iPhoneがeSIMに対応しているかわからず、キャリアの手続きで失敗したり、海外旅行先で通信できなくなるのではと不安に感じたりする方もいるのではないでしょうか。
目次
本記事では、iPhoneでeSIMかどうか確認する具体的な手順や、iPhoneでeSIMを利用するメリット・デメリット、トラブルに対する対処法などを紹介します。
次の海外旅行ではeSIMでネット通信をしたいとお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
iPhoneで使用しているSIMがeSIMかどうか確認するには、以下の3つの方法を試してみてください。
以下では、各確認方法を具体的に解説します。
設定アプリから現在のSIMがeSIMかどうかを確認するには、「設定」アプリを開き、「モバイル通信」→「モバイル通信プラン」を選択します。
回線の表示ラベルに「eSIM」「デジタルSIM」などと表示されていればeSIM、「SIM」「主回線」などとあれば物理SIMカードです。キャリア名の下に「eSIM」とある場合も、eSIMを使用中です。
また、「モバイル通信プランを追加」が表示されていれば、eSIMを追加できる空きスロットがあることを示しています。eSIMかどうか確認する場合、まずは設定アプリから確認してみましょう。
iPhoneがeSIMに対応しているかは、EID(32桁の識別番号)の有無で確認できます。
設定アプリから「一般」→「情報」と進み、「デジタルSIM」または「EID」の項目を探します。32桁の番号が表示されていれば、eSIM対応端末です。
EIDはeSIMチップ固有の番号で、表示されていればハードウェアレベルで対応していることがわかります。iPhone XS以降の機種には標準搭載されていますが、iPhone Xや8以前のモデル、中国版iPhoneなどは非対応の可能性があるため、中古や海外端末では確認が必要です。
手早くeSIM対応を確認するには、電話アプリのダイヤルパッドで「*#06#」を入力する方法が便利です。発信ボタンは不要で、最後の「#」を押すと自動的にデバイス情報が表示されます。
eSIM対応のiPhoneでは「IMEI(端末識別番号)」に加え、「EID(eSIM専用の識別番号)」として32桁の識別番号が表示されます。一方、非対応端末ではEIDは表示されません。デュアルSIM対応機種では「IMEI2」が併記されることもあります。
ダイヤルでの確認は設定アプリを開かずに確認できるため、他人の端末チェックやキャリアショップでの手続き前の確認にも便利です。
iPhoneでeSIMに対応しているのは、iPhone XS/XR(2018年)以降のすべてのモデルです。
具体的には、iPhone XS、XS Max、XR、11〜16シリーズ、SE(第2・第3世代)が該当します。
一方、iPhone X、8、7以前のモデルはeSIM非対応です。ただし、販売地域によって仕様が異なるため注意が必要です。
中国本土・香港・マカオ版(モデル番号末尾が「CH」「ZP」)は、主に物理SIMカード2枚の仕様となっており、機種によってeSIM対応状況が異なります。トラブルを避けるためにも、購入前に各機種の仕様を確認しておきましょう。
また、アメリカ版iPhone 14以降はSIMトレイがなく、eSIM専用モデルです。iPhone 13以降はデュアルeSIM、iPhone XS以降は最大8枚以上のeSIMプロファイル保存に対応するなど、世代が進むごとに機能も変化しています。
「eSIMに興味はあるけれど、iPhoneで利用するメリットがよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。
iPhoneでeSIMを利用すると、手続きや管理がよりスムーズになり、さまざまな場面での使いやすさが向上します。
iPhoneでeSIMを利用する主なメリットは、以下の4点です。
以下では、iPhoneにeSIMを導入することで得られるメリットを紹介します。
eSIMは、キャリアショップに行かなくても、契約から開通までをすべてオンラインで完結できます。物理SIMカードの郵送や店頭手続きは不要で、QRコードを読み取るだけですぐに開通できます。
