ヨーロッパ旅行の準備で気になるのが、ユーロ(EUR)の両替です。「日本で両替していくべき?それとも現地の方がお得?」「空港と街中の両替所、どっちがいい?」と悩む方も多いのではないでしょうか。 ユーロは21カ国(ユーロ圏)で使える共通通貨ですが、両替する場所や方法によってレートは大きく異なります。なかにはヨーロッパ現地の空港のように、両替額の数%〜十数%が手数料として引かれてしまうケースもあるため、事前に知識を持っておくことが大切です。 この記事では、ユーロの両替場所ごとのレート比較や、必要な現金の目安、クレジットカード・キャッシュレスの活用術まで、ヨーロッパ旅行に役立つ両替情報をわかりやすくまとめました。 初めてのヨーロッパ旅行の方はもちろん、少しでもお得に両替したい経験者の方もぜひ参考にしてみてください。
目次

ユーロ(EUR)はヨーロッパの多くの国で使われている共通通貨で、「€」の記号で表記されます。まずは通貨の基本情報と、現在の為替レートの目安を押さえておきましょう。
ユーロは2026年5月時点で、ユーロ圏と呼ばれる21カ国で使われている共通通貨です。フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、オーストリア、ギリシャ、ポルトガル、アイルランド、フィンランドなどの主要観光国はすべてユーロ圏に含まれます。
2026年1月にはブルガリアがユーロ圏に加わり、加盟国数は20カ国から21カ国に増えました。一方で、スイス、イギリス、チェコ、ハンガリー、ポーランドなどはEU加盟国であってもユーロを導入しておらず、独自通貨が使われている点に注意が必要です。
ユーロの紙幣は5、10、20、50、100、200、500ユーロの7種類ですが、日常的に使われるのは50ユーロ札までです。100ユーロ以上の高額紙幣は偽札防止の観点から店舗で受け取りを拒否されることもあるため、両替時は50ユーロ札以下を中心にもらうようにしましょう。
硬貨は1、2、5、10、20、50セントと1、2ユーロの8種類があり、1ユーロ=100セントです。
2026年5月時点で、ユーロと日本円のレートは1ユーロ=約180〜190円前後で推移しています。おおよその目安として、ユーロの金額を200倍してから1割引くと日本円の概算がわかります。
ユーロ | 日本円の目安 |
|---|---|
1ユーロ | 約180〜190円 |
10ユーロ | 約1,800〜1,900円 |
50ユーロ | 約9,000〜9,500円 |
100ユーロ | 約18,000〜19,000円 |
たとえば、レストランで25ユーロの食事をした場合は約4,500〜4,800円です。為替レートは日々変動するため、旅行前に最新レートを確認しておきましょう。
ユーロの両替は、場所によってレートが大きく異なります。同じ金額を両替しても、場所が違えば数千円単位の差が出ることもあります。ここでは主な両替場所のメリット・デメリットを比較します。
ユーロは台湾ドルやウォンなどのアジア通貨と異なり、日本国内で両替したほうがお得になる傾向がある通貨です。以下の表で、各両替場所のお得度を一覧で確認しましょう。
両替場所 | お得度 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
外貨宅配サービス | ★★★★★ | レート最良・自宅受取 | 注文から数日待つ |
マルチカレンシーカード(Wise等) | ★★★★★ | 実勢レートに近い | 事前の口座開設が必要 |
日本の金券ショップ | ★★★★☆ | 即時受け取り・年中無休 | 店舗が限られる |
クレカキャッシング | ★★★★☆ | ATMで手軽 | 利息が発生 |
日本の空港 | ★★★☆☆ | 出発当日に両替可能 | レートはやや劣る |
日本の銀行 | ★★★☆☆ | 安心感がある | 平日昼間のみ |
現地の街中の両替所 | ★★☆☆☆ | 観光ついでに利用可能 | 店舗ごとの差が大きい |
現地の空港 | ★☆☆☆☆ | 到着後すぐ・長時間営業 | レートが大幅に悪い |
日本の空港にはトラベレックスや京成トラベルサービスなどの両替カウンターがあり、ユーロを含む主要通貨に対応しています。出発当日に必要な金額をその場で受け取れる手軽さが魅力ですが、銀行の窓口や宅配サービスと比較するとレートはやや不利です。
三菱UFJ銀行やSMBC信託銀行プレスティアなどの銀行窓口でもユーロ両替に対応しています。プレスティアでは1日あたり5,000ユーロを超える取引で1ユーロにつき3円の現金取扱手数料がかかるため、まとまった金額を両替する場合は事前に確認しておきましょう。
どちらの方法も、為替レートに上乗せされる為替手数料が両替コストの大部分を占めます。レートよりも安心感や利便性を優先したい方には適した選択肢です。
