海外旅行前に「eSIMの設定って、いつするのが正解?」と迷う方もいるのではないでしょうか。 この記事では、出発前と現地で設定する場合の違いや、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。さらに、iPhoneやAndroidでスムーズに設定するコツや、有効化の最適なタイミングについても紹介します。 トラブルなく現地でネット接続を始めたい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
eSIMは便利な通信手段ですが、設定するタイミングによって使い勝手やトラブルのリスクが大きく変わります。eSIMを設定するべきタイミングは、主に以下のとおりです。
以下では、各タイミングで設定するポイントをわかりやすく解説します。
旅行前にeSIMを設定すると、現地到着後すぐにインターネットへ接続でき、地図アプリや配車サービスもスムーズに使えます。
ただし、eSIMの中にはインストールした時点で自動的に使える状態になるタイプもあります。プランによっては、設定したタイミングで有効期間がスタートするため注意が必要です。
また、iOS16.4以降のiPhoneでは、eSIMをインストールすると自動的に通信が始まる場合があります。そのため、設定前にプランの仕様を必ず確認しておきましょう。
インストールするとすぐに使えるタイプのeSIMを使う場合は、出発直前に設定し、設定後はeSIM回線をオフにしてください。あわせて、日本のSIM(主回線)のデータローミングもオフにしておくと、意図せず高額な通信料金が発生するのを防げます。
機内でeSIMを設定すれば、到着後すぐにネット接続できるように思えますが、一般的にはおすすめできません。
機内Wi-Fiは接続が不安定で、速度が遅かったり、有料で高額だったりすることも少なくありません。eSIMのダウンロードや有効化の途中で接続が切れると、設定に失敗し、eSIMが使えなくなるおそれもあります。
また、すべての航空機でWi-Fiが使えるわけではなく、利用の可否や品質は航空会社や機材によって異なります。事前に確認していなければ、設定できずに終わってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
機内での設定に失敗すると、現地に到着しても通信手段がなく、サポートにもつながりません。eSIMの利点である到着後すぐに使えるというメリットも失われてしまいます。
そのため、機内での設定は、安定したWi-Fiが確実に使える場合や、設定に慣れている人を除いて避けた方がよいでしょう。
eSIMの設定は、渡航先に到着してから行うのも方法のひとつです。
現地で設定するメリットは、意図しないデータローミングによる高額請求を防げることです。たとえば、出発前に誤って海外用eSIMを有効にしたり、主回線のローミング設定を間違えたりすると、予期せぬ通信費が発生するおそれがあります。
到着後は、空港のWi-Fiを使ってeSIMを設定するのがおすすめです。荷物受け取りや入国審査の待ち時間を活用すれば、スムーズに作業を進められます。
ただし、現地でうまく設定できない可能性もあるため、事前に設定手順を確認し、空港のWi-Fi情報やサポート連絡先を保存しておくと安心です。
eSIMを旅行前に設定するメリットは、主に以下の3つが挙げられます。
以下では、旅行前にeSIMを設定することで得られる主なメリットを紹介します。
eSIMを出発前に設定しておけば、現地に到着した瞬間からインターネットに接続できます。
空港に着いてすぐ地図アプリでルートを確認したり、配車サービスを手配したり、家族に到着を知らせたりすることも可能です。
とくに言葉の通じない国では、現地でSIMカードを探して購入するのは負担に感じる人もいるでしょう。事前にeSIMを設定しておくことで、店舗を探す手間や言語の壁に悩まされることなく、到着後すぐにスマホを使えます。
eSIMを旅行前に設定しておけば、事前に通信できるか確認できます。現地でうまく接続できない不安を減らせる点は、eSIM初心者にとって大きなメリットです。
一部のプロバイダーでは、日本国内でのテスト接続に対応しており、実際にモバイルデータが使えるか出発前に試すことも可能です。
