
海外旅行先でレンタカーを借りて自由にドライブしたい、と考える方は少なくありません。しかし、国際免許証の取り方がわからない、そもそも自分の渡航先で必要なのか判断できない、という方も多いのではないでしょうか。 国際免許証は正式には「国外運転免許証」と呼ばれ、ジュネーブ条約の締約国で有効となる公的な書類です。運転免許センターで即日取得でき、費用は2,350円と手頃ですが、すべての国で使えるわけではありません。 本記事では、国際免許証の基本的な仕組みから、基本的な仕組みと取り方・申請方法から、必要な国と不要な国の一覧、有効期限、マイナ免許証利用時の注意点まで網羅的に解説します。 渡航前の準備をスムーズに進めるために、ぜひ参考にしてみてください。
目次

国際免許証は、日本の運転免許を持つ方が海外で車を運転するために必要な書類です。正式名称は「国外運転免許証」といい、各都道府県の公安委員会が発行しています。ここでは、国際免許証の基本的な仕組みと根拠となる条約について確認していきましょう。
国際免許証は、日本の運転免許証の内容を外国語に翻訳し、渡航先の警察機関が確認できるようにした公的書類です。あくまで日本の免許証を補完するためのものであり、国際免許証だけでは運転することができません。
海外で実際に運転する際は、国際免許証と日本の運転免許証、そしてパスポートの3点をセットで携帯する必要があります。いずれか1つでも欠けていると、現地の交通取り締まりで問題になる可能性があるため注意しましょう。
なお、大型特殊免許や小型特殊免許、原付免許、仮免許のみをお持ちの方は国際免許証の申請ができません。普通免許以上の免許を取得していることが前提条件です。
国際免許証の有効性を理解するうえで欠かせないのが、2つの国際条約の違いです。日本が締結しているのは1949年の「ジュネーブ道路交通条約」のみであり、もう一方の「ウィーン道路交通条約」には加盟していません。
このため、日本で発行された国際免許証が有効なのは、ジュネーブ条約の締約国に限られます。ウィーン条約のみに加盟している国では原則として日本の国際免許証は効力を持たないため、渡航先がどちらの条約に加盟しているかを事前に確認することが大切です。
ただし、ドイツやスイスのようにウィーン条約のみの加盟国であっても、日本との二国間協定により日本の免許証で運転できるケースもあります。条約の加盟状況だけで判断せず、個別の取り決めも確認するようにしましょう。
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国際免許証の有効期限は、発行日から1年間です。更新制度はなく、期限が切れた場合は改めて新規で申請し直す必要があります。
また、国際免許証の有効期間内であっても、元となる日本の運転免許証が失効したり取り消されたりすると、国際免許証も無効になります。渡航前に日本の免許証の有効期限を確認し、海外滞在中に期限切れにならないよう注意してください。
なお、国際免許証の有効期間が1年間であっても、渡航先の国によっては「入国日から最大1年間」や「入国日から90日間」など独自の運転可能期間を設けていることがあります。国際免許証の有効期間と現地の制度は異なる場合があるため、渡航先のルールもあわせて確認しましょう。
国際免許証は正式には「国外運転免許証」といい、各都道府県の公安委員会が発行しています。運転免許センターなら即日発行が可能で、費用も2,250円と手頃です。ここでは、申請に必要な書類や場所、所要時間など、取得までの具体的な流れを解説します。
国際免許証の申請には、以下の書類が必要です。事前にすべて揃えておくと、当日の手続きがスムーズに進みます。
証明写真のサイズはパスポート用と同じ(縦4.5cm×横3.5cm)です。運転免許センターや試験場に証明写真機が設置されている場合もありますが、事前に撮影しておくと安心です。
なお、大型特殊免許・小型特殊免許・原付免許・仮免許のみをお持ちの方は申請できません。普通免許以上の運転免許証が必要です。
国際免許証の申請は、運転免許センター(運転免許試験場)または各地域の指定警察署で受け付けています。
申請場所 | 発行までの期間 | 受付時間の目安 |
|---|---|---|
運転免許センター・試験場 | 即日発行 | 午前8:30〜10:30 / 午後13:00〜15:00 |
警察署(運転免許課) | 約2週間 | 各警察署による |
出発日が迫っている場合は、運転免許センターでの即日発行を利用しましょう。受付時間は都道府県によって異なるため、事前に最寄りの運転免許センターの公式サイトで確認してください。土日・祝日は休業の場合が多いため、平日に時間を確保しておくのがおすすめです。
