海外旅行を計画したらまず必要になるのが、パスポートの申請です。とはいえ「何を準備すればいいのか」「窓口とオンラインのどちらがいいのか」と悩む方は少なくありません。 2025年3月からは、初めて申請する方でも全国どの都道府県でもオンライン申請ができるようになり、選択肢が広がりました。一方で、必要書類や手数料の支払いタイミングなど、押さえておきたいポイントもあります。 この記事では、パスポート申請の必要書類・手数料・窓口とオンラインの違い・受取までの流れを、初めての方にもわかりやすくまとめました。出発までの準備をスムーズに進めるための参考にしてください。
目次

パスポート(旅券)は、海外で自分の身分と国籍を証明する公的な書類です。日本のパスポートには有効期間が異なる2種類があり、年齢によって選べるタイプが変わります。
申請の種類は大きく分けて、初めて取得する「新規申請」と、有効期間が残り1年未満になったときの「切替申請」があります。まずは自分がどの申請に該当するかを確認しておきましょう。
日本のパスポートには、有効期間が10年のものと5年のものの2種類があります。10年旅券は18歳以上の方のみが申請でき、表紙は赤色です。5年旅券は年齢を問わず申請でき、表紙は紺色になります。
18歳未満の方は5年旅券のみが選択可能です。18歳以上の方は、出張や旅行の頻度、有効期間中に名前や本籍が変わる予定があるかなどを踏まえて選びます。
手数料は10年旅券の方が高くなりますが、1年あたりの単価で比べると10年旅券の方が割安です。長期的に使う見込みがあれば10年旅券が向いています。
初めてパスポートを取るときや、有効期限が切れた後に再度取得するときは「新規申請」になります。一方、有効なパスポートを持っていて残り有効期間が1年未満になった場合などは「切替申請」として手続きします。
切替申請では、現在持っているパスポートを申請時に提示します。氏名や本籍地に変更がなければ、戸籍謄本の提出が省略できる場合もあります。
どちらの申請に該当するかで必要書類が変わるため、申請前に旅券課や外務省の案内で確認しておくと安心です。
申請の方法(窓口かオンラインか)によって必要書類は少し異なりますが、共通して準備するものがあります。書類の不備は申請のやり直しにつながるため、出発スケジュールに余裕を持って揃えましょう。
窓口申請の場合、主に次のものを準備します。
申請書はパスポートセンターの窓口で受け取るほか、外務省の公式サイトからダウンロードして自宅で印刷することもできます。10年用と5年用で書式が異なるため、自分が申請する区分に合ったものを使います。
申請書は機械で読み取るため、折り曲げたり汚したりしないように注意してください。記入は黒のボールペンで行い、訂正があった場合は修正テープではなく二重線と訂正印を使うのが基本です。
署名欄は、申請者本人が自分の手で記入します。ローマ字氏名やパスポートに表示される名前のスペルは、入国審査で使われる重要な情報なので、ミスのないよう確認しましょう。
新規申請と、本籍地を変更する切替申請では、申請日前6か月以内に発行された戸籍謄本(全部事項証明書)の原本が必要です。本籍地のある市区町村役場で取得します。
発行から6か月を超えたものは使えないため、申請のタイミングに合わせて取り寄せます。本籍地が遠方の場合は郵送請求も可能ですが、往復で1〜2週間ほどかかることもあるので余裕を持って準備しましょう。
なお、後述するオンライン申請ではマイナンバーカードを通じて戸籍情報が連携されるため、原則として紙の戸籍謄本の提出は不要になりました。
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本人確認書類は、1点で足りるものと2点必要なものに分かれます。代表的なものは次のとおりです。
区分 | 書類の例 |
|---|---|
1点でよい書類 | 運転免許証、マイナンバーカード、有効期限内のパスポート、船員手帳 など |
2点必要な書類 | 健康保険証、国民年金手帳、印鑑登録証明書、社員証+学生証 など |
2点必要な書類を組み合わせる場合、写真付きの書類を1点含める必要があるなどの細かいルールがあります。健康保険証だけ2枚といった組み合わせは認められないことが多いので、事前に確認しておきましょう。
パスポート用の写真は、縦4.5cm×横3.5cmで、申請日前6か月以内に撮影されたものを使います。背景は無地で、頭頂部から顎までがしっかり収まり、正面を向いた無帽の写真が必要です。
