
海外旅行の準備で意外と見落としがちなのが、国際線の手荷物ルールです。機内に持ち込める荷物のサイズや重量には航空会社ごとに細かな規定があり、知らずに空港へ行くと追加料金を請求されたり、大切な荷物を手放すことになりかねません。 特にLCC(格安航空会社)を利用する場合、大手航空会社とは持ち込み制限が大きく異なるため注意が必要です。液体物の100ml制限や、モバイルバッテリーの取り扱いなど、国際線特有のルールも押さえておきたいポイントです。 この記事では、国際線の手荷物に関するルールを機内持ち込み・預け荷物・禁止品目の3つに分けてわかりやすく解説します。JAL・ANA・ピーチ・ジェットスターなど主要航空会社の規定を比較表付きで紹介するので、出発前のチェックリストとしてお役立てください。
目次

国際線に搭乗する際、機内に持ち込める手荷物にはサイズと重量の制限があります。基本的なルールは「手荷物1個+身の回り品1個の合計2個まで」ですが、許容される重量やサイズは航空会社によって異なります。ここでは大手航空会社とLCCの違いを中心に解説します。
JALとANAの国際線では、機内持ち込み手荷物のサイズ上限は共通しています。3辺(縦・横・高さ)の合計が115cm以内、かつ各辺が55cm×40cm×25cm以内の手荷物1個と、ハンドバッグやショルダーバッグなどの身の回り品1個を持ち込めます。
重量制限は、手荷物と身の回り品の合計で10kg以内です。キャスターやハンドルの長さも寸法に含まれるため、スーツケースを選ぶ際は外寸を必ず確認しましょう。
規定を超える手荷物は搭乗ゲートや機内で預け荷物として貨物室に回されることがあります。とくに混雑するシーズンは収納スペースが限られるため、サイズに余裕を持った荷造りが安心です。
LCCは大手航空会社に比べて機内持ち込みの重量制限が厳しく設定されています。ピーチは手荷物1個と身の回り品1個の合計2個、総重量7kg以内が基本です。3辺の合計は115cm以内(各辺50cm×40cm×25cm以内)となっています。
ジェットスターも同様に合計2個、7kgまでが基本の持ち込み枠です。ただし一部の運賃タイプやオプションを購入すると合計14kg(1個あたり10kgを超えないこと)まで持ち込めます。
LCCでは重量チェックが厳格に行われるケースが多く、1kgでもオーバーすると追加料金が発生します。出発前に自宅でラゲッジスケールを使って重量を確認しておきましょう。
主要な航空会社の国際線における機内持ち込み規定を表にまとめました。
航空会社 | 個数 | サイズ上限(3辺合計) | 重量上限 |
|---|---|---|---|
JAL | 手荷物1個+身の回り品1個 | 115cm以内(55×40×25cm) | 合計10kg |
ANA | 手荷物1個+身の回り品1個 | 115cm以内(55×40×25cm) | 合計10kg |
ピーチ | 手荷物1個+身の回り品1個 | 115cm以内(50×40×25cm) | 合計7kg |
ジェットスター | 手荷物1個+身の回り品1個 | 115cm以内(56×36×23cm) | 合計7kg |
搭乗クラスや運賃タイプによって許容量が変わる場合もあるため、予約後に航空会社の公式サイトで最新情報を確認してください。

スーツケースなどの大きな荷物は、チェックインカウンターで預ける「受託手荷物」として扱われます。無料で預けられる個数や重量は航空会社・搭乗クラス・運賃タイプによって異なるため、事前の確認が欠かせません。
JALとANAの国際線エコノミークラスでは、1個あたり23kgまでの荷物を2個まで無料で預けられます。ビジネスクラスではJALが32kg×3個、ANAが32kg×2個です。ファーストクラスはJAL・ANAともに32kg×3個と、上位クラスほど許容量が大きくなります。
いずれのクラスでも、1個あたりの3辺の合計が158cm以内(JALは203cm以内)というサイズ制限があります。このサイズを超える場合や、重量が規定を超える場合には超過手荷物料金が発生します。
超過料金は路線やシーズンによっても異なりますが、1個あたり数千円から数万円かかるケースもあります。お土産を大量に買う予定がある場合は、帰路の荷物量も計算に入れておきましょう。
LCCでは、預け荷物は運賃に含まれておらず、別途オプションとして購入するのが一般的です。ピーチの場合、預け荷物は1個あたり20kgまでで、3辺の合計が203cm以内です。20kgを超えて32kgまでの荷物には重量超過料金が別途かかります。
ジェットスターでは20kg・25kg・30kg・35kg・40kgと5kg刻みで預け荷物の重量枠を購入できます。1個あたりの最大重量は32kgです。
預け荷物の料金は事前にオンラインで購入するほうが空港カウンターで追加するよりも安いのが一般的です。旅行の荷物量が読める場合は、航空券の予約時にまとめて購入しておくと費用を抑えられます。
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JALとANAの国際線における無料預け荷物の規定を搭乗クラス別にまとめました。
航空会社 | エコノミー | ビジネス | ファースト |
|---|---|---|---|
JAL | 23kg×2個 | 32kg×3個 | 32kg×3個 |
ANA | 23kg×2個 | 32kg×2個 | 32kg×3個 |
ピーチ | 有料(20kgから) | ー | ー |
ジェットスター | 有料(20kgから) | ー | ー |
上記は一般的な運賃タイプの場合です。ANAのBasic運賃など一部の割安運賃では預け荷物の無料枠が制限される場合があるため、予約時に確認してください。

