アメリカ出張に絶対に必要な持ち物は、パスポートや航空券、クレジットカード、ESTAの承認です。さらに、海外旅行保険証や常備薬なども準備しておくと安心です。 慣れない海外での業務をスムーズに進め、出張を成功させるには、万全な事前準備が欠かせません。この記事では、アメリカ出張の必須アイテムから、あると便利なグッズ、意外と知られていない持ち込み禁止品までを徹底解説します。
目次

アメリカ出張では、必ず持っていくべきものが6つあります。もし忘れてしまえば、入国できない可能性があるため、必ず確認しておきましょう。
以下では、それぞれが必要な理由を紹介します。
アメリカ出張において、何よりも先に確認すべきものがパスポートです。
日本国籍者は、一般的に知られる「入国時に6ヶ月以上のパスポート残存有効期間が必要」という規定の適用を受けません。日米間の協定(通称Six-Month Club)により、米国での滞在予定期間を通じてパスポートが有効であれば入国が認められます。
そのため、自身のパスポートが出国予定日まで有効であることを必ず確認してください。
パスポートの申請方法については、以下の記事で詳しく解説しているため、合わせてご覧ください。
関連記事:【2025年最新】パスポートのオンライン申請完全ガイド|やり方・メリット・注意点を解説
短期商用目的のアメリカ出張では、ビザ免除プログラム(VWP)を利用するため、事前にESTA(電子渡航認証システム)の申請と承認が必須です。承認がないと飛行機に搭乗できないため、出発の72時間前までには申請を済ませましょう。
ESTA申請料金は現在21ドルです。2025年9月30日からは40ドルに引き上げられる予定のため、申請前に米国政府の公式ESTAサイトで最新の料金情報を確認してください。
申請は必ず公式サイトから行い、承認通知のPDFをスマホに保存し、念のため印刷もしておくと万が一の際も安心です。
アメリカ出張において、往復の航空券・eチケット控えは入国審査を円滑にするために必須書類です。
帰国の意思を明確に示し、不法滞在の疑いをなくす証明となります。審査官に提示を求められた際、帰国便が予約済みであることを示せば、短期のビジネス渡航であるとスムーズに理解してもらえます。
近年では、スマホでの提示が一般的ですが、通信不良や充電切れなどの予期せぬ事態に備えることが大切です。リスクを避けるため、eチケット控えを1部印刷し、パスポートと一緒に携帯することをおすすめします。
アメリカへの出張では、クレジットカードを支払いの中心に、少額の現金も用意しておきましょう。
キャッシュレス決済が浸透しているため、ほとんどの支払いはクレジットカードで完結します。万が一の磁気不良や利用停止などの不測の事態に備え、VisaやMastercard®など国際ブランドの異なるカードを2枚以上準備しておくと、安心感があります。
また、チップの支払いで現金も必要になるため、100ドル程度の米ドルを1ドル札などの少額紙幣で準備しておくと便利です。
アメリカ出張の際、海外旅行保険は必須の準備項目です。アメリカの医療費は世界的に高額で、1〜3日の入院で100万円以上、さらに長期間では数千万円に達する場合もあり、外務省も海外旅行保険への加入を推奨しています。
万が一の事態に備え保険に加入していれば、医療費の心配がなくなるだけでなく、24時間日本語で相談できるサポートデスクなどのサービスを受けられます。
クレジットカード付帯の保険もありますが、補償額が不十分な場合や適用に条件があるため、過信は禁物です。渡航前にカードの補償内容を確認し、必要であれば保険会社のプランで上乗せしておきましょう。
アメリカ出張では、公的な身分証明書と、名刺の準備が重要です。
現地では、アルコール購入時の年齢確認などで、身分提示を求められる機会があります。アメリカでは年齢確認が必要な場面で身分証明書の提示を求められますが、日本の運転免許証は国際的な身分証明書として認められない場合があるため、パスポート原本の提示が確実です。紛失のリスクを考慮しつつも、必要な場面では携帯できるよう管理しましょう。
また、名刺は予期せぬ出会いを好機に変えるツールとなります。想定される面会より多めに用意し、いつでも交換できるよう準備しておくことが、アメリカ出張を成功させる鍵となるでしょう。

