中国では、金盾(グレートファイアウォール)というインターネット規制によって、日本では当たり前に使えているサービスの多くが制限されているため、普段通りにインターネットを利用するためにはVPNが欠かせません。 この記事では、VPNの仕組みやメリット・デメリット、適切なVPNの選び方や準備手順を詳しく解説します。
目次
また、無料VPNのリスク、VPN以外の接続方法も紹介します。適切な接続方法を選べば、中国滞在中も快適なネット環境を整えられるはずです。
これから中国への旅行や出張を控えている方は、海外でスマホをネットにつなげられるeSIMサービス「トリファ(trifa)」の利用がおすすめです。
「トリファ(trifa)」では、渡航前にオンラインで設定が行えて、200以上の国と地域でスムーズに通信が可能です。
さらには、24時間365日の日本語チャットサポートも付いているため、海外旅行に慣れていないという方にもおすすめです。
中国では、中国政府による厳格な規制により、多くの海外サービスに直接アクセスできません。 そのため日本と同じようにインターネットを利用するためにはVPNが必要です。
その背景や現地での影響については、以下の2つのポイントで詳しく解説します。
中国では「金盾(グレートファイアウォール、GFW)」と呼ばれる世界最大規模のインターネット検閲システムにより、海外の主要ウェブサービスへのアクセスが遮断されています。
中国政府は国内の情報を管理する目的で、2003年頃からネット規制を本格的に運用してきました。
主な規制の方法は以下の通りです。
こうした規制を回避するためには、一般的なVPNでは不十分な場合も多いでしょう。そのため、OpenConnect、Shadowsocks、WireGuardといった規制突破に強い仕組みを備えたVPNサービスを事前に契約しておくことが重要です。
中国では、日本人が日常的に使っている多くのサービスが規制によって利用できません。特に検索エンジン、SNS、動画配信、ビジネスツールといった分野で広範囲に制限がかかっています。
カテゴリ | アクセス不可の主なサービス |
検索・地図 | Google検索、Google Maps |
SNS・メッセンジャー | LINE、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、WhatsApp、Telegram |
動画・音楽 | YouTube、Netflix、Spotify、TikTok(海外版)、Amazon Prime Video |
ビジネスツール | Gmail、Google Workspace、Slack、Zoom(一部制限)、Dropbox |
ニュース・情報 | BBC、CNN、Wikipedia(日本語版含む)、Reddit |
ゲーム・エンタメ | 任天堂オンライン(中国版以外)、PlayStation Network(中国版以外)、Discord |
つまり、日本で当たり前に使える主要サービスのほとんどが中国ではアクセスできません。
仕事の継続や家族との連絡を確保するためにも、渡航前にVPN環境を整えておく必要があります。
LINEの海外利用については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
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中国でVPNがインターネット規制を回避できるのは、暗号化とトンネリング技術を組み合わせた高度なセキュリティシステムによるものです。
中国政府が運用する金盾(グレートファイアウォール)は、主にIPアドレスブロック、DNS汚染、ディープパケットインスペクション(DPI)という3つの方法で海外サイトへのアクセスを制限しています。
これに対し、中国対応のVPNは、AES-256の強力な暗号化でデータを保護し、DPIによる検査を無効化します。さらに、VPNサーバーのIPアドレスを経由することで実際のアクセス先を隠し、IPブロックを回避できる仕組みです。
たとえば、中国国内から動画サイトにアクセスしようとすると、通常は金盾の検閲システムで遮断されつながりません。
しかし、VPNを利用すれば、通信が暗号化された状態で香港や日本のVPNサーバーを経由し、問題なく動画サイトに接続できます。
金盾は暗号化された通信内容を判別できないため、VPNを使うことで規制を回避できるのです。
