ドバイは近未来的な高層ビル群とアラビアンな旧市街が共存する、中東屈指の観光都市です。ブルジュ・ハリファやドバイモール、デザートサファリを目当てに、年間数百万人もの旅行者が世界中から訪れています。 ただし、出発前に確認しておきたい重要な事実があります。外務省は2026年3月、中東地域の軍事情勢の悪化を受けてUAE全土の危険情報をレベル3(渡航は止めてください)に引き上げました。これは観光地の街中が危険になったためではなく、地域の軍事情勢が理由です。渡航を検討する場合は、最新の外務省情報を必ず確認したうえで判断してください。 この記事では、外務省の最新の危険情報を踏まえたうえで、ドバイの街中の治安状況、旅行者が遭いやすいトラブル、UAE独自の文化的ルール、緊急連絡先までをわかりやすくまとめました。ドバイの旅を安全に楽しむための情報を、出発前にひと通り確認しておきましょう。
目次

ドバイが位置するUAE(アラブ首長国連邦)の治安情報は、2026年に入って大きく動いています。まず現在の外務省の危険情報と、その背景を正確に理解しておきましょう。
外務省は2026年3月5日、UAE全土の危険情報をレベル3(渡航は止めてください)に引き上げました。これはイスラエル・米国とイランの間で軍事衝突が発生し、イラン革命ガードがUAE国内の米軍基地を標的とした攻撃を行ったことが直接の契機です。その後も攻撃が断続的に続き、民間施設への被害も発生したため、外務省は渡航中止勧告を継続しています。
このレベル3引き上げは、ドバイの街中で一般的な犯罪が急増したためではありません。観光エリアの日常的な治安水準は依然として世界的に高いレベルにありますが、ミサイルや無人機による攻撃が周辺地域で発生しており、不測の事態に巻き込まれるリスクは否定できません。渡航を検討する際は、外務省の海外安全ホームページで最新情報を必ず確認し、自己責任のもとで慎重に判断してください。
軍事情勢を除いたドバイの日常的な治安は、世界的に見ても高い水準にあります。世界経済フォーラム(WEF)が発表した2024年版の観光競争力レポートでは、UAEは「治安・セキュリティ」部門で世界2位にランクインしており、日本やシンガポールと並ぶ安全な国として評価されています。
これはUAE政府が観光立国として治安維持に多大な投資をしているためで、市内各所にAIと連動した監視カメラが設置され、警察の巡回も充実しています。日本人旅行者が日中の観光エリアで重大な事件に巻き込まれる可能性は低いものの、油断は禁物です。財布のスリや置き引き、タクシー詐欺など軽度の犯罪は一定数発生しています。
ドバイはイスラム教を国教とするUAEの一首長国です。日本の常識では問題のない行動が、現地では違法となるケースがあります。飲酒可能な場所の制限、服装の規定、撮影の制限など、日本とは異なる法律が外国人にも適用されることを事前に把握しておきましょう。知らずに違反した場合でも、罰金や身柄拘束の対象となります。
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ドバイの中でも、観光客が集まる場所や人通りの少ない旧市街では、特定のトラブルが発生しやすい傾向があります。エリアの特徴と具体的な注意点を確認しておきましょう。
デイラはドバイ・クリーク(水路)の北側に広がる旧市街エリアで、オールドドバイとも呼ばれます。ゴールドスークやスパイススーク、テキスタイルスークなどが集まる観光スポットですが、他のエリアと比べて低所得者層や出稼ぎ労働者が多く、スリやひったくりが発生しやすい場所です。
混雑した市場(スーク)では財布のスリが起きやすく、観光客が多い時間帯は特に注意が必要です。貴重品はボディバッグや前ポケットに分散して管理し、スマートフォンや財布をむき出しにしたまま歩くのは避けましょう。夜間は人通りが減る通りも出るため、明るい時間帯に観光を済ませるのが安全です。
ドバイモールはドバイを代表するショッピングモールで、多くの観光客が訪れます。施設内は警備が充実していますが、外部の歩道付近では写真撮影に乗じてチップを要求したり、格安ツアーや偽タクシーに誘導したりする詐欺的行為が確認されています。
「写真を撮ってあげる」と話しかけてきた人物が後から高額な料金を請求するケースや、SNSやチャットアプリ経由で「格安VIPツアー」を装い、支払い後に連絡が途絶える詐欺も報告されています。見知らぬ人からの誘いには慎重に対応し、公式の観光窓口やホテルのコンシェルジュに相談することをおすすめします。