表情は口を閉じた自然な状態が基本で、笑顔や歯を見せた写真は受理されないことがあります。フチなしで、影や髪が目にかかっていないかなど、規格を満たしているかも確認しましょう。
写真規格を満たさないと再撮影で時間をロスするため、不安があればパスポート申請対応をうたう写真館や証明写真機を選ぶと安心です。詳しい撮影ルールは、別記事のパスポート写真完全ガイドもあわせて参考にしてください。
パスポートの手数料は、有効期間と申請方法によって金額が変わります。窓口とオンラインで料金が異なるのも、押さえておきたいポイントです。
手数料は受け取り時にまとめて支払う仕組みで、内訳は「収入印紙(国の手数料)」と「都道府県収入証紙(地方の手数料)」の2種類で構成されます。
窓口申請とオンライン申請の手数料は、それぞれ次のとおりです。神奈川県の例をもとに掲載します。
申請区分 | 窓口申請 | オンライン申請 |
|---|---|---|
10年旅券(18歳以上) | 16,300円 | 15,900円 |
5年旅券(12歳以上) | 11,300円 | 10,900円 |
5年旅券(12歳未満) | 6,300円 | 5,900円 |
残存有効期間同一旅券 | 6,300円 | 5,900円 |
オンライン申請の方が、いずれの区分でも400円安くなっています。手数料の細かな内訳(印紙・証紙の金額配分)は都道府県によって若干異なる場合があるため、お住まいの自治体のパスポート案内ページもあわせて確認しましょう。
なお、外務省の発表によれば、2026年7月1日以降の申請分から手数料が引き下げられる予定です。出発時期に余裕がある方は最新情報をチェックしておくと安心です。
窓口申請の場合、手数料は受け取り時に現金で支払うのが原則です。多くのパスポートセンターでは、構内の販売窓口で収入印紙と都道府県収入証紙を購入し、台紙に貼って提出します。
オンライン申請の場合は、クレジットカードでの支払いも可能です。マイナポータル上で申請後にカード決済を済ませておくと、受取時の現金準備が不要になります。
どちらの方法でも、申請後にキャンセルしても手数料は返金されないことが多い点には注意が必要です。受取期限内に取りに行けないと失効し、再度の手数料が必要になります。

窓口申請は、紙の申請書を直接パスポートセンターに提出する従来の方法です。マイナンバーカードを持っていない方や、対面で書類を確認しながら手続きしたい方に向いています。
窓口申請では、申請時と受取時の合計2回パスポートセンターに足を運ぶのが基本です。申請から受取までの目安は、土日祝を除いて1〜2週間ほどとされています。
申請は、住民登録がある都道府県のパスポートセンターで行うのが原則です。住民票を置いている自治体のホームページで、最寄りの窓口や開庁時間を確認しましょう。
大都市圏ではパスポートセンターが複数設置されており、平日夜や日曜の対応窓口がある場合もあります。例えば東京都には新宿・有楽町・池袋・立川の4か所が設けられ、曜日によって受付時間が異なります。
進学・就職などで住民票と居所が異なる方は、居所申請という制度を使えるケースもあります。条件があるため、事前に旅券課に問い合わせるのがおすすめです。
パスポートセンターに到着したら、受付で番号札を取り、自分の番が来たら窓口で申請書類一式を提出します。係員が書類のチェックを行い、不備があれば修正の指示が出されます。
書類が受理されると、受領証(引換証)が渡されます。これは受け取り当日に必要になるので、紛失しないよう大切に保管してください。
申請後は、外務省の確認システムや窓口で交付予定日を確認します。なお、窓口申請の場合は手数料の支払いは申請時ではなく、後日の受取時にまとめて行います。
2025年3月からは、初めての新規申請を含むすべてのパスポート申請がオンラインで可能になりました。マイナポータル経由で申請するため、窓口に行くのは受取時の1回だけで済むのが特長です。
スマホ1台で海外旅行の手続きを進めたい方には、出発前の通信手段の準備も含めて、申請からオンラインで完結する流れが相性のよい選択肢です。
オンライン申請を行うには、次のものが必要です。
署名用電子証明書のパスワード(英数字混在6〜16桁)は、入力を5回連続で間違えるとロックされます。失念している場合は、事前に住民票のある市区町村役場で再設定が必要です。
