iPhone14は2022年に発売された機種ですが、まだまだ多くの人が利用しているでしょう。iPhone14を海外で利用する際は、eSIMが便利です。しかし、iPhone14のeSIMについてよくわからない人もいるのではないでしょうか。 この記事では、iPhone14のeSIMのメリット・デメリットや設定の仕方、海外での使い方などを解説します。旅行や出張で海外に行く機会のある人は、参考にしてください。
目次
まずは、iPhone14のeSIMの対応有無や、2つのSIMを利用できるデュアルSIMの対応について解説します。iPhone14ユーザーの人は、あらためてeSIMに関する情報をおさえるようにしましょう。
iPhone14は、iPhone14・iPhone14 Plus・iPhone14 Pro・iPhone14 Pro Maxの4モデルがありますが、すべてeSIMに対応しています。日本で手に入るiPhone14は、物理SIMカードのスロットを搭載し、eSIMにも対応しているのが特徴です。
国内のキャリアではドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの大手4キャリアなどが、eSIM利用に対応しています。こうしたキャリアと契約している人であれば、問題なくeSIMを利用できます。
iPhone14は、1台で2つのeSIMを利用できる「デュアルeSIM」に対応している機種です。そのため、1台のiPhoneで複数の電話番号や通信回線を利用できます。
デュアルeSIMが利用できれば、iPhone14の使い方の幅が広がります。主な使い方は以下のとおりです。
なお、前述のとおり日本のiPhone14は物理SIMカードにも対応しているため、物理SIM+eSIMのデュアルSIMの使い方もできます。
eSIMとはSIMカード不要の通信方法!メリット・デメリットや海外旅行での活用方法を解説
iPhone14でのeSIMの設定は、以下の手順で行います。
手順をおさえて、スムーズにeSIMの利用を始めましょう。
はじめに、eSIMに対応するキャリアでプランを契約し、eSIM発行の手続きをしましょう。eSIMは物理的なSIMカードと異なりデジタル形式で提供されるため、キャリア側でeSIMプロファイルを生成・発行してもらう必要があります。
プランの契約やeSIM発行の際は本人確認書類の提出や、オンライン本人確認「eKYC」による本人確認をします。運転免許証やマイナンバーカードを用意したうえで、申込手続きをしましょう。
キャリアでの契約が完了したら、iPhone14の設定アプリからeSIMプロファイルをダウンロードしましょう。
プロファイルのダウンロードは、一般的に以下の手順で行います。
QRコードの読み取りができない場合は、キャリアから提供されたSM-DP+アドレスとアクティベーションコードを入力しましょう。
一部のキャリアでは専用アプリからQRコードをダウンロードしてインストールすることも可能です。また、iOS 17.4以降では、メールで受信したQRコードを長押しして「eSIMを追加」をタップするとeSIMが追加できるようになりました。
プロファイルのダウンロード時は、iPhone14のiOSのバージョンが最新のものになっているか、安定したWi-Fi環境があるかを確認して行いましょう。
eSIMプロファイルをダウンロードしたら、開通手続きを行います。
回線の開通には「アクティベーション」の手続きが必要です。アクティベーションの仕方はキャリアによって、以下のように異なります。
開通したか確認するには「設定」の「モバイル通信」で回線名が表示され、アンテナマークが立っているかどうかチェックしてみましょう。
アクティベーション完了後は、電話で問題なく通話ができるか、モバイルデータ通信が利用できるかを確認してください。問題なければ、eSIMの設定は終了です。
ほかのiPhoneからiPhone14へ機種変更する際は、eSIMクイック転送機能を使えば、複雑な手続き不要でeSIMの移行が可能です。
eSIMクイック転送は、iOS16以降のOSが搭載されている端末で利用できる、Apple独自の機能です。ワイヤレスでeSIMを転送するため、SIMの再発行やQRコードの読み取りが不要で、短時間で移行手続きができます。
eSIMクイック転送は、iPhone14で「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」→「近くのiPhoneから転送」の順に選択していき、画面の指示にしたがって操作を進めれば手続きができます。
キャリアによってはeSIMクイック転送が非対応の場合があるため、事前に確かめたうえで手続きをしましょう。
iPhone14をeSIMで利用するメリットは、以下の4つです。
eSIMは利便性や手軽さが強みです。それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
iPhone14のeSIMは、物理SIMカードなしで通信・通話ができます。そのため、SIMカードを紛失したり、差し替える際にカードが破損したりする心配がありません。
