
海外旅行や出張でスマートフォンの設定画面を開くと、「データローミング」という項目を目にすることがあります。しかし、具体的にどんな仕組みで、オンにすると何が起きるのか正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。 データローミングとは、契約している携帯電話会社のエリア外で、現地の通信会社の回線を借りてデータ通信を行う仕組みです。便利な反面、設定を誤ると高額な通信費が請求されるリスクもあるため、正しい知識が欠かせません。 この記事では、データローミングの基本的な仕組みからiPhone・Androidの設定方法、料金の注意点、さらにeSIMやWi-Fiレンタルとの比較まで幅広く解説します。海外旅行前の通信手段選びにぜひ役立ててください。
目次

データローミングは海外でスマートフォンを使う際の基本的な仕組みです。ここでは、データローミングの仕組みやオン・オフの違い、音声ローミングとの違いを解説します。
データローミングとは、日本で契約している携帯電話会社(キャリア)の通信エリア外である海外で、現地の通信会社の回線を経由してデータ通信を行う仕組みのことです。「海外ローミング」や「国際ローミング」とも呼ばれます。
日本のキャリアは世界各国の通信会社と提携関係を結んでおり、渡航先の提携キャリアの電波を自動的に掴むことで通信が成立します。ユーザーが特別な操作をしなくても、端末が現地の回線に接続される仕組みです。
ただし、データローミングが有効になっていないと、音声通話やSMSは利用できてもデータ通信(インターネット)は利用できません。海外でインターネットを使いたい場合は、端末のデータローミング設定をオンにする必要があります。
データローミングのオン・オフによって、海外で使える機能が大きく変わります。以下の表で違いを確認しましょう。
機能 | データローミングON | データローミングOFF |
|---|---|---|
音声通話(発信・着信) | 利用可能 | 利用可能 |
SMS(送受信) | 利用可能 | 利用可能 |
インターネット接続 | 利用可能 | 利用不可 |
LINEやSNS | 利用可能 | Wi-Fi接続時のみ |
Googleマップ | 利用可能 | オフライン地図のみ |
メール(Gmail等) | 利用可能 | Wi-Fi接続時のみ |
データローミングをオフにしていても、Wi-Fiに接続すればインターネット関連の機能は利用できます。高額請求を避けたい場合は、データローミングをオフにしてWi-Fiのみで通信する方法もあります。
「ローミング」には音声ローミングとデータローミングの2種類があります。音声ローミングは通話やSMSを海外で利用するための仕組みで、ほとんどの端末で初期設定のまま利用できます。
一方、データローミングはインターネット通信のための仕組みで、端末の設定画面から手動でオンにする必要があります。音声ローミングは意図せず高額になることが少ないですが、データローミングは使い方次第で料金が大きく変動するため、事前の確認が重要です。
関連記事:eSIMのデータローミング設定|海外でオンにすべき?

データローミングの設定はiPhoneとAndroidで手順が異なります。渡航前に設定方法を確認しておくと安心です。
iPhoneでデータローミングをオン・オフにする手順は以下のとおりです。
デュアルSIMを利用している場合は、どの回線のデータローミングをオンにするかを選択できます。海外eSIMを使っている場合は、eSIM側のデータローミングをオンにし、日本の回線はオフにしておくのが一般的です。日本の回線のデータローミングをオフにし忘れると、わずかなバックグラウンド通信でキャリアから1日分の海外利用料が課金される場合があるため注意しましょう。
Androidの設定手順はメーカーによって画面が若干異なりますが、基本的な流れは同じです。
Galaxyシリーズの場合は「設定」→「接続」→「モバイルネットワーク」→「データローミング」から設定できます。渡航先に到着したら、念のため端末を一度再起動すると、現地の回線を掴みやすくなります。
関連記事:海外旅行でスマホを使う方法と設定ガイド
データローミングを利用する前に、以下の3点を確認しておきましょう。
キャリアの海外データプランへの加入状況を確認する。 定額プランに未加入のままデータローミングをオンにすると、従量課金で高額な請求が発生する可能性があります。ドコモの「世界そのままギガ」、auの「世界データ定額」、ソフトバンクの「海外あんしん定額」など、各キャリアの定額プランを事前に確認してください。
渡航先が対応エリアかどうかを確認する。 キャリアによって対応エリアが異なるため、渡航先で利用可能かをキャリアの公式サイトで事前にチェックしましょう。
不要なアプリのバックグラウンド通信をオフにする。 アプリの自動アップデートやクラウド同期など、バックグラウンドで行われるデータ通信が高額請求の原因になることがあります。渡航前にオフにしておくと安心です。