スマートフォンが対応機種かどうかは、マイナポータル公式の対応機種一覧で確認できます。家族全員分を申請する場合は、それぞれのマイナンバーカードと端末が必要になる点にも注意しましょう。
オンライン申請の大まかな流れは次のとおりです。
1. マイナポータルアプリにログインし、申請種類と受取窓口を選ぶ
2. 顔写真と署名をスマートフォンで撮影する
3. 申請者情報を入力する
4. 有効なパスポートがある場合はICチップを読み取る
5. マイナンバーカードを読み取り、署名用暗証番号を入力して提出
6. 交付予定日がマイナポータルに通知される
7. 指定した窓口で受け取り(手数料はクレジットカードまたは現金で支払い)
戸籍情報はマイナンバーカードを通じて連携されるため、紙の戸籍謄本の提出は原則不要です。マイナポータル経由なら、書類の郵送や窓口での待ち時間を大きく減らせます。
オンライン申請の細かな入力項目や、つまずきやすいポイントは別記事のパスポートのオンライン申請完全ガイドで詳しく解説しています。
申請から実際にパスポートが手元に届くまでの期間は、申請方法や時期によって変わります。出発までの日数を逆算して、余裕を持って手続きを進めることが大切です。
一般的には、申請から受取までは土日祝を除いて1〜2週間程度が目安です。連休前や春休み・夏休みの繁忙期は通常より時間がかかる傾向があるので、早めに動きましょう。
受取は、原則として申請者本人が指定の窓口に行く必要があります。代理人による受取は認められていません。乳幼児であっても、本人が同行することが必要です。
受取時に持参するものは、主に次のとおりです。
窓口申請の場合は、構内で印紙・証紙を購入して台紙に貼り、申請書とともに提出します。オンライン申請でクレジットカード決済を選んでいる場合は、当日に手数料の準備は不要です。
パスポートは、発行日から6か月以内に受け取らないと失効します。失効した場合、改めて新規申請が必要になり、手数料も再度発生します。
また、受取期限が過ぎたパスポートを受け取らずにいると、6か月経過後の再申請時に通常より高い手数料が課される場合もあります。出張や旅行のスケジュール変更で受け取りが遅れそうなときは、早めに窓口に相談しましょう。
海外渡航の予定が確定している場合は、出発の少なくとも1か月前には申請を済ませておくと安心です。
パスポートを申請する前に、いくつか確認しておきたい点があります。後から気付くと手戻りが大きいので、書類を準備する段階で目を通しておきましょう。
氏名のローマ字表記、本籍や住所の正確さ、有効期限の見通しなど、いずれも入国審査やビザ申請に直結する大事な情報です。
パスポートの氏名は、原則としてヘボン式ローマ字で表記されます。一般的な表記とは異なる綴りを希望する場合(例:「ジュン」をJunではなくJune、「カナ」をKanaではなくKanahなど)は、申請時に確認資料の提示が必要です。
クレジットカードや航空券の名義は、パスポートの表記と完全に一致させるのが原則です。表記がズレると搭乗手続きで問題になることがあるため、申請時にスペルをよく確認しましょう。
本籍地は戸籍謄本に記載されている住所と一致させる必要があります。実家の住所と勘違いしやすい部分なので、戸籍を取り寄せた際に必ず照合してください。
パスポート申請から受取までは1〜2週間が目安ですが、戸籍謄本の取り寄せや写真撮影の準備も含めると、トータルで3〜4週間ほど見ておくと安心です。
ビザが必要な国を訪れる場合、ビザ申請にはパスポートの原本やコピーが必要になります。航空券の予約・ホテル手配・ビザ取得・現地通信手段の準備など、出発前にやるべきことは想像以上に多いです。
スケジュールの全体像は海外旅行の準備はいつから始める?やることリストで時系列にまとめています。あわせて確認しておくと、抜け漏れを防げます。

パスポートのオンライン申請がスマホで完結する時代になり、海外旅行の準備全体もスマホで効率よく進められるようになりました。出発前の通信手段の準備も、その流れにフィットするサービスを選びたいところです。
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パスポートの準備が整ったら、出発前の通信手段もスマホで揃えておきましょう。詳しいプランや使い方は、公式サイトで確認できます。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。