海外旅行や出張で飛行機を利用するとき、「これって機内に持ち込んでいいのかな?」「預け入れ荷物に入れたらダメなの?」と迷う品目は多いものです。航空機内に持ち込めるかどうかは航空法と国際的な危険物規則で細かく定められており、知らずに保安検査で没収されたり、最悪の場合は罰金の対象になったりすることもあります。 さらに2026年4月24日からは、モバイルバッテリーの取り扱いに関する新ルールも適用が始まりました。古い情報のまま荷造りをすると、思わぬトラブルにつながりかねません。 この記事では、飛行機への持ち込みが制限されている品目を「機内持ち込み禁止」「預け入れ禁止」「両方禁止」のカテゴリに分けて、具体例とともに整理します。出発前のチェックリストとしてご活用ください。
目次

飛行機に持ち込めるかどうかは、航空法と国際的な危険物輸送規則(IATA DGR)に基づいて決められています。判断のポイントは「機内に持ち込めるか(手荷物)」と「預け入れ荷物に入れられるか(受託手荷物)」の2軸です。
基本的に「爆発のおそれがあるもの」「燃えやすいもの」「有害物質」「凶器になり得るもの」は危険物として規制対象になります。さらにハイジャック防止の観点から、刃物などは機内持ち込みが特に厳しく制限されています。
国土交通省が定めるルールが基本となりますが、航空会社や就航国によっても細かく異なる場合があります。出発前に必ず利用する航空会社の公式サイトも確認しましょう。
禁止品は大きく3つのカテゴリに分かれます。
この3区分を意識するだけで、荷造りの判断ミスはぐっと減ります。
刃物などを誤って機内に持ち込もうとすると、保安検査で没収されるだけでなく、航空法違反として2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。食品の持ち込みでも、検疫対象品を申告せずに持ち込むと最大3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が課されることがあります。
機内に持ち込めないものの代表は「刃物類」と「工具類」です。ハイジャックや機内トラブルを防ぐ目的で、凶器になり得るものは原則すべて機内持ち込みが認められていません。
これらは預け入れ荷物に入れれば運べるものが多いので、出発前に荷物の振り分けを確認しておきましょう。
ナイフ、カッター、剃刀(替刃のみのものを含む)、彫刻刀などの刃物類は、刃の長さに関係なく原則すべて機内持ち込み禁止です。果物ナイフや十徳ナイフ、サバイバルナイフも対象になります。
はさみは例外的に、刃体の長さが6cm以下で先端が尖っていないものであれば機内持ち込みが可能です。眉切りばさみや小型の事務用はさみがこれに当たります。爪切りやT字型カミソリ(刃体4cm未満)も機内持ち込みできます。
忘れてカバンに入れたまま保安検査に進むと没収または預け直しが必要になります。出発当日の朝に必ず手荷物を見直してください。
ドライバー、レンチ、スパナ、バール、ハンマーなど16cmを超える工具類は機内持ち込みできません。アイスピックやキリも同様です。
スポーツ用品では、バット、ゴルフクラブ、ビリヤードのキュー、スキーのストックなど、長さがあり打撃武器になり得るものは機内持ち込み不可です。これらは預け入れ荷物として運びましょう。
スタンガン、催涙スプレー、メリケンサックなどの護身用品は機内・預け入れともに禁止または厳しく制限されます。モデルガン、エアガンなど本物に見える玩具銃も機内持ち込みは認められていません。
預け入れ荷物に入れられないものの代表は「リチウムイオン電池を内蔵した機器」と「ライター」です。貨物室は気圧や温度の変化が大きく、火災が発生しても乗務員が即座に対応できないため、発火リスクのあるものは原則として機内に持ち込む(身近で管理する)ルールになっています。
うっかりスーツケースに入れて預けてしまうと、空港でスーツケースを開けて取り出す必要があり、出発に間に合わなくなることもあります。
モバイルバッテリー(リチウムイオン電池)は、預け入れ荷物に入れることが禁止されています。必ず機内持ち込みにしてください。
2026年4月24日からは、機内持ち込みについても新ルールが適用されました。主な変更点は以下のとおりです。
Wh(ワットアワー)は「mAh × 電圧(V)÷ 1000」で計算できます。容量表示が消えていたり判別できないバッテリーは機内に持ち込めないため、新しいものに買い替えることをおすすめします。
喫煙用のライターと安全マッチは、1人につきいずれか1個のみ、身に着けた状態(衣服のポケットなど)で機内持ち込みできます。預け入れ荷物に入れることはできません。
オイルタンク式ライター、葉巻用ライター、ターボライター(ジェットライター、ブルーフレームライター)は、機内持ち込み・預け入れともに禁止です。
電子タバコ(加熱式タバコを含む)も、リチウムイオン電池を内蔵しているため預け入れ禁止です。機内には持ち込めますが、機内での使用と充電は禁止されています。
なお、中国(香港を除く)、インド、フィリピン、ミャンマーなどへ向かう便では、ライター・マッチの持ち込み自体ができないため、出発前に必ず確認してください。