国際線では、液体物の機内持ち込みに厳格な制限が設けられています。このルールは国土交通省の規定に基づき、すべての国際線で共通して適用されるものです。化粧品やヘアケア用品など、日常的に使うアイテムの多くが対象になるため、事前に正しいルールを把握しておきましょう。
国際線の機内に液体物を持ち込む場合、1つの容器あたり100ml(100g)以下でなければなりません。100ml以下の容器に入れた液体物を、容量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック製袋(縦横それぞれ20cm以下)にまとめて入れる必要があります。
この透明袋は1人につき1袋のみ持ち込み可能です。化粧水や日焼け止め、歯磨き粉、ヘアジェルなども液体物に該当するため、トラベル用の小分けボトルに詰め替えて準備しましょう。
中身が100ml以下であっても、容器自体が100mlを超えるサイズの場合は持ち込みが認められません。たとえば200mlのボトルに半分だけ入っている状態でもNGとなるため注意してください。
液体物の定義は一般的なイメージより広く、ジェル状・クリーム状・ペースト状のものも含まれます。具体的には以下のものが対象です。
飲料水、お茶、ジュースなどの飲み物はもちろん、化粧水、乳液、ファンデーション(リキッドタイプ)、マスカラ、リップグロスなどの化粧品も該当します。さらに歯磨き粉、シャンプー、コンディショナー、ヘアワックス、ハンドクリーム、目薬、コンタクトレンズの保存液なども液体物として扱われます。
一方、口紅(スティックタイプ)、パウダーファンデーション、固形石鹸などの固形物は液体物の制限対象外です。判断に迷う場合は100ml以下の容器に入れて透明袋にまとめておくと、保安検査をスムーズに通過できます。
100mlルールにはいくつかの例外があります。医師の処方薬や糖尿病用のインスリンなど、機内で必要な医薬品は100mlを超えていても持ち込みが可能です。ただし処方箋や診断書の携帯が推奨されます。
乳幼児を連れて搭乗する場合、機内で必要な量のベビーミルクやベビーフード、離乳食も制限の対象外です。また、出国審査後の免税エリアで購入した液体物(お酒や香水など)は、100mlを超えていても機内に持ち込めます。ただし乗り継ぎがある場合、経由地の保安検査で没収される可能性があるため注意が必要です。