ドコモ、au、ソフトバンクに加え、ahamo、povo、LINEMO、楽天モバイルなどのオンラインブランドでも、Webや専用アプリから手続きすれば手数料は無料です。たとえば、ドコモはオンラインショップでの申し込みなら無料ですが、店頭だと3,850円の手数料が必要です。
また、au、ソフトバンクでも同様にオンライン手続きでは無料、店頭では手数料が発生します。
eSIMなら店頭手続きで必要な費用もかからず、深夜でも申し込みできるため、時間もコストも節約できます。
eSIMは端末内蔵のデジタル技術のため、物理SIMカードのような差し替え作業や紛失・破損の心配がありません。
機種変更時はiOS 16.4以降の「eSIMクイック転送」で数十秒で移行でき、万が一端末を紛失しても、キャリアのオンライン手続きですぐに再発行できます。
小さなカードやピンを扱う必要がなくなるため、外出先での機種変更やSIM管理に不安がある方にとって、eSIMは安心感のある選択といえます。
eSIMはデュアルSIM機能に対応しており、1台のiPhoneで仕事用とプライベート用、2つの電話番号を同時に使えます。
iPhone 13以降では物理SIMなしで2つのeSIMを同時待受でき、連絡先ごとに発信回線を指定したり、iMessageやFaceTimeの送信元を使い分けたりすることも可能です。
音声通話とモバイルデータ通信の回線を別々に設定できるため、仕事相手には常に仕事用番号から発信するというように使い分けられます。さらに、会社支給のeSIMと個人契約のeSIMを使い分ければ、通信費を明確に分けられ、料金管理も楽になります。
端末を2台持ち歩く必要がなくなり、1台で仕事とプライベートを効率的に使い分けられるのはメリットです。
eSIMなら、海外旅行や出張時に現地のデータプランを手軽に追加でき、高額な国際ローミング料金を大幅に節約できます。
たとえば、グローバルeSIMサービスを使えば、日本にいるうちに海外用のeSIMを購入・設定でき、現地に到着した瞬間からインターネットが使えます。日本の電話番号はそのままで、データ通信だけ現地回線に切り替えられるため、大切な連絡も逃しません。
なかでも「トリファ(trifa)」は200カ国の地域に対応しており、購入から利用開始まで最短3分とスピーディです。
キャリアの海外ローミングと比べても通信費を抑えられ、空港でのSIM探しや設定の手間も省けるため、海外渡航が多い方には大きなメリットです。
eSIMには多くのメリットがありますが、利用するうえで注意しておきたい点もいくつかあります。
iPhoneでeSIMを利用するデメリットは、以下のとおりです。
以下では、iPhoneでeSIMを使う際に知っておきたい各デメリットについて紹介します。
eSIMは、QRコードを読み取り、オンライン経由で設定を行うため、インターネット接続が必須です。
初回設定時はモバイル回線が使えないため、Wi-Fi環境がないと手続きが進みません。海外でeSIMを使う場合も、空港やホテルなど、Wi-Fiが利用できるタイミングでの設定が必要です。
そのため、自宅にWi-Fiがない方は、カフェやコンビニのフリーWi-Fiを活用する必要があります。機種変更時や通信障害の際も同様に、Wi-Fiがなければ設定や再発行ができないため、事前に利用環境を確認しておきましょう。
eSIMは端末に紐づいた仕組みのため、機種変更や故障・紛失時には再発行が必要です。
物理SIMカードのように別の端末へ差し替えることはできず、プロファイルは特定のiPhoneにのみ有効です。そのため、端末が故障した場合は修理中の代替機に再発行する必要があり、復旧に時間がかかることもあります。
緊急時に別の端末へすぐにeSIMを移して通信を再開できないため、事前に各キャリアの再発行手順や費用を確認し、必要に応じて物理SIMとの併用も検討しましょう。
eSIMプロファイルは一度設定すると特定のiPhoneに固定され、他の端末や家族との共有、使い回しはできません。
そのため、仕事用・プライベート用のiPhoneやiPadで1つの回線を共用することはできず、子どもと端末を共有する使い方にも対応していません。さらに、故障時にサブ端末へ移したり、新しい端末で動作確認をしたりすることもできないため、注意が必要です。
複数端末での利用を想定する場合は、それぞれにeSIMを発行するか、物理SIMカードとの併用を検討するとよいでしょう。
