海外旅行や出張時、「データローミングで高額請求されたらどうしよう」と不安になる方もいるのではないでしょうか。 eSIMでも、現地通信事業者との接続にはデータローミングの仕組みが必要な場合があります。ただし、現地eSIMを使う場合はローミングではなく、現地キャリアの回線を直接利用しているケースがほとんどです。
目次
本記事では、データローミングの基本知識から設定手順までわかりやすく解説します。海外でも安心・快適にスマホを使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
海外でスマートフォンを使う際に重要となるのがデータローミングです。
データローミングとは、契約している携帯キャリアの通信エリア外で、他国や他社のネットワークを借りてモバイルデータ通信を行う仕組みのことです。
とくに海外旅行や出張時に、日本のスマホをそのまま使ってインターネットに接続できるようにするために使われます。
データローミングとは、日本の通信キャリアが提携している海外の通信事業者のネットワークを借りて通信する仕組みです。
自分が契約している通信キャリアのサービスエリア外(とくに海外)でも、現地の提携キャリアのネットワークを通じてインターネット通信が可能になります。
日本の電波は海外では使えないため、提携先の回線を通じてインターネットに接続します。
スマートフォンのデータローミング設定をオンにしておくことで、現地到着後すぐにインターネットへの接続が可能です。
eSIMとデータローミングは混同されやすいですが、まったく別の仕組みです。
eSIMはスマホに内蔵されたデジタルSIMのことで、物理SIMカードなしで通信契約が可能になります。
一方、データローミングは契約したキャリアの圏外で他国の回線に接続する機能で、主にネット通信時に関係します。
eSIMを使う場合でも、利用するeSIMプロファイルごとにローミング設定をオンにしなければなりません。
現地eSIMはオン、日本の主回線はオフが基本です。
SIMの種類 | ローミング設定 | 理由 |
日本の主回線 | オフ | 高額請求を防ぐため |
現地eSIM | オン | 現地回線で通信するため必要 |
モバイルデータ切り替え | オフ | 不意の回線切り替えを防止 |
eSIMを海外で活用するには、出発前の準備・現地での設定・帰国後の切り替えという3段階の流れを押さえておくことが重要です。
誤った設定のまま使用すると、高額なローミング料金が発生する可能性があるため、スマートフォンの設定を正しく管理しましょう。
iPhoneとAndroidでは操作画面や項目名が異なるものの、基本的な考え方は共通しています。
iPhoneでeSIMを利用する際の基本的な流れは、以下の通りです。
設定の流れ(iPhone)
Androidは機種によって操作名称が異なりますが、基本的な流れはほとんど共通です。
設定の流れ(Android)
海外でeSIMを利用する際にもっとも避けたいのが意図せぬ高額請求です。
主に、日本のキャリアの主回線(物理SIMカードやeSIM)によるデータローミングの誤作動が原因です。正しい設定を行うことで、高額請求のリスクを回避できます。
国内キャリアの主回線をオフにしないまま海外で通信すると、以下のような事象が発生します。
そのため、主回線のデータ通信をオフにしましょう。
設定方法は以下の通りです。
eSIMを活用する際は、使うSIMのローミングはオン・使わないSIMのローミングはオフの切り替えを徹底しましょう。
eSIM利用時に意図せず高額請求が発生するケースの一因が、「モバイルデータ通信の切り替えを許可」がオンになっていることです。
スマートフォンには、通信状況が不安定になると自動的に別の回線に切り替える機能があります。
しかし、その切り替え機能が原因で、海外で国内キャリアのデータローミングが有効になってしまうケースがあります。
対策ポイントは、以下の通りです。
海外でのデータ通信において、海外旅行用eSIMを活用すると高額請求を避けやすくなります。
海外旅行用eSIMはあらかじめ購入したデータ容量内でのみ通信できる場合が多いため、使いすぎによる追加料金が発生しません。
下記は、10GB・31日利用でのトリファ(trifa)での参考価格です。