アメリカ出張に欠かせないのが、電子渡航認証システム「ESTA(エスタ)」です。ESTAとは、ビザ免除プログラムを利用してアメリカへ渡航する際に必須の電子認証です。
以下では、ESTAの基本から具体的な申請方法、見落としがちな注意点までを詳しく解説します。
ESTA(電子渡航認証システム)は、日本のパスポートを所持し、90日以内の短期商用や観光で渡航する方が利用できる制度です。
商談や会議への参加、展示会への出展などが短期商用の目的に含まれます。ESTAはアメリカのビザ免除プログラム(VWP)に基づく手続きであり、多くのビジネスパーソンが対象です。
しかし、過去にビザ申請を却下された経験や、特定の国への渡航歴がある場合はESTAを利用できません。2011年3月1日以降にイラン、イラク、北朝鮮、シリア、リビア、ソマリア、イエメンへの渡航歴、または2021年1月12日以降にキューバへの渡航歴がある方は、ESTAを利用できず、ビザの取得が必要です。
自身の渡航歴に該当しないか、出発前に最新の公式情報を確認しておきましょう。
ESTAの申請は、米国政府の公式サイトまたは公式モバイルアプリ「ESTA Mobile」を使い、すべてオンラインで手続きが完了します。申請時には、有効なICパスポートと、料金支払いのためのクレジットカードまたはPayPalアカウントを手元に用意してください。
公式サイトでは、画面の案内に沿って情報を入力します。スマホのカメラでパスポートの顔写真ページを撮影しアップロードすると、氏名や番号が自動入力される機能は、入力ミスを防ぐうえで便利です。連絡先や渡航情報、適格性に関する質問に回答した後、すべての内容を慎重に確認し、支払い手続きを済ませます。
入力の誤りは認証の遅れや却下につながるため、正確な情報入力を心がけ、出張日程には余裕を持って申請を完了させましょう。
アメリカ出張に必須のESTAを申請する際には、いくつか注意点があります。
まず、申請料金が2025年9月30日より現行の21ドルから40ドルへ引き上げられます。ESTAは一度承認されると2年間有効なため、今後の出張計画を見越して値上げ前に手続きを済ませておくとよいでしょう。
また、申請は遅くとも出発の72時間前までに行うことが推奨されています。審査に時間を要する場合もあるため、渡航日程が決まり次第、早めに手続きをはじめると安心感があります。
申請の際は、高額な手数料を請求する非公式な代行サイトを避け、必ずURLの末尾が「.gov」である米国政府の公式サイトを利用しましょう。

アメリカ出張でスーツケースに入れておくべき荷物は、以下のとおりです。
以下では、具体的にどのようなものが必要かを紹介します。
アメリカ出張の衣類は、着回しが効くビジネスカジュアルを中心に、スーツケースの中身を最小限に抑えるとよいでしょう。紺やグレーのジャケットに、襟付きのシャツやブラウス、チノパンやスラックスを組み合わせることで、あらゆるビジネスシーンに対応できます。
また、アメリカは場所により気候や文化が異なるため、訪問地の気候に合わせた衣類選びが重要です。冬のニューヨークであれば厚手のコート、夏のテキサスなら通気性のいい服装というように、事前に現地の天候を調べておくことが重要です。
下着類は滞在日数より少し多めに用意し、長期の場合は携帯用の洗濯セットを持参すると荷物をコンパクトにできます。
アメリカ出張の際、洗面用具や化粧品も持っていくと便利です。ただし、手荷物で機内に持ち込むには、米国運輸保安局(TSA)の液体ルール「3-1-1ルール」を厳守する必要があります。
シャンプーや化粧水などの液体物は、それぞれ100ml以下の容器に移し替え、すべての容器を容量1リットル以下の再封可能な透明プラスチック袋ひとつにまとめなければなりません。
規定を守るため、旅行サイズの製品を購入するか、スーツケースに入れる、小分け容器への詰め替えを済ませておきましょう。固形の石鹸やスティック状のデオドラントは液体制限の対象外であるため、活用すると荷物の軽量化にも役立ちます。
アメリカ出張での電子機器の準備は、現地の電気環境と航空会社の規定を理解することが重要です。
アメリカの電圧は110V〜120Vと日本より高いですが、近年のスマホやノートPCの充電器は「100V-240V」の国際規格に対応しているものが多く、変圧器なしでそのまま使用できます。
コンセントのプラグ形状は日本と同じAタイプのため、変換プラグは不要です。ただし、日本の100Vに対してアメリカは110-120Vと電圧が異なることに注意しましょう。
荷物を効率化するために、複数のUSBポートを備えた高出力の充電器をひとつ持参すると、PCやスマホを同時に充電できて便利です。

