
「ヨーロッパに行きたいけど、費用が高そう」と感じている方は多いのではないでしょうか。たしかにパリやロンドンなど西ヨーロッパの都市は物価が高めですが、実は東欧や南欧には日本と同程度、またはそれ以下の物価で旅行を楽しめる国がいくつもあります。 2026年3月現在、1ユーロは約183円前後で推移しており、円安の影響は依然として続いています。それでも渡航先を工夫すれば、ヨーロッパでも1日あたり1万円台前半で宿泊・食事・観光を楽しむことは十分に可能です。 この記事では、ヨーロッパの中でも特に物価が安く、観光の魅力も高い6か国を厳選して紹介します。各国の1日あたりの費用目安や見どころに加えて、航空券や宿泊費を安く抑えるコツもまとめました。 予算を気にしながらもヨーロッパ旅行を実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次

ヨーロッパは広く、国によって物価の差が大きい地域です。物価が安い国には共通する特徴があり、それを知っておくと旅行先選びがぐっと楽になります。ここでは、安い国を見分けるポイントを3つの視点から解説します。
ヨーロッパの物価は、西に行くほど高く、東や南に行くほど安くなる傾向があります。スイスやノルウェー、デンマークといった北欧・西欧の国々は世界的にも物価が高い一方、チェコやハンガリー、ポーランドなどの中欧・東欧の国々は、食費や交通費が日本よりも安いケースが少なくありません。
EU統計局(Eurostat)の2024年比較物価統計によると、ブルガリアや北マケドニアといった国々はEU平均の55〜60%程度の物価水準です。観光インフラが整った国を選べば、安さと快適さを両立させた旅行が可能です。
チェコ(コルナ)、ハンガリー(フォリント)、ポーランド(ズロチ)、トルコ(リラ)など、独自通貨を使う国では、為替レート次第でさらにお得に旅行できます。特にトルコリラは近年大幅に下落しており、日本円からの両替で割安感を感じやすい状況が続いています。
ただし、クロアチアは2023年にユーロを導入したため、以前ほどの割安感はなくなりつつあります。それでも西欧諸国に比べれば物価は低めです。
物価が安い国でも、有名観光地の周辺ではレストランやお土産の価格が跳ね上がることがあります。たとえばクロアチアのドゥブロヴニクは、国全体の物価より大幅に高く、西欧並みの価格帯です。
こうしたエリアでは、観光地から少し離れたローカルレストランを利用したり、スーパーマーケットを活用したりすることで、出費を抑えることができます。

ここからは、ヨーロッパの中でも物価が安く、観光の満足度も高い6か国を紹介します。まずは1日あたりの費用目安を比較表で確認してみましょう。
国名 | 通貨 | 食費(1日) | 宿泊費(1泊) | 1日の予算目安 |
|---|---|---|---|---|
トルコ | トルコリラ | 約2,500〜4,000円 | 約5,000〜8,000円 | 約10,000〜14,000円 |
ハンガリー | フォリント | 約3,000〜4,500円 | 約5,500〜9,000円 | 約11,000〜16,000円 |
ポーランド | ズロチ | 約3,000〜5,000円 | 約6,000〜10,000円 | 約11,000〜17,000円 |
チェコ | コルナ | 約3,000〜5,500円 | 約6,500〜10,000円 | 約12,000〜18,000円 |
クロアチア | ユーロ | 約3,500〜6,000円 | 約7,500〜11,000円 | 約13,000〜20,000円 |
ポルトガル | ユーロ | 約4,000〜7,000円 | 約8,000〜13,000円 | 約15,000〜22,000円 |
※2026年3月時点の為替レート・物価水準に基づく目安。宿泊費は中級ホテル(3つ星相当)の1人あたり料金。
上記はあくまで目安ですが、トルコやハンガリーでは1日1万円台前半、ポルトガルでも1日2万円前後で宿泊・食事・観光を楽しめる水準です。以下、各国の魅力と費用感を詳しく見ていきましょう。
