バリ島をはじめとする豊かな自然と文化でアジア有数の人気観光地となったインドネシアですが、渡航前に治安状況を把握しておくことで、より安心して旅を楽しめます。 外務省の海外安全情報では、ジャカルタやバリ島などの主要観光地はレベル1(十分注意してください)ですが、中部パプア州・山岳パプア州はレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に指定されています。テロの脅威はゼロではなく、スリや詐欺、麻薬に関わる厳しい法規制など、日本とは異なるリスクが存在します。 この記事では、外務省の最新危険情報をもとに、インドネシアの地域別の治安、旅行者が遭いやすい犯罪の手口と防犯策、入国ビザとバリ島の観光税、緊急時の連絡先までをわかりやすくまとめました。初めてインドネシアを訪れる方も、リピーターの方も、出発前にぜひ確認してください。
目次

インドネシアは約17,000の島々からなる多様な国で、地域によって治安状況が大きく異なります。まずは外務省が発出している危険レベルと、国全体の犯罪傾向を確認しておきましょう。
外務省の海外安全情報によると、インドネシアの主要観光地を含む大半の地域は「レベル1(十分注意してください)」が発出されています。一方、以下の地域にはより高い危険レベルが続いています。
中部パプア州・山岳パプア州では、分離独立を求める武装集団による治安当局や民間人への襲撃が散発的に発生しており、治安が不安定な状況が続いています。一般的な観光ルートで訪れることはほとんどないエリアですが、最新情報を外務省「海外安全ホームページ」で必ず確認してから渡航してください。
インドネシアでは過去に警察機関や宗教施設を狙ったテロ事件が発生しており、外務省はテロへの注意を引き続き呼びかけています。ジャカルタやバリ島など観光地でのテロリスクはゼロではないため、大規模なイベントや宗教的行事が集まる場所では周囲の動向に注意し、不審な状況を察知した場合はすぐにその場を離れてください。
また、インドネシアでは宗教・政治問題に関するデモが発生することがあります。特にジャカルタのモナス(国家記念塔)周辺や大統領官邸近くは大規模デモが起きやすいエリアです。デモには絶対に近づかず、遭遇した場合は速やかに別ルートで移動しましょう。
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インドネシアの主要観光地には、それぞれ異なる治安の特徴があります。バリ島・ジャカルタ・ジョグジャカルタ別に、注意すべきエリアと状況を整理しました。
バリ島はインドネシアの中でも観光インフラが整っており、全般的には比較的安全に観光を楽しめる島です。ただし、クタ・レギャンエリアは世界中の旅行者が集まる繁華街で、スリやひったくり、観光客を狙った詐欺の被害が最も多く報告されています。
バイク2人乗りの犯人がビーチや歩道でスマートフォンや肩掛けバッグを奪い去る手口が典型的です。歩道側にバッグをかけない、スマートフォンを路上で操作しない、夜間の人気のない路地を避けるといった基本対策を徹底してください。
一方、ヌサドゥアやサヌール、ウブドなどのエリアは落ち着いた雰囲気で、観光客の安全度は高めです。ただしウブドの市場や繁華街では物売りや客引きのしつこいアプローチを受けることがあるため、きっぱりと断る姿勢を持ちましょう。
首都ジャカルタは東南アジア最大級のメガシティで、日中の観光客が多いエリアは警察の巡回もあり、大きなトラブルに巻き込まれる可能性は低めです。ただし、コタ地区(旧市街)はナイトクラブや風俗施設が密集しており、夜間は特に注意が必要なエリアです。また、モナス(国家記念塔)周辺では政治・宗教問題に絡んだデモが発生しやすいため、大勢の集会が見えたら近づかないようにしましょう。
ジャカルタでは電車やバスなどの公共交通機関でのスリも報告されています。混雑した車内ではリュックを前に背負い、貴重品は内ポケットや体に密着したウエストポーチに入れて管理しましょう。
ジョグジャカルタはボロブドゥール遺跡やプランバナン寺院群の拠点となる文化都市で、インドネシアの中でも治安は安定している方です。ただし、世界遺産の観光地周辺では偽のガイドや「特別なチケット」と称してお金を騙し取ろうとする手口が報告されているため、公式窓口以外でチケットを購入しないようにしましょう。
馬車(アンドン)や三輪タクシー(ベチャ)の乗車前には料金を明確に合意しておくことが重要です。乗車後に高額を請求されるトラブルが発生しているため、できる限り配車アプリを使って移動するのが安全です。
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インドネシアで日本人旅行者が遭遇しやすい犯罪にはパターンがあります。手口を事前に知ることで被害を未然に防げます。
インドネシアで最も多発する犯罪はスリとひったくりです。バリ島のクタビーチ周辺や市場、ジャカルタの繁華街・公共交通機関などで被害が多く報告されています。バイクで背後から近づき、肩掛けバッグやスマートフォンを一瞬で奪う手口が代表的で、抵抗すると転倒や負傷につながるため、奪われた場合は無理に追いかけないことが重要です。
レストランやカフェでは、椅子の背やテーブルに置いたままのバッグが盗まれる置き引きも発生しています。荷物は常に膝の上か足の間で管理し、目を離す時間をなくすことが最大の対策です。スマートフォンはリストストラップで手首に固定しておくと安心です。
インドネシアでは「偽警察官」「美人局」「ぼったくりタクシー」など、観光客を狙った詐欺が多様な形で発生しています。偽警察官はパスポートチェックを装って現金やクレジットカード情報を要求してきますが、本物の警察官が路上で観光客に金銭を求めることはありません。応じる前に警察署への同行を求め、その場での支払いは拒否してください。
ATMでのスキミング(カード情報読み取り装置の取り付け)による被害も報告されています。ATM利用時はカードの挿入口に不審な装置がないか確認し、暗証番号入力時は手で隠すようにしましょう。ショッピングモールや銀行内のATMを使うのが比較的安全です。