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ドバイで日本人旅行者が実際に遭遇する可能性が高いトラブルには、いくつかの典型的なパターンがあります。手口を事前に知っておくことで、被害を未然に防ぎやすくなります。
ドバイでは非公式のタクシー(白タク)によるぼったくりが報告されています。正規のタクシーはメーター制ですが、非公式タクシーは出発前に提示した金額を大幅に上回る料金を請求してくることがあります。中には乗車後に遠回りをして高額を請求するケースもあり、注意が必要です。
安全に移動するには、公式タクシーの「RTA(ドバイ道路交通局)タクシー」か、CareemまたはUberなどの配車アプリを利用するのが最も確実です。配車アプリは乗車前に料金と経路が確定するため、降車時のトラブルを防げます。ホテルやショッピングモールからの配車依頼もトラブル回避に有効です。
観光客が多く集まるスーク(市場)や、ドバイモール周辺ではスリや置き引きが発生しています。混雑した場所ではリュックを体の前に抱えるか、チャックのあるバッグの外ポケットに貴重品を入れないようにしましょう。テーブルに置いたスマートフォンや、椅子の背にかけたバッグが盗まれるケースもあります。
SNSやマッチングアプリを通じた詐欺にも注意が必要です。ロマンス詐欺(恋愛感情を装い金銭を要求)や、暗号通貨投資への勧誘を装った詐欺がドバイ旅行者を狙って発生しています。オンライン上で知り合った人物からの金銭的な提案には応じないでください。
ドバイは女性ひとり旅でも比較的安全な都市ですが、いくつかの注意点があります。夜間の繁華街やバーで知り合った人から飲み物に薬物を混入される「ドリンクスパイキング」の被害が報告されており、初対面の人からもらった飲食物には口をつけないことが大切です。
また、深夜の路地や照明の少ない場所への単独行動は避けましょう。ドバイのメトロには女性専用車両が設けられており、タクシーには女性専用のピンク色のタクシー「She Taxi」もあります。これらを積極的に活用することで安全度を高められます。

ドバイではイスラム法に基づいた法律が外国人にも適用されます。知らずに違反すると罰金・拘束・国外退去の対象になりかねないため、事前に把握しておきましょう。
UAEでは、アルコールの提供はライセンスを持つホテルのバーやレストランに限られています。許可された場所以外での飲酒や、公共の場で酩酊状態で歩く行為は法律で禁止されており、警察に発見されると罰金や拘禁の対象となります。飲酒可能年齢は21歳で、外国人にも適用されます。
飲酒後に酩酊状態で外出することや、飲酒運転は特に厳しく取り締まられています。ドバイの飲酒ルールは一部の国と比べて厳格ですが、許可された場所での飲酒は問題ありません。ホテル内のバーやレストランを利用する際は、提供される場所と規則をしっかり確認しましょう。
モスクや政府施設を訪問する際は、服装に関する規定があります。肌の露出が多い服装は公共の場所では避けるべきとされており、モスクに入る場合は男女ともに露出を控え、女性はスカーフで頭を覆う必要があります。ビーチやプール周辺では水着の着用が認められていますが、モールや街中では控えましょう。
写真撮影についても注意が必要です。特に女性(イスラム教徒)の写真を許可なく撮影することは失礼であるだけでなく、法律上問題になる場合があります。政府機関や軍事施設、宮殿、橋梁などは撮影が禁止されており、違反した場合は身柄を拘束される可能性があります。公共の場で人物を撮影する際は、必ず許可を得てから行いましょう。
ラマダン(断食月)の期間中は、ムスリムが日の出から日没まで断食を行います。この期間は公共の場での飲食・喫煙は控えるべきとされており、外国人であっても人目につく場所で食事や水分補給をすることを避けるのがマナーです。
ラマダン期間中は多くの飲食店が日中に閉まることがありますが、ショッピングモール内のレストランなどは営業していることが多いです。ラマダン明けのイード(祭り)期間には街全体が活気づき、旅行者にとっても貴重な文化体験の機会となります。ラマダンの日程は毎年変わるため、渡航前に確認しておきましょう。
