海外旅行や出張、長期滞在中に、日本の家族や会社へ急ぎで電話したい場面は意外と多いものです。けれど「電話番号の頭に何をつけるの?」「ローミングのままだと高そう」と不安になり、結局かけられずに困った経験がある方も少なくないはずです。 海外から日本への発信は、国番号「+81」と先頭の0を取った相手の番号を組み合わせるのが基本ルールです。さらに、現地SIMや海外eSIM、ローミング、LINE通話など使う通信手段によって料金や手順が大きく変わります。 この記事では、海外から日本に電話をかける具体的な手順を、スマホ・固定電話・通信手段別に整理して解説します。一番安く済ませる方法や、ホテル・公衆電話からのかけ方、緊急時の連絡手段までまとめてチェックできます。
目次

海外から日本に電話をかける場合、必ず「国際電話」の形式でダイヤルする必要があります。日本国内のように「090-」や「03-」からそのまま入力しても、相手にはつながりません。
まずは国番号と国際プレフィックス、そして相手の番号の入力ルールという3つの基本を押さえれば、どの国からでも迷わずかけられるようになります。ここでは、おもに以下の3点を整理します。
国際電話をかけるときは「国際プレフィックス+国番号+相手の電話番号(先頭の0を除く)」の順でダイヤルします。日本の国番号は「81」で、すべての日本宛発信に共通です。
国際プレフィックスは滞在国によって異なり、アメリカやカナダでは「011」、ヨーロッパや韓国・タイなど多くの国では「00」が使われます。スマホからかける場合は、この国際プレフィックスの代わりに「+」を使うのが一番シンプルです。
たとえばアメリカから日本にかけるなら、固定電話では「011-81-XX-XXXX-XXXX」、スマホからは「+81-XX-XXXX-XXXX」の形になります。国によってプレフィックスを覚え直さずに済むため、海外旅行中は「+」方式を使うのが基本と考えておくと安心です。
日本の相手番号は、必ず先頭の「0」を取って入力するのがポイントです。これを忘れて「090」や「03」のまま入力しても、つながらないか別の番号に発信されてしまいます。
具体的には次のようにダイヤルします。
相手 | 元の番号 | 海外からかける番号 |
|---|---|---|
携帯電話 | 090-1234-5678 | +81-90-1234-5678 |
東京の固定電話 | 03-1234-5678 | +81-3-1234-5678 |
大阪の固定電話 | 06-1234-5678 | +81-6-1234-5678 |
フリーダイヤル | 0120-XXX-XXX | 海外からは原則発信不可 |
フリーダイヤル(0120/0800)は、原則として海外からは発信できません。クレジットカードや保険会社など緊急連絡が必要な場合は、各社が用意している「海外からの連絡用」の通常番号(+81始まり)に発信しましょう。
スマホで電話番号を入力する画面で「0」を1秒以上長押しすると、「+」記号が表示されます。これは「国際電話の発信」を意味する記号で、滞在国の国際プレフィックス(011や00など)の代わりに使えます。
「+81-90-XXXX-XXXX」のように登録しておけば、どの国に行っても同じ番号でそのまま発信できるのが大きなメリットです。電話帳に登録する番号を全て「+81」始まりにしておけば、出張や旅行のたびに番号を書き換える必要がなくなります。
LINEなどのアプリ通話でも、相手を電話番号で識別する場合は「+81」付きの国際表記が基本になります。海外で使う前提なら、普段から「+81」形式で登録しておくのがおすすめです。
海外から日本に電話する方法は、大きく分けると「キャリアの音声回線を使う方法」と「データ通信+アプリで通話する方法」の2系統です。どの通信手段を使っているかによって、料金も操作も変わってきます。
ここでは、滞在中の通信手段ごとに「日本への電話のかけ方」と「ざっくりした料金感」を整理します。自分が使うパターンに合わせて読み進めてみてください。
日本で使っているスマホをそのまま海外で使う「国際ローミング」では、設定をオンにするだけで日本宛にも発信できます。番号は「+81始まり」を選ぶか、「+」を入力した上で「81」と相手番号(先頭の0を除く)を入力します。
