海外旅行や出張のとき、化粧水やスプレーを持ち込めるのか不安になる方は多いはずです。空港の保安検査で「液体物のルール」に引っかかると、せっかく用意したアイテムを没収されてしまう場合があります。 国際線では「100ml以下の容器」「容量1L以下の透明袋」という基本ルールがありますが、対象となる品目や例外規定までは意外と知られていません。国内線や海外空港ではルールが異なる点も注意が必要です。 この記事では、機内持ち込みできる液体物のルールを、国際線・国内線・海外空港の違いとあわせて整理します。化粧品や薬など品目別の判定、よくある没収例と対処法まで、出発前に確認したい情報をまとめました。
目次
国際線で液体物を機内に持ち込む際は、国土交通省が定める「100ml・1L・1袋」のルールを守る必要があります。テロ対策として2007年から世界各国で導入されている共通ルールで、日本発の国際線にも適用されます。
見落としがちなポイントを含め、まずは基本を整理しましょう。

機内に持ち込める液体物は、1容器あたり100ml以下である必要があります。中身の量が少なくても、容器そのものが100mlを超えていればルール違反となり持ち込めません。
たとえば中身が半分だけ残った200mlの化粧水ボトルは、実際の液量が100ml以下でも没収対象です。詰め替え用の100ml以下のボトルに移し替えるのが基本となります。
100ml表示の容器でも実容量が110mlのものは不可とされる場合があるため、購入時に「100ml以下」と明記されたトラベル用ボトルを選ぶのが無難です。
100ml以下の容器に入れた液体物は、容量1L以下の再封可能な透明プラスチック袋にすべて入れる必要があります。袋のサイズは「縦20cm×横20cm程度」「縦と横の合計40cm以内」が目安です。
マチ付きの袋は使用できず、平らなジップロックタイプを使います。市販の「機内持ち込み用透明袋」は規定サイズで作られているため、迷ったらこちらを選ぶと確実です。
袋に詰め込みすぎてジッパーが閉まらない状態は不可。閉じた状態で完結する量だけを入れましょう。
透明袋を機内に持ち込めるのは、1人につき1袋までです。家族分をまとめて1袋に入れることはできず、子どもの分も別途1袋までというカウントになります。
保安検査では袋を手荷物から取り出してトレイに置く必要があるため、すぐ取り出せる位置に入れておくとスムーズです。
機内持ち込みの液体ルールは、国内線と国際線で大きく異なります。国内線は基本的に100ml制限がなく、より緩やかな基準が適用されています。
出発便がどちらに該当するかを確認しないと、不要な詰め替え作業や没収につながるため注意が必要です。
国内線では、化粧品やスキンケア用品などは1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下で、1人あたり合計2kgまたは2L以下まで持ち込めます。透明袋に入れる必要はありません。
飲料についてはより柔軟で、ペットボトルのお茶や水などは保安検査で中身を確認してから持ち込むことが可能です。検査員から「一口飲んでください」と求められる場合があります。
アルコール飲料は度数によって扱いが異なります。24%以下の酒類は量の制限なし、24%超〜70%以下は5L以内、70%超は持ち込み・預け入れともに不可です。
国際線では先述の「100ml・1L・1袋」が厳格に適用されます。日本発便だけでなく、海外で乗り継ぐ便も対象です。
国内線で持ち込めた500mlのペットボトル飲料も、国際線では没収となります。空港の保安検査前に飲み切るか、検査後に売店で購入するかを選びましょう。
機内持ち込み手荷物が「国内線サイズ」の場合、液体物だけ国際線ルールを別途満たす必要がある点にも注意してください。
海外で航空券を乗り継ぐ場合、トランジット先の空港で再度保安検査を受けるケースが多くあります。最初の空港の免税店で買った1L超の液体は、乗り継ぎ空港の検査で没収される可能性があります。
対策として、免税店で購入した液体物は「STEB(密閉式セキュリティ袋)」に入れたまま、レシートと一緒に持ち運びます。袋を開封すると例外対応が無効になるため、最終目的地の空港まで未開封のまま運びましょう。
