海外でスマホを使用する際、機内モードだけでも過ごすことは可能です。機内モードをオンにしたままWi-Fiだけを有効化すれば、国際ローミングによる高額請求を防げます。 しかし、実際の旅行では地図アプリを使いたい、現地の情報を調べたい、緊急時に連絡したいといった場面も多く、機内モードだけでは不便に感じる瞬間も少なくありません。 本記事では、海外でスマホの機内モードを使用するメリットとデメリットを整理した上で、国際ローミングによる高額請求の典型的な原因や、海外で通信するための具体的な方法を紹介します。これから海外旅行に出かける方は、ぜひ参考にしてください。
目次
海外旅行や出張時に機内モードだけで大丈夫かどうかは、スマホの使い方によって答えが変わります。
空港やホテルのWi-Fiだけを使う予定であれば問題ありません。
一方、現地で地図アプリや検索をしたい場合は、機内モードを解除してデータローミングによる通信を行う必要があります。
ここでは、海外渡航前に知っておきたいデータ通信のポイントについて紹介します。
国際ローミングとは、海外の通信事業者のネットワークを利用して、契約している国内の通信事業者が通信を行う仕組みです。
スマホの設定で「データローミング」がオンになっていると、通信を行うために、到着と同時に現地の通信事業者へ接続されます。
海外プランを契約していなければ従量課金制となり、わずかな利用でも高額な請求をされてしまうのです。
高額請求を避けるためには、出発前に機内モードをオンにし、必要なときだけWi-Fiを手動で有効化するのが安全です。
日本にいる感覚でスマホを使用すると、海外では一気に通信量を消費してしまいます。
動画の再生やアプリのダウンロードは容量を消費しやすく、契約容量を短時間で使い切る原因となります。
速度制限がかかれば、地図アプリもまともに動作せず、通常の速度で通信するためには追加費用が発生する点に注意しなければいけません。
旅行中に余計なデータ通信を避けるには、出発前に必要なデータをダウンロードしておいたり、現地でふとしたタイミングで消費しないように機内モードにしておいたりするのがおすすめです。
スマホは操作していない時でも通信を続けています。
SNSの更新取得、ニュースや天気予報の配信、メールの自動受信など、小さな通信の積み重ねが大きな容量の消費につながります。
気づかないまま容量が減り、いざというときに快適な通信ができず、やむを得ずに追加で課金しなければならないケースに注意が必要です。
バックグラウンドでの通信を防ぐには、省データモード(iPhone)やデータセーバー(Android)を事前にオンにし、不要な通信を制限しておくのが賢明です。
海外旅行中にスマホを機内モードにしておくメリットは、通信について考えなくてよい安心感です。
ここでは、3つのメリットについて順に解説します。
機内モードをオンにすれば、音声通話・SMS・モバイルデータ通信をすべて遮断できます。
海外でよくある国際ローミングの自動接続や着信などによる高額請求を防止できるのがメリットです。
複雑な設定や契約を気にせず、通信費をコントロールできるため、海外初心者でも安心して利用できるシンプルな対策といえるでしょう。
以下の記事では、eSIM利用時の機内モードの切り替え方について解説しています。eSIMを利用している方はぜひ参考にしてください。
eSIM利用時、機内モードはいつ切り替える?解除の手順を徹底解説
機内モードを利用すると、スマホのバッテリー消費を抑えられます。
スマホの電池を消耗させる大きな要因は、電波を探し続ける動作です。地下や建物の奥など不安定な場所では端末が常に基地局を探し続け、通常より早く電池が減りやすくなります。
バッテリーの余計な負荷を減らせるため、旅行先で電池切れという致命的なトラブルを避けることにつながるでしょう。
機内モード中でも、Wi-FiやBluetoothを利用すれば、通信を行えます。
機内モードをオンにするとスマホが使えなくなるのではなく、機内モードをオンにした後でもWi-FiやBluetoothは手動で再びオンにできます。
海外旅行時にWi-Fiが使える主な場所は、以下の通りです。
Wi-FiやBluetoothをうまく活用すれば、スマホの機内モードをオンにしても必要な機能を使えるため、不便さを感じにくいのも大きなメリットです。
海外での機内モードは、国際ローミングや着信による高額請求を避けるための効果的な手段ですが、必ずしも万能ではありません。
下記のポイントについては、注意が必要です。
ポイントを踏まえたうえで、自分に合った通信手段を選ぶことが大切です。
機内モードをオンにすると、モバイル回線を利用した通話やSMSが使えなくなります。
Wi-Fi環境があればLINEやMessengerで連絡できますが、電話番号を使った通話やSMSは利用できません。
電話番号の通話・SMSができない場合に不便が生じやすいシーンは以下の通りです。
Wi-Fi経由のアプリ通話で代替はできますが、「電話番号での連絡が遮断される」という制約は意識しておきましょう。
とくに、緊急連絡を電話番号で行う必要がある方は、別の手段を確保しておくのがおすすめです。
機内モード中でもGPS衛星からの位置情報は取得可能です。しかし、モバイル通信を遮断することで、基地局の電波を補助的に使えないため、精度や速度が落ちることがあります。
測位が不安定になりやすいケースは、以下の通りです。
とくにマップや現在地を確認したいときに影響が出るため、事前にオフラインマップをダウンロードしておくと安心です。徒歩移動や観光時には、紙の地図も役立ちます。
機内モードをオンにしていると、緊急通報や二段階認証SMSなどが制限されます。
警察や救急に電話をかける手段が遮断されるのは気になるリスクです。銀行やウェブサービスを利用する際に必要となる二段階認証SMSも受信できないため、振込やWebサイトでのショッピングなども難しいでしょう。
そのため、必要に応じてeSIMや海外定額プランを用意しておくことが賢明です。想定外のトラブルに備え、最低限の通信環境を確保しておくことで、万が一の事態でも対処しやすくなります。