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ドバイへの旅行に必要な入国手続きとビザについて、2026年時点の最新情報を確認しましょう。
日本国籍者は、2024年8月1日以降、ビザなしでUAEに入国し最大90日間滞在できます。観光・短期出張のいずれも対象で、事前のビザ申請は不要です。これはUAEが日本に対して査証免除措置を拡大したためで、従来の30日から90日へと延長されました。
パスポートは入国時に残存有効期間が6か月以上あることが必要です。残存有効期間が短い場合は入国を拒否されることがあるため、旅行前に必ず確認しましょう。また、旅券の空白ページが入国スタンプ用に最低1ページ分必要です。90日を超えて滞在したい場合は、別途ビザの申請が必要になります。
UAEの通貨はアラブ首長国連邦ディルハム(AED)です。1AEDは日本円でおよそ44〜47円程度(2026年5月時点の推計)ですが、為替レートは変動するため、渡航前に最新レートを確認してください。
両替はドバイ国際空港、ショッピングモール内の両替所、市中銀行などで行えます。一般的にショッピングモールや市中の両替所の方が空港より良いレートです。クレジットカード(Visa・Mastercardが最も広く使える)は主要なホテルや商業施設で利用できますが、小規模の市場や屋台では現金のみの場合があります。一定額の現金を用意しておくと安心です。
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ドバイ滞在中にトラブルが発生した際に、すぐに連絡できる窓口を把握しておくことが重要です。スマートフォンが使える通信環境を整えておくことも、防犯対策の一つです。
UAEの緊急通報番号は、警察が「999」、救急が「998」、消防(民間防衛)が「997」です。観光客向けの非緊急相談窓口として、ドバイ警察の「901」もあります。日常的なトラブル相談や情報提供には901を、命にかかわる事態には999・998・997を使い分けてください。
オペレーターは英語での対応も可能なことが多いですが、深刻なトラブルの場合はホテルのフロントスタッフや日本語が話せる現地の方を介して連絡するとスムーズです。犯罪被害に遭った場合は、必ず警察に届け出て被害届(ポリスレポート)を取得しましょう。帰国後の海外旅行保険の請求手続きに必要となります。
ドバイには在ドバイ日本国総領事館(Dubai World Trade Centre 28階)があり、パスポートの紛失・盗難、事件・事故への対応、現地で身柄を拘束された際の連絡などに対応しています。代表電話番号は+971-4-293-8888です。
アブダビには在アラブ首長国連邦日本国大使館があり、代表電話番号は+971-2-443-5696です。渡航前に外務省の「たびレジ」に登録しておくと、現地の安全情報がメールで届き、緊急時に大使館・総領事館からの支援を受けやすくなります。登録は無料なので、出発前に必ず済ませておきましょう。
海外旅行中のトラブル対応は、スマートフォンが使えるかどうかで大きく変わります。配車アプリを使った安全な移動、地図アプリでの現在地確認、緊急連絡先への連絡、家族への安否報告など、いずれもデータ通信が前提です。
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現時点でUAE全土には外務省のレベル3(渡航中止勧告)が発令されています。これは中東地域の軍事情勢が原因であり、渡航を検討する際は最新の外務省情報を確認し、慎重に判断することが必要です。ドバイの街中の日常的な治安は世界水準で高いですが、スリ・タクシー詐欺・文化的禁止事項など旅行者が知っておくべき注意点もあります。事前に情報を把握し、通信環境を整えておくことが安全な旅への近道です。
ドバイ旅行を安全に楽しむためには、現地のルールと文化を理解し、通信環境を整えておくことが大切です。外務省のレベル3が発令されている状況では特に、最新情報を随時確認できるネット環境が欠かせません。
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ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。