国際免許証の申請手数料は2,250円です。現金での支払いが基本となりますので、事前に準備しておきましょう。
運転免許センターでの手続き自体は、混雑状況にもよりますが30分〜1時間程度で完了するのが一般的です。書類に不備がなければスムーズに発行されます。
代理申請も一部の都道府県で認められています。たとえば東京都(警視庁)では、申請者がすでに海外に渡航している場合に限り、親族等が代理で申請できます。代理申請には、申請者本人の自筆による委任状やパスポートのコピー(全ページ)、代理人の身分証明書などが追加で必要です。代理申請の可否や条件は都道府県によって異なるため、事前に確認してください。
日本が発行する国際免許証が有効なのは、ジュネーブ条約に加盟している国と地域です。主要な加盟国をエリア別に紹介しますので、渡航先が含まれているか確認してみてください。
アジア・オセアニア地域では、多くの人気旅行先がジュネーブ条約に加盟しています。以下は日本人旅行者に人気の高い国を中心にまとめた一覧です。
エリア | 主な加盟国 |
|---|---|
東南アジア | タイ、シンガポール、フィリピン、カンボジア、ラオス、マレーシア |
南アジア | インド、スリランカ、バングラデシュ |
東アジア | 韓国、香港、マカオ |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド、フィジー |
韓国やタイ、シンガポールなど日本人に人気の旅行先の多くが含まれています。これらの国でレンタカーを利用する場合は、国際免許証を取得しておきましょう。\n\nただし、日本人旅行者に人気のベトナムはウィーン条約のみの加盟国であり、日本の国際免許証は原則として無効です。また、インドネシア(バリ島など)はジュネーブ条約に署名しているものの批准していないため、日本の国際免許証だけでは検問で罰金を取られるトラブルが報告されています。これらの国でのレンタルバイクやレンタカーの利用は十分にご注意ください。
なお、中国(本土)はジュネーブ条約に加盟していないため、日本の国際免許証では運転できません。中国で運転する場合は、現地の臨時免許証を別途取得する必要があります。
ヨーロッパ圏でもジュネーブ条約の加盟国は多く、レンタカーでの周遊旅行を計画しやすいエリアです。
地域 | 主な加盟国 |
|---|---|
西ヨーロッパ | イギリス、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、オランダ、ベルギー |
北ヨーロッパ | デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランド、アイルランド |
東ヨーロッパ | ポーランド、チェコ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、クロアチア |
南ヨーロッパ | ギリシャ、マルタ |
ヨーロッパはレンタカーで国境を越えて複数の国を巡る旅行者も多いため、国際免許証があると非常に便利です。ただし、レンタカー会社によっては追加書類を求められることもあるため、利用するレンタカー会社の規定も確認しておくと安心です。
アメリカやカナダといった北米の主要国もジュネーブ条約に加盟しています。
地域 | 主な加盟国 |
|---|---|
北米 | アメリカ、カナダ |
中南米 | アルゼンチン、チリ、ペルー、エクアドル、ベネズエラ |
アフリカ | 南アフリカ、エジプト、ケニア、ナイジェリア |
アメリカは州ごとに交通ルールが異なるため、レンタカーを利用する州の規定を事前にチェックしておきましょう。なお、ブラジルはジュネーブ条約に加盟していないため、日本の国際免許証は使用できません。ブラジルで運転するには、ブラジルの運転免許証への切り替え手続きが必要です。観光目的の短期滞在であれば、タクシーや配車アプリの利用が現実的でしょう。
ジュネーブ条約に加盟していなくても、日本との二国間協定や現地の法律によって、日本の運転免許証と公認の翻訳文があれば運転できる国や地域があります。国際免許証の取得が間に合わない場合や、対象外の国に渡航する場合に知っておくと便利です。
以下の国と地域では、国際免許証がなくても日本の免許証と公認の翻訳文を携帯すれば運転が認められています。
国・地域 | 必要書類 | 有効期間 | 翻訳発行元 |
|---|---|---|---|
台湾 | 免許証+中国語翻訳文 | 入国後1年以内 | JAF・台湾の指定機関 |
ドイツ | 免許証+ドイツ語翻訳文(または国際免許) | 入国後6か月以内 | 在日ドイツ大使館・ADAC等 |
スイス | 免許証+翻訳文 | 入国後12か月以内 | JAF等 |