ただし、音声ローミングの通話料は基本的に高めです。ドコモの場合、韓国から日本へかけると1分125円、現地への発信は1分50円、着信も1分70円程度かかります。アメリカやヨーロッパからの発信はさらに高額になることが多いです。
受信(着信)にも料金がかかるのが国際ローミングの特徴で、長電話になるほど請求額がふくらみます。出発前にキャリア公式サイトで滞在国の通話料金を確認し、長時間の通話はLINEなどに切り替えるのが現実的です。
現地で買えるプリペイドSIMや、現地で借りるレンタル携帯を使う場合、その国の電話番号が割り当てられます。日本へ電話するときは、滞在国の国際プレフィックス(または「+」)に「81」と相手番号(先頭の0を除く)をつけて発信します。
料金体系はSIMやプランによって大きく異なり、「データ通信は安いが国際通話は高い」というケースが少なくありません。また、現地番号からの着信を日本の家族に通知すると「知らない番号」として警戒されることもあるため、事前に番号を共有しておきましょう。
なお、現地SIMはあくまで現地キャリアの音声回線を使うため、日本宛の通話は国際電話扱いになります。「データ専用SIMでLINE通話」のほうがトータルでは安くなるケースが多い点も覚えておきたいポイントです。
海外SIMカード・eSIMの使い方は?iPhoneとAndroidの方法を解説
海外eSIMは「データ通信専用」で提供されることが多く、音声回線での発着信はできないのが一般的です。その代わり、安定した現地データ通信を使ってLINEやWhatsAppなどのアプリ通話で日本に電話する、という運用が前提になります。
たとえば、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」では、200カ国以上で使える現地データ通信プランをアプリから即時購入でき、購入後はQRコード読み取り不要でそのまま開通します。物理SIMの差し替えが不要で、日本のSIMをそのままにデータだけ現地回線に切り替えられるため、日本のSIMで「+81」番号も維持したまま、通話はLINEで日本に無料発信、という形が組めます。
音声通話を直接かけたいケース(フリーダイヤル不可の問い合わせ先など)には別途キャリアのローミングが必要ですが、家族・友人・社内連絡が中心ならeSIM+IP通話の組み合わせがコスト面では最も有利です。
ホテルやカフェ、空港のフリーWi-Fiに接続して、LINEやWhatsAppから通話する方法もあります。データ通信費がかからないため、通話自体は完全に無料で済むのがメリットです。
ただし、フリーWi-Fiは通信が不安定で途切れやすく、長電話や大事な商談には向きません。さらに、暗号化されていない公衆Wi-Fiでは通信内容を盗み見されるリスクもあるため、機密性の高い会話やパスワード入力を伴う操作は避けるべきです。
旅行中の保険的な選択肢として「いざというときフリーWi-Fiで連絡できる」と理解しつつ、メインの通話手段は安定した現地データ通信(eSIMやローミング)にしておくと安心です。
フリーWi-Fiの危険性とは?具体的な被害例と安全に使う対策を徹底解説
海外から日本に「一番安く」電話をかけるなら、LINEやWhatsAppなどのIP通話アプリを使うのが現実的な答えです。データ通信さえあれば、相手の電話番号にではなく「アプリ上の友だち」に対して無料通話ができます。
以下では、日本人にとって特に使いやすい3つのアプリを取り上げ、海外から日本にかけるときの注意点を整理します。
LINEは日本国内シェアが圧倒的に高く、相手も同じLINEユーザーであれば「無料通話」と「ビデオ通話」がそのまま海外からも使えます。海外ローミング・現地SIM・eSIM・Wi-Fiのいずれの通信手段でも、データ通信が安定していれば問題なく利用できます。
LINEの音声通話で消費するデータ量は、目安として1分あたり約0.3〜0.5MB程度とされています。1時間通話してもおよそ20〜30MB前後で、海外eSIMの数GBプランから見れば微々たる量です。
