
韓国旅行で地下鉄やバスに乗るとき、現金で毎回切符を買うのは手間がかかります。交通系ICカードを1枚持っておけば、改札にタッチするだけでスムーズに乗車でき、運賃の割引も受けられます。 韓国にはT-money(ティーマネー)をはじめ、WOWPASS(ワオパス)、気候同行カードなど複数の交通系ICカードがあります。それぞれ機能や対応範囲が異なるため、どれを選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、韓国旅行で使える主要な交通カード3種類を料金・機能・利便性の観点で徹底比較します。日本での事前購入方法やモバイルT-moneyの使い方、旅行日数に合わせたおすすめの選び方も紹介していますので、渡韓前にぜひチェックしてください。
目次

韓国には旅行者が利用できる交通系ICカードが複数あり、それぞれ特徴が異なります。まずは主要な3種類のカードの基本情報を把握しておきましょう。
カード名 | 種類 | 交通利用 | ショッピング | 両替機能 | カード代 |
|---|---|---|---|---|---|
T-money | 前払い式 | 地下鉄・バス・タクシー | コンビニ等一部 | なし | 約2,500ウォン |
WOWPASS | 前払い式(多機能) | 地下鉄・バス | Visa加盟店 | 日本円→ウォン | 5,000ウォン |
気候同行カード | 定額乗り放題 | 地下鉄・バス・自転車 | なし | なし | 3,000ウォン+利用券 |
T-moneyはチャージした金額から運賃が引かれる都度払い方式、WOWPASSはT-money機能に加えてショッピングや両替もできるオールインワンカード、気候同行カードは一定期間乗り放題の定額制カードです。
T-moneyは韓国で最も普及している交通系ICカードで、日本のSuicaやPASMOに相当する存在です。地下鉄、市内バス、空港鉄道(AREX)、一部のタクシーで利用でき、コンビニ(CU、GS25、セブンイレブン)での支払いにも対応しています。
最大のメリットは、現金よりも運賃が100ウォン安くなることと、地下鉄とバスの乗り継ぎ割引が適用される点です。30分以内に乗り継げば、2回目の運賃が無料または割引になります(夜間21時〜翌7時は60分以内)。なお、バスから降りる際は必ず端末にカードをタッチしてください。降車タッチを忘れると乗り継ぎ割引が適用されません。
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WOWPASSは外国人旅行者向けに開発された多機能プリペイドカードです。T-money機能を内蔵しているため地下鉄やバスの乗車に使えるうえ、Visa加盟店でのクレジットカード決済や、専用機での外貨両替にも対応しています。
アプリで残高確認やチャージ状況の管理ができる点も便利です。ただし、交通用の残高とショッピング用の残高は別管理のため、それぞれにチャージが必要です。交通用のチャージはWOWPASS専用機ではできず、地下鉄駅の券売機やコンビニで現金(ウォン)を使って行う必要がある点に注意してください。
気候同行カードはソウル市が提供する定額乗り放題パスです。1日券・2日券・3日券・5日券・7日券が用意されており、利用期間中はソウル市内の地下鉄、市内バス、公共自転車(タルンイ)が乗り放題になります。
1日に何度も地下鉄やバスに乗る予定がある場合、T-moneyで都度払いするよりもお得になるケースがあります。1日4回以上乗車するなら、気候同行カードの1日券を検討する価値があります。

3つのカードのうちどれが最もお得なのかは、旅行日数と1日あたりの乗車回数によって変わります。具体的なシミュレーションで比較してみましょう。
ソウル市内の地下鉄基本運賃(10km以内)はT-moneyカード利用で1,550ウォン、現金(1回用交通カード)で1,650ウォンです。1日の乗車回数ごとに、各カードの実質費用を比較すると以下のようになります。
1日の乗車回数 | T-money | WOWPASS(交通) | 気候同行カード(1日券) |
|---|---|---|---|
2回 | 3,100ウォン | 3,100ウォン | 5,500ウォン |
4回 | 6,200ウォン | 6,200ウォン | 5,500ウォン |
6回 | 9,300ウォン | 9,300ウォン | 5,500ウォン |
8回 | 12,400ウォン | 12,400ウォン | 5,500ウォン |
気候同行カードの1日券は5,500ウォンのため、1日4回以上乗車すれば(6,200ウォン vs 5,500ウォン)T-moneyより安くなります。ただし、気候同行カードは別途カード代3,000ウォンが必要です。
2泊3日の韓国旅行で、1日平均5回地下鉄に乗ると仮定した場合の総コストを比較します。
カード | カード代 | 3日分の交通費 | 合計 |
|---|---|---|---|
T-money | 2,500ウォン | 23,250ウォン | 25,750ウォン |
WOWPASS | 5,000ウォン | 23,250ウォン | 28,250ウォン |
気候同行カード(3日券) | 3,000ウォン | 13,000ウォン | 16,000ウォン |
乗車回数が多い場合は気候同行カードが最もお得です。一方、乗車回数が少ない場合はT-moneyのほうが安くなります。
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旅行日数と目的に合わせて、最適なカードを選びましょう。
1泊2日の弾丸旅行なら、購入が簡単でチャージも手軽なT-moneyが最もシンプルです。2泊3日以上で観光を精力的に回る予定なら、乗り放題の気候同行カードがコストパフォーマンスに優れます。ショッピングや両替もカード1枚で済ませたい方には、WOWPASSが便利です。