また、SIMカードには「micro」「nano」といったサイズがあり、端末ごとにサイズが指定されていますが、eSIMならサイズの変更手続きが不要になります。
カードなしでスマホにSIMを組み込むことでさまざまな手続きが簡素化され、手間なく通信・通話を楽しめます。
iPhone14のSIMスロットは1つですが、デュアルSIMに対応しているため、eSIMを活用すれば2つの回線を組み込めます。複数のキャリアのプランを利用できることで、電話番号の使い分けや通信障害時のリスク低減などが可能です。
iPhone14では物理SIM+eSIMの組み合わせもできるため、既存の契約を解約せずともデュアルSIMの構築ができます。気軽に複数回線を利用しやすいのも、eSIMのメリットといえるでしょう。
iPhone14のeSIMの発行手続きは、オンラインで完結します。店舗に足を運ぶ必要がないため、24時間いつでも申込や設定の変更が可能です。本人確認やプロファイルのダウンロード、アクティベーションと、必要な手続きはすべてWeb上でできるため、どこにいても発行手続きができます。
また、物理カードが郵送されてくるのを待つ必要がなく、発行が完了したら即日利用が可能です。店舗に行く時間が取れない人や、すぐに通信回線を契約したい人に適しているサービスといえます。
iPhone14のeSIMは海外旅行でも活用しやすいです。海外利用のeSIMサービスを契約すれば、事前にプランを契約するだけで、現地ですぐに通信・通話が可能です。
現地で通信・通話ができれば、言語の翻訳や行き先の確認などもスムーズにできます。また、現在の電話番号を維持できるため、国内からの着信やSMSにも対応可能です。
また、複数の国をまたぐ際も、SIMの交換などは不要です。帰国時もカードを返却したり処分したりする必要はなく、通信手段の手続きに時間を取られることがありません。
海外での旅行や出張が多い人は、海外用のeSIMを有効活用しましょう。
eSIMで通話する方法とは?デュアルSIMでの方法やトラブル時の対処法を解説
iPhone14でeSIMを導入する際のデメリットは、以下の3点です。
iPhone14でeSIMを使う際は、契約プランの選択や機種変更の際に注意が必要です。デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
iPhone14でeSIMを使いたくても、すべてのキャリアや格安SIMでeSIMに対応しているわけではありません。
eSIM対応のキャリア・格安SIMは徐々に増えていますが、まだ一部の格安SIMは、eSIM非対応です。eSIM非対応のキャリアでは、たとえ端末がeSIM対応でも、物理SIMカードを使わなければなりません。
また、eSIMに対応するキャリアであっても、一部プランでeSIMが利用できない場合もあります。自分が契約しているキャリアやプランがeSIMに対応しているか、よく確かめておきましょう。
iPhone14から他の端末、もしくは元の機種からiPhone14へ機種変更する際は、eSIMの再発行が必要です。
eSIMは物理SIMのように簡単に差し替えることができず、機種を変える際は再発行しなければなりません。iPhone→iPhoneへの変更であれば、eSIMクイック転送機能を使ってスムーズに移行できます。しかし、Android機種から移行する場合は、QRコードの読み取りやプロファイルのダウンロードなどが必要です。
また、キャリアによってはeSIMの再発行手数料として1,000〜3,000円程度の手数料が発生します。機種変更を頻繁にする人は、その都度手数料がかかる点に注意しましょう。
iPhone14で利用しているeSIMは、eSIM非対応の古い機種や一部のAndroid端末では利用できません。iPhone14から機種変更を検討する際は、機種の選択肢が狭まってしまいます。
とくに近年のiPhone端末の値段の高さから「中古端末を使いたい」と考えている人は多いでしょう。数年前に発売された機種であればeSIMに対応している可能性が高いですが、古い端末ではeSIM非対応のため、物理SIMカードを発行しなければなりません。
物理SIMカードを発行する手間をかけたくないなら、発売日から年数があまり経っていない端末に乗り換えるか、バッテリー交換などをしてiPhone14をより長く使うようにしましょう。
iPhone14でeSIMの設定をしているときや日頃使用していると、なんらかの不具合により、eSIMが利用できなくなるケースもあるでしょう。とくに遭遇する可能性の高い以下の3パターンについて、対処法を解説します。
iPhone14でeSIMが認識されない場合は、以下が原因となっている可能性があります。
まずは「設定」の「一般」から「ソフトウェアアップデート」を確認し、iOSが最新のものになっているか確認しましょう。最新のものであれば、Wi-Fiの接続状況を確かめ、電波が不安定でないか見てください。