台湾はジュネーブ条約の加盟国ではありませんが、日台間の取り決めにより日本の免許証で運転できます。JAF(日本自動車連盟)で中国語の翻訳文を発行してもらえるため、比較的手軽に準備できるのが特徴です。
ドイツやスイスはウィーン条約のみの加盟国ですが、日本との二国間協定があるため、翻訳文と日本の免許証で運転が可能です。ドイツの場合は入国後6か月を過ぎるとドイツの免許証への切り替えが必要になります。
一部の地域では、翻訳文すら不要で日本の運転免許証だけで運転が認められています。ただし、実際には身分証明として英語の翻訳を携帯しておくほうが安心です。
地域 | 有効期間 | 注意点 |
|---|---|---|
ハワイ | 入国後1年以内 | 英語翻訳の携帯を推奨 |
グアム | 入国後30日以内 | レンタカー会社により21歳以上の条件あり |
サイパン | 入国後30日以内 | レンタカー会社により25歳以上の条件あり |
ハワイは日本人旅行者に最も人気のあるドライブスポットの一つです。法律上は日本の免許証のみで運転できますが、現地の警察官が日本語を読めない場合にトラブルになることがあるため、国際免許証または英語の翻訳文を携帯しておくことを強くおすすめします。
グアムやサイパンでは利用可能な期間が30日間と短いため、長期滞在の場合は現地の免許証の取得を検討しましょう。
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アメリカはジュネーブ条約加盟国のため国際免許証が使えますが、カリフォルニア州では州法により外国の運転免許証がそのまま有効とされています。国際免許証はあくまで翻訳文書としての位置づけのため、日本の免許証だけでも法的には運転が可能です。
ただし、レンタカーを借りる際やトラブル発生時にスムーズに対応するためには、国際免許証を持っていたほうが安心です。特に交通違反や事故の際、英語での意思疎通が難しい場合に国際免許証があると手続きが円滑に進みます。

渡航先によっては、日本の国際免許証が一切使えないケースもあります。事前に把握しておかないと、現地で運転できず予定が大きく狂う可能性があるため注意が必要です。
中国やブラジルはジュネーブ条約に加盟しておらず、日本の国際免許証では運転ができません。
中国で運転するには、中国国内で臨時の運転免許証(臨時機動車駕駛許可)を申請する方法があります。ただし、中国語での筆記試験や健康診断が必要なケースもあるため、手続きはやや複雑です。旅行者が短期間で取得するのは現実的ではなく、現地ではタクシーや配車アプリの利用が一般的です。
ブラジルの場合も、日本の免許証からブラジルの免許証への切り替え手続きが必要です。手続きには公証翻訳人による免許証の翻訳などが求められるため、観光目的の短期滞在であれば公共交通機関やタクシー、配車アプリを活用するのが無難でしょう。
ウィーン条約のみに加盟している国では、原則として日本の国際免許証は効力を持ちません。ただし、先述のとおりドイツやスイスは二国間協定があるため例外的に運転が可能です。
それ以外のウィーン条約のみの加盟国に渡航する場合は、渡航先の在日大使館や領事館に直接問い合わせ、日本の免許証で運転する方法があるかどうかを確認しましょう。国によっては、現地の翻訳公証を取得すれば短期間の運転が認められるケースもあります。
渡航先のルールは予告なく変更されることもあるため、出発の1か月前には最新情報を確認しておくことをおすすめします。外務省の海外安全ホームページや、渡航先の在日大使館の公式サイトが信頼性の高い情報源です。
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国際免許証を取得して準備万端と思っていても、海外での運転にはさまざまな落とし穴があります。安全で快適なドライブを楽しむために、出発前に押さえておきたいポイントを紹介します。
海外で運転する際は、以下の3つを必ず携帯してください。
国際免許証はあくまで日本の免許証の翻訳文書という位置づけです。原本である日本の免許証がなければ国際免許証は無効になります。パスポートも本人確認のために必要ですので、この3つは常にセットで持ち歩きましょう。
レンタカーを借りる際にも、これら3点の提示を求められるのが一般的です。コピーではなく原本を持参するようにしてください。
日本は左側通行ですが、世界の多くの国では右側通行が採用されています。アメリカ、ヨーロッパ大陸、韓国、台湾など、日本人旅行者に人気の渡航先の大半が右側通行です。
右側通行で特に注意が必要なのは、交差点での右左折や合流のタイミングです。慣れない方向からの車両に気づきにくいため、最初の数十分は慎重に運転しましょう。また、ラウンドアバウト(環状交差点)の通行方法も日本とは異なるため、事前にルールを確認しておくと安心です。