テストができない場合でも、eSIMプロファイルが正しくインストールされていれば、到着後すぐに使える状態に近づけます。旅行前に動作を確認しておくことで、安心して出発できます。
eSIMは、設定時にトラブルが起こることもあります。たとえば、QRコードが読み込めない、eSIMがうまく有効化されない、端末がeSIMに対応していないなどのケースです。
出発前に設定しておけば、問題が発生しても落ち着いて対応できます。反対に、現地ではじめて設定しようとすると、Wi-Fi環境が不安定だったり、サポートに連絡できなかったりして、対処が難しくなることもあります。
とくに重要なのは、SIMロック解除と端末のeSIM対応確認です。たとえば、iPhoneやGalaxyでは、SIMロックが解除されていないとeSIMをインストールできません。出発前であれば、契約キャリアに連絡して解除手続きができます。
また、事前にOSを最新バージョンに更新し、安定したWi-Fi環境で設定を行いましょう。プロバイダーのサポート連絡先を控えておくこともおすすめです。万が一トラブルが発生しても、出発前であれば代替手段を検討する時間があり、現地での通信トラブルを防げます。
eSIMを旅行前に設定することはメリットもありますが、以下のようなデメリットもあります。
旅行前のeSIM設定に関するトラブルを防ぐためにも、以下では各デメリットを解説します。
eSIMには、インストールした時点で利用期間が始まるタイプがあります。そのため、出発数日前に設定すると、旅行中に期限が切れてしまう可能性があり、料金が無駄になるおそれがあります。
iPhone(iOS16.4以降)は、インストールすると自動で利用が始まることがあるため注意が必要です。事前にプランの仕様を確認し、カウント開始のタイミングを把握しておきましょう。
海外用eSIMは日本国外での利用が前提のため、日本では正しく通信できない可能性があります。
たとえば、旅行前にeSIMを有効にしたままにしていると、日本で勝手にデータ通信が発生し、プランの容量が減ってしまうおそれがあります。とくに、バックグラウンド通信により、気づかないうちにデータが消費されるケースもあるため、注意が必要です。
トラブルを避けて旅行前にeSIMを設定する場合は、eSIM回線をオフにし、主回線のデータローミングも必ずオフにしておきましょう。あわせて、自動切り替え機能も無効にしておくと高額請求を防げるため安心です。
eSIMを現地で設定することには、以下のメリットがあります。
eSIM設定を現地で行うか迷っている方は、ぜひ以下を参考にしてみてください。
eSIMを現地で設定するメリットは、プランの有効期間を無駄なく使えることです。
現地に着いてから設定すれば、旅行期間に応じて通信をはじめられます。とくにインストール時に自動で有効化されるタイプのeSIMは、現地到着後に設定すれば、利用開始日を自分で管理できます。
データや利用日数を無駄にしないためにも、プランの仕様を確認し、設定のタイミングに注意しましょう。
eSIMを現地で設定すれば、インストールから有効化、接続確認までをその場で行えます。現地で実際に通信できるかを確認できるため、設定は完了したのに使えないといったトラブルにも対応可能です。
現地のネットワーク環境は日本と異なり、混雑や電波の違いで接続が不安定になることがあります。現地で設定すれば、電波の強いキャリアを選んだり、APNを調整したりと柔軟に対応できます。
スムーズな接続確認のために、APN設定やプロバイダーのサポート連絡先を事前に確認しておきましょう。万が一ネットにつながらなくても、正しい対処法をわかっていれば、落ち着いて対応できます。
eSIMを現地で設定すれば、旅行中の必要なタイミングで通信をはじめられます。
たとえば、初日はホテルのWi-Fiだけで足りても、2日目からは移動や観光でモバイル通信が必要になることがあります。上記の場合、必要になった時点でeSIMを有効化すれば、プランの有効期間を無駄なく使用可能です。
出発前に、Wi-Fiが使える場所やモバイル通信が必要な日を確認しておくと、eSIMをより効率的に活用できます。必要に応じて複数のeSIMを用意し、使い分けるのも効果的です。