それでも認識されない場合は、SIMロックがかかっている可能性があります。最新端末ではSIMロックはされていませんが、2021年9月30日までに発売された端末には、キャリアによってSIMロックがかかっている可能性があります。
「設定」→「一般」→「情報」で「SIMロックなし」と表示されているか確かめましょう。SIMロックがかかっている場合は、キャリアで解除してもらってからeSIMの発行手続きを再開してください。
このほか、iPhoneを再起動したり機内モードをオン・オフにしたりすると、不具合が解消する可能性があります。複数の方法を試してみましょう。
iPhone14でeSIMプロファイルをダウンロードできたものの、アクティベーション(有効化)
がされない場合は、キャリア側での処理がまだ追いついていない可能性があります。
手動でアクティベーションしない場合は、キャリア側の処理が完了するまで時間を置きましょう。処理は数分〜数時間で終わるケースが多いですが、場合によっては24時間程度かかる可能性もあります。
もし自動アクティベートに時間がかかるようなら、キャリアごとの手動アクティベーションの方法を確認し、自分でアクティベートを実行してみましょう。
また、一度eSIMのプロファイルを削除して再ダウンロードする方法もあります。この場合は、最初にプロファイルをダウンロードする際に利用したQRコードが使えない場合があるため、注意しましょう。
iPhone14でeSIMプロファイルの再発行が必要な場合、キャリアのWebサイトや店舗で再発行の手続きをして、新しいプロファイルを取得しましょう。
eSIMプロファイルの再発行が必要になる状況は、主に以下のとおりです。
すぐにプロファイルを再発行したい場合は、オンラインで手続きをしましょう。サブ回線のeSIMプロファイル再発行など、緊急性がない場合は、店舗で手続きしても構いません。
eSIMの再発行には手数料がかかったり、本人確認書類を求められたりする可能性があります。手数料の金額や必要書類を確認したうえで、再発行手続きを進めてください。
iPhone14をより便利に活用するためのテクニックとして、以下の3つをおさえておきましょう。
テクニックを実践して、iPhone14をより快適に利用しましょう。
iPhone14のデュアルeSIM機能を活用して、SIMを通話用とデータ通信用に分けると、スマホ料金の削減や通信品質の向上などが期待できます。
通話専用のプランはデータ量が少なく「一定時間かけ放題」のサービスを安く使えるキャリアや、通話料が11円/30秒以下のキャリアを選ぶとよいです。
一方、データ通信用プランは電話関連のサービスを必要最低限に留め、大容量データを安く利用できるキャリアを選ぶとよいでしょう。格安SIMも活用しながらデュアルeSIMのプランを組み合わせれば、月額1,000円以上の料金削減も実現可能です。
eSIMをそれぞれ設定する際は、回線の名称を「通話用」「データ用」などわかりやすく変更し、データ用SIMの通話や通話用SIMでのデータ通信をしないよう整理しておきましょう。
iPhone14のデュアルeSIM機能を活用すれば、2つの電話番号を公用・私用に分けられます。用途ごとに電話番号を管理すれば、勤務時間外の連絡を制限できたり、経費管理が明確になったりします。iPhone14は着信画面にどちらの番号から電話がかかってきたか表示されるため、適切な応答の仕方で電話に出られるのも特徴です。
2つの番号を使い分ける際は、以下の項目を比較しながら、通話に強みのあるキャリアを契約しましょう。
SIMを運用する際は、回線名称を「公用」「私用」や「仕事」「プライベート」のように明確にしておくと、どちらの番号に連絡があったかなどがわかりやすくなるでしょう。
iPhone14のeSIMは海外用のものにも対応しているため、海外でも国内と同じように通信が可能です。SIM変更などの手続きも必要ないため、現在使っている電話番号も維持できます。
海外用eSIMプランは、渡航前や現地到着直後にプランを契約することで、すぐにeSIMを組み込めて現地での通信利用ができるようになります。現地でデータ通信が利用できれば、言語の翻訳や目的地までのルート確認、公共交通のダイヤの確認などがスムーズになるでしょう。
滞在期間や渡航先にあわせて最適なeSIMプランを契約し、現地でもデータ通信を活用しながら過ごしましょう。
海外でeSIMの利用を検討している人には、トリファ(trifa)がおすすめです。
トリファでは、世界200ヵ国のeSIMを購入できます。スマホアプリからデータを購入できるため、スムーズに使い始められるのが特徴です。
また、プランも1GB/日、3GB/日、無制限プランなど複数のラインアップが用意されています。海外へ行く目的や趣旨にあわせて、最適なプランを契約できるでしょう。
加えて、決済が日本円でできる点や24時間日本語対応のチャットサポートがある点など、日本人が使いやすいサービスとなっています。
iPhone14で初めてeSIMを使う人でも簡単に海外での通信ができるため、旅行や出張で渡航する際は、利用を検討してみましょう。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。