
IIJmioは月額料金の安さで人気の格安SIM(MVNO)ですが、海外旅行や出張の際にそのまま使えるのか気になる方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、IIJmioの国際ローミングでは音声通話とSMSのみ利用でき、データ通信には対応していません。 つまり、海外でLINEやマップアプリ、Webブラウザなどインターネット接続が必要なサービスは、IIJmioのSIMだけでは使えないということです。渡航先でスマホをフル活用するには、別途データ通信の手段を用意する必要があります。 この記事では、IIJmioの海外ローミングで「できること」と「できないこと」を整理したうえで、通話・SMSの料金体系やタイプD・タイプAの違い、高額請求を防ぐ設定方法、そしてeSIMやWi-Fiレンタルなどデータ通信の代替手段まで、渡航前に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。
目次

IIJmioの国際ローミングは、大手キャリア(ドコモ・au)の回線を借りて提供されているサービスです。ただし利用できる機能は限定的で、海外で何ができて何ができないのかを事前に把握しておくことが大切です。
IIJmioの国際ローミングで利用できるのは、音声通話の発信・着信とSMS(ショートメッセージ)の送受信だけです。特別な申し込み手続きは基本的に不要で、渡航先に到着すると自動的に現地の通信網に接続されます。
音声通話は、緊急の連絡やホテル・レストランへの電話など、インターネットを使わない場面で役立ちます。また、SMSは二段階認証のコード受信にも利用できるため、海外でも受信できる状態にしておくと安心です。
ただし、通話料金は国内利用時よりも大幅に高くなります。発信だけでなく着信にも料金が発生する点は、国内通話との大きな違いです。料金の詳細は次の章で解説します。
IIJmioの国際ローミングでは、データ通信サービスは提供されていません。これはタイプD(ドコモ回線)・タイプA(au回線)のどちらを契約していても同じです。
そのため、海外でLINEやInstagramなどのSNS、Googleマップ、Webブラウザといったインターネット接続が必要なアプリは、IIJmioのSIMだけでは利用できません。IP電話アプリ(LINE通話など)もデータ通信を使うため対象外です。
IIJmioがデータ通信を提供していない理由は、MVNOという事業形態にあります。IIJmioはドコモやauの回線を借りてサービスを展開しており、国際ローミングについても大手キャリアから提供される機能の一部のみを利用しています。データローミングはその対象に含まれていないのが現状です。
海外でスマホをフル活用したい場合は、eSIMやWi-Fiレンタルなど別の手段でデータ通信環境を確保する必要があります。具体的な代替手段については後半で詳しく紹介します。
関連記事: データローミングとは?設定方法やオン・オフの違い・注意点をわかりやすく解説

IIJmioの海外ローミングでは、通話もSMSも従量課金制です。使った分だけ請求される仕組みなので、利用頻度に応じて料金が変動します。ここではタイプD・タイプAそれぞれの料金体系を解説します。
タイプD(ドコモ回線)の国際ローミング通話料金は、NTTドコモの「WORLD WING」の料金体系に準拠しています。料金は渡航先の国・地域によって異なりますが、主要な渡航先での目安は以下の通りです。
項目 | 韓国での料金目安(税込) |
|---|---|
滞在国内への発信 | 50円/分 |
日本への発信 | 125円/分 |
その他の国への発信 | 265円/分 |
着信 | 70円/分 |
タイプDには月額50,000円(税抜)の利用停止目安額が設定されています。この上限に達すると国際ローミングが自動的に停止されるため、意図せず高額な請求が発生するリスクを抑えられます。なお、この上限額は変更できません。
タイプA(au回線)の国際ローミング通話料金は、auの「au世界サービス」の料金体系に準拠しています。韓国での料金目安はタイプDと同様に、滞在国内発信が50円/分、日本宛発信が125円/分、着信が70円/分程度です。
タイプAにはタイプDのような月額利用停止目安額が設定されていません。そのため、通話を頻繁に行うと料金が際限なく膨らむ可能性があります。海外での利用時は通話時間を意識的に管理することをおすすめします。
SMSの料金はタイプD・タイプAで共通です。
項目 | 料金 |
|---|---|
海外からのSMS送信 | 100円/通(非課税) |
SMS受信 | 無料 |
1通あたり全角70文字まで送信でき、それを超える場合は複数通分の料金が発生します。受信は無料なので、認証コードの受け取りなどで追加料金がかかることはありません。
関連記事: iPhoneのデータローミングとは?設定方法と高額請求を防ぐコツ