T-moneyカードは韓国現地のコンビニや地下鉄駅で簡単に購入できます。日本で事前に入手する方法もありますので、それぞれの購入方法とチャージのポイントを解説します。
T-moneyカードは韓国全土のコンビニ(CU、GS25、セブンイレブン、emart24)で購入できます。レジで「T-moneyカードください」と伝えるか、カードが陳列されている棚から好きなデザインを選んでレジに持っていきましょう。
価格はデザインによって異なりますが、一般的なカードは2,500ウォン前後です。キャラクターやK-POPアイドルとのコラボデザインは4,000〜5,000ウォン程度のものもあります。空港の到着ロビーにあるコンビニでも購入可能なので、到着してすぐに手に入れられます。
T-moneyカードは日本でもAmazonや楽天市場などのECサイトで購入できます。現地購入より割高(1,000〜4,000円程度)にはなりますが、到着後にコンビニを探す手間が省けるメリットがあります。
日本で購入したカードは未チャージの状態のため、韓国到着後にコンビニや地下鉄駅の券売機でチャージが必要です。なお、日本国内でのチャージには対応していないため、事前チャージはできない点に注意してください。
T-moneyカードのチャージは、コンビニのレジまたは地下鉄駅構内の券売機で行います。チャージは1,000ウォン単位で、現金のみ対応です。クレジットカードからのチャージには対応していないため、事前に韓国ウォンの現金を用意しておきましょう。
残高確認は、コンビニのレジでカードをかざすか、地下鉄の改札を通過した際に画面に表示されます。残高不足で改札を通れなかった場合は、駅構内の券売機ですぐにチャージできるので慌てる必要はありません。目安として、2泊3日の旅行なら2〜3万ウォンをチャージしておくと安心です。

物理カードだけでなく、スマートフォンを使った交通カードの選択肢も広がっています。モバイルT-moneyやWOWPASSのアプリ機能について解説します。
モバイルT-moneyは、NFC対応のAndroidスマートフォンでT-money機能を利用できるサービスです。専用アプリをインストールし、スマホを改札にかざすだけで乗車できます。
ただし、2026年3月現在、モバイルT-moneyの利用にはいくつかの制約があります。iPhoneには非対応で、Android端末でもNFC機能が必要です。また、韓国の通信キャリアのSIMが必要な場合があり、短期旅行者にはハードルが高い状況です。物理カードのほうが確実に利用できるため、旅行者には物理カードの購入をおすすめします。
WOWPASSは専用アプリとの連携が充実しています。アプリ上で残高確認、利用履歴の閲覧、チャージ状況の管理ができるため、「あといくら使えるか」を常に把握できます。
また、WOWPASSの専用機械では日本円から韓国ウォンへの両替が可能です。空港や街中の両替所に並ぶ必要がなく、機械に日本円の紙幣を入れるだけでWOWPASSの残高(ショッピング用)にチャージされます。両替レートも街中の両替所と同程度で、手数料が明確な点がメリットです。
日本で普段使っているApple PayのSuicaやPASMOは、韓国の公共交通機関では利用できません。韓国の交通システムは独自のICカード規格を採用しているため、日本の交通系ICカードとは互換性がないのです。
韓国旅行の際は、T-moneyやWOWPASSなど現地のカードを別途用意する必要があります。Suicaに慣れている方にとってはやや面倒に感じるかもしれませんが、購入やチャージは簡単ですのでご安心ください。

韓国の交通カードを使いこなすには、スマホの通信環境も欠かせません。ネイバーマップでのルート検索、WOWPASSアプリでの残高確認、カカオタクシーの配車など、スマホがオンラインであることが前提のサービスが数多くあります。
韓国旅行の通信手段には、海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」がおすすめです。アプリから韓国向けデータプランを購入し、eSIMを設定するだけで、到着後すぐにスマホのデータ通信が使えます。SIMカードの差し替えやWi-Fiルーターの持ち歩きが不要なので、交通カードとスマホだけで身軽にソウルの街を楽しめます。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。