eSIMを現地で設定することはメリットばかりではなく、以下のようなデメリットもあります。
メリットだけに目を向けるとトラブルが生じる可能性もあるため、事前にデメリットを把握することも大切です。
現地でeSIMを設定する場合、到着してすぐにインターネットを利用できないことがあります。
eSIMの設定には、Wi-Fi環境の確保やQRコードの読み取り、プロファイルのダウンロード、回線切り替えといった手順が必要です。
たとえば、夜に台湾や韓国へ到着し、地下鉄の時刻やホテルまでの道順を調べたいとき、空港のWi-Fiが混雑していると設定に時間がかかることもあります。スムーズに通信できないと、予定していたスケジュールに遅れが出るおそれもあります。
対策としては、eSIMのインストールだけ先に済ませておく方法や、目的地の地図を事前にオフライン保存しておくことがおすすめです。事前に準備をしておけば、現地でも安心して行動をスタートできます。
現地でeSIMを設定する場合、安定したWi-Fi環境が必要です。eSIMのプロファイルをダウンロードして有効化するには、あらかじめインターネットに接続している必要があります。
しかし、空港やホテルのWi-Fiは通信が不安定だったり、速度が遅かったりすることがあります。接続時にログインが必要な場合や、混雑で回線が重くなるケースも少なくありません。
たとえば、空港の無料Wi-Fiを使ってeSIMを設定しようとしても、回線が混み合っていてうまく進まないケースがあります。また、国によっては、Wi-Fi利用時に身分証の提示や登録が求められる場合もあります。
トラブルを防ぐには、到着予定の空港やホテルのWi-Fi環境を事前に調べておくのがおすすめです。eSIMのプロファイルを日本で先にインストールしておくのも効果的です。
現地でeSIMを設定する場合、想定以上に時間がかかることがあります。とくに設定に慣れていない方や、フライト後の疲れた状態では、手順に戸惑うことも珍しくありません。
設定には、QRコードの読み取りやプロファイルのダウンロード、eSIMの有効化、APNの確認など複数の工程が必要です。通信環境や機種によっては、うまくいかず時間がかかるケースもあります。
スムーズに設定を進めるには、事前に手順を確認し、QRコードやAPN情報を保存しておくのがおすすめです。準備しておくことで、接続トラブルを防ぎ、現地でも落ち着いて対応できます。
海外旅行や出張でeSIMを問題なく使うためには、主に以下のポイントを確認しておきましょう。
到着後すぐにeSIMからインターネット接続できるよう、以下ではスムーズに設定するためのポイントを解説します。
eSIMをスムーズに設定するためには、使用中のスマホがeSIMに対応しているか確認しましょう。
すべてのスマホがeSIMに対応しているわけではなく、古い機種や一部の格安モデルではeSIM非対応です。Android端末は、同じメーカーでも機種ごとに対応状況が異なるため注意が必要です。
iPhoneの場合は、XS以降のモデルが対応しています。「設定」→「モバイル通信」に「モバイル通信プランを追加」の項目があれば、eSIMの利用が可能です。
Androidでは、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」から確認できます。そこで、「SIM」設定画面にeSIMの項目が表示されていれば、使用中の機種はeSIM対応です。
確認できない場合は、メーカーやキャリアの公式サイトで対応機種一覧を確認しましょう。
eSIMを使うには、スマホのSIMロックが解除されている必要があります。
日本のキャリアで購入した端末は、他社のSIMが使えないSIMロックがかかっている場合があります。ロックされたままだと、海外用eSIMを設定できません。
2021年10月以降に発売された機種は原則SIMフリーですが、それ以前の端末ではロックが残っている可能性があります。SIMロックの有無は、設定画面から確認できます。
iPhoneは「設定」→「一般」→「情報」にある「SIMロック」の項目から確認可能です。Androidは「設定」→「端末情報」などに表示されることが一般的です。
ロックされている場合は、契約中のキャリアで解除手続きを行いましょう。手続きはオンラインまたは店舗で可能です。完了までに数日かかることもあるので、旅行の1週間前までに済ませておくと安心です。
