海外旅行の準備で気になるのが、外貨への両替手数料です。「銀行と空港、街中の両替所のどこが安い?」「クレジットカードのキャッシングは本当にお得?」と迷う方も多いのではないでしょうか。 両替手数料は同じ金額でも場所や方法によって数千円単位で差が出ることがあります。例えば、10万円を米ドルに両替する場合、空港と銀行では1,000円以上、Wiseのようなオンラインサービスとの比較では3,000円近い差が生じるケースもあります。 この記事では、外貨両替の手数料を場所別・方法別に整理し、それぞれのメリット・デメリットや具体的な数値の目安まで解説します。クレジットカードの海外事務手数料や海外キャッシングの活用方法も網羅しています。 手数料の仕組みを理解して、自分の旅行スタイルに合った両替方法を見つけてみてください。
目次

外貨両替の手数料は「為替手数料」「事務手数料」「ATM手数料」など複数の要素で構成されています。まずは仕組みを押さえておくと、各方法を比較しやすくなります。
主な構成要素は以下の3つです。
銀行や両替所が提示するレートには、市場の仲値レートに為替手数料を上乗せした「TTS(売値)」と、外貨を円に戻すときの「TTB(買値)」があります。仲値とTTSの差が、円から外貨に両替する際の実質的な手数料です。
例えば三菱UFJ銀行の外貨預金では、米ドルの片道為替手数料は1ドルあたり2円となっています。仲値が150円のとき、TTSは152円となり、10万円を両替すると約658ドルが受け取れる計算です。
通貨によって手数料の幅は大きく異なり、米ドルやユーロは比較的低く、英ポンドや豪ドル、新興国通貨は高めに設定される傾向があります。
2026年5月時点の調査では、10万円相当を両替した場合の手数料率は通貨によって以下のような差があります。
通貨 | 10万円換算の手数料目安 | 手数料率 |
|---|---|---|
米ドル(USD) | 約2,072円 | 約2.1% |
ユーロ(EUR) | 約2,581円 | 約2.6% |
英ポンド(GBP) | 約5,830円 | 約5.8% |
中国元(CNY) | 約9,974円 | 約10.0% |
韓国ウォン(KRW) | 約14,199円 | 約14.2% |
主要通貨の米ドル・ユーロは比較的安価ですが、アジア通貨は手数料率が高くなりやすい点に注意が必要です。韓国ウォンやタイバーツなどは現地で両替したほうがお得になるケースが多くあります。
外貨両替が利用できる場所は大きく分けて、銀行、空港、街中の両替専門店、オンライン宅配サービスの4種類です。それぞれ手数料の水準と利便性が異なります。
両替場所 | 手数料の傾向 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
銀行窓口 | 中〜高 | 安心感がある | 取扱通貨が限定的 |
空港の両替所 | 高め | 出発・到着直後に利用可 | レートが不利 |
街中の両替専門店 | 中 | 通貨の種類が豊富 | 店舗が都市部中心 |
オンライン宅配 | 低め | 自宅受取・好レート | 事前予約が必要 |
大手都市銀行で外貨両替できる店舗は近年減少傾向にあり、外貨両替の窓口を持つ銀行は限られています。三菱UFJ銀行は2020年6月に銀行本支店での外貨両替を終了しており、現在はグループ会社のワールドカレンシーショップで取り扱われています。
外貨預金として米ドルを引き出す場合は、1ドルあたり1.80円の為替手数料に加え、外貨現金として引き出すための手数料が別途発生します。両替目的のみで銀行を利用するのは、選択肢としては少なくなっているのが現状です。
成田空港や羽田空港にあるトラベレックスや大手両替カウンターは、利便性は高い反面、為替レートに3円前後の手数料が上乗せされている傾向があります。10万円を米ドルに両替すると約3,250円相当が手数料となるケースもあり、銀行や街中の両替所より割高です。
ただし出発直前や到着後すぐに現金が必要な場合は、空港両替所の利便性は他に代えがたい価値があります。最低限の現金だけ空港で両替し、残りは現地や別の方法で調達する使い分けがおすすめです。
関連記事: 台湾ドルの両替はどこがいい?お得な方法とおすすめ両替所を徹底比較
ワールドカレンシーショップや大黒屋、外貨両替マネーバンクなどの専門店は、空港よりも有利なレートを提示することが多く、手数料込みのレート設定で追加費用がかからないのが特徴です。新宿や渋谷、池袋、銀座などの主要駅近くに店舗があります。
オンライン宅配サービスは、自宅やオフィスで外貨を受け取れる便利さが魅力です。Wiseのようなオンライン送金サービスは、手数料が0.6%程度から利用でき、10万円を米ドルに両替する場合の手数料は約881円と、空港の3分の1以下になることもあります。出発までに時間がある場合は、宅配サービスの活用が有力な選択肢です。
海外でクレジットカードを利用すると、現地通貨建ての請求額に「海外事務手数料」が上乗せされます。両替の必要がなくキャッシュレスで完結するため、現金を多く持ち歩きたくない方には有力な選択肢です。
2026年5月時点の主要国際ブランドの海外事務手数料は、以下の水準が目安です。
国際ブランド | 海外事務手数料の目安 |
|---|---|
JCB | 1.60%(多くのカードで一律) |
Visa | 1.60〜2.20% |
Mastercard | 1.60〜2.25% |
American Express | 2.00〜3.50% |
2024年12月以降、ライフカードやセゾンカードなど複数のカード会社が手数料を改定しており、Visaで2.20%、Mastercardで2.25%、JCBで3.85%といった水準への引き上げも見られます。お手持ちのカードの最新手数料率は、カード会社の公式サイトで確認しておくと安心です。
カード決済の利点は、両替の手間が不要なことと、ポイント還元によって実質的な手数料負担を抑えられる点にあります。1.0〜1.5%還元のカードであれば、海外事務手数料の半分以上を相殺できる計算です。
一方で、屋台やローカルの食堂、市場など現金しか使えない場所もあるため、最低限の現金は別途用意しておくのが現実的です。「大きな支払いはカード、少額や屋台は現金」と分けて持つのが、両替額を抑えつつ柔軟に対応できる方法です。
関連記事: 海外旅行のクレジットカード完全ガイド|選び方・手数料・安全対策まで