近年人気を集めているのが、インターネットで注文して自宅に届く外貨宅配サービスです。エクスチェンジャーズやWiseなどの宅配サービスは、店舗を持たない分コストが低く、銀行や空港よりも有利なレートで両替できる傾向があります。
大手の金券ショップも店舗型の中ではレートが良く、年中無休で営業しているところが多いため、出発前日に駆け込みで両替したい場合にも便利です。ただし、扱っている通貨や在庫は店舗によって異なるため、事前に電話で確認しておくと安心です。
まとまった金額をお得に両替したい場合は、出発の数日前までに余裕を持って外貨宅配を利用するのがおすすめです。
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アジア圏とは異なり、ヨーロッパ現地での両替は基本的におすすめできません。特にパリのシャルル・ド・ゴール空港やフランクフルト空港、ローマ・フィウミチーノ空港などの大型空港にある両替所はレートが大幅に悪く、両替額の十数%が手数料として引かれるレベルです。
パリ市内のオペラ地区には街中の両替所(Bureau de Change)が多くあり、なかでもメルソン(Merson、33 rue Vivienne)やコントワール・シャンジュ・オペラのような良心的な店舗ではレートが比較的良好です。一方で、シャンゼリゼ通りや観光地周辺の両替所はレートが悪い傾向にあります。
現地で両替する場合は、空港ではなく必ず街中の両替所を利用し、レートと手数料を窓口で必ず確認しましょう。
両替所に行かなくても、クレジットカードやマルチカレンシーカードを上手に活用すれば、お得かつ便利にユーロを手に入れることができます。現金とキャッシュレスを組み合わせるのが賢い両替戦略です。
クレジットカードの海外キャッシング機能を使えば、ヨーロッパのATMから直接ユーロを引き出せます。CIRRUS(シーラス)またはPLUS(プラス)のロゴがあるATMであれば、世界中のほとんどの場所で利用可能です。
海外キャッシングの為替レートはVISAやMastercardの国際ブランドレートが適用され、銀行窓口の両替よりも好レートになることが一般的です。ただし、利用日から返済日までの利息が発生するため、帰国後に繰り上げ返済するのがお得に使うコツです。
利息は年率18%前後が一般的で、繰り上げ返済までの日数を短くすれば、両替手数料よりも安く抑えられる可能性があります。
海外旅行で近年人気が高まっているのが、WiseやRevolutといったマルチカレンシーカード(多通貨対応のデビットカード)です。これらのカードは実勢レートに近い為替レートで両替・決済できるため、銀行や両替所と比べて圧倒的にお得です。
Wiseのデビットカードは、海外ATMでの引き出しが月25,000円相当額まで手数料無料で、それを超えると1回あたり100円+超過額の1.75%の手数料がかかります。Revolutのスタンダードプランも月25,000円相当額までATM手数料が無料で、それ以降は2%の手数料がかかります。
どちらも事前にアプリで口座開設が必要ですが、開設は無料で、出発前にチャージしておけばヨーロッパ全域で使えます。長期旅行や複数国を周遊する旅では、現金両替の手間を大幅に減らせる便利な選択肢です。
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ユーロ圏は21カ国に広がっているため、国によってキャッシュレス事情が大きく異なります。北欧やオランダはキャッシュレス先進国で、ほぼ現金不要で旅行できる一方、ドイツ・イタリア・スペインなどは現金文化が根強く残っています。
国・地域 | キャッシュレス傾向 | 旅行時のおすすめ |
|---|---|---|
オランダ・北欧 | 非常に進んでいる | カード中心、現金は最小限 |
フランス | 進んでいる | カード中心+少額現金 |
ドイツ・オーストリア | 現金志向が強い | 現金多め+カード併用 |
イタリア・スペイン | 個人商店は現金中心 | 現金多め+カード併用 |
ギリシャ・ポルトガル | 現金使用が多い | 現金多め+カード併用 |
ドイツでは2024年時点でキャッシュレス比率が50〜58%程度にとどまっており、個人商店やレストランでカードが使えないケースも珍しくありません。イタリアでも地域市場や個人経営の飲食店では現金のみの店舗が多く、観光時には現金の準備が欠かせません。
クレジットカードで決済する際の海外事務手数料は、カード会社によって1.6〜2.2%程度です。Wiseなどのマルチカレンシーカードを使えばこの手数料も抑えられるため、訪問国に合わせて使い分けるのが賢い方法です。

「結局、どれくらい両替すればいい?」と悩む方のために、旅行日数や訪問国に応じた現金の目安を紹介します。カード決済をどの程度使うかによっても変わりますが、参考にしてみてください。
