アンコール遺跡をはじめ魅力的な観光地が多いカンボジアですが、出発前に治安状況を確認しておきたいと考える方は多いのではないでしょうか。実際、カンボジアでは観光客を狙ったひったくりや詐欺が頻発しており、日本と比べて十分な防犯対策が必要な国です。 さらに2025年以降はタイ国境付近で軍事衝突が発生し、外務省が一部地域に渡航中止勧告を発出している状況が続いています。観光地全土が危険というわけではありませんが、エリアごとのリスクを正しく把握しておくことが安全な旅の第一歩です。 この記事では、カンボジアの最新の危険レベルや都市別の治安、旅行者が巻き込まれやすい犯罪の手口、緊急時の連絡先までをわかりやすくまとめました。初めてのカンボジア旅行でも落ち着いて行動できるよう、出発前にぜひ目を通しておきましょう。
目次

カンボジアの治安は、エリアによって大きく状況が異なります。まずは外務省の最新の危険情報を確認し、渡航にあたって押さえておくべき基本を整理しましょう。
外務省は2026年7月2日の更新時点で、カンボジアに対して次の3区分で危険情報を発出しています。タイとの国境付近は依然として高い危険レベルが続いている点に注意が必要です。
国境30km以内のレベル3区域には、プレアビヒア寺院など一部の観光名所も含まれます。アンコール遺跡があるシェムリアップはレベル2の区域(国境30km超50km以内)にも該当しないため通常の観光は可能ですが、最新情報を必ず外務省「海外安全ホームページ」で確認してから渡航しましょう。
2025年5月にタイとの国境付近で武力衝突が発生し、12月にも再び戦闘が悪化しました。両国は12月27日に停戦に合意したものの、国境地帯での重火器の撤収は進んでおらず、引き続き緊張した状況が続いています。
外務省は2026年7月2日の更新で、国境から30kmを超えて50km以内の地域の危険レベルを2(不要不急の渡航は止めてください)へ引き下げた一方、国境30km以内へのレベル3(渡航中止勧告)は継続しています。プレアビヒア州など国境近くの観光地への訪問は控え、行程を立てる際は影響を受けない地域に絞ることが安全です。
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カンボジアでは、銃火器を使用した強盗事件が現在でも度々発生しています。日本のように銃を見かけることがほぼない感覚で出歩くと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
プノンペンやシェムリアップなどの観光地では、外国人を狙った犯罪が多く発生しており、日本人も被害者となるケースが少なくありません。ひったくりやスリ、睡眠薬を使った強盗、いかさま賭博詐欺など、巧妙化する手口に対して常に警戒心を持つことが重要です。
カンボジアの主要都市は、それぞれ治安の特徴が異なります。観光で訪れる都市ごとに、危険なエリアと注意点を把握しておきましょう。
プノンペンは経済の中心地である一方、外国人観光客を狙った犯罪が最も多く発生している都市です。ワット・プノンやセントラル・マーケット周辺、独立記念塔の南東地区一帯では、ひったくり事件が昼夜を問わず多発しています。
バイクに2人乗りした犯人が背後から接近し、肩掛けバッグやスマートフォンを奪って走り去る手口が典型的です。歩道側にバッグを掛けない、スマホを路上で操作しないといった基本対策を徹底しましょう。
また、プノンペンでは日本人を狙ったいかさま賭博詐欺の被害も多く報告されています。街中で親しげに話しかけられ、家やレストランに誘われて高額を請求されるパターンが代表的です。見知らぬ人からの誘いには絶対に応じないでください。
アンコール遺跡観光の拠点であるシェムリアップは、プノンペンと比べると治安は比較的良好です。常識の範囲内で行動していれば、大きなトラブルに巻き込まれる可能性は低いといえます。
ただし、観光客が多く集まるパブストリート周辺では、客引きや詐欺、こん睡強盗などの犯罪が報告されています。バーやレストランで知り合った人からの飲み物には絶対に手をつけないようにしましょう。
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シハヌークビルはかつてビーチリゾートとして人気でしたが、近年は中国系資本のカジノが集積し、それに伴い犯罪が増加しています。観光目的での訪問は慎重に判断し、夜間の単独行動は避けましょう。
タイとの国境地帯(ポイペト周辺やプレアビヒア州)は、軍事衝突の影響と特殊詐欺拠点の存在により高リスクなエリアです。外務省の渡航中止勧告区域には立ち入らず、最新の安全情報を確認してから行程を組んでください。
カンボジアで日本人旅行者が遭遇しやすい犯罪には、いくつかの典型的なパターンがあります。手口を事前に知っておくことで、被害を未然に防ぎやすくなります。
