
海外旅行中もスマホでマップを見たり、SNSに投稿したりと、データ通信は欠かせません。そこで頼りになるのが「海外ローミング」ですが、キャリアごとに料金やデータ量が大きく異なるため、どのサービスを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。 以前は1日あたり数千円かかることもあった海外ローミングですが、近年はahamoの追加料金なし30GBや楽天モバイルの月2GB無料など、手頃なプランが増えています。一方で、プランの選び方を間違えると高額請求につながるリスクは依然として残っています。 この記事では、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル・ahamo・povo2.0の海外ローミングサービスを料金・データ量・対応国数で比較し、旅行スタイルに合った選び方を解説します。eSIMなどの代替手段との使い分けについても紹介するので、渡航前の参考にしてみてください。
目次

海外ローミングとは、日本で契約しているキャリアの回線を使って、海外でもデータ通信や音声通話を利用できるサービスです。渡航先の現地キャリアの電波を借りて接続する仕組みのため、SIMカードの差し替えやWi-Fiルーターの持ち歩きは不要です。
海外ローミングを利用するうえで押さえておきたいポイントは、次の3つです。
海外ローミングの最大のメリットは、日本で使っているスマホと電話番号をそのまま海外で使える手軽さです。空港に着いたらデータローミングをオンにするだけで、すぐにインターネットに接続できます。
SIMカードの購入や差し替え作業は不要で、現地の店舗を探す手間もかかりません。到着直後からマップアプリや翻訳アプリをすぐに使えるため、初めての海外旅行でもスムーズに行動を開始できます。
また、日本の電話番号でSMSや音声通話を受けられるので、緊急連絡や二段階認証にも対応しやすい点が便利です。
海外ローミングの料金は、大きく「データ通信料」「音声通話料」「SMS送信料」の3つに分かれます。多くのキャリアはデータ通信に定額プランを用意していますが、音声通話は従量課金が一般的です。
定額プランに加入せずにデータローミングをオンにすると、従量課金で請求される場合があります。過去には数万円以上の高額請求が発生した事例もあるため、渡航前に必ず定額プランの加入状況を確認しましょう。
通話料は発信だけでなく着信にも料金がかかるケースがあります。渡航先や通話先の国によって単価が異なるため、長時間の通話が必要な場合はLINE通話やIP電話の活用も検討してみてください。
関連記事: データローミングとは?設定方法やオン・オフの違い・注意点をわかりやすく解説

ドコモ・au・ソフトバンクの大手3キャリアは、それぞれ独自の海外ローミングサービスを提供しています。料金体系やデータ量に違いがあるため、自分の利用スタイルに合ったプランを選ぶことが大切です。
以下の表で、3社の主要プランを比較してみましょう。
キャリア | サービス名 | 料金(24時間) | データ量 | 対応国・地域 |
|---|---|---|---|---|
ドコモ | 世界そのままギガ | 980円 | 国内プランのデータ量(上限30GB/月) | 200以上 |
au | au海外放題 | 800〜1,200円 | 使い放題 | 対応国多数 |
ソフトバンク | 海外あんしん定額 | 980円 | 3GB | 主要渡航先対応 |
ドコモの「世界そのままギガ」は、200以上の国・地域で利用できる海外データ通信サービスです。24時間980円の定額料金で、日本で契約しているプランのデータ量をそのまま海外で使えます。1時間200円の短時間プランも用意されており、ちょっとした調べ物だけに使いたい場面にも対応できます。
利用期間は1時間から最大30日間まで選べて、事前予約しておけば現地到着後に自動で接続が開始されます。利用期間が終了すると自動的にデータ通信が停止するため、想定外の課金が発生しにくい設計です。
なお、月間のデータ利用量が30GBを超えると速度制限がかかります。動画視聴などデータ消費の多い用途には注意が必要です。
au海外放題は、24時間単位のデータ使い放題プランです。事前予約(予約割)を利用すると、韓国やアメリカ、台湾、タイなどの対象国・地域では24時間800円、その他の地域では24時間1,000円で利用できます。予約なしの場合は24時間1,200円です。
対象の料金プランに加入している場合、毎月15日分(最大18,000円/月)が無料になる特典があります。頻繁に海外渡航する方や、長期滞在する方にとっては大きなメリットです。
データ使い放題をうたっていますが、一定期間内に大量のデータ通信があった場合は通信速度が制限されることがあります。通常の旅行利用であれば問題ありませんが、大容量のファイルダウンロードなどは控えたほうが無難です。
ソフトバンクの海外あんしん定額は、24時間980円で3GBのデータ通信が使える定額サービスです。72時間(9GB)2,940円、96時間(12GB)3,920円といった複数日プランも選べるため、滞在日数に合わせて最適なプランを選択できます。
ペイトクやメリハリ無制限+のプランに加入している方は、海外ギガ無料キャンペーンにより毎月15日分の海外あんしん定額が無料になります。対象プランのユーザーには非常にお得な内容です。
データ量の上限に達すると通信速度が最大128kbpsに制限されます。マップアプリやメッセージアプリは問題なく使えますが、動画の視聴やビデオ通話には不向きな速度です。
関連記事: 海外でスマホを使う方法を徹底解説!eSIM・Wi-Fi・ローミングを比較