クレジットカードの海外キャッシング機能を活用すれば、現地ATMから直接現地通貨を引き出せます。為替レートが国際ブランドの基準レートに近く、上手に使えば両替所より手数料を抑えられる方法です。
海外キャッシングで発生する費用は、主に以下の4種類です。
年率18%の場合、1日あたりの利息は引出額の約0.049%(18%÷365日)です。300ドル(約45,000円)を引き出して30日後に返済すると、利息は約662円程度となる計算です。
キャッシングの利息を抑えるコツは、帰国後すぐに繰り上げ返済をして借入日数を短縮することです。通常の返済日まで待つと約2か月分の利息が発生しますが、帰国直後に返済すれば1〜2週間分まで圧縮できます。
繰り上げ返済の方法はカード会社によって異なります。エポスカードや楽天カード、JCBカードなどはWebサイトや電話で手続きできるほか、提携ATMから直接入金できるカードもあります。出発前にカード会社の繰り上げ返済方法を調べておくとスムーズです。
関連記事: 【完全版】海外キャッシングの仕組みと使い方|手数料・繰上返済まで徹底解説
キャッシングは、両替所を探す手間がなく、必要なときに必要な分だけ引き出せる柔軟性が魅力です。為替レートも国際ブランドのレートが適用されるため、空港や銀行の両替よりお得になるケースが多くあります。
ただし、ATMによっては高額の運営会社手数料が上乗せされる場合や、1日の引出限度額が設定されているケースもあります。少額をこまめに引き出すと固定のATM手数料がかさむため、ある程度まとまった金額を一度に引き出すのが効率的です。
これまで紹介した方法を組み合わせて、両替手数料を最小限に抑える戦略を紹介します。旅行先や予算、滞在日数によって最適な方法は変わるため、自分のスタイルに合うものを選んでみてください。
米ドルやユーロなど主要通貨で短期旅行であれば、出発前にオンライン宅配サービスや街中の両替所でまとめて両替するのがコスト的に有利です。一方、韓国ウォンやタイバーツのように日本で両替するとレートが悪い通貨は、現地の空港や両替所での両替がおすすめです。
長期滞在やビジネス出張の場合は、現地ATMでのキャッシングと多通貨対応のデビットカードを組み合わせると、必要な分だけを都度調達できて便利です。
近年は世界中でキャッシュレス化が進み、特に都市部ではクレジットカードや電子決済で済ませられる場面が増えました。現金は屋台や少額決済、緊急時のためにある程度の額を確保し、それ以外はカード決済で対応すると、両替額そのものを減らせます。
WiseやRevolutといった多通貨アプリ・カードを併用すれば、為替手数料を約0.5〜0.7%程度まで抑えられます。出発前にチャージしておけば、現地での残高管理もスマートフォンでスムーズに行えます。
為替レートは日々変動するため、円高傾向のときにまとめて両替しておくと、結果的に手数料以上の差を生むこともあります。ただし為替の予測は難しいため、過度なタイミング狙いはおすすめしません。
むしろ重要なのは、両替回数を減らして手数料の固定費を抑えることです。旅行直前に必要金額をまとめて両替し、足りなくなった分だけ現地で追加調達するのが、現実的でコスト効率の良い方法です。
関連記事: ポケットチェンジの使い方を徹底解説!設置場所・対応通貨・交換先まとめ

外貨両替の手数料を抑えるには、現地での情報収集が欠かせません。両替所のレート確認やATMの場所検索、為替アプリでの計算など、スマートフォンが使えるかどうかで賢く両替できるかが大きく変わります。
海外でスマートフォンを快適に使うなら、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ」がおすすめです。アプリでeSIMを購入・設定するだけで、現地到着後すぐにデータ通信を始められます。SIMカードの差し替えやWi-Fiルーターの持ち運びは不要で、身軽な旅行が実現します。
両替手数料の比較サイトで最新レートを確認したり、Google Mapsで両替所を探したり、Wiseアプリで送金したりと、通信環境さえあれば旅先での両替もスマートに進められます。手数料を抑える工夫と通信手段の準備をセットで考えて、お得で快適な海外旅行を楽しみましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。