中国で有料VPNを使うメリットは以下の通りです。
有料VPNサービスは専用サーバーと帯域幅の保証により、中国国内でも日本での利用に近いレベルの通信速度を実現できるケースがあります。
無料VPNでは多数のユーザーが同じサーバーを共有するため回線が混雑しやすく、速度が大きく低下しやすいです。
一方、有料VPNは契約者数に応じて香港・台湾・日本など複数地域にサーバーを設置し、負荷分散で安定性を確保します。
特に中国向けに特化したサービスでは、ShadowsocksやOpenConnectといった規制回避用のプロトコルに対応しており、規制が強化された状況でも安定した接続を維持できるのが強みです。
中国への旅行や出張で通信の安定性を重視する場合、相場である月額1,000円〜2,000円の有料VPN投資が大きな安心につながるでしょう。
有料VPNは、軍事レベルのAES-256暗号化と「ゼロログポリシー」により、通信内容や個人情報を保護します。
中国ではすべて通信が政府による監視対象となっており、検索履歴、アクセスログ、メッセージ内容が記録・分析される可能性がありますが、AES-256は現行技術では解読が不可能とされる暗号化方式です。
さらに信頼できる有料VPNは、接続記録を保存しないゼロログポリシーを採用し、過去の通信内容を保護するPerfect Forward SecrecyやDNS漏洩防止機能も備えています。
VPN接続が切れた際に通信を遮断するKill Switchも標準的に搭載されており、IPアドレスの漏洩を防止できます。
企業秘密や家族との連絡内容を守るには、こうした機能を備えた有料VPNの利用が欠かせません。
有料VPNは24時間365日、日本語でのサポートを提供している場合が多いです。中国のネット規制は政治イベントや政策によって突然強化されることがあり、昨日まで使えた設定が急に無効化されることも珍しくありません。
無料VPNにはサポートがなく、海外のVPNでも英語対応が中心のため緊急時には対応が遅れやすいです。
これに対し、日本企業が運営するMillenVPNなどは完全日本語サポートを用意し、24時間チャットでの対応が可能です。規制強化時にはWeChatやメール、アプリ通知を通じて迅速に代替手段を案内してくれます。
中国でのビジネス継続や緊急連絡を守るためにも、日本語対応の有料VPNは心強い存在です。
有料VPNは、1つのアカウントで5〜10台のデバイスを同時接続できるため、スマホ・PC・タブレット・ゲーム機などを一括で保護します。
現代の生活では複数端末を並行して使うのが一般的ですが、無料VPNは通常1台しか接続できず、管理が煩雑になりやすいです。
有料VPNなら1契約で全デバイスをカバーできます。
Surfsharkは台数無制限で家族利用に適し、ExpressVPNは最大8台、NordVPNは10台の同時接続が可能です。MillenVPNも台数無制限で、日本のサービスとしてコストパフォーマンスに優れています。
中国でVPNを利用する際に知っておくべきデメリットや注意点は以下の通りです。
信頼性の高い中国対応VPNサービスは、月額500円〜3,000円程度の利用料金が必要です。滞在期間によっては決して小さくない出費となります。
中国で安定して利用できるVPNは、専用サーバーの維持や暗号化技術の開発、サポートの運営にコストがかかるため、無料では提供できません。
特に中国特化型サービスは、金盾回避のためのShadowsocksやOpenConnectといった特殊技術を維持する費用が発生します。
主要サービスの料金は、以下の表の通りです。
サービス名 | 月額料金(税込) | 年払い時の月額換算 |
MillenVPN | 1,738円(30日) | 594円 |
UCSS | 約4,200円〜 | 記載なし |
ExpressVPN | 約1,900円 | 約980円 |
かべネコVPN | 880円 | 480円 |
VPN料金は中国でのネット環境を維持するための必要経費と考え、あらかじめ予算に組み込むことをおすすめします。
中国政府は政治的イベントや政策に応じてインターネット規制を強化するため、利用中のVPNが突然接続できなくなるケースがあります。
規制は静的なものではなく、全国人民代表大会や春節、天安門事件記念日、香港・台湾関連の緊張時に段階的に強化されるのが特徴です。