大手キャリアのサブブランドや新興キャリアも、魅力的な海外ローミングサービスを展開しています。特にahamoと楽天モバイルは、追加料金なしで海外データ通信を利用できる点が大きな強みです。
サービス | 料金 | データ量 | 対応国・地域 | 利用条件 |
|---|---|---|---|---|
ahamo | 追加料金なし | 月30GB | 91 | 15日超で速度制限 |
楽天モバイル | 追加料金なし | 月2GB(追加500円/1GB) | 対応エリア多数 | Rakuten最強プラン契約 |
povo2.0 | 640円〜 | 0.5GB〜10GB | 160以上 | トッピング購入 |
ahamoは、月額プラン内で事前申し込みなしで月30GBのデータ通信を91の国・地域で利用できます。日本人の渡航先の約98%をカバーしており、主要な旅行先であればほぼ対応しています。
30GBという大容量がプラン料金内で使えるため、マップアプリやSNSはもちろん、動画視聴やビデオ通話も余裕をもって利用できます。データ量を使い切った場合でも、最大1Mbpsの速度で通信を継続できます。
ただし、海外での連続利用が15日を超えると通信速度が最大128kbpsに制限されます。2週間以内の旅行や出張であれば快適に使えますが、長期滞在には向いていません。
楽天モバイルは、Rakuten最強プランの契約者であれば毎月2GBまで別途料金なしで海外データ通信を利用できます。事前の申し込みも不要で、渡航先でデータローミングをオンにするだけで接続できます。
2GBを使い切った後も、1GBあたり500円でデータチャージが可能です。短期の旅行でマップやメッセージアプリを中心に使う場合は、2GBでも十分にまかなえます。
注意点として、2GB超過後は最大128kbpsに速度が制限されます。また、渡航前に日本国内で楽天モバイルのネットワークに接続しておく必要があります。出発前にスマホの電源を入れて通信を確認しておきましょう。
povo2.0は、渡航先や利用量に応じてトッピングを購入する方式の海外ローミングを提供しています。160以上の国・地域に対応しており、エリアトッピング・レギュラートッピング・ワイドトッピングの3種類から選べます。
エリアトッピングは特定の国・地域向けの割安プランで、韓国1GB/3日間が680円、アメリカ1GB/3日間が760円など、渡航先が決まっている場合にお得です。レギュラートッピングは90以上の国・地域に対応し、0.5GB/24時間640円から10GB/30日間9,800円まで幅広いラインナップがそろっています。
基本料金0円のpovoは海外旅行のときだけ利用するサブ回線としても活用でき、メイン回線がMVNOで海外ローミング非対応の場合の補助手段としても便利です。
関連記事: ahamoは海外でも使える!設定方法・料金・注意点を徹底解説

海外ローミングのサービスは多数ありますが、旅行の日数やデータ使用量、渡航先によって最適な選択肢は変わります。ここでは、よくある旅行スタイル別におすすめのサービスを紹介します。
短期旅行で動画視聴やSNS投稿を頻繁に行う方には、ahamoが最も適しています。30GBの大容量をプラン料金内で使えるため、データ量を気にせず旅行を楽しめます。
ahamoを契約していない場合は、ドコモの世界そのままギガ(24時間980円)やau海外放題の予約割(24時間800〜1,000円)も選択肢になります。3日間で約3,000円の予算を見込んでおけばよいでしょう。
マップアプリやメッセージの送受信が中心であれば、楽天モバイルの月2GB無料ローミングで十分です。ホテルのWi-Fiと組み合わせれば、追加料金なしで乗り切れるケースも多いです。
povoのエリアトッピングも、渡航先が対象国であれば1GB/3日間680円からと割安です。必要な分だけ購入できるため、無駄なコストを抑えられます。
1〜2週間の滞在では、データ量と料金のバランスが重要です。ahamoなら15日以内であれば30GBをそのまま使い続けられるため、中期滞在にも対応できます。
au海外放題は対象プランなら毎月15日分が無料になるため、該当するプランに加入している方は積極的に活用しましょう。ソフトバンクも対象プランで同様の特典があります。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ」なら、渡航先に合わせたデータプランをアプリ上で手軽に購入でき、キャリアの海外ローミングと比較して通信費を抑えられる場合もあります。
2週間を超える長期滞在では、ahamoの15日制限に注意が必要です。15日を超えると128kbpsに制限されるため、長期滞在には不向きです。
au海外放題の月15日分無料特典を活用するか、現地SIMカードやeSIMの購入を検討するのがおすすめです。1か月以上の滞在であれば、現地の通信事業者のプリペイドSIMのほうがコストパフォーマンスに優れるケースが多くなります。