eSIMを活用すれば、物理SIMカードの差し替えや現地SIM購入の手間もなく、スマートな海外通信環境が手に入ります。
トリファ(trifa)では、海外旅行用のeSIMプランを提供しています。世界200カ国の地域で利用できるため、高額請求を避けたい方はぜひ活用してみてください。
海外での通信費を抑えたい場合は、モバイルデータ通信を一切使用せず、無料Wi-Fiのみを利用するのも確実な方法です。
動画視聴や地図アプリの利用、SNSのアップロードなど大量のデータを消費する作業はWi-Fi環境で行えば、eSIMの通信量を節約できます。
無料Wi-Fiのよくある設置場所は、以下の通りです。
ただし、無料Wi-Fiにはセキュリティが甘かったり、通信が不安定だったりするなど、安全性や快適性に不安が残る場合もあります。
そのため、VPNを使って通信を暗号化したり、Wi-Fiの自動接続をオフに設定したりするなど、信頼できるネットワークにのみ接続することがおすすめです。
最後に、海外でeSIMを設定したにもかかわらずデータローミングができないトラブルの対処法を紹介します。
状況にあわせて、以下の4つの方法で対処してみましょう。
eSIMを設定したのに通信ができないとき、まず試したいのが機内モードのオン・オフです。
ネットワーク接続を一度リセットし、最適な電波に再接続させるシンプルかつ効果的な方法です。
機内モードの操作は、以下のように行いましょう。
5〜10秒ほどオンにしてからオフに戻し、4Gや5Gの表示が現れれば接続成功です。
以下のような場面で効果的です。
現地のネットワークにうまくつながらないケースでは、機内モードのオン・オフだけで通信が回復することがあります。
それでも改善しない場合は、スマホを一度再起動することで通信モジュールが正常に動作することもあるため、万が一の際は試してみてください。
通信できない原因として多いのが、eSIMが正しく有効化されていないケースです。
単にeSIMのプロファイルをダウンロードしてインストールしただけでは利用できず、回線の有効化やデータローミングを設定しなければなりません。
確認すべき設定ポイントは、以下の通りです。
現地に到着しネットワークに接続してはじめて有効化される場合があります。
到着直後に通信できなくても、数時間後に自動でつながることもあるため、焦らず確認を続けましょう。
eSIMが有効になっていても通信できない場合、APN(アクセスポイント名)設定のミスが原因である可能性があります。
APN設定とは、スマートフォンやタブレットがインターネットに接続するための接続先情報を手動で入力・確認する設定のことです。
一部プロバイダーでは、自動設定が反映されないことがあります。
そのため、APN確認・設定方法は以下の通りです。
APN情報はeSIM購入時のメールやアプリに記載されているため、事前にスクリーンショット保存やメモをしておくと安心です。
また、eSIMプロファイルを再インストールすることで自動設定されるケースもあります。
自動で適切な回線に接続できない場合、通信事業者を手動で選択することで接続が安定する場合があります。
アジア圏では複数の事業者が存在するため、自動選択では不安定な電波につながることもあるでしょう。
そのため、手動選択で設定するのがおすすめです。
設定は、以下のような手順で行いましょう。
都市部と郊外で最適な事業者が異なることもあるため、移動が多い旅行では都度見直すのがおすすめです。
eSIMを提供するプラットフォームは多数ありますが、海外旅行に慣れていない人でも安心して使える点でおすすめなのがトリファ(trifa)です。
トリファは、日本語完全対応のスマホアプリで、世界200カ国以上の通信プランから渡航先に合ったeSIMを簡単に選んで購入できます。
料金も1GBプランで数百円〜とリーズナブルで、短期旅行や出張でも無駄なく使えます。
トリファを活用すれば、煩わしい物理SIMカードの差し替えも不要で、高額なデータローミング料金に悩まされる心配もありません。
旅行前にアプリをインストールしておけば、出発当日もスムーズに現地通信へ切り替え可能です。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。