ただしSTEBが未対応の国・空港もあるため、乗り継ぎ便を利用する場合は出発前に各空港の対応状況を確認しておきましょう。
「液体物」と聞くと飲み物だけをイメージしがちですが、ジェル状・クリーム状の品目も対象となります。判断に迷いやすいアイテムを表で整理しました。
国際線基準で「持ち込めるか」「預け入れすべきか」を中心にまとめています。
以下は国際線で持ち込み可否がよく問い合わせられるアイテムです。
品目 | 国際線持ち込み | 補足 |
|---|---|---|
化粧水・乳液 | 100ml以下OK | 詰め替え必須 |
香水 | 100ml以下OK | 透明袋に入れる |
マニキュア・除光液 | 100ml以下OK | アルコール濃度による制限あり |
リップクリーム(固形) | 制限なし | 液体扱いではない |
リップグロス | 100ml以下OK | ジェル扱い |
ファンデーション(リキッド) | 100ml以下OK | パウダー型は制限なし |
ヘアスプレー | 100ml以下OK | 可燃性により合計500ml以下の航空会社制限あり |
日焼け止め(リキッド・ジェル) | 100ml以下OK | 固形スティック型は対象外 |
100mlを超える化粧品は預け入れ荷物に入れます。漏れ防止のためジップロックや密閉袋に入れておくと安全です。
固形に見える食品でも、ジェル・ペースト状は液体扱いとなる点に注意が必要です。
品目 | 国際線持ち込み | 補足 |
|---|---|---|
ペットボトル飲料 | 100ml以下のみOK | 通常は保安検査前に飲み切る |
ヨーグルト・プリン | 100ml以下OK | ジェル扱い |
味噌・カレー・シチュー | 100ml以下OK | お土産は預け入れ推奨 |
ジャム・はちみつ・マヨネーズ | 100ml以下OK | 液体扱い |
チョコレート(固形) | 制限なし | 溶けたものは液体扱いの可能性あり |
缶詰・瓶詰め | 100ml以下OK | 100ml超は預け入れ |
お土産の食品類は100ml超になりやすいため、基本的に預け入れ荷物への収納をおすすめします。
医薬品は液体物制限の対象外となる例外規定があります。処方薬・市販薬を問わず、必要な量を機内に持ち込めます。
品目 | 国際線持ち込み | 申告 |
|---|---|---|
処方薬(液体) | 必要量OK | 検査時に申告 |
市販薬(液体・シロップ) | 必要量OK | 検査時に申告 |
インスリン・点眼薬 | 必要量OK | 検査時に申告 |
喘息吸入器 | 必要量OK | 検査時に申告 |
申告時は処方箋や薬局の説明書を提示すると、検査がスムーズに進みます。海外旅行では英文の処方箋を用意しておくとさらに安心です。
海外旅行の薬の持って行き方ガイド|持ち込みルール・準備・おすすめ常備薬
乳児・幼児を連れた旅行では、ベビーミルク・離乳食・ジュースが100ml制限の対象外となります。必要な量を機内に持ち込めます。
品目 | 国際線持ち込み | 申告 |
|---|---|---|
粉ミルク用のお湯 | 必要量OK | 検査時に申告 |
液体ミルク | 必要量OK | 検査時に申告 |
ベビーフード(瓶・パウチ) | 必要量OK | 検査時に申告 |
子ども用ジュース | 必要量OK | 検査時に申告 |
保安検査の際に「乳児用です」と伝えれば、検査員が中身を確認して通してくれます。
スプレー類は液体ルールに加えて、可燃性ガスの制限が別途適用される点に注意が必要です。
品目 | 国際線持ち込み |
|---|---|
制汗スプレー | 100ml以下OK |
殺虫スプレー | 持ち込み・預け入れ不可 |
カセットコンロ用ガス | 持ち込み・預け入れ不可 |
ライター | 1個まで身につけて持ち込み |
航空会社により、化粧品・医薬品扱いのスプレーは1容器0.5kg以下、合計2kg以下までという別ルートの基準が適用される場合もあります。
ルールを理解していても、パッキングの段階でつまずくと当日の保安検査で慌てることになります。出発前のひと手間で没収リスクは大きく減らせます。
以下のポイントを意識して荷造りを進めましょう。

旅行用品店や100円ショップで購入できる「100ml以下のトラベルボトル」に、必要な化粧品類を詰め替えます。中身が漏れにくいパッキン付きの容器を選ぶと、機内の気圧変化による液漏れも防げます。