制限速度や飲酒運転の基準、シートベルトの着用義務なども国によって異なります。違反した場合は現地の法律に基づいて処罰されるため、渡航先の交通規則を事前に調べておくことが重要です。
海外でレンタカーを利用する場合、日本の自動車保険は適用されません。万が一の事故に備えて、レンタカー会社が提供する保険に加入することが必須です。
主な保険の種類は以下のとおりです。
また、多くの国やレンタカー会社では最低年齢制限(21歳以上や25歳以上)が設けられており、若年ドライバーには追加料金が発生する場合もあります。予約時に条件を確認しておきましょう。
海外での通信手段が整っていれば、事故やトラブル時にレンタカー会社や保険会社にすぐ連絡できます。こうした不安を解消してくれるのが、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」です。アプリから簡単にeSIMを購入・設定でき、渡航先に到着してすぐにインターネットが使えるようになります。
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海外でスムーズに運転するために、出発前に以下の準備を済ませておきましょう。
国際免許証は運転免許センターであれば即日発行される場合が多いですが、警察署での申請では2〜3週間かかることもあります。余裕を持って手続きを進めましょう。
国際免許証について、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。渡航準備の参考にしてください。
国際免許証には更新制度がありません。有効期限は発行日から1年間で、期限が切れた場合は新たに申請し直す必要があります。
再申請の手続きは初回と同じで、必要書類を揃えて運転免許センターまたは警察署で申請します。その際、以前の国際免許証をお持ちであれば、有効期限の有無にかかわらず返納が求められます。
年に複数回海外に行く方は、出発のたびに有効期限を確認し、必要に応じて再取得しておきましょう。
国際免許証を紛失した場合、再交付という制度はありません。紛失届を提出したうえで、改めて新規申請として取得し直す形になります。
海外滞在中に紛失した場合は、まず現地の警察に届け出て紛失届の控えを受け取りましょう。帰国後に日本の運転免許センターで新たに申請できます。なお、海外滞在中に代理人が日本国内で申請できるケースもありますので、急ぎの場合は家族に相談してみてください。
紛失トラブルを防ぐためにも、国際免許証と日本の免許証は別々の場所に保管しておくのがおすすめです。
2025年3月からマイナンバーカードと運転免許証を一体化した「マイナ免許証」の運用が始まりました。しかし、海外で運転する予定がある方は注意が必要です。
マイナ免許証はカード券面に運転免許証の情報が表示されないため、海外の警察官に提示しても無免許と判断される可能性があります。国際免許証はあくまで日本の運転免許証を翻訳・補完する書類であるため、渡航時には従来の運転免許証(カード型)を必ず携帯してください。
マイナ免許証のみをお持ちの方は、国外運転免許証の申請時に従来の運転免許証の交付を同時に申請できます。運転免許センター(試験場)で「2枚持ち」への変更手続きを行ってから国際免許証を申請しましょう。在外公館での運転免許証抜粋証明の発給にも従来の免許証が必要ですので、海外渡航予定がある方は早めに対応しておくのが安心です。

国際免許証の準備と同様に、海外旅行では現地での通信手段を確保しておくことが欠かせません。レンタカーでのドライブ中にナビアプリを使ったり、緊急時に連絡を取ったりするためにも、安定したインターネット環境が必要です。
海外での通信手段にはいくつかの選択肢がありますが、そんなときに頼りになるのが、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」です。世界195以上の国と地域に対応しており、出発前にスマートフォンだけで購入から設定まで完結します。SIMカードの差し替えやWi-Fiルーターの受け取りといった手間がかからず、到着後すぐに通信を始められます。
レンタカーでの移動中もナビアプリや翻訳アプリをストレスなく使えるため、慣れない海外の道路でも心強い味方になります。荷物が増えないのもドライブ旅行との相性が良いポイントです。
24時間対応の日本語サポートも用意されているため、eSIMの設定に不慣れな方でも安心して利用できます。海外でのドライブを安全に楽しむためにも、通信環境の準備はしっかり整えておきましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。