ポルトガルは西ヨーロッパに位置しながら、スペインやフランスに比べて物価が安い穴場的な存在です。首都リスボンのレトロな路面電車が走る石畳の街並みや、ポルトのドウロ川沿いのワイナリー、南部アルガルヴェ地方の美しいビーチなど、多彩な魅力があります。
カフェでのエスプレッソが1杯約150〜180円、ランチのセットメニュー(プラト・ド・ディア)が約1,200〜1,800円と、西欧としてはかなりリーズナブルです。名物のエッグタルト(パステル・デ・ナタ)は1個約180〜270円で楽しめます。
日本からリスボンへの直行便はないため、ヨーロッパの主要都市で乗り継ぐ必要がありますが、オフシーズン(11月〜3月)なら往復航空券が15万円前後で見つかることもあります。
チェコの首都プラハは「百塔の街」と呼ばれ、旧市街全体が世界遺産に登録されています。プラハ城やカレル橋、天文時計など、街を歩くだけで中世ヨーロッパの雰囲気を存分に味わえます。
チェコはビール消費量が世界一の国としても知られ、地ビール1杯が約200円前後と驚くほど安いのが特徴です。ローカルレストランではランチの日替わりメニュー(デンニー・メニュー)がスープとメイン付きで約1,000〜1,500円と、気軽に本格的なチェコ料理を味わえます。
通貨はチェココルナ(CZK)で、2026年3月時点で1コルナ約7.5円前後です。ユーロ圏ではないため、両替レートによってはさらにお得になることがあります。
ハンガリーの首都ブダペストは「ドナウの真珠」と称される美しい都市で、ヨーロッパ有数の温泉大国でもあります。セーチェーニ温泉やゲッレールト温泉といった歴史的な温泉施設で、日本人にもなじみ深い入浴文化を楽しめるのが大きな魅力です。
物価は西欧の主要都市と比べて約40〜50%ほど安く、スーパーでは1.5Lのミネラルウォーターが約50円、カフェでのランチが約1,000円以下で済むこともあります。ディナーでも地元のレストランなら1人あたり約3,500〜5,000円で満足のいく食事ができます。
通貨はハンガリーフォリント(HUF)で、独自通貨のためユーロ圏に比べて割安感があります。ブダペストのメトロや路面電車を使えば、市内の主要な観光スポットを効率よく回れます。
ポーランドは中欧に位置し、ヨーロッパの中でも特に物価が安い国のひとつです。首都ワルシャワの歴史地区は第二次世界大戦後に市民の手で忠実に復元された世界遺産で、古都クラクフの旧市街や近郊のヴィエリチカ岩塩坑も人気の観光スポットです。
ポーランド旅行の食費を抑えるなら、「ミルクバー(バル・ムレチュニィ)」と呼ばれる大衆食堂がおすすめです。社会主義時代に労働者向けに作られた食堂の名残で、ピエロギ(ポーランド風餃子)やジューレック(ライ麦スープ)といった伝統料理を500〜1,000円程度で食べられます。
交通費も安く、ワルシャワやクラクフの1日乗車券は約640円(15ズロチ)で、市内のバスや路面電車が乗り放題です。ワルシャワからクラクフへは高速列車で約2時間半、料金も約6,400円(150ズロチ)程度とリーズナブルに移動できます。
クロアチアは2023年にユーロを導入しましたが、それでも西ヨーロッパに比べると物価は低めです。アドリア海に面した美しい海岸線と、ドゥブロヴニクやスプリトといった歴史的な港町が最大の魅力です。
ドゥブロヴニクは「アドリア海の真珠」と呼ばれ、旧市街は世界遺産に登録されています。ただし、ドゥブロヴニクの物価はクロアチア国内でもかなり高く、西欧並みの価格帯です。費用を抑えたい場合は、首都ザグレブやスプリトを中心に滞在するのがおすすめです。
ザグレブのローカルレストランなら、ランチが約1,500〜2,500円で楽しめます。また、クロアチアはワインの産地でもあり、グラスワイン1杯が約400〜600円と手頃な価格で味わえます。
トルコは地理的にはヨーロッパとアジアにまたがる国で、イスタンブールのモスクやカッパドキアの奇岩群、パムッカレの石灰棚など、唯一無二の観光資源が豊富です。