短期旅行であれば、使い切りタイプの個包装サンプルを活用するのも一つの方法です。荷物を減らしつつ、容器の管理も不要になります。
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保安検査で透明袋を取り出す動作をスムーズにするため、出発前に袋詰めを完了させておきます。空港で慌てて詰め替えると、容器の選別ミスや袋の破損につながりやすいためです。
手荷物の取り出しやすい位置(リュックの外ポケットやキャリーバッグの上段)に配置しておくと、保安検査の列で素早く対応できます。
国際線の手荷物ルールまとめ|機内持ち込み・預け荷物の制限を徹底解説
大きいサイズの化粧品や日焼け止め、お土産の液体食品などは、迷わず預け入れ荷物に入れます。漏れ防止のため、ジップロックや密閉袋で二重に包むのが基本です。
預け入れ荷物にも持ち込みできない品目(殺虫スプレー・引火性液体等)があるため、「機内持ち込み不可=預け入れOK」とは限らない点に注意してください。
国際線の100mlルールは世界共通とされていますが、国・地域によって運用や例外規定が異なります。乗り継ぎ便や帰国便で適用される現地ルールも事前に把握しておきましょう。
主要な海外空港のルールを整理しました。

米国の保安庁(TSA)は「3-1-1ルール」を適用しています。3.4オンス(約100ml)以下の容器、1クォート(約1L)の透明袋、1人1袋という内容で、日本の国際線ルールと実質的に同じです。
処方薬・母乳・粉ミルク・ジュース(乳幼児用)は3-1-1ルールの対象外で、必要な量を持ち込めます。検査時に申告し、別途検査を受ければ通過できます。
2025年以降、一部の空港で新型CTスキャナーの導入に伴いルール緩和が進んでいますが、空港ごとに対応状況が異なるため、利用する空港の最新情報を確認しましょう。
EUでは100mlルールが基本ですが、新型C3スキャナー(CT技術)を導入した空港では最大2Lまでの液体持ち込みが許可されています。
2026年時点で2Lルールが適用されている主な空港は、ローマ・フィウミチーノ、ミラノ・リナーテ、ボローニャ、ダブリン、プラハ(ターミナル2)、クラクフ、ロンドン・ヒースローなどです。一方、まだ100mlルールを維持している空港も多くあります。
対応状況は変動が激しいため、出発前に「departure airport name liquid rule」で検索して最新情報を確認するのが確実です。
中国本土の国内線では、独自に100ml制限が適用される場合があります。国内線でも液体物に厳しい運用がされている点が日本と異なります。
韓国・タイ・シンガポールなどは国際線で100mlルールを採用しています。各国とも医薬品・ベビーフードの例外規定はありますが、申告の手順や対応言語が異なるため、英語の説明書きを準備しておくとスムーズに通過できます。

機内持ち込みの液体物ルールは、国際線で「100ml以下の容器」「1L以下の透明袋」「1人1袋」が基本です。国内線では0.5L以下の容器・合計2Lまでと条件が緩やかですが、国際線では厳格な運用が求められます。
医薬品やベビーフード、ジュース類は例外規定があるため、必要な量を申告して持ち込めます。化粧品やスプレーは品目ごとの判定を事前に確認し、100mlを超えるものは預け入れ荷物に分けてパッキングしましょう。
海外空港では、米国のTSA「3-1-1ルール」、欧州の一部空港での2L許可など、国・地域ごとにルールが異なります。乗り継ぎ便がある場合はトランジット空港のルールも事前確認が必要です。
そして、液体物の準備と同じく忘れてはいけないのが現地での通信手段です。利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、出発前にアプリでプランを購入しておくだけで、現地到着の瞬間からネットが使えます。対応国・地域は200以上、App Store評価4.6と利用者からの信頼も高いサービスです。
出発前のチェックリストに、液体物のパッキングと一緒にトリファのインストールも加えておきましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。