安全な空の旅のために、機内への持ち込みが禁止されている品目や、預け荷物にも入れられない品目があります。知らずに持ち込もうとすると保安検査で没収されるため、荷造りの段階で確認しておきましょう。
刃物類は機内への持ち込みが全面的に禁止されています。ハサミ、カッターナイフ、果物ナイフ、カミソリ(T字型を除く)などが該当します。爪切りは刃の長さが6cm以下であれば持ち込み可能ですが、やすり付きのものは航空会社によって判断が分かれます。
バットやゴルフクラブなど、凶器になりうるスポーツ用品も持ち込みできません。これらは預け荷物に入れれば問題ありません。
工具類(ドライバー、レンチ、ペンチなど)のうち、長さ15cmを超えるものも持ち込み禁止です。旅行先でDIYの予定がある場合は、預け荷物にまとめましょう。
関連記事:飛行機にモバイルバッテリーは持ち込める?容量制限や個数など最新ルールを解説
一方で、預け荷物には入れられず、機内に持ち込まなければならないものもあります。代表的なのがモバイルバッテリーやリチウムイオン電池です。これらは貨物室での発火リスクがあるため、預け荷物への収納が禁止されています。
モバイルバッテリーは容量100Wh以下であれば機内持ち込みが可能です。100Whを超え160Wh以下の場合は航空会社の許可が必要で、160Whを超えるものは持ち込み・預け入れともに禁止されています。
ライターは1人1個まで機内に持ち込めますが、預け荷物には入れられません。マッチも同様です。電子タバコや加熱式タバコの本体も預け荷物禁止のため、機内に持ち込んでください。
スプレー缶は種類によって扱いが異なります。ヘアスプレーや制汗スプレーなどの化粧品・医薬品スプレーは、1容器あたり0.5リットル(500ml)以下で、1人あたり合計2リットル(2kg)以下であれば持ち込み・預け入れともに可能です。噴射弁にキャップをつけるなど、誤噴射を防ぐ措置が必要です。
一方、殺虫剤や塗料スプレーなどの工業用スプレーは、機内持ち込み・預け入れともに禁止です。キャンプ用のカセットボンベや酸素スプレーも持ち込めません。
加熱式弁当(発熱剤付き弁当)も航空危険物に該当するため、持ち込み・預け入れともにNGです。冬の旅行で便利なカイロは、使い捨てタイプであれば持ち込み・預け入れともに可能です。

手荷物のルールを理解したら、次は実際の荷造りです。空港でのトラブルを防ぎ、スムーズに搭乗するための実践的なコツを紹介します。海外旅行に慣れている方も、出発前のチェックにお役立てください。
海外旅行では現地でのインターネット環境の確保も重要な準備のひとつです。利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」を使えば、アプリから簡単にeSIMを購入でき、渡航先に到着してすぐにデータ通信を利用できます。SIMカードの差し替えが不要なため、荷物を増やさずに通信手段を確保できるのもメリットです。
荷造りの基本は、機内で使うものと使わないものを明確に分けることです。パスポート、財布、スマートフォン、モバイルバッテリー、常備薬、貴重品は必ず機内持ち込みにしましょう。
液体物は100ml以下の容器に移し替え、透明袋にまとめておきます。透明袋は保安検査で取り出しやすいように、手荷物バッグの外ポケットやすぐに取り出せる場所に入れるのがコツです。
預け荷物にはスーツケースに入れる衣類や靴、お土産などをまとめます。ただしロストバゲージ(荷物紛失)に備えて、到着日に必要な着替えやアメニティは機内持ち込みに入れておくのがおすすめです。
出発前に自宅でラゲッジスケール(携帯型はかり)を使って荷物の重量を量りましょう。特にLCCを利用する場合は7kgの壁を超えないよう、グラム単位で調整する意識が大切です。
衣類は圧縮袋を活用すると体積を減らせます。ただし重量そのものは変わらないため、荷物が重い場合は持っていくアイテム自体を見直しましょう。現地で調達できるものは思い切って省くのも有効です。
帰りの荷物が増えることを想定して、往路ではスーツケースに余裕を残しておくことも大切です。折りたたみ式のサブバッグを1つ持っていくと、お土産が増えたときに対応できます。
保安検査では、ノートパソコンやタブレットをバッグから取り出してトレーに載せます。液体物の透明袋も同様です。これらをすぐに取り出せるようにパッキングしておくと、検査がスムーズに進みます。
コートやジャケットなどの上着、ベルト、金属製のアクセサリーも保安検査で外すよう求められることがあります。あらかじめ脱ぎやすい服装で空港に向かうと、ストレスなく通過できます。
万が一、保安検査で持ち込み禁止品が見つかった場合は、その場で放棄するか、チェックインカウンターに戻って預け荷物に入れ直す必要があります。時間に余裕を持って空港に到着しておきましょう。

手荷物の準備が整ったら、渡航先での通信環境もあわせて確認しておきましょう。海外では日本のスマートフォンがそのまま使えないケースが多く、事前の準備が快適な旅行のカギを握ります。
トリファ(trifa)は、195以上の国と地域に対応した海外eSIMアプリです。日本にいる間にアプリ上でプランを購入しておけば、現地到着後すぐにインターネットが使える状態になります。
空港でWi-Fiルーターを受け取ったり返却したりする手間もかからないため、手荷物をできるだけ減らしたい方にもぴったりです。渡航先でプランが足りなくなった場合も、アプリからその場で追加購入できるため、旅行中の通信切れの心配がありません。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。