近年のトルコリラ下落の影響で、日本円からの両替で大きな割安感があります。地元の大衆食堂(ロカンタ)では、スープ・メイン・ライス・ドリンク付きのランチセットが約1,500〜2,000円で食べられます。ケバブのテイクアウトが約400〜1,000円と、街歩きしながらの食べ歩きも手頃です。
ただし、インフレの影響で遺跡や博物館の入場料は年々値上がりしており、2026年時点ではヨーロッパ並みの価格帯に近づいている施設もあります。観光費は事前に公式サイトで最新料金を確認しておくと安心です。

ヨーロッパ旅行で最も大きな出費となるのが航空券です。日本からヨーロッパへの往復航空券は、時期や航空会社によって大きく変動します。ここでは、航空券を少しでも安く手に入れるためのポイントを紹介します。
ヨーロッパ旅行の航空券が最も安くなるのは、10月〜2月のオフシーズンです。この時期は観光客が少なくなるため、航空券だけでなくホテルの料金も下がります。
日本からヨーロッパへの往復航空券は、繁忙期(GW・夏休み・年末年始)で20万〜30万円になることがありますが、オフシーズンなら10万〜15万円前後で見つかることもあります。特に1月中旬〜2月、11月は航空券が最も安い時期のひとつです。
ただし、冬のヨーロッパは日照時間が短く、寒さが厳しい地域もあります。トルコやポルトガルなど比較的温暖な国を選べば、冬でも快適に過ごせます。
日本からヨーロッパへは、中東系の航空会社(エミレーツ航空、カタール航空、ターキッシュエアラインズなど)の経由便を利用すると、直行便より数万円安くなることがあります。乗り継ぎの手間はかかりますが、費用を優先する場合は有力な選択肢です。
また、ヨーロッパ内の移動にはLCC(格安航空会社)が充実しています。ライアンエアーやイージージェットを使えば、都市間の移動が数千円で済むこともあります。複数の国を周遊する場合は、LCCを上手に組み合わせることで交通費を大幅に節約できます。
スカイスキャナーやGoogle フライトなどの航空券比較サイトを使うと、複数の航空会社やルートを一括で比較できます。出発日を「月全体」で検索すると、最も安い日程が一目でわかるため、日程に融通が利く方には特に便利です。
予約のタイミングとしては、出発の2〜3か月前がもっとも安くなる傾向があります。直前になるほど価格が上がりやすいため、早めのリサーチを心がけましょう。

航空券以外にも、宿泊費や食費、通信費など、工夫次第で旅行全体のコストを大きく削減できます。ここでは、ヨーロッパ旅行で実践しやすい5つの節約術を紹介します。
ヨーロッパのレストランは日本に比べてチップ文化もあり、外食が続くと出費がかさみます。地元のスーパーマーケットでパンやチーズ、ハム、フルーツを買って朝食や軽いランチにすれば、1食あたり500円以下に抑えることも可能です。
また、ポーランドの「ミルクバー」やトルコの「ロカンタ」のように、地元の人が日常的に利用する大衆食堂を活用すれば、本場の味をリーズナブルに味わえます。観光エリアのレストランを避けるだけでも、食費は大幅に変わります。
長期滞在や複数人での旅行なら、キッチン付きのアパートメントホテルが経済的です。自炊できる環境があれば、朝食代をほぼゼロにできます。Booking.comやAirbnbで探すと、3つ星ホテルと同等の料金でキッチン・洗濯機付きの部屋が見つかることもあります。
ひとり旅やバックパッカースタイルなら、ホステルのドミトリールームが1泊2,000〜4,000円程度で利用でき、他の旅行者との交流の場にもなります。
ヨーロッパの主要都市では、交通機関と観光施設がセットになった「シティパス」を販売していることが多く、個別にチケットを買うより割安になるケースがあります。プラハのプラハカードやブダペストのブダペストカードが代表的です。
また、教会や公園、広場の散策、無料の美術館(毎月第1日曜日が無料になる施設もあります)など、お金をかけずに楽しめるスポットもたくさんあります。事前にガイドブックやWebで無料スポットを調べておくと、観光費を賢く節約できます。
