検討しましょう。
eSIMを利用するには、PC本体がその機能に対応している必要があります。
現在販売されているPCの多くはeSIM非対応であり、主にHP、Lenovo、Dellといったメーカーのビジネス向けモデルが中心です。
お使いのWindowsPCが対応しているかを確認する手順は、以下の通りです。
また、メーカーの公式サイトで「eSIM対応」や「5G/LTE内蔵」といった記載があるかもあわせてチェックできます。
eSIM対応PCかどうかの確認を怠ると、購入後にeSIMが使えないといったトラブルにつながるため、複数の方法でしっかり確認しておきましょう。
eSIMの通信会社を選ぶ際には、使用エリアでの電波の届きやすさや、実際の通信速度を事前にチェックしておくことが大切です。
携帯通信の品質は場所によって変わりやすく、地下や山間部、ビルの中などではつながりにくいことがあります。
各社の公式サイトではエリアマップが公開されているため、利用予定の場所が対応しているかを事前に確認しましょう。
エリア外や低速の環境では、本来の性能を発揮できないことがあるため、短期間のプランで通信状況を試してから本格的に契約するのもおすすめです。
eSIMプランには、月に使えるデータ量に上限がある場合が多く、その上限を超えると通信速度が低下してしまいます。
そのため、購入前にプランの容量と超過したときの対応方法を必ず確認しておきましょう。
たとえば、多くのプランではデータ通信料の上限を超えると128kbps〜1Mbps程度に制限され、動画視聴やファイルのダウンロードに時間がかかるようになります。
海外向けeSIMでは、期間の延長やデータ追加ができないプランもあるため、慎重に選ぶ必要があります。自分の月間データ使用量を把握したうえで、余裕を持った容量のプランを選びましょう。
eSIMは便利な反面、設定時にトラブルが発生することもあるため、サポート体制がしっかりしているかを事前に確認しておきましょう。
物理SIMカードと違い、eSIMの設定はやや複雑であり、QRコードの読み取りエラーやプロファイルの重複、アクティベーションの失敗などが起こることがあるからです。
大手キャリアは24時間365日の電話サポートや、店舗での対面サポートを用意しているため安心して利用できます。
MVNOの場合は、平日日中のみの対応やメール中心のサポートが多く、問い合わせから解決までに時間がかかりやすく、注意が必要です。
さらに、設定には安定したWi-Fi環境も必要なため、初心者の方は日本語で24時間対応のサポートがある事業者を選ぶと安心です。
Windows PCでのeSIM設定手順は、以下の通りです。
手順に沿って、設定を進めていきましょう。
eSIMの設定をはじめる前に、使用するPCがeSIMに対応しているかを確認しましょう。
Windows PCでは、設定画面から以下の手順で対応状況を確認できます。
一方で、該当メニューが表示されなかったり、「SIMが検出されませんでした」と表示される場合は、eSIM非対応の機種です。
また、Windows 11が必要な場合もあるため、「設定」→「システム」→「バージョン情報」でOSの確認も行いましょう。
失敗しないためには、購入前や設定前には実機で確認するか、販売店やメーカーサポートへ問い合わせることをおすすめします。
eSIMを利用するには、通信事業者から提供されたプロファイルをPCに追加する必要があります。
PCによる設定手順は、以下の通りです。
また、QRコードを使う場合は「利用可能なプロファイルを検索してダウンロードする」を選び、内蔵カメラでQRコードを読み取ります。
うまく読み取れない場合は、「アクティベーションコードを入力する」を選び、通信事業者から提供されたコードを手動で入力してください。
また、複数のプロファイルを使う予定がある場合は、「仕事用」「プライベート用」など、わかりやすい名前を設定しておくと管理がしやすくなります。
eSIMプロファイルを追加しただけでは、すぐにインターネットに接続できるわけではありません。
プロファイルを有効にし、実際にデータ通信が使える状態になっているかを確認する必要があります。
通信を有効にするための手順は、以下の通りです。
正しく設定できている場合は、画面上部に携帯電波のアイコンが表示されます。
複数のプロファイルがある場合には、現在使っていないプロファイルを「使用停止」にしてから、新しいものを「使用中」に切り替えることが可能です。
通信が正しく動作しているかを確認してから、次の接続テストに進みましょう。
最後に、設定したeSIMでインターネットに接続できるかを確認します。
GoogleやYahoo!など軽めのWebサイトを開いてみて、正常に表示されるかをチェックしましょう。
ただし、Wi-Fiが有効になっていると正確に確認できないことがあるため、テスト中はWi-Fiを一時的にオフにするのがポイントです。
もし接続に失敗した場合は、以下の対処法を試してみてください。
それでも解決しないときは、契約している通信事業者のサポートに相談しましょう。
eSIM対応PCは、Wi-Fiに依存せず外出先でも安定した通信ができる、次世代のビジネスツールです。
スマートフォンのテザリングに頼らず、PC単体でモバイルネットワークに接続できるため、出張先や移動中でも業務を止めることなく進められます。
eSIM対応PCの購入を検討する際は、対応可否、通信エリア、データ容量制限、サポート体制などを事前に確認しておきましょう。また、海外出張時にはeSIMを活用した柔軟な通信手段の確保も重要です。
数日間の海外旅行であればスマホに海外対応のeSIMを契約し、テザリングでPCを使用した方が低予算で利用できる可能性があります。
「トリファ(trifa)」は世界200カ国のeSIMが購入可能で、プランによってはテザリング対応のものもあります。料金は無料アプリをダウンロードするだけでチェックできるので、気になる方は確認してみてください。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。