アメリカ出張での長時間フライトを快適に過ごし、現地での体調管理とパフォーマンスを維持するには、以下のようなグッズがあると便利です。
以下では、各アイテムがどのように便利なのかを紹介します。
アメリカ出張の長期フライトで便利なのが、アイマスクと耳栓です。機内は周囲の読書灯やモニターの光、エンジン音、人々の会話など、安眠を妨げる要素があります。遮光性の高いアイマスクで視界を遮り、遮音性に優れた耳栓で騒音をカットすれば、快適な睡眠環境を作り出せます。
質の良い睡眠は体内時計の調整を助け、到着初日から最高のコンディションで会議や商談にものぞめるでしょう。
アメリカ出張の長時間フライトでは、快適な休息を取るためにネックピローの持参がおすすめです。
座ったままの姿勢が続くと首や肩に負担がかかり、到着後の体調不良やパフォーマンス低下につながるおそれがあります。ネックピローを使えば頭が安定し、筋肉の緊張が和らいで質の高い眠りをサポートします。
また、首や肩の筋肉の緊張を和らげ、長時間フライトでの体の負担軽減に役立つでしょう。
アメリカ出張の際、機内持ち込み手荷物には、加湿グッズがあると体調管理に便利です。
飛行機の中は湿度が10〜20%まで低下する乾燥しやすい環境であり、喉や肌の不調、さらにはウイルスへの抵抗力低下を招く場合があります。
濡らしたフィルターを内蔵した保湿マスクは、呼気の水分を利用して口と喉周りの湿度を効果的に保つため、乾燥対策として効果的です。
アメリカ出張の際、タブレット端末は長時間のフライトを快適に過ごすためのツールとなります。ノートパソコンよりもコンパクトで、機内の限られたスペースでも手軽に資料の確認やメールチェックが可能です。
事前に必要な書類やデータをダウンロードしておけば、オフライン環境でも業務の準備を進められます。
仕事の準備だけでなく、映画や電子書籍などのコンテンツを保存しておけば、長時間フライトでの適度な息抜きができ、到着までの時間を有効活用できます。
アメリカ出張では、使い慣れた常備薬を持参することが体調管理のポイントです。現地の医療費は高額で、市販薬も日本と成分が異なる場合があります。
頭痛薬や胃腸薬、風邪薬、絆創膏などの基本的な医薬品は、機内持ち込みで準備しましょう。市販薬は元のパッケージのまま、処方薬は処方箋ラベルが貼られた薬局の容器のまま携帯すると、TSA検査時に内容物を明確に示せます。
持病で薬を服用している場合は、英文の処方箋や診断書を用意しておくと安心です。

女性ならではの視点から、アメリカ出張をより快適で安心にするためのアイテムは、以下のとおりです。
以下では、女性向けの便利な持ち物についてそれぞれ解説します。
アメリカ出張では、クレンジングシートとフェイスマスクが肌のコンディション維持に便利です。
シートタイプは液体制限を気にせず機内に持ち込め、疲れた夜でもすばやくメイクを落とせます。個包装のフェイスマスクは乾燥した肌を保湿し、翌日の化粧ノリを整えます。
使い慣れた製品を日数分持参すると、肌のコンディションを整えるのにも便利です。
アメリカ出張の際は、使い慣れた生理用品を1周期分、日数より多めに持参するのがおすすめです。
現地でも購入できますが、日本製と素材やサイズが異なり、肌に合わない場合があります。長時間の移動や環境の変化で生理周期が乱れることもあるため、予定がなくても備えておくと安心です。
アメリカ出張において、携帯用ミラーは身だしなみを維持するためにも持っておくとよいでしょう。会議前や食後など、場所を選ばずに自身の姿をすばやく確認できるため、常に万全の状態でビジネスの場に臨めます。
コンパクトなミラーを選べば、手荷物の中でかさばることもありません。いつでもどこでも身だしなみを整えられる安心感が、自信に満ちた振る舞いへとつながり、ビジネスの成功を後押しします。