以下の目安は、ホテル代と航空券を除いた現地での支出(食費・交通費・観光・買い物)を想定しています。訪問国のキャッシュレス事情によって調整しましょう。
旅行日数 | キャッシュレス先進国(仏・北欧等) | 現金多めの国(独・伊・西等) |
|---|---|---|
3泊5日 | 200〜300ユーロ | 400〜500ユーロ |
5泊7日 | 300〜500ユーロ | 600〜800ユーロ |
7泊9日 | 500〜700ユーロ | 800〜1,000ユーロ |
カード決済を積極的に使う場合、1日あたり50〜80ユーロ程度の現金があれば十分です。チップ文化の残るレストランや、ローカル市場・夜のバル巡りが多い旅では、多めに用意しておくと安心です。
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ユーロの両替は、以下の2段階に分けるのがもっとも効率的です。
1段階目は出発前に、日本の外貨宅配サービスや金券ショップで旅行中に必要な金額の7〜8割を両替します。日本での両替はレートが現地より良い傾向があるため、まとめて準備しておくのがおすすめです。
2段階目は旅行中に現金が足りなくなった場合、現地のATMでクレジットカードのキャッシングを利用するか、Wise・Revolutなどのマルチカレンシーカードで引き出します。両替所を探す手間が省けて、レートも比較的良好です。
両替回数が増えると手数料がかさむため、こまめに少額を両替するよりも、まとめて両替する方がお得です。複数国を周遊する場合も、ユーロ圏内であれば再両替の必要はありません。
両替時に意識したいのが、紙幣の額面構成です。ヨーロッパでは100ユーロ以上の高額紙幣を出すと、偽札防止のため受け取りを拒否される店舗があります。特にカフェや小さな商店、タクシーでは50ユーロ札までにしておくのが無難です。
両替時には「20ユーロ札と50ユーロ札を中心に」と窓口でリクエストすると、使いやすい構成にしてもらえます。一部は10ユーロ札や5ユーロ札で受け取り、チップや少額決済用に分けておくと便利です。
また、ヨーロッパでは50セントや1ユーロのコインも頻繁に使うため、買い物の際に出る小銭はそのまま小銭入れに入れておくと、自販機や公衆トイレで重宝します。
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ユーロの両替と同じくらい大切なのが、現地での通信手段の準備です。ATMの場所を調べたり、両替所のレートを比較したりと、スマートフォンが使えるかどうかで旅の快適さが大きく変わります。
ヨーロッパ旅行の通信手段としては、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ」がおすすめです。渡航前にアプリからeSIMを購入・設定しておけば、ヨーロッパに到着した瞬間からデータ通信を使い始められます。
トリファはヨーロッパ周遊プランにも対応しており、フランスからドイツ、イタリアへと国境を越えて移動しても、SIMを差し替えることなくそのまま使い続けられます。複数国を巡るヨーロッパ旅行と相性が良いのが大きな魅力です。
両替所の場所をGoogle Mapsで検索したり、為替レートをリアルタイムで確認したりと、通信環境があると両替もスムーズです。観光地でのお店探しや、現地の交通機関の検索にも欠かせません。
為替レートの確認には、XEやWiseなどの為替アプリが便利です。リアルタイムのレートをチェックできるため、両替所で提示されたレートが適正かどうかの判断材料になります。
スマートフォンの電卓アプリを使って、提示レートで計算してみるのも賢い方法です。「100ユーロで何円か」を事前にシミュレーションしておくと、両替時に損をしていないか即座に判断できます。
また、欧州中央銀行(ECB)の公式サイトでは公定レートが公開されているため、出発前にチェックしておくと、両替所のレートとの乖離が一目でわかります。

ユーロの両替は、日本の外貨宅配サービスや金券ショップで事前に行うのがもっともお得です。ヨーロッパ現地の空港はレートが大幅に悪いため、最低限の利用にとどめましょう。クレジットカードのキャッシングや、Wise・Revolutなどのマルチカレンシーカードを組み合わせれば、現金の持ち歩きを減らしつつ、お得にヨーロッパ旅行を楽しめます。
両替所探しやキャッシュレス決済を活用するには、現地での通信環境が不可欠です。トリファ(trifa)のeSIMなら、アプリで簡単に設定するだけでヨーロッパ到着後すぐにスマートフォンが使えるようになります。両替所の検索から観光地の情報収集、現地の交通機関の検索まで、通信環境を万全にしてヨーロッパ旅行を満喫しましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。