注意したいのは、LINE通話は「相手もLINEを使っている」ことが前提という点です。固定電話やフリーダイヤル、LINEを入れていない高齢の家族にはかけられないため、その場合は次に紹介するLINE Outなど別の方法と組み合わせる必要があります。
WhatsAppは世界的に利用者が多く、海外取引先や留学先の友人が日本人以外の場合に重宝します。LINE同様、相手もWhatsAppを使っていればアプリ間の音声通話・ビデオ通話が無料で利用できます。
日本国内ではWhatsAppユーザーが少ないため、「日本の家族との連絡用」よりも「海外で出会った人とのやり取り用」と捉えるのが現実的です。Facebook MessengerやInstagramのDM通話も同様で、相手がそのアプリを日常的に使っているかどうかで使い分けるとよいでしょう。
どのアプリも基本機能(アプリ間音声通話)は無料ですが、「アプリから一般電話番号にかける」機能(LINE Outなど)は有料で、料金は提供事業者ごとに異なります。一般番号への発信が必要な場合は、後述のIP電話サービスやキャリアのワールドコールを検討しましょう。
相手も日本でiPhoneを使っているなら、FaceTimeオーディオ(音声通話)も有力な選択肢です。Apple ID宛の通話なので電話番号入力は不要で、データ通信さえあれば海外からでもクリアな音質で通話できます。
FaceTimeは通信品質が比較的安定しており、Wi-Fi環境であれば長電話にも耐えやすいのが特徴です。家族同士でApple IDを共有・連絡先登録しておけば、ボタン一つで日本に発信できます。
なお、相手がAndroidユーザーの場合はFaceTimeを使えません。「家族の中で機種が混在している」場合はLINEに統一しておくのが結局いちばん楽です。

スマホが使えない・バッテリーが切れたといった非常時には、ホテルの客室電話や公衆電話、キャリアの国際電話サービスから日本に発信する方法もあります。手数料や料金は割高ですが、いざというときの選択肢として知っておくと安心です。
ここでは、緊急時のバックアップとして使える3つの方法を順に整理します。
ホテル客室の電話から日本にかける場合、まず外線発信用の番号(多くは「9」や「0」)を押してから、滞在国の国際プレフィックス+「81」+相手番号(先頭の0を除く)の順でダイヤルします。詳しい手順は客室の電話横に置かれている案内カードに記載されているので、まず確認しましょう。
ホテルからの国際電話は、通信料に加えてホテル独自の手数料が上乗せされるのが一般的です。手数料の水準はホテルにより大きく異なり、想定外に高額になるケースもあるため、長時間の通話は避けたほうが無難です。
短時間の連絡や「自分のスマホが使えない緊急時」のバックアップとして使い、長電話はチェックアウト後にWi-Fi環境でLINEからかけ直す、といった使い分けがおすすめです。
公衆電話の数は減ってきていますが、空港や主要駅、ショッピングモールでは今も設置されている国があります。コインまたは現地のテレフォンカードを使い、国際プレフィックス+「81」+相手番号(先頭の0を除く)でダイヤルする流れはホテルや固定電話と同じです。
国によっては国際電話対応の公衆電話と、国内通話のみ対応の公衆電話が分かれていることがあります。「International」「IDD」などの表示がある電話機を選ぶようにしましょう。
スマホ全盛の現在、公衆電話は「スマホを失くした・盗まれた」「通信プランを使い切った」ときの最後の手段、という位置づけになります。出発前に大使館・カード会社・家族の連絡先をメモしておくと、公衆電話からでもすぐにかけられます。
ドコモの「ワールドコール」は、日本のドコモ回線契約者が日本から国際電話をかけるためのサービスで、海外からの発信そのものは国際ローミング側で課金されます。海外滞在中はローミング設定をオンにして「+81」始まりで発信する、というのが実態です。
一方、KDDIの「ジャパンダイレクト」は、海外から日本のオペレーター経由で日本に着信側課金(コレクトコール)でつなげるサービスで、現在も提供が続いています。料金は「最初の3分2,160円・以降1分460円」と高めで、原則「日本側に料金を負担してもらう」ケース向けです。
