パスポートのオンライン申請とは、政府のオンラインサービス「マイナポータル」を利用し、手数料を抑えてパスポートの新規・切替申請を行う手続きのことです。 2025年3月から全国で利用できるようになり、これまで必要だった申請書の記入や戸籍謄本の提出、手数料の支払いまで、そのほとんどをオンラインで完結できるのが最大の特徴です。 24時間365日、ご自身の都合の良いタイミングで申請できるため、忙しい方でもスムーズに手続きができます。 この記事では、パスポートのオンライン申請について、メリット・デメリットから具体的な申請手順、注意点まで、誰でも分かるように徹底解説します。
目次
まずは、パスポートのオンライン申請がどのようなものか、従来の窓口申請との違いから見ていきましょう。
パスポートのオンライン申請とは、政府のオンラインサービス「マイナポータル」を利用して、スマートフォン・パソコンからパスポートの新規申請・切替申請を行う手続きのことです。2025年の3月から全国で利用できるようになりました。
最大の特徴は、これまで必要だった申請書の記入や、戸籍謄本(※有効期間内の切替申請など、場合により省略可能)の提出、手数料の支払いまで、そのほとんどをオンラインで完結できる点です。
オンライン申請のメリットは、なんといってもその手軽さです。
役所の開庁時間を気にする必要がありません。24時間365日、ご自身の都合の良いタイミングで申請できます。
多くの場合、窓口申請では手数料が16,300円ですがオンライン申請では15,900円で済みます。(10年パスポートの場合 2025年7月時点)
オンライン申請の場合、戸籍謄本の提出が省略されるので、窓口申請のときに必要だった戸籍謄本の取得が不要です。
面倒な申請書の記入は不要。証明写真もデータでアップロードするだけなので、貼り付けに失敗することもありません。
窓口へ行く手間が省けるため交通費が浮き、スマホで撮影した写真データを使えば証明写真代も節約できます。
便利なオンライン申請ですが、いくつか注意点もあります。
マイナポータルアプリで申請を行うため、マイナンバーカードとログインのためのパスワードが不可欠です。
ログインのためのパスワードがない、もしくは忘れてしまったときは(マイナポータルサイト)
事前にアプリのインストールが必要です。
申請自体はオンラインで完結しますが、パスポートの受取は指定した市区町村の窓口になります。
現在、オンラインで申請できるのは、主に以下のケースです。
・パスポートの残存有効期間が1年未満になった場合。
・査証欄(ビザページ)の余白が見開き3ページ以下の場合。
・初めてパスポートを申請する場合。
・パスポートの有効期間がすでに切れている場合。
・氏名や本籍地などに変更があった場合。
日本国内に在住している方が対象で、未成年の方の申請も可能ですが 15 歳未満の場合は代理提出が必要で、15〜17歳の場合は法定代理人の同意書が必要です。
未成年のパスポートオンライン申請について(外務省サイト)
申請をスムーズに進めるために、以下の4つを事前に手元に用意しましょう。
本人確認に使用します。申請の最後に、カード受け取り時に設定した署名用電子証明書のパスワードの入力が必要になるので、事前に確認しておきましょう。
もしパスワードを忘れてしまった場合は、お住まいの市区町村の窓口で再設定手続きが必要です。
ログインのためのパスワード(利用者証明用電子証明書パスワード)がない、もしくは忘れてしまったときは
申請は政府の「マイナポータル」アプリを通して行います。事前にスマートフォンにインストールしておきましょう。お使いのスマホがマイナンバーカードの読み取りに対応しているか(NFC機能)、推奨されるOSバージョンかも公式サイトで確認しておくと安心です。
マイナポータルアプリに対応しているスマートフォン一覧(マイナポータルサイト)
6ヶ月以内に撮影した顔写真のデータを用意します。スマートフォンで自撮りした写真でも問題ありませんが、国際規格で定められた要件を満たす必要があります。
・背景は無地(白や薄い青など)で、影がないこと。
・正面を向き、顔や頭の輪郭が髪の毛や衣服で隠れていないこと。
・眼鏡の光の反射や、カラーコンタクト、笑いすぎた表情はNG。
パスポートに転写される署名を、白い紙に書いてスマートフォンで撮影し、画像データとして用意します。
・枠線からはみ出さないよう、適切な大きさで書く。
・影やシワが入らないよう、明るい場所で真上から撮影する。
必ず申請者本人が署名してください(お子様の場合は親権者が代筆)。
画像データについては外務省のウェブサイトに詳しいガイドがあるので、撮影前に必ず確認しましょう。
オンライン申請における顔写真および自署画像の注意点(外務省サイト)
意外と落とし穴になりやすいのがこのパスワード。オンライン申請では以下の2つが必要です。何やら難しそうですが諦めないで!それぞれの参考ページを確認してみてください。
マイナポータルアプリにログインするための数字4桁のパスワードです。忘れてしまった場合は、以下2通りの方法で再発行ができます。
マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書パスワードとは(マイナポータルサイト)
・市区町村の窓口で再発行
免許証など、顔写真付き公的証明書による本人確認が必要ですが窓口で再発行できます。