海外ローミングを安心して利用するためには、渡航前の設定確認が欠かせません。設定を誤ると高額請求につながるリスクがあるため、出発前にしっかりと準備しておきましょう。
渡航前に確認すべき設定は、主に3つあります。まず、利用中のキャリアで海外ローミングの定額プランに加入しているか確認してください。プラン未加入のままデータローミングをオンにすると、従量課金で高額な料金が発生する恐れがあります。
次に、スマホの「データローミング」設定を確認します。iPhoneは「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」、Androidは「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「データローミング」から切り替えられます。定額プランの準備ができるまではオフにしておくのが安全です。
また、アプリの自動更新や写真のクラウド同期はオフにしておきましょう。バックグラウンドでの通信がデータ量を大きく消費する原因になります。
関連記事: iPhoneのデータローミングとは?設定方法と高額請求を防ぐコツ
渡航先に到着したら、キャリアの案内に従ってデータローミングをオンにします。ドコモの世界そのままギガやau海外放題は、事前予約した時間が開始されたタイミングで課金がスタートするため、到着時刻に合わせて予約しておくと無駄がありません。
利用中は、データ残量をこまめに確認しましょう。各キャリアの公式アプリやマイページから残量を確認できます。上限に近づいたらWi-Fiスポットを活用して、データ消費を抑えるのが賢明です。
帰国後は、データローミングをオフに戻すことを忘れないでください。オンのまま放置すると、意図せず海外のネットワークに接続して課金が発生する場合があります。
高額請求を防ぐために、以下の3つを必ず実践してください。
1つ目は、定額プランの加入を出発前に済ませることです。空港で慌てて手続きするとミスが起きやすくなります。
2つ目は、不要なアプリの通知やバックグラウンド更新をオフにすることです。OSのアップデートも渡航中は延期しましょう。
3つ目は、通話はLINE通話やFaceTimeなどのIP電話を活用することです。海外ローミング中の音声通話は着信にも料金がかかるケースがあるため、データ通信経由の通話に切り替えるとコストを大幅に削減できます。

海外ローミングは手軽な通信手段ですが、旅行のスタイルによってはeSIMやWi-Fiレンタルのほうが適している場合もあります。それぞれの特徴を比較して、自分に合った方法を選びましょう。
海外eSIMは、アプリやWebサイトから通信プランを購入し、スマホにダウンロードするだけで利用を開始できる通信手段です。物理SIMカードの差し替えが不要で、出発前に日本で設定を済ませておけば、現地に着いたらすぐにインターネットに接続できます。
海外ローミングと比較したeSIMのメリットは、渡航先や利用日数に合わせて柔軟にプランを選べる点です。キャリアの定額プランは日単位で料金が加算されますが、eSIMなら必要な日数・データ量だけを購入できます。
複数の国を周遊する旅行でも、対応エリアの広いプランを選べば1枚のeSIMでカバーできます。キャリアの海外ローミングでは国ごとに設定や料金が変わる場合がありますが、eSIMならそうした手間がかかりません。
Wi-Fiレンタルは、ポケットWi-Fiルーターを空港や宅配で受け取り、現地で複数台のデバイスを接続できるサービスです。スマホだけでなく、タブレットやパソコンも同時にインターネットに接続したい方に向いています。
一方で、ルーターの充電やバッテリー残量の管理が必要です。荷物が1つ増えるため、身軽に旅行したい方にはやや不便に感じるかもしれません。
料金は1日500〜1,500円程度が相場で、大容量プランほど単価が上がります。海外ローミングやeSIMと比べてコストがやや高めになるケースが多いですが、複数人でシェアすれば1人あたりの費用は抑えられます。
渡航先の空港や街中のショップで購入できる現地SIMカードは、長期滞在者にとってコストパフォーマンスの高い選択肢です。現地の通信事業者の料金で利用できるため、1か月で数百円〜数千円という手頃な価格設定のプランも存在します。
ただし、SIMカードの差し替えが必要なため、SIMフリーのスマホまたはSIMロック解除済みの端末が前提です。また、購入時に言語の壁やパスポート提示が求められることもあり、海外旅行に慣れていない方にはハードルが高い場合があります。
関連記事: 海外でスマホを使う方法を徹底解説!eSIM・Wi-Fi・ローミングを比較

海外ローミングはキャリアごとに料金やデータ量が異なり、自分に合ったプランを見つけるには比較検討が欠かせません。プラン料金内で使えるahamoや楽天モバイルは魅力的ですが、利用日数やデータ量に制限がある点には注意が必要です。
より柔軟に渡航先やデータ量を選びたい方には、海外eSIMも有力な選択肢です。トリファ(trifa)は、200以上の国と地域に対応した海外eSIMアプリで、渡航先ごとに最適なプランをアプリ上で比較・購入できます。日本語対応の24時間チャットサポートも備えているため、渡航先でのトラブルにも対応しやすいのが特徴です。
出発前にキャリアの海外ローミングプランを確認しつつ、eSIMも比較対象に加えて、自分の旅行スタイルに最も合った通信手段を選んでみてください。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。