プノンペンを中心に、バイクによるひったくりが最も多発する犯罪です。歩道を歩いている観光客に背後からバイクで接近し、肩掛けバッグやスマートフォンを一瞬で奪って走り去ります。
対策としては、貴重品は分散して持ち、歩道側にバッグを掛けないことが基本です。スマートフォンを路上で操作する時間を最小限にし、地図確認はカフェなどの店内で行うと安全度が高まります。
また、人混みではスリにも注意が必要です。リュックサックの外ポケットに財布を入れたままにすると狙われやすいため、貴重品は前ポケットや内ポケットに入れて、混雑した場所では特に意識して身につけましょう。
バーやレストラン、ナイトクラブで親しげに近づいてきた人物から飲み物に薬物を混入される「睡眠薬強盗」の被害が報告されています。意識を失っている間に金品を奪われるだけでなく、暴行事件に発展するケースもあります。
対策としては、初対面の人からもらった食べ物や飲み物には絶対に口をつけないことが鉄則です。自分のグラスから目を離さず、トイレに立つ際は飲み物を持って移動するか、新しいものを注文し直しましょう。
バーで知り合った人からホテルや別の場所への誘いを受けても、安易に応じないでください。複数人での行動を心がけ、夜間の単独行動はできる限り避けることが安全につながります。
カンボジアでは、偽の警察官を装って金銭を要求する詐欺の被害も発生しています。本物の警察官は路上で観光客から現金を徴収することはありません。身分証の提示を求められた場合は、その場で支払わず警察署への同行を求めましょう。
いかさま賭博詐欺は、単独行動の観光客に親しげに声をかけ、家やレストランに誘ってトランプゲームなどに参加させる手口です。最初は勝たせて警戒を解いたあと、高額の負債を負わせて支払いを強要するため、見知らぬ人からの誘いには応じないでください。
また、ポイペトをはじめとする国境地帯には特殊詐欺グループの拠点があり、SNSの偽求人広告で誘い込まれた日本人が摘発される事件も起きています。「短期間で高収入」などの怪しい求人には絶対に応募しないようにしましょう。

カンボジアでは犯罪以外にも、自然環境や交通、戦時の名残である地雷に関するリスクが残っています。観光中に注意すべきポイントを押さえておきましょう。
カンボジアには内戦時代に埋設された地雷や不発弾が、現在も北西部や東部に残されています。観光地として整備されているプノンペン市街地、アンコール遺跡群、シェムリアップ市街などには地雷はありませんが、地方で観光地から外れたエリアに立ち入ることは避けましょう。
アンコール遺跡群を訪れる際も、表示された遊歩道や舗装されたルートから外れないことが重要です。「Danger Mines」と書かれた赤いどくろマークの看板や赤いテープがある場所には絶対に近づかないでください。
地雷除去活動を行うCMAC(カンボジア地雷対策センター)の運営する地雷博物館などで事前に状況を学んでおくと、より安全に観光地を巡ることができます。
カンボジアでは、トゥクトゥクが観光客の主要な移動手段となっています。料金は基本的に交渉制ですが、外国人と分かるとぼったくられるケースが多く、降りる際に最初の合意と異なる金額を請求されるトラブルも報告されています。
ぼったくりを避けるには、PassAppやGrabなどの配車アプリを利用するのが最も確実です。事前にアプリ上で料金と経路が確定するため、降車時のトラブルがありません。シェムリアップの近距離移動の相場は2〜3ドル程度を目安にしましょう。
海外旅行中はスマートフォンでの地図確認や配車アプリの利用が欠かせません。アプリダウンロード数No.1(2025年4月〜2026年3月、AppTweak調べ、iOS/Android合算)の海外eSIMアプリ「トリファ」なら、出発前にプランを購入してスマートフォンに設定しておくだけで、カンボジア到着直後からデータ通信が使えます。
カンボジアは熱帯モンスーン気候で、5月から10月の雨季には急なスコールや洪水が発生することがあります。屋外の観光中は天候の急変に備え、無理な行程を避けるようにしましょう。
また、デング熱やマラリアなどの蚊が媒介する感染症が報告されています。特に地方部や郊外の遺跡を訪れる際は、長袖・長ズボンの着用や虫除けスプレーの使用を徹底してください。屋台での生水や氷の摂取は控え、ミネラルウォーターを利用することも食中毒予防に有効です。
万が一トラブルに巻き込まれた場合に備えて、緊急連絡先や対応手順を事前に把握しておきましょう。現地で連絡が取れる通信手段を確保しておくことも重要です。
カンボジアの緊急通報番号は、用途ごとに以下の番号が割り当てられています。クメール語が中心となるため、英語が話せる相手につなぐよう依頼するか、ホテルのフロントを介して連絡する方法も有効です。
用途 | 番号 |
|---|---|
警察 | 117 |
救急 | 119 |
消防 | 118 |