金盾は機械学習やDPIを駆使し、VPNトラフィックを検知する能力を年々高めています。春節期間にはExpressVPNやNordVPNといった大手でも、接続困難になる事態が発生しました。
典型的なパターンは「夜間に突然接続不可→翌朝に代替サーバー案内→数日後に復旧」という流れで、予告なく利用できなくなるリスクを理解しておきましょう。
VPNは通信を暗号化・復号するため、デバイスに負荷がかかり、通常よりバッテリーの減りが早くなります。おおよそ20〜30%、駆動時間が短くなると考えてよいでしょう。
特にスマートフォンはバッテリー容量が限られているため、VPN使用による消費電力増加の影響が現れやすいです。動画視聴や弱いWi-Fi環境では消費がさらに増える傾向があります。
出張や旅行の際は、モバイルバッテリーを携帯するなど、電源確保の準備をしておくと安心です。
中国VPN市場には、詐欺まがいのサービスや個人情報を政府に提供する「ハニーポット型VPN」が存在するといわれています。
「無料」「高速」「完全匿名」といった過剰な宣伝で利用者を集め、データの販売やマルウェア感染につなげる事例も少なくありません。
信頼できるVPNを選ぶポイントは、以下の通りです。
一方、避けるべきサービスの特徴は、運営会社が不明、中国国内にサーバーを置いている、料金が不自然に安い、ログポリシーが曖昧、サポート窓口が存在しないといった点です。
このような特徴があるサービスは利用を避けたほうが安全でしょう。
中国用VPNの準備方法と接続手順は以下の通りです。
日本国内でVPNサービスの契約とインストールを完了させておく必要があります。中国では金盾の影響で公式サイトや決済ページにアクセスできない場合があるからです。
さらに、日本国内でよく使うサイトやアプリに接続して動作を確認し、問題なく利用できるか確かめておきましょう。
あわせて設定ファイルをバックアップし、PayPalや暗号資産など代替の決済手段を準備しておくと、渡航後のトラブル回避につながります。
1社のみの利用はリスクが高いです。規制強化で特定プロバイダーや特定方式だけが止まるケースがあるため、最低でも2〜3社契約しておくのがおすすめです。
複数契約による月額3,000円〜5,000円の初期投資は高いと感じるかもしれません。30日間返金保証を活用して現地で2週間ほど試すと、最適な1〜2社に絞り込みやすく、結果的にコストの削減につながります。
空港の無料Wi‑Fiに接続できるうちに、まず動作確認を行いましょう。中国のインターネット規制は地域や時期により変動するため、日本で正常に動作していたVPN設定が現地では機能しない可能性があります。
空港の公共Wi-Fiを使って複数のVPNアプリを順に試し、サイトやアプリに接続できるか確認しましょう。Speedtest.netで速度を計測し、下り10Mbps以上が出ていれば問題ありません。
通信が不安定な場合は日本語サポートに連絡して代替サーバーを案内してもらい、問題なく接続できた設定内容はメモしておきましょう。
VPNが繋がらない場合は、まずサーバー地域を香港や台湾、日本などに切り替えて試してみてください。
それでも改善しない場合は、OpenConnectやShadowsocksなどの別のプロトコルに変更することで解決できることがあります。
また、通信が不安定な場合は、公共Wi-Fi→現地SIM→国際ローミングeSIM→ポケットWi-Fiの順で、別の回線に切り替えるのも効果的です。
時間をかけて手順をひとつずつ試していくことで、多くの場合は接続を回復できる可能性が高まります。
中国の無料VPNがおすすめできない主な理由は、以下の通りです。
無料VPNの多くは、利用者の個人情報を収集・販売し、さらにマルウェアを仕込むなど危険性が高い仕組みを持っています。特に監視が厳しい中国では、致命的なリスクとなりかねません。
無料VPNは収益を得るために、通信データや閲覧履歴、位置情報、端末情報を第三者に販売するビジネスモデルを採用しています。
なかには、中国政府系と疑われるサービスが「ハニーポット」として利用者の身元特定や監視を目的に運営しているといわれています。
過去にはHolaVPNがユーザー端末をボットネットに組み込みサイバー攻撃に悪用した事件がありました。
さらに、多数の無料VPNアプリでトロイの木馬や個人情報窃取ウイルスが発見されています。中国滞在中に個人情報や企業秘密を守るためには、無料VPNの利用は避けたほうが安心です。