eSIMの設定や確認を行う際、通信がうまくいかない、情報が表示されないなどのトラブルが発生することがあります。トラブルが起こった場合でも、いくつかの基本的な対処法を試すことで、状況が改善する場合があります。
iPhoneのeSIM確認でトラブルが起こった場合の主な対処法は、以下のとおりです。
以下では、トラブルに対する対処法を紹介します。
iPhoneでeSIMの認識や通信に不具合がある場合、まずは機内モードのオン・オフを試してみましょう。
機内モードをオンにしてからオフにすることで、iPhoneの通信モジュールがリセットされ、eSIMプロファイルが正しく再認識されることがあります。
たとえば、EIDは表示されているのにeSIMが使えない場合や、海外でeSIMがつながらない場合、デュアルSIMの切り替えがうまくいかないときなどにも効果的です。また、設定後にデータ通信ができないときも、通信の初期化につながる可能性があります。
30秒ほどでできてリスクもないため、eSIMまわりでトラブルが起きたときは、まず機内モードを切り替えて様子をみてみましょう。
機内モードで解決しない場合は、iPhoneを再起動してみましょう。再起動によりiOSとeSIM関連のシステムがリセットされ、ソフトウェアの不具合やメモリ不足などによる問題が解消されることがあります。
eSIMのプロファイルがインストールできない、設定画面に表示されない、複数eSIMの切り替えができない、EIDが表示されないなどのトラブルも、再起動で改善されるケースがあります。
再起動は1〜2分で完了し、設定内容も保持されたまま安全に実行できるため、eSIMに関するトラブル時にぜひ試してみてください。
iPhoneでeSIMが認識されているのに通信できない場合は、「設定」→「モバイル通信」でeSIMの選択状況や設定を確認しましょう。
eSIMは複数のプロファイルを保存できるため、どの回線が有効になっているか、データ通信に使用されているかを正確に把握することが大切です。
「この回線をオンにする」がオフになっていれば、対象のeSIMは無効化されています。一方で「モバイルデータ通信」が別の回線に設定されていると、意図しない回線で通信している可能性もあります。
また、海外用eSIMで「データローミング」がオフになっていると、現地で通信できないため注意が必要です。
上記のように、通信トラブルの多くは設定ミスが原因です。「回線の有効化」「データ通信の選択」「ローミング設定」の3点を順番に見直すことで、トラブル解消につながります。
iPhoneでeSIMの通信が不安定な場合は、「設定」→「モバイル通信」→「音声通話とデータ」で、5Gから4Gに切り替えてみましょう。
5Gは比較的新しい通信方式のため、一部のeSIMプロファイルでは対応が不十分なことがあります。また、5Gの電波が弱い場所では接続が不安定になることがあり、4G(LTE)に固定することで通信が安定する場合があります。
現地で5Gに接続できないときや通信速度が極端に遅いとき、圏外が頻発する場合にも切り替えが効果的です。
海外や電波状況の悪いエリアでeSIMを使う場合は、4G固定を試してみましょう。
eSIMは便利な反面、まだ利用に不安を感じている方も多いかもしれません。しかし、使い方によっては、eSIMを選ぶことで手間やコストを大きく減らせる場面もあります。
iPhoneでのeSIM利用がおすすめの人は、以下のとおりです。
以下では、iPhoneでのeSIM利用がおすすめの人の特徴を紹介します。
月に1回以上海外に行く方や、年に数回の海外出張がある方にとってeSIMは通信費を節約できる便利なツールです。
従来の国際ローミングは1日あたり980円〜1,000円程度かかりますが(キャリアや地域により異なる)、海外用eSIMなら同じデータ量を日額数百円で利用できます。渡航前に自宅で設定しておけば、現地到着後すぐに通信が使えるため、空港でのSIM探しや設定の手間も不要です。
国ごとにeSIMを追加すれば、1台のiPhoneで複数国に対応できるのも魅力です。通信品質と利便性を両立できるため、海外によく行く人はeSIMを活用してみましょう。
新しく回線を契約したときや、機種変更後にできるだけ早く通信を使いたい方には、eSIMがおすすめです。
物理SIMは届くまでに数日かかることがありますが、eSIMなら契約後すぐにQRコードが発行され、読み取るだけですぐに開通できます。
「すぐに使いたい」「待ち時間を減らしたい」というときに、eSIMのスピード感は心強い選択肢です。