プノンペンのツーリストポリス | 012-942-484 |
シェムリアップのツーリストポリス | 012-402-424 |
犯罪被害に遭った場合は、必ず警察に届け出て被害届(ポリスレポート)を受け取りましょう。海外旅行保険の請求や帰国後の手続きで必要となる重要な書類です。
パスポートの盗難・紛失や重大なトラブルに巻き込まれた場合は、在カンボジア日本国大使館(プノンペン)に連絡してください。シェムリアップにも領事事務所があり、現地でのサポートを受けられます。
機関 | 連絡先 |
|---|---|
在カンボジア日本国大使館(プノンペン) | (855-23) 217-161〜164 |
在シェムリアップ領事事務所 | (855-63) 963-801〜803 |
渡航前に外務省の「たびレジ」に登録しておくと、現地の最新の安全情報がメールで届きます。登録は無料で、万が一の際に大使館からの支援を受けやすくなる点もメリットです。
カンボジアの医療水準は日本に比べて高くなく、重症の場合はバンコクやシンガポール、日本に医療搬送されることがあります。緊急移送には数千万円規模の費用がかかるケースもあるため、必ず治療・救援費用の補償が手厚い海外旅行保険に加入しておきましょう。
保険未加入で支払い能力が証明できない場合、現地の病院で入院や治療を断られるリスクがあります。クレジットカード付帯の保険を利用する場合は、補償範囲と上限額を出発前に必ず確認してください。
キャッシュレスで治療が受けられる海外旅行保険を選んでおくと、現地で多額の現金を持ち歩かなくて済むため、防犯面でも安心です。
カンボジアでは2024年以降、入国手続きや決済の仕組みが大きく変わりつつあります。出発前に必要な準備を整えておけば、現地でのトラブルを大幅に減らせます。
カンボジアへの観光目的の渡航には、観光ビザ(最大30日間滞在可能)が必要です。2025年1月以降、e-Visaの料金は1人30米ドルに改定されており、カンボジア外務省の公式サイト(evisa.gov.kh)から申請できます。
また2024年9月以降、入国管理・税関・検疫の手続きがオンラインの「e-Arrival」に移行しました。渡航者全員が入国前に申請を完了している必要があるため、忘れずに登録しておきましょう。
代行業者のサイトで申請すると不必要な手数料が上乗せされたり、最悪の場合ビザが発行されないトラブルも報告されています。必ず公式サイトを利用し、不正な業者は避けてください。
カンボジアでは現地通貨のリエル(KHR)と米ドルが併用されており、ほとんどの店舗で米ドルが使えます。1米ドル=4,000リエルが通常のレートで、お釣りはリエルで戻ってくる場合が多いです。
大きな買い物は米ドル、小さな支払いやお釣りはリエルで対応するのが基本です。100ドル札のような高額紙幣は受け取りを拒否されることがあるため、1ドル札や5ドル札など小額紙幣を多めに用意しておきましょう。
リエルは日本国内ではほぼ手に入りません。日本で米ドルを準備して持参するか、現地の銀行や両替所で両替するのが現実的です。空港の両替所はレートが悪いため、両替額は最低限にしておくと損を抑えられます。
海外旅行中の安全を確保するうえで、安定した通信環境は欠かせません。緊急通報、配車アプリの利用、地図アプリでのルート確認、家族や大使館への連絡など、スマートフォンが使える状態であることが最大の防犯対策のひとつです。
カンボジアでは公衆Wi-Fiの利用に頼ると、犯罪に巻き込まれた際の連絡や移動経路の確認が遅れるリスクがあります。出発前にeSIMを準備し、到着後すぐにデータ通信が使える状態にしておきましょう。
また、空港でSIMカードを購入したり物理SIMを差し替えたりする手間を省けるeSIMなら、移動中に貴重品を取り出さずに済むため、防犯上のメリットもあります。日本出発前に設定を完了しておけば、現地到着後すぐ地図や配車アプリを使い始められます。

カンボジアは、エリアやタイミングによって治安状況が大きく変わる国です。タイ国境付近の渡航中止勧告区域を避け、プノンペンでのひったくりや睡眠薬強盗、賭博詐欺などへの基本的な対策を徹底すれば、安全で充実した旅行を楽しむことができます。
海外旅行中のトラブル対応には、安定した通信環境が欠かせません。緊急通報や大使館への連絡、配車アプリの利用、リアルタイムの安全情報の確認まで、スマートフォンがすぐに使える状態であることが最大の安心材料です。
トリファなら、アプリをダウンロードしてプランを購入するだけで、カンボジア到着直後からデータ通信が使えます。SIMカードの差し替えや空港でのレンタル手続きは不要で、手頃な価格で通信を確保できる点も魅力です。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。
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