爆発・引火・有害性が高いものは、機内持ち込みも預け入れも一切できません。これらを荷物に入れて運ぶこと自体が航空法違反となるため、絶対に持ち込まないでください。
国土交通省と航空各社が「持ち込み・預け入れ両方とも禁止」としている代表的な品目を挙げます。
花火、クラッカー、爆竹、銃の弾薬、火薬を使用したおもちゃ(キャップ式拳銃の火薬など)は両方禁止です。海外旅行のお土産で買った花火を日本に持ち帰ることもできません。
クリスマスクラッカーなど一見おもちゃに見えるものも対象になることがあるため、購入時に確認してください。
キャンプ用のガスボンベ、カセットコンロ用ガス、酸素ボンベ、ライター用補充ガス、スプレー缶(可燃性のもの)は両方禁止です。アウトドア用品をそのまま持ち運ぶことはできません。
ヘアスプレーや制汗スプレーなど一部のトイレタリースプレーは、1容器500ml(0.5kg)以下、1人合計2L(2kg)以下の条件で持ち込み可能ですが、引火性ガスや毒性のあるスプレーは禁止です。
ガソリン、灯油、ライターのオイル(本体に固定されていないもの)、塗料、シンナーなどの引火性液体は両方禁止です。
農薬、殺虫剤(可燃性ガスを使用するもの)、漂白剤、水銀、強酸・強アルカリなど腐食性のあるものも持ち運びできません。
アルコール飲料は度数によって扱いが異なります。
アルコール度数 | 機内持ち込み(国際線) | 預け入れ |
|---|---|---|
24%以下 | 量の制限なし(液体物制限の範囲内) | 量の制限なし |
24%超〜70%以下 | 1人5Lまで(液体物制限の範囲内) | 1人5Lまで |
70%超 | 禁止 | 禁止 |
国際線の機内持ち込みでは、後述の「液体物100ml制限」も同時に適用されます。免税店で買ったお酒は、保安検査後の購入であれば100ml超でも機内に持ち込めます。
国際線では、機内に持ち込める液体物の量が国際ルールで厳しく制限されています。また、入国先の国によっては食品(肉・果物・乳製品など)の持ち込みも検疫で禁止されているため、お土産選びにも注意が必要です。
海外で購入した品物を日本に持ち帰る際にも同じ規制がかかります。
国際線の機内持ち込みでは、液体物・ジェル状・エアゾール類は以下の条件を満たす必要があります。
対象となるのは飲料水、化粧水、ジェル、シャンプー、歯磨き粉、ヨーグルト、味噌、缶詰など。100ml未満であっても、容器に表示された容量が100mlを超えるものは持ち込めません(中身が少なくても容器サイズで判定)。
医薬品、ベビーミルク、特別な食事(医療用)については例外的に上記の制限を超えても持ち込み可能ですが、保安検査で申告が必要です。
肉、肉製品(ハム、ソーセージ、ビーフジャーキー、肉まん、レトルトの肉料理など)は原則すべて日本への持ち込みが禁止されています。これは口蹄疫やアフリカ豚熱(ASF)など海外で発生している家畜伝染病の侵入を防ぐためです。
生の果物、野菜、種子、苗木なども植物防疫の対象で、検査を受けないと持ち込めないものが多くあります。マンゴー、パパイヤ、ライチなどはミバエ類の発生地域からの持ち込みが禁止されています。
違反すると最大3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法人は5,000万円以下)が科される可能性があります。お土産は加工度の高いお菓子(クッキー、チョコレートなど)や工業製品を選ぶのが安全です。
ここまで挙げた禁止品ルールに加えて、見落とされがちなのが「通信手段の持ち運び」です。SIMカードやモバイルWi-Fiルーターは紛失すると再発行や弁償の手間があり、ルーター本体はリチウムイオン電池内蔵のため預け入れ不可で、機内持ち込み荷物のスペースを圧迫します。
eSIM(電子的なSIM)を使えば、出発前にスマホへインストールするだけで通信が完結し、物理的に持ち運ぶものがゼロになります。詳細は記事末尾で紹介します。
持ち込みルールには国際基準(IATA)がありますが、国や航空会社ごとに上乗せルールがあります。トランジット(乗り継ぎ)時に再検査される国もあるため、複数国を経由する旅行では特に注意してください。
出発空港・経由空港・到着空港の3点で規制を確認するのが安全です。
LCC(格安航空会社)の中には、機内持ち込みの個数や重量を厳しく設定している会社があります。「禁止品」のルール自体は大手と同じでも、手荷物のサイズオーバーで追加料金が発生するケースがあるため、購入時の運送条件を必ず確認してください。
機内持ち込みのサイズ・重量・個数や、預け入れ荷物の制限など、手荷物全般のルールは別記事で詳しく解説しています。
国際線の手荷物ルールまとめ|機内持ち込み・預け荷物の制限を徹底解説

飛行機の持ち込み禁止品ルールは、安全のために航空法と国際規則で厳しく定められています。
禁止品リストを把握しても、結局のところ「持ち物が増えるほどトラブルの種は増える」のが現実です。特に通信手段は、現地でSIMカードを買い直したりWi-Fiルーターを受け取ったりすると、空港で時間を取られたり紛失リスクを抱えたりします。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、出発前にアプリで購入・設定するだけ。200以上の国・地域に対応し、現地到着直後からインターネットに接続できます。物理的なSIMカードもWi-Fiルーターも不要なので、保安検査でひっかかる心配がなく、手荷物の中身を1つ減らせます。
App Store評価4.6、国内eSIMアプリDL数No.1の実績で、初めての方でもアプリの案内に沿って簡単に使い始められます。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。