仕事や家事で忙しく、キャリアショップに行く時間がとれない方にとって、eSIMは自宅で手続きが完結できる便利な選択肢です。すべてオンラインで進められるため、営業時間や店舗の混雑を気にする必要もありません。
たとえば、仕事終わりの夜や子どもがお昼寝している間に、スマホひとつで手続きを済ませられます。また、遠方にお住まいの方や、土日の混雑を避けたい方にもぴったりです。
時間や場所にしばられず、自分のペースで契約できるのは、eSIMならではの大きな魅力です。
通信費をできるだけ抑えたい方には、eSIMの利用がおすすめです。
たとえば、ドコモやauなどの主要キャリアでは店舗でのSIM交換に費用がかかりますが、eSIMならオンライン手続きで無料で済みます。さらに、デュアルSIMを活用すれば「通話は大手キャリア、データ通信は格安SIM」などの組み合わせで、月額料金を抑えることも可能です。
また、海外でもeSIMを使えばローミングよりも格安で通信でき、年間で数万円の節約も期待できます。コストを重視するなら、eSIMの利用が最適です。
iPhoneでeSIMを利用する際は、どのサービスを選ぶかが使い勝手や通信コストに大きく影響します。eSIMを選ぶ際は、以下の4つのポイントを確認しましょう。
以下では、eSIMの選び方について解説します。
eSIMを選ぶ際、料金プランは重要なポイントのひとつです。
eSIMには月額制だけでなく、プリペイド型や日額制、データ量ごとの課金など、さまざまな料金体系があります。利用する期間やデータ使用量、通話の有無により、適したプランは大きく変わります。
「どれくらい使うのか」「どのくらい通信するのか」「通話の必要はあるか」などを整理しながら、自分に合ったプランを比較して選ぶことが大切です。
eSIMを選ぶときは、自分の月間データ使用量を把握しておくことが大切です。
データが足りなければ追加料金が発生し、使い切れなければ無駄な支出になります。とくに海外では使い方が変わることもあるため、事前の見積もりが重要です。
見積もりには、まず普段どれくらいのデータを使っているかを確認しておきましょう。iPhoneでは「設定」→「モバイル通信」から過去の使用量を確認できます。
普段の使い方をもとに、必要なデータ量に見合ったプランを選ぶことで、無理なく通信費を抑えられます。
海外でeSIMを使う予定がある場合は、渡航先の国で利用できるかを事前に確認しておきましょう。
eSIMプロバイダーによって対応国や提携する通信会社が異なるため、同じ国でも通信エリアや速度に差が出ることがあります。また、中国本土や北朝鮮など、一部の国では政府の規制によりeSIMが利用できない場合もあります。
渡航前には、使いたいeSIMが渡航先の国に対応しているか、現地での通信品質に問題がないかを、公式サイトや口コミなどで調べておくと安心です。
eSIMを利用するうえで、万が一のトラブルに備えてサポート体制が整っているかは確認すべきポイントです。
はじめてeSIMを使う方や、海外での利用を考えている方にとって、日本語で相談できる窓口があることは安心材料となります。
トラブル発生時にすぐに対応するためにも、チャットや電話、メールなどの対応方法やサポートの受付時間も、事前に確認しておきましょう。
eSIMの利用に慣れていないうちは、日本語サポートが充実したサービスを選ぶことで、設定やトラブルにもスムーズに対応できます。
iPhoneでeSIMを利用する際は、まず端末がeSIMに対応しているかを確認し、正しく設定されているかを確認しましょう。とくに海外利用やはじめてのeSIM設定では、回線選びや通信トラブルへの備えも重要です。
はじめてeSIMを使う方や、海外での利用を検討している方には、日本語対応で設定も簡単な「トリファ(trifa)」の利用がとくにおすすめです。
完全日本語対応のアプリと24時間チャットサポートがあり、設定に不安がある方でも安心して使い始められます。韓国やアメリカなど人気の渡航先にも対応しており、QRコードをスキャンするだけで簡単に開通できる点も魅力です。
まずはお使いのiPhoneがeSIMに対応しているかを確認し、自分に合ったプランを選んで、トリファでeSIMデビューしてみてはいかがでしょうか。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。