ヨーロッパ旅行中のインターネット接続には、eSIMの利用がおすすめです。空港でのSIMカード購入やWi-Fiレンタルに比べて手軽で、渡航前にスマホから設定を済ませておけば、現地に到着した瞬間からデータ通信を利用できます。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、ヨーロッパの主要な国々に対応しており、アプリから必要なデータ量と利用期間を選んで購入するだけで設定が完了します。Wi-Fiレンタルのように返却の手間がなく、複数の国を周遊する場合にも便利です。
東欧の国々では、クレジットカードが使えない小さな商店や市場もあります。一方、観光地やチェーン店ではカード決済が一般的です。現金とカードを上手に使い分けることで、両替手数料やATM手数料を最小限に抑えられます。
両替は空港よりも市内の両替所のほうがレートが良いことが多いため、空港では最小限の現金だけ両替し、残りは市内で両替するのが賢い方法です。また、海外利用手数料が低いクレジットカード(VISA・Mastercardが主流)を1枚持っておくと安心です。

行き先と予算が決まったら、次はスケジュールの組み方で費用に差が出ます。効率的な周遊ルートの立て方や、滞在日数の目安を紹介します。
予算を重視するなら、1か国に集中して滞在するプランがおすすめです。都市間の移動費が抑えられるうえ、宿泊先を1〜2か所に絞れるため荷物の移動も楽になります。チェコならプラハを拠点にチェスキー・クルムロフへ日帰り、ポーランドならワルシャワからクラクフへ日帰りといったプランが組みやすいです。
一方、複数の国を周遊する場合は、ヨーロッパ内のLCCや長距離バス(FlixBusなど)を活用することで移動費を抑えられます。プラハ→ブダペスト→ザグレブのように近隣国を順番に巡るルートなら、移動時間も短く効率的です。
たとえばハンガリーとポーランドを1週間で旅行する場合、以下のような予算モデルが目安になります。
費用項目 | 金額(目安) |
|---|---|
往復航空券(経由便) | 12万〜18万円 |
宿泊費(6泊) | 3.5万〜6万円 |
食費(7日分) | 2.5万〜3.5万円 |
交通費(市内+都市間移動) | 1万〜2万円 |
観光・入場料 | 0.5万〜1万円 |
通信費(eSIM) | 0.2万〜0.3万円 |
合計 | 約20万〜31万円 |
上記のように、航空券の選び方と滞在中の過ごし方次第で、1週間のヨーロッパ旅行を20万円台で実現することも可能です。
ヨーロッパ旅行を安く楽しむには、時期選びも重要です。以下のカレンダーを参考にしてみてください。
時期 | 航空券 | ホテル | 気候の特徴 |
|---|---|---|---|
1月〜2月 | 最安 | 安い | 寒い。南欧・トルコは比較的温暖 |
3月〜4月 | やや安い | 普通 | 春の訪れ。花が咲き始める |
5月〜6月 | やや高い | やや高い | ベストシーズン。気候が最も良い |
7月〜8月 | 最高値 | 高い | 夏休み。観光地は混雑 |
9月〜10月 | やや安い | やや安い | 秋の紅葉。気候も穏やか |
11月〜12月前半 | 安い | 安い | クリスマスマーケットの季節 |
12月後半 | 高い | 高い | 年末年始で高騰 |
費用を抑えつつ快適に過ごしたいなら、5月〜6月を避けて3月〜4月や9月〜10月を狙うのがバランスの良い選択です。

ヨーロッパ旅行中も、地図アプリやSNS、翻訳アプリなど、スマホのデータ通信は欠かせません。現地での通信手段として、渡航前にeSIMを設定しておけば到着後すぐにインターネットを使い始められます。
トリファ(trifa)は、利用者No.1の海外eSIMアプリで、ヨーロッパの主要な国々に対応しています。物理SIMカードの差し替えやWi-Fiルーターの受取・返却が不要で、スマホひとつで通信の準備が完結します。
複数の国を周遊する際も国ごとにSIMカードを買い替える必要がなく、手頃な価格でデータ通信を利用できます。予算を気にしながらのヨーロッパ旅行でも、通信費を賢く抑えたい方はぜひチェックしてみてください。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。