なお、KDDIスーパージャパンダイレクトは2019年2月、海外オペレータ経由での日本宛コレクトコールは2017年1月に提供を終了しています。「現地で料金を払わずに日本にかけたい」「クレジットカードや現金がない」といった限定的な状況のための非常手段、という位置づけで覚えておきましょう。
体調不良、盗難、テロや災害など、海外でトラブルに遭ったときこそ「日本にどう連絡するか」が大きな問題になります。普段のおしゃべりとは違い、確実につながる手段をいくつか持っておくことが安心につながります。
ここでは、緊急時に押さえておきたい連絡先と、出発前にやっておくべき準備を整理します。
パスポート紛失や事件・事故など、現地で公的な対応が必要になった場合は、滞在国の日本大使館・領事館に連絡します。各国の大使館の電話番号は、外務省「海外安全ホームページ」で国別に公開されています。
大使館の電話番号は現地の番号(国際プレフィックス+国番号付き)で書かれていることが多いので、滞在国内からそのままかけられます。海外から別の国の大使館にかける場合は、「+」と国番号付きの形式に変換する必要があります。
大規模災害やテロが発生した場合は、外務省の「たびレジ」に登録しておくと安否確認の連絡や注意喚起メールが届きます。出発前に登録しておくのがおすすめです。
クレジットカードを紛失・盗難に遭ったときは、なるべく早くカード会社に連絡して利用停止の手続きをします。多くのカード会社は、海外からつながる「日本語対応・24時間受付」の連絡窓口を用意しています。
カード会社の海外用連絡先は、国際フリーダイヤル(800始まり)または「+81」から始まる日本の番号で案内されているのが一般的です。フリーダイヤル(0120)は海外からかけられないため、必ず海外用の番号を控えておきましょう。
海外旅行保険に加入している場合は、保険会社のアシスタンスデスクにも連絡が必要です。多くの保険会社では世界各地に日本語サポートデスクを設置しており、病院手配や緊急搬送の調整までサポートしてくれます。
緊急時にあわてないためには、出発前の準備が9割と言ってもよいでしょう。最低限、次の3つは旅行のたびに見直しておくと安心です。
1. 大切な連絡先を「+81」形式でスマホと紙の両方に控えておく(家族・職場・カード会社・保険会社)
2. 通信プラン(ローミング・eSIM・現地SIM)と、各プランで通話・データがどこまで使えるかを把握しておく
3. 主要な連絡相手とLINEなどIP通話アプリを共有しておき、通話手段を一本化しておく
紙のメモが意外と効くのは、スマホが盗まれたり壊れたりしたタイミングです。電話番号を覚えていないと、公衆電話やホテル電話があっても役に立ちません。「+81」形式で書いた連絡先メモをパスポートとは別に持っておくと、安心感が一段上がります。

海外から日本に電話をかけるときは、「+81」と先頭の0を取った相手番号を組み合わせるのが共通ルールです。あとは、使う通信手段(ローミング・現地SIM・海外eSIM・フリーWi-Fi)によって料金や使い勝手が大きく変わるだけ、というのが本記事の要点です。
音声ローミングのまま長電話をしてしまうと、1分100円以上かかることも珍しくありません。一方、現地データ通信を確保した上でLINEやWhatsAppなどのIP通話を使えば、通話自体は実質無料で日本にかけられます。緊急時のバックアップとしてホテル電話や公衆電話、キャリアのジャパンダイレクトの存在も覚えておくと、いざというときに困りません。
海外でデータ通信を一番手軽に確保する手段としては、海外eSIMアプリの「トリファ(trifa)」がおすすめです。アプリ上で200カ国以上のプランを購入でき、QRコード読み取り不要で即時開通、日本のSIMはそのまま「+81」番号として残せるので、LINE通話やSMS認証もそのまま使えます。
海外旅行・出張のたびに「日本にどう電話するか」を悩むのが面倒になってきた方は、データ通信専用のeSIMを一度試してみる価値があります。ローミングのオン・オフを気にせず、安心して家族や会社と連絡が取れる環境が手に入ります。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。