データローミングにはデメリットばかりではなく、手軽さや安全性の面でメリットもあります。利用シーンに合わせて上手に活用しましょう。
データローミングの最大のメリットは、SIMカードの交換や追加の契約なしで海外でスマートフォンが使えることです。端末の設定でデータローミングをオンにするだけで、現地到着後すぐにインターネットに接続できます。
現地SIMの購入やeSIMの設定に不安がある方、スマートフォンの操作に慣れていない方にとっては、最もシンプルな通信手段といえるでしょう。
大手キャリアでは、海外データ通信の定額プランが充実しています。たとえばahamoでは、月間30GBのデータ容量を追加料金なしで海外91の国・地域でそのまま利用できます(15日を超えると最大128kbpsに制限され、帰国するまで解除されません)。
定額プランに加入していれば、従量課金による高額請求の心配がなく、国内と同じ感覚でスマートフォンを使えます。短期出張や急な海外渡航の際には、最も手間のかからない選択肢です。
海外のフリーWi-Fiスポットは、通信が暗号化されていなかったり、偽のアクセスポイントが設置されていたりするリスクがあります。データローミングはキャリアの回線を経由するため、フリーWi-Fiと比較してセキュリティ面で安心です。
特にネットバンキングやオンラインショッピングなど、個人情報を扱う通信を行う場合は、データローミングやeSIMによるモバイルデータ通信を利用するのが望ましいでしょう。

データローミングは便利な反面、使い方を誤ると思わぬ高額請求につながることがあります。トラブルを防ぐために、以下の注意点を押さえておきましょう。
海外定額プランに加入せずにデータローミングをオンにすると、データ通信量に応じた従量課金が適用されます。この従量課金は1MBあたり数百円〜数千円と非常に高額で、数十万円の請求が届くケースも報告されています。
渡航前には必ずキャリアの海外データプランに加入するか、データローミングをオフにして別の通信手段を利用しましょう。万が一、定額プランの適用対象外のエリアに渡航する場合は、データローミングをオフにしておくのが安全です。
スマートフォンでは、ユーザーが操作していなくてもアプリが自動的にデータ通信を行うことがあります。メールの自動受信、写真のクラウドバックアップ、アプリの自動アップデートなどがその代表です。
こうしたバックグラウンド通信は、定額プランのデータ容量を消費したり、従量課金の場合は高額請求の原因になったりします。渡航前に以下の設定を行っておくと安心です。
関連記事:海外旅行中の機内モード活用術|通信費を抑える設定方法
データローミングでは、現地の通信会社の回線品質に依存するため、日本国内と同じ速度や安定性が保証されるわけではありません。特に新興国や山間部などでは、通信速度が遅くなったり、接続が不安定になったりすることがあります。
また、キャリアの定額プランによっては、一定のデータ量を超えると速度制限がかかる場合もあります。動画視聴や大容量ファイルのダウンロードなど、データを多く消費する利用は控えめにするのがおすすめです。

データローミング以外にも、海外でインターネットを使う方法はいくつかあります。それぞれの特徴と料金を比較してみましょう。
通信手段 | 料金目安(1日あたり) | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
データローミング(定額プラン) | 980〜1,980円 | 設定が簡単、SIM交換不要 | 料金が高め、容量制限あり |
海外eSIM | 300〜800円 | 安い、即日開通、SIM交換不要 | eSIM対応端末が必要 |
現地SIMカード | 200〜600円 | 安い、大容量 | 購入の手間、SIM差し替え |
Wi-Fiルーターレンタル | 800〜1,500円 | 複数人でシェア可能 | 持ち運びが必要、返却手続き |
海外eSIMは、渡航先のデータプランをアプリやウェブサイトからオンラインで購入し、端末にダウンロードして利用する方法です。物理SIMカードの交換が不要で、データローミングよりも料金を抑えられるケースが多いのが特徴です。
なかでも利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」は、200以上の国と地域に対応しており、渡航先や利用日数に合わせて柔軟にプランを選べるのが特徴です。
関連記事:海外旅行のeSIMはトリファがおすすめ!使い方・設定方法を徹底解説
渡航先の空港やショップでSIMカードを購入し、端末に挿入して使う方法です。料金は安価ですが、SIMカードの差し替え作業が必要で、日本のSIMカードを紛失するリスクがあります。
国や店舗によっては英語が通じにくかったり、パスポートの提示が必要だったりする場合もあります。スマートフォンの操作に慣れている方向けの選択肢です。
Wi-Fiルーターをレンタルして持ち歩く方法です。複数人でシェアできるため、グループ旅行では1人あたりのコストを抑えられます。ただし、ルーター本体の持ち運びや充電が必要で、空港での受取・返却の手間がかかります。
1人での旅行や身軽に動きたい場合は、eSIMのほうが利便性に優れているといえるでしょう。

データローミングは手軽な海外通信手段ですが、料金面ではeSIMのほうがお得なケースが多くあります。特に渡航日数が長い場合や、複数の国を周遊する場合はeSIMのコストメリットが大きくなります。
海外旅行の通信手段には、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」がおすすめです。アプリをダウンロードして渡航先のプランを選ぶだけで、出発前にeSIMの設定が完了します。物理SIMカードの交換やWi-Fiルーターの持ち運びは不要で、現地に着いたらすぐにインターネットが使えます。
24時間日本語サポートも完備されており、eSIMが初めての方でも安心して利用できます。データローミングの高額請求が心配な方は、トリファで手軽に海外通信環境を整えてみてはいかがでしょうか。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。