IIJmioにはタイプD(ドコモ回線)とタイプA(au回線)の2種類がありますが、海外ローミングの提供条件にはいくつかの違いがあります。自分の契約タイプを確認し、渡航前に必要な準備を把握しておきましょう。
タイプDとタイプAで海外ローミング時に利用できるサービスを比較すると、以下の通りです。
項目 | タイプD(ドコモ回線) | タイプA(au回線) |
|---|---|---|
音声通話(発信・着信) | 対応 | 対応 |
SMS送受信(音声SIM) | 対応 | 対応 |
SMS送受信(SMS SIM) | 非対応 | 対応 |
データ通信 | 非対応 | 非対応 |
利用停止目安額 | 50,000円/月 | なし |
事前申し込み | 不要 | 2025年12月25日以降の新規回線は必要 |
音声通話SIMであればタイプD・タイプAともにSMSの送受信が可能です。ただし、SMS専用SIM(SMS SIM)の場合はタイプDでは海外でのSMS利用ができません。SMS SIMで海外からSMSを送りたい場合はタイプAを選ぶ必要があります。
2025年12月25日以降にIIJmioのタイプA(au回線)で音声通話SIMまたはeSIMを新規利用開始した場合、初期状態では国際ローミングが利用できなくなりました。海外で通話やSMSを利用するには、事前にIIJmioサポートセンターまたはチャットサポートで国際ローミングの有効化を申し込む必要があります。
この変更は2025年12月25日以降の新規契約者が対象です。それ以前からタイプAを利用している方や、タイプDの利用者には影響ありません。海外渡航の予定がある方は、出発前に余裕を持って申し込みを済ませておきましょう。
国際ローミングの対応エリアは、契約している回線タイプによって確認先が異なります。タイプDはNTTドコモの「対応エリア・通話料・通信料を調べる」ページで、タイプAはauの「渡航先でのサービス提供内容と料金を調べる」ページで、渡航先の対応状況と料金を事前に確認できます。
渡航先によっては国際ローミング自体が利用できない地域もあるため、マイナーな渡航先に行く場合は特に事前確認が重要です。

国際ローミングは便利な反面、設定を誤ると想定外の料金が発生することがあります。特にデータ通信の設定には注意が必要です。渡航前に以下の設定を確認・変更しておきましょう。
まず最も重要なのは、「データローミング」をオフにすることです。IIJmioではデータ通信は提供されていませんが、設定がオンのままだと端末が海外のネットワークにデータ接続を試み、予期しない挙動につながる可能性があります。
iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」をオフにします。Androidの場合は「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「データローミング」をオフにします。
また、モバイルデータ通信自体をオフにしておくとより安心です。音声通話とSMSはモバイルデータ通信がオフの状態でも利用できます。
海外での通話料を抑えるには、以下のポイントを意識しましょう。
不要な着信を避けるため、日本にいる家族や友人には渡航中であることを事前に伝えておくのが効果的です。海外では着信にも料金がかかるため、知らない番号からの電話には出ないことも有効な対策です。
急ぎでない連絡はWi-Fi環境でLINEやメールを使い、音声通話はどうしても必要な場面に限定することで、通話料を大幅に節約できます。Wi-Fiスポットの活用については、ホテルやカフェ、空港など無料Wi-Fiが使える場所を事前にチェックしておくと便利です。
帰国したら、まずデータローミングやモバイルデータ通信の設定をオンに戻しましょう。オフのままだと国内でもデータ通信ができなくなります。
利用料金は通常の月額料金と合わせて翌月に請求されます。国際ローミングの利用分は通常より請求が遅れる場合があるため、帰国後しばらくは明細をこまめに確認することをおすすめします。