トリファ(trifa)では、はじめて海外へ行く方でも安心のeSIMデータプランを国別にご用意しています。利用すれば、データ通信の不安を気にせずに、海外での時間を楽しめます。
アプリから3分程度で簡単に設定ができるため、まずは無料ダウンロードから詳細を確認してみてはいかがでしょうか。
機内モードは海外旅行での高額請求を防ぐ有効な方法ですが、正しく設定してこそ効果を発揮します。
出発前からの準備と、到着後の操作に注意を払うことで、安心して旅行を楽しめるでしょう。
ここでは必ず押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
海外旅行のスマホ設定では、飛行機が離陸する前に機内モードをオンにしておくことが大切です。
日本の電波圏を離れると、スマホは現地の回線を探しはじめ、着陸直後に自動接続されてしまう可能性があります。
下記のタイミングで機内モードにしておくのが安心です。
「飛行機に乗ったらまず機内モード」を習慣化することが、国際ローミングによる高額請求を防ぐ効果的な予防策です。
eSIM利用時、機内モードはいつ切り替える?解除の手順を徹底解説
Wi-Fiを使用したい場合は、機内モードのままWi-Fiをオンにしましょう。機内モードを解除してからWi-Fiをオンにしようとすると、切り替えまでにデータローミングが行われるおそれがあるためです。
機種別の接続手順は以下の通りです。
操作を覚えておけば、機内モードを解除せずに安全な通信ができます。
機内モードを使っていても、誤って解除してしまうとデータ通信が復活してしまいます。
リスクを避けるため、出発前に「モバイルデータ通信」と「データローミング」を個別にオフにしておくのが効果的です。
二重の安全策となる設定は、以下の通りです。
事前に準備しておけば、操作ミスによる思わぬ高額請求を防げます。
以下の記事では、iPhone/Android別にデータローミングの設定手順を紹介しています。詳しく知りたい方はぜひチェックしておきましょう。
eSIMでデータローミングの設定手順とは?iPhone/Android別に紹介
機内モードは通信による高額請求を防ぐ手段のひとつですが、常に通信を補助してくれるWi-Fi環境があるとは限りません。
道に迷った時や移動中に情報を調べたい場面では不便さを感じることもあります。
ここでは、通信費を抑えつつ快適にスマホを利用できる方法を紹介します。
空港・ホテル・カフェなどで提供されるフリーWi-Fiは、接続さえできれば無料でWi-Fiを活用した通信ができます。
さまざまな場所に設置されているため、通信したいときに使いやすいのがメリットです。設置場所によっては、高速通信を利用できる場合もあります。
手軽で便利な一方で、暗号化されていない回線もあるため、個人情報やクレジットカード情報が漏えいするリスクがあります。セキュリティには不安があるため、リスクを回避したい場合は利用を控えましょう。
日本のキャリアが提供する海外プランを利用する方法も、高額請求を防ぐためにおすすめです。料金は定額であるため、思わぬ通信で高額請求が発生する心配はありません。
海外用の物理SIMカードに交換したり、フリーWi-Fiに接続したりするなどの手間がなく、いつも使っているスマホで国内と同じように通信できます。
各キャリアの海外定額サービスの設定方法は、以下の通りです。
渡航前にレンタルして持ち運ぶWi-Fiルーターを利用する方法もおすすめです。1台で複数人・複数デバイスを同時に接続できるのが魅力です。
利用シーンは以下の通りです。
グループ旅行や出張で複数デバイスを使う人に適していますが、受け取りや返却の手間がかかる点は気をつけたいデメリットです。
下記では、eSIMとポケットWiFiはどちらがよいのかについて解説しています。自分にあった通信手段を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
eSIM・ポケットWiFiどっちがいい?海外利用で損しない選び方
現地での通信に対応した物理SIMカードを購入し、利用しているスマホで通信を行う方法もあります。
料金は比較的安く、現地ネットワークを利用することから、通信品質も安定しています。現地空港で購入できるほか、日本出発前に通販で購入して用意しておくことも可能です。
ただし、物理SIMカードを交換する作業が必要であり、日本で使用していた物理SIMカードを紛失せずに保管する必要があります。紛失や破損で再発行になるリスクを理解したうえで、物理SIMカードの取り扱いに抵抗がない人であれば、コスパのよい選択肢となるでしょう。
物理SIMカードについては以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
物理SIMカードとは?仕組み・対応端末・メリット・設定方法まで解説
物理SIMカードの抜き差しをせず、オンラインで契約してすぐ利用できるのが旅行用eSIMです。
eSIMの特徴は、以下の通りです。
利便性・コスト・安全性のバランスがよく、はじめて海外に行く人でも使いやすい点が魅力です。
海外旅行にeSIMがなぜおすすめなのかは、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
海外旅行はeSIMがおすすめ!メリット・デメリットや利用手順を紹介
機内モード+Wi-Fiだけでは、移動中や緊急時に不便を感じることもあります。
そんなときにおすすめなのが、旅行用eSIMサービス「トリファ(trifa)」です。
物理SIMカードの交換不要で、購入後に届くQRコードを読み取るだけで通信環境を整えられます。
トリファ(trifa)のメリットは、以下の通りです。
コストを抑えつつ、安心して海外でスマホを活用したい方にとって、トリファ(trifa)はベストな選択肢といえるでしょう。詳細を知りたい方は、ぜひ以下の詳細ページやアプリをチェックしてみてください。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。