海外でeSIMを使うには、現地に到着後、eSIMのデータローミングをオンにする必要があります。ローミングをオンにしないと現地の通信回線につながらず、モバイル通信が使えません。
一方、日本で使っている主回線は、データローミングをオフにする必要があります。オンのままだと、誤って主回線で通信してしまい、高額な料金が発生するおそれがあります。
また、「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオンにしていると、eSIMの電波が弱いときに主回線に自動で切り替わり、高額請求につながることがあるため注意が必要です。したがって、オフにしておきましょう。
iPhoneは「設定」→「モバイル通信」→各SIM→「データローミング」から設定します。Androidは「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「ローミング」で確認可能です。
出発前に、主回線のローミングと自動切り替えをオフにしておき、現地到着後にeSIMのローミングをオンにすると安心して使えます。
eSIMを使う前に、スマホのソフトウェア(OS)を最新バージョンにアップデートしておきましょう。
アップデートには、eSIM機能の改善や不具合の修正が含まれることが多く、設定時のトラブルを防げます。たとえば、古いiOSではQRコードの読み取りや有効化に失敗することがあります。
Android 9以前の機種では、eSIM自体が使えない場合もあるため注意が必要です。
また、OSのバージョンによって設定画面や挙動が一部異なることもあります。ただし、eSIMの利用開始のタイミングは、OSではなく通信事業者の設定により異なります。
事前にプロバイダーの案内も確認しておくと、有効化のタイミングや設定手順に迷わず対応できるため安心です。
海外でeSIMを利用するには、渡航先での通信をスムーズに行えるよう、端末の設定を切り替える必要があります。操作方法はiPhoneとAndroidで異なるため、それぞれ手順を確認しておきましょう。
以下では、iPhone・Android別で切り替え方法について解説します。
iPhoneで海外用eSIMを使うには、設定から回線の切り替えを行います。
具体的な切り替え手順は、以下のとおりです。
上記の流れで設定し、出発前に主回線の設定を確認しておき、現地到着後にeSIMを有効化しましょう。インターネットに接続できるか確認し、帰国後は元の設定に戻すのを忘れないようにしてください。
Androidで海外用eSIMを使うには、機種ごとの設定方法を事前に確認しておきましょう。メーカーやOSのバージョンによって、操作画面や手順が異なります。
一般的な設定手順は、以下のとおりです。
機種によっては「自動ネットワーク選択」をオフにし、現地ネットワークを手動で選ぶと安定しやすくなります。
また、APN設定が必要な場合もあるため、事前にプロバイダーからの情報を保存しておきましょう。設定が見つからない場合は、「設定」内の検索で「SIM」や「eSIM」と入力すると表示されることがあります。
出発前に設定画面を確認し、可能であれば有効化する前に操作手順を試しておくと安心です。
海外旅行でeSIMを利用する際は、設定をいつするか、またはスマホごとの切り替え方法を正しく理解しておくことが重要です。iPhoneとAndroidでは手順が異なり、OSのバージョンや端末の仕様によっても挙動が変わります。そのため、出発前の準備がスムーズな通信環境につながります。
eSIMの準備を手軽に済ませたい方には、トリファ(trifa)がおすすめです。
トリファは、世界200以上の国と地域で使えるうえ、アプリから簡単に購入・設定ができ、最短3分で利用を開始できます。また、日本語対応のサポートもあり、はじめてのeSIM利用でも安心です。
この記事で紹介した設定のポイントを押さえておけば、トリファのeSIMをより快適に活用できます。
海外でもストレスなくスマホを使いたい方は、ぜひトリファのeSIMを検討してみてください。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。