無料VPNは意図的に通信速度を制限しており、動画視聴やビデオ会議に必要な帯域幅を提供できません。
少人数のサーバーを数万人の利用者で共有しているため、1人あたりの速度は極端に落ちてしまいます。
業務や動画視聴を安定して行うには、30Mbps以上を確保できる有料VPNが不可欠です。
無料VPNには、月間500MB〜10GB程度の通信量制限があります。主要サービスの例を挙げると、ProtonVPN Freeは制限なしですが利用条件が厳しく、Windscribe Freeは月10GB(認証で15GB)、TunnelBear Freeは月500MB、Hide.me Freeは月10GBです。
しかし実際には、動画視聴のHD動画1時間で約1.5GB、ビデオ会議だと1時間で約400MB、SNSの場合は1時間で200MBほど消費します。3日間の出張で動画2時間、会議5時間、SNS利用をすれば制限の半分を超えてしまう計算です。
中国で安心して通信するには、100GB以上の容量や無制限プランを提供する有料VPNが現実的な選択肢といえます。
無料VPNは中国の金盾(グレートファイアウォール)による検閲技術に対して脆弱で、中国国内で安定して接続することは困難です。
金盾はDPIを駆使し、OpenVPNやL2TPなど一般的なプロトコルを高精度で検知・遮断します。
無料VPNは技術投資が不十分なため、中国特化型のプロトコルを提供していません。
確実な接続を確保するには、MillenVPN、UCSS、ExpressVPNなどの金盾回避に特化した有料VPNの事前契約が欠かせません。
中国ではVPN以外にもインターネットに接続する手段があります。代表的な方法は次の2つです。
日本の大手キャリアの国際ローミングを利用すれば、VPNを使わずにサイトやアプリなどへ直接アクセスできます。
国際ローミング使用時は、データ通信が日本の通信事業者のネットワークを経由するため、中国の金盾(グレートファイアウォール)の検閲対象外となるからです。
通信データは現地のアンテナや基地局は中国キャリア(中国聯通・中国電信・中国移動)を利用しますが、実際の接続は日本経由となり、日本国内からアクセスしているのと同じ扱いになります。
ただし、費用は1日あたり数千円になる場合もあるため、長期利用には向きません。短期出張や緊急時のバックアップ手段として利用するのが現実的です。
VPN機能を内蔵したポケットWi-Fiをレンタルすれば、端末側で個別にアプリを設定する必要がなく、Wi-Fi接続するだけで自動的にVPN通信ができます。
ゲーム機やスマートTVなど、VPNアプリを入れにくい機器でも利用できるのがメリットです。
速度は、10〜30Mbps程度で、YouTubeのHD視聴は可能ですが4K動画は不安定な場合もあります。
料金は、1日数百円〜1,500円が相場です。利便性は高い一方で、利用しているプロトコルや暗号化方式が公開されていない場合も多く、信頼性やサポートには限界があります。そのため、あくまで補助的な手段として考え、専門VPNサービスとの併用を推奨します。
Wi-Fiルーターのメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
海外旅行はWi-FiレンタルとSIMカードどっちがいい?おすすめの通信方法も解説
中国では金盾(グレートファイアウォール)の影響により、日本では当たり前に使えているサイトやSNSが利用できません。
一般的にはVPNで回避しますが、規制強化によって接続が不安定になったり、速度や安全性に課題があったりします。
その代替手段として実用的なのが「トリファ(trifa)」です。「トリファ(trifa)」は国際ローミング対応のeSIMサービスで、通信を中国国外(日本やシンガポールなど)のネットワーク経由で行うため、金盾の検閲を受けません。
VPNの設定は不要で、アプリひとつでプランの購入からインストール、データ残量の確認までを完結できます。
さらに24時間365日、日本語でのサポートが用意されているので、はじめてのeSIM利用でも安心です。
中国滞在中も日本と同じようにインターネットを楽しみたい方は、ぜひトリファのeSIMを検討してみてください。
ライター
トリファ編集部
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