うっかりでは済まされない、アメリカへの持ち込みが禁止・制限されているアイテムは以下のとおりです。
上記のアイテムを知らずに持ち込んでしまうと、手荷物検査や入国審査で没収や罰金の対象となる場合があります。アメリカ出張のスタートでつまずくことがないよう、事前に確認しておきましょう。
アメリカ出張では、肉製品や肉エキスを含む食品の持ち込みは原則禁止されています。
日本のカップ麺やカレールー、スナック菓子も原材料に肉エキスがあれば規制対象です。プロセスチーズを除く乳製品の多くも制限されており、違反すると罰金の可能性があります。
スムーズな入国のため、規制対象品は持参しないようにしましょう。
アメリカ出張で合計1万米ドル相当を超える現金や有価証券を持ち込む場合、税関への申告が義務付けられています。
申告を怠ると没収や罰金などの厳しい処罰を受ける可能性があります。対象には米ドル現金だけでなく、日本円などの外貨やトラベラーズチェック、小切手も含まれるため注意が必要です。
日本で一般的に販売されている市販薬やサプリメントでも、成分によって持ち込みが厳しく規制される場合があるため、注意が必要です。
医師による英文の処方箋や診断書なしに、規制対象となる成分を含む医薬品を持ち込むと、不法な薬物の持ち込みと見なされ、深刻なトラブルに発展する可能性があります。安全な渡航のため、事前に医薬品の成分を確認することが重要です。
アメリカ出張の際、ワニ皮やヘビ皮など、ワシントン条約(CITES)で保護された動物製品の持ち込みは原則として規制されています。
個人使用のバッグや靴であっても、適切な輸出入許可書がなければ、高価な私物でも空港で没収され、罰金や刑事罰の対象となる可能性があります。
法律違反を避けるため、出張時には牛革などの一般的なレザー製品を選び、エキゾチックレザー製品の着用は控えるようにしましょう。
アメリカへの渡航では、350ml以上の粉末類は、機内持ち込み手荷物ではなく、預け入れ荷物に入れましょう。
米国運輸保安庁(TSA)はセキュリティ強化の一環として、規定量を超える粉末の機内持ち込みに追加の検査を義務付けています。粉末状の物質に危険物を隠すリスクを防ぐ目的で、プロテインやサプリメント、インスタントコーヒー、化粧品などが検査対象となります。
スムーズな出張の開始のためにも、該当する粉末類はあらかじめスーツケースに収納し、預けるようにしましょう。

アメリカ出張において重要なのが、インターネット接続の確保です。主に用いられるインターネット接続方法は、以下のとおりです。
以下では、各接続方法について詳しく解説します。
アメリカ出張時の通信手段として、eSIMはおすすめの方法のひとつです。
eSIMはスマホ本体に組み込まれたデジタルSIMのため、物理SIMカードを交換する手間がかかりません。そのため、日本国内でデータプランの購入から設定までをオンラインで完了できます。
空港に到着した瞬間からインターネット接続を開始できるため、業務連絡や地図アプリの利用もスムーズに行えます。Wi-Fiルーターの管理も不要のため、スマートな通信環境を実現したいビジネスパーソンに最適です。
eSIMの詳細は以下の記事で紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:eSIMとはSIMカード不要の通信方法!メリット・デメリットや海外旅行での活用方法を解説
アメリカ出張における通信手段として、物理SIMカードの交換も選ばれる手段のひとつです。業務上、現地での通話受信のためにアメリカの電話番号が確実に必要な際にも選択肢となります。
一方で、日本で使用している物理SIMカードを取り外し、紛失しないよう管理する手間が発生します。さらに、現地到着後に空港カウンターや市中の携帯ショップで購入・設定する必要があり、長時間のフライト後の手続きは負担になりかねません。
物理SIMカードについては、以下の記事を合わせてご覧ください。
関連記事:物理SIMカードとは?仕組み・対応端末・メリット・設定方法まで解説
アメリカ出張において、ノートパソコンやタブレットなど複数のデバイスを同時にインターネット接続するなら、ポケットWi-Fiのレンタルが便利です。
簡単な設定で複数の機器を一度にネット環境下に置ける手軽さは、特にPCを多用するビジネスパーソンにとってメリットといえます。一方で、常にルーター本体を持ち歩く必要があり、荷物が増える点はデメリットです。
ルーターの充電管理も必須で、バッテリーが切れるとすべての通信が途絶えるリスクも考慮しなければなりません。
アメリカ出張の際、携帯会社の海外ローミングは最も手軽に利用できる通信手段のひとつです。スマホのデータローミング機能をオンにするだけで、普段と同じ環境で通信をはじめられます。
ただし料金は高額になりやすいため、長期利用には向きません。超短期の滞在で利便性を重視する場合や、ほかの通信手段が使えないときの緊急用として活用するのがおすすめです。

アメリカに出張する際は、パスポートや航空券、ESTAの事前承認は必要な手続きです。日本から持っていくと便利なものも多いですが、万が一の場合は現地でも購入できます。
現地の情報収集をするには、安定したインターネット環境が必要です。複数端末を使うならポケットWi-Fi、身軽さを重視するなら物理SIMカードなど選択肢はさまざまですが、なかでもおすすめなのがeSIMです。
日本発のeSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、渡航前にアプリひとつで準備が完了します。現地到着後すぐにネットが使えるため、上司への報告や取引先との連絡もスムーズです。さらに、24時間日本語サポートが付いているため、海外での通信トラブルの不安も解消できます。快適な通信手段として、トリファのeSIMは心強い味方になるでしょう。
ライター
トリファ編集部
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