タクシーはメーターを使わずに高額請求するぼったくりが横行しています。移動にはGrabやGojekなどの配車アプリを積極的に活用し、流しのタクシーはできる限り避けましょう。配車アプリなら乗車前に料金が確定し、運転手情報も記録されるため安全性が格段に上がります。
インドネシアは麻薬に対して世界でも最も厳しい法律を持つ国のひとつです。大麻・コカイン・覚醒剤などの違法薬物の所持・使用・密輸は、外国人であっても死刑または無期懲役の対象となります。過去にオーストラリア人など多数の外国人が麻薬犯罪で死刑を執行されており、インドネシア政府はこの方針を「主権」として堅持しています。
日本では合法・医療用であっても、インドネシアで違法となる物質を知らずに持ち込んだ場合でも厳しく処罰される可能性があります。処方薬を携行する場合は渡航前に医師の処方箋を準備し、英文の診断書を携帯しておくことが強く推奨されます。バリ島の一部クラブやナイトスポットでは薬物が出回っていることがあるため、見知らぬ人からの飲み物には絶対に手をつけないようにしましょう。
インドネシアへの入国にはビザの取得が必要で、バリ島では観光税の支払いも義務付けられています。手続きを事前に把握しておくことで、到着後の混乱を防げます。
日本国籍の旅行者がインドネシアに観光目的で入国する場合、到着ビザ(VOA: Visa on Arrival)またはオンライン事前申請のe-VOA(electronic-Visa on Arrival)の取得が必要です。どちらも料金はIDR 500,000(2026年5月時点)で、最長30日間の滞在が認められます。30日以内に1回延長が可能で、合計最長60日間の滞在ができます。
VOAは到着後に空港のカウンターで申請し、e-VOAは渡航前にオンラインで事前に申請・決済しておくことで到着時の行列を回避できます。特にバリ島のングラライ国際空港やジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港など混雑する空港では、e-VOAを活用すると入国審査をスムーズに通過できます。
ビザの滞在期間を超過すると、不法滞在として罰金や出国禁止の対象となります。余裕を持ったスケジュールで帰国便を手配してください。
2024年2月14日から、バリ州では外国人観光客を対象とした観光税(IDR 150,000/約1,500円)の徴収が開始されました。これはバリ州の文化保護・自然保護を目的とした制度で、2026年5月時点でも継続されています。
支払い方法は主に2通りあります。
支払証明のQRコードは主要観光地で提示を求められることがあるため、スマートフォンやプリントアウトで保管しておきましょう。インドネシア在住者やトランジット旅客など一部は免除対象となる場合があります。
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インドネシア滞在中にトラブルが発生した際、すぐに連絡できる窓口を知っておくことが重要です。また、スマートフォンが常に使える通信環境を整えておくことも、安全対策の基本です。
インドネシアの緊急通報番号は以下の通りです。携帯電話から無料でかけられるため、出発前に番号をメモしておきましょう。
機関 | 番号 |
|---|---|
警察 | 110 |
救急(ジャカルタ) | 119 |
救急(スラバヤ・メダン等) | 118 |
消防 | 113 |
オペレーターはインドネシア語での対応が中心です。英語が通じる窓口は限られるため、ホテルのフロントスタッフや現地ガイドを介して連絡する方法が有効です。犯罪被害に遭った場合は必ず警察に届け出て被害届(ポリスレポート)を受け取ってください。帰国後の海外旅行保険の請求に必要となります。
パスポートの紛失・盗難、重大な事件・事故に巻き込まれた場合は、最寄りの在外公館に連絡してください。
機関 | 電話番号 |
|---|---|
在インドネシア日本国大使館(ジャカルタ) | +62-(0)21-3192-4308 |
在デンパサール日本国総領事館(バリ島) | +62-(0)361-227628 |
在スラバヤ日本国総領事館 | +62-(0)31-5030008 |
在メダン日本国総領事館 | +62-(0)61-457-5193 |
渡航前に外務省の「たびレジ」への登録もしておきましょう。現地の安全情報がメールで届くほか、緊急時に大使館からの安否確認や支援を受けやすくなります。登録は無料です。
旅行中のトラブル対応には、安定した通信環境が欠かせません。配車アプリ(Grab・Gojek)での安全な移動手段の確保、地図アプリでの現在地確認、家族や大使館への緊急連絡、ホテルや病院の検索など、スマートフォンがすぐに使える状態であることが最大の防犯インフラです。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、日本にいるうちにプランを購入しておけば、インドネシア到着後に電源を入れるだけで通信を開始できます。SIMカードの差し替えや空港のWi-Fiレンタル窓口に並ぶ必要がなく、入国直後の慣れない空港でも落ち着いて行動できます。

インドネシアは広大な島嶼国で、エリアによって治安状況が大きく異なります。パプア州のレベル2地域を避け、主要観光地ではスリやひったくり・詐欺への基本的な防犯対策を徹底することで、安全で充実した旅を楽しめます。麻薬に関わる法律の厳しさや、VOAビザ・バリ島観光税など独自の制度も事前に把握しておくと安心です。
現地でのトラブル対応には、配車アプリや地図アプリ、緊急連絡がすぐに使えるスマートフォン環境が不可欠です。安定した通信手段を出発前に準備しておくことが、最も確実な安全対策のひとつです。
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ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。