・コンビニのキオスク端末(マルチコピー機等)で再発行
後述の署名用電子証明書のパスワード(半角6〜16文字英数字)が分かっている場合、コンビニで再発行ができます。
コンビニでパスワード再発行するには(公的個人認証サービスポータルサイト)
マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に設定した、パスワードです。(半角6文字〜16文字英数字)
忘れてしまった場合は同じように初期化を行う必要があります。以下のいずれかのパターンで再発行しましょう。
・市区町村の窓口で再発行
免許証など、顔写真付き公的証明書による本人確認が必要ですが窓口で再発行できます。
・コンビニのキオスク端末(マルチコピー機等)で再発行
利用者証明用電子証明書パスワード(数字4文字)が分かっている場合、コンビニで再発行ができます。
コンビニでパスワード再発行するには(マイナポータルサイト)
切替申請もしくは記載事項変更申請をしたい場合のみ、現在有効なパスポートが必要です。
準備が整ったら、いよいよ申請です。ここではスマートフォンでの手順を解説します。
パソコンでの手順は以下マイナポータルのサイトをご確認ください。
パソコンでのパスポートオンライン申請の流れ(マイナポータルサイト)
マイナポータルアプリを起動し、画面の案内に従って4桁のパスワードを入力し、マイナンバーカードを読み取ります。
トップページ右下の「さがす」をタップ→「パスポート」で検索→「パスポート(旅券)申請」に進み申請する手続きを選択。
マイナンバーカードに記載されている都道府県、市区町村を選択し、「この条件で検索」ボタンを押しましょう。
事前に用意した顔写真と署名のデータをアップロードします。マイナポータルアプリ内のトリミング機能を使って、規格に合うように最終調整が可能です。
氏名、本籍、緊急連絡先などを画面の案内に従って入力します。パスポートの新規申請の場合、氏名や住所など一部の情報は、マイナンバーカードから自動で入力されます。(切替申請の場合は古いパスポートを読み込むことで自動入力されます。)
全ての入力が終わると、確認画面が表示されます。内容に間違いがないか、隅々までしっかりチェックしましょう。最後に、署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16桁)を入力し、再度マイナンバーカードを読み取らせれば、電子署名は完了です。
申請が正常に完了すると、「受付票」がマイナポータルに届きます。この受付票に記載された受理番号は、問い合わせの際に必要です。審査状況はマイナポータル上でいつでも確認できます。
審査完了するとパスポート交付予定日がマイナポータルに通知されます。
以下のマイナポータルの「やること」から通知が来ていないか確認してみましょう。
パスポートの受取方法と手数料の支払い方法は以下の流れです。
年齢に関わらず、受け取りは代理人ではできません。申請時に指定したパスポートセンターや市区町村の窓口へ本人が出向く必要があります。
①受付完了票(スクリーンショットや印刷したもの)
②手数料(オンライン決済済の場合は不要)
③有効中のパスポート(新規申請の場合は不要)
新しいパスポートは発行日から6ヶ月以内に受け取らないと失効してしまいますので、ご注意ください。
マイナポータルのお知らせから決済サイトにアクセスし、クレジットカードで手数料を支払います。これにより、受け取り時に現金を用意する必要がなくなります。利用可能なカードブランドは決済サイトで確認できます。
注意点としてオンライン納付に対応しているかは都道府県によって異なります。
自身がパスポートを受け取る窓口がオンライン納付に対応しているか確認しましょう。
都道府県別のパスポートオンライン申請に関連するページ一覧(外務省サイト)
クレジットカードがない場合や、オンライン決済に不安がある場合は、従来通り、受け取り窓口で収入印紙と都道府県の証紙を購入して支払うことも可能です。
A. 自治体や申請時期によって異なりますが、申請に不備がなければ、おおむね申請受付から2週間程度が目安です。余裕を持ったスケジュールで申請しましょう。
A. 顔写真の規格違いや、本籍地の入力ミスなど、申請内容に不備があるとマイナポータルに修正依頼の通知が届きます。通知の内容に従って、再度申請内容を修正・提出してください。その分、受け取りまでの期間が延びるので、最初の入力は慎重に行いましょう。
A. できません。申請は一人ずつ、本人のマイナンバーカードを使って行う必要があります。ただし、未成年者の申請の場合は、親権者が法定代理人として代理で操作(入力)を行うことになります。
パスポートのオンライン申請は、マイナンバーカードとマイナポータルさえあれば、時間や場所を問わずに手続きができる非常に便利な制度です。
肝心のマイナポータルへのログインパスワードや、署名用電子証明書のパスワードを忘れていると窓口申請と同じような手間がかかってしまうのが玉にキズですが...
次の海外旅行や出張に向けてパスポートを用意する際は、ぜひオンライン申請を試してみてはいかがでしょうか。
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トリファ編集部
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