IIJmioでは海外データ通信ができないため、渡航先でインターネットを使うには別の手段が必要です。ここでは主要な4つの代替手段を比較します。利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」をはじめ、旅行スタイルに合った方法を選びましょう。
海外eSIMは、スマホに内蔵されたチップにデータ通信プランをダウンロードして使う方法です。物理SIMカードの差し替えが不要で、アプリから購入・設定が完了するため、出発直前でも手軽に準備できます。
eSIMの最大のメリットは、IIJmioのSIMカードをそのまま入れた状態で、eSIMを追加して使える点です。デュアルSIM対応のスマホであれば、IIJmioの電話番号で通話・SMSを受けつつ、eSIMでデータ通信を行うという使い分けが可能です。
料金はサービスや渡航先によって異なりますが、1日あたり数百円程度から利用でき、キャリアのデータローミングと比べてコストを抑えやすいのも魅力です。
関連記事: 【2026年最新】海外eSIMおすすめ10選を徹底比較|料金・対応国で選ぶ
ポケットWi-Fi(モバイルWi-Fiルーター)をレンタルする方法は、複数人で回線をシェアしたい場合に向いています。1台で最大5〜10台のデバイスを接続でき、グループ旅行では1人あたりの通信費を抑えられます。
ただし、端末の受け取りと返却が必要で、常にルーターを持ち歩く手間があります。また、充電切れのリスクもあるため、モバイルバッテリーの用意も必要です。1人旅や身軽に動きたい方にはeSIMのほうが適しています。
空港、ホテル、カフェ、ショッピングモールなど、海外でもフリーWi-Fiスポットは多く存在します。通信費をかけずにインターネットを使えるため、費用を最小限に抑えたい方にとっては有力な選択肢です。
ただし、フリーWi-Fiだけに頼ると移動中や屋外では通信手段がなくなります。セキュリティ面のリスクもあり、暗号化されていないネットワークでは個人情報の盗聴やなりすましの危険があります。メインの通信手段としてではなく、eSIMやWi-Fiレンタルを補完する使い方がおすすめです。
手段 | 料金の目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
海外eSIM | 数百円〜/日 | 荷物不要・即日開通・IIJmioと併用可 | eSIM対応スマホが必要 |
Wi-Fiレンタル | 500〜1,500円/日 | 複数台接続・大容量 | 持ち歩き・充電の手間 |
フリーWi-Fi | 無料 | 費用ゼロ | 場所が限定・セキュリティリスク |
ahamo等への乗り換え | 月額2,970円〜 | 追加手続き不要 | MNP手続きが必要 |
関連記事: 海外でスマホを使う方法は?2026年最新の通信手段と料金を徹底比較
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IIJmioの海外ローミングについて、渡航前に気になるポイントをQ&A形式でまとめました。出発前の最終チェックにお役立てください。
IIJmioで契約しているeSIMを海外でデータ通信に使うことはできません。IIJmioのeSIMも物理SIMと同様に、海外ローミングで利用できるのは音声通話とSMSに限られます。
海外でデータ通信が必要な場合は、IIJmioとは別に海外用のeSIMサービスを契約し、デュアルSIMとして利用する形になります。
タイプD(ドコモ回線)の場合、申し込みは不要です。音声通話機能付きSIMであれば、そのまま海外で通話とSMSの送受信が利用できます。
タイプA(au回線)の場合、2025年12月24日以前に利用を開始した方は申し込み不要です。2025年12月25日以降に新規で利用を開始した方は、IIJmioサポートセンターまたはチャットサポートで事前に国際ローミングの有効化を申し込む必要があります。
データSIMでは国際ローミングは利用できません。SMS SIMについては、タイプA(au回線)であれば海外でもSMSの送受信が可能ですが、タイプD(ドコモ回線)では海外でのSMS利用ができません。海外で通話を使いたい場合は、音声通話機能付きSIMへの変更が必要です。

IIJmioの海外ローミングはデータ通信に対応していないため、渡航先でインターネットを使うには別途通信手段の準備が欠かせません。IIJmioの電話番号はそのまま維持しつつ、データ通信だけを手軽に追加できるeSIMは相性のよい選択肢です。
デュアルSIM対応のスマホであれば、IIJmioの物理SIM(またはeSIM)で通話・SMSを受けながら、海外eSIMでデータ通信を利用するという使い方ができます。2枚のSIMを1台のスマホで使い分けられるため、端末を2台持ちする必要がありません。
IIJmioの番号に電話がかかってきた場合もそのまま応答でき、LINEやマップなどのアプリは海外eSIMのデータ通信で利用できます。普段の電話番号とインターネット接続の両方を1台でまかなえるのが、この組み合わせの大きな利点です。
IIJmioの海外ローミングで利用できるのは音声通話とSMSのみで、データ通信は非対応です。海外でインターネットを使うにはeSIMやWi-Fiレンタルなどの代替手段が必要になります。特にeSIMはIIJmioと併用しやすく、荷物も増えないため、手軽にデータ通信環境を整えたい方におすすめの方法です。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。