
中国では現金が使えない場面が増え、キャッシュレス決済が旅行者にとっても欠かせない存在になっています。なかでもアリペイ(Alipay)は利用者数12億人を超える中国最大級の決済アプリで、コンビニや飲食店はもちろん、地下鉄やタクシーでも使える便利なサービスです。 2023年7月のアップデート以降、日本人を含む外国人旅行者も日本のクレジットカードを紐づけてアリペイを利用できるようになりました。渡航前にスマホで登録を済ませておけば、中国到着後すぐにキャッシュレス決済を始められます。 この記事では、アリペイの登録方法をアプリのダウンロードから本人確認、クレジットカードの紐づけ、実際の決済方法まで順を追って解説します。登録時によくあるトラブルと対処法もあわせて紹介していますので、中国旅行の準備にぜひお役立てください。
目次

アリペイはアリババグループが提供するモバイル決済サービスで、中国国内のキャッシュレス決済市場で約54%のシェアを占めています。ここでは、なぜ中国旅行でアリペイが必要なのか、その背景を確認しておきましょう。
中国ではキャッシュレス決済の普及率が80%を超えており、日常の支払いのほとんどがスマホ決済で行われています。都市部のコンビニや飲食店では現金を受け付けない店舗も珍しくありません。
観光地の入場券や交通機関の乗車券もモバイル決済が前提になっている場面が増えています。特に地下鉄の改札やシェア自転車はQRコード決済のみ対応というケースも多く、現金だけでは不便を感じる場面が多いでしょう。
こうした背景から、中国を訪れる旅行者にとってアリペイの事前登録は欠かせない準備のひとつといえます。
アリペイはQRコード決済だけでなく、交通機関の乗車やタクシー配車(DiDi連携)、ホテルの予約など多彩な機能を備えています。コンビニ、スーパー、レストラン、屋台まで、中国のほぼすべての店舗で利用可能です。
また、アプリ内で為替レートの確認や利用履歴の管理もできるため、旅行中の出費を把握しやすいのもメリットです。言語設定で日本語表示に対応している点も、日本人旅行者にとって安心材料になるでしょう。
2023年7月のアップデートにより、海外発行のクレジットカードをアリペイに直接登録してQRコード決済ができるようになりました。それ以前は中国の銀行口座が必要でしたが、現在はパスポートと日本のクレジットカードがあれば登録できます。
対応している国際ブランドはVisa、Mastercard、JCB、Diners Club、Discoverの5種類です。さらに2025年2月にはAmerican Expressにも対応し、利用できるカードの選択肢が広がっています。
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アリペイの登録はスマホひとつで完了します。渡航前に日本で済ませておくのがおすすめです。ここでは、アプリのダウンロードからアカウント作成までの手順を順番に説明します。
App Store(iPhone)またはGoogle Play(Android)で「Alipay」と検索し、アプリをダウンロードします。中国語で「支付宝」と表示されることもありますが、同じアプリです。
ダウンロードは日本国内で問題なく行えます。アプリの容量はおよそ200MB前後あるため、Wi-Fi環境でのダウンロードをおすすめします。インストール後にアプリを起動すると、言語選択の画面が表示されます。
アプリを起動したら「Sign Up」をタップし、電話番号の登録に進みます。国番号は「+81」(日本)を選択し、電話番号を入力してください。先頭の「0」は省略して入力するのがポイントです。
たとえば「090-1234-5678」の場合は「9012345678」と入力します。入力後、SMSで届く6桁の認証コードをアプリに入力すればアカウントの作成は完了です。
「国際バージョンのAlipayを利用しますか?」という質問が表示されたら「YES」を選択しましょう。これにより海外ユーザー向けの機能が有効になります。
SMS認証が完了するとパスワードの設定画面に進みます。6桁以上の英数字で、推測されにくいパスワードを設定しましょう。
パスワードは決済時の確認にも使用する場合があるため、忘れないようにメモしておくことをおすすめします。設定が完了するとアリペイのホーム画面が表示され、アカウント作成は終了です。

アカウントを作成したら、次は本人確認とクレジットカードの登録を行います。この2つを済ませることで、中国での決済が可能になります。それぞれの手順を確認しましょう。
アプリのホーム画面から「Me」タブを開き、プロフィール設定から本人確認に進みます。証明書の種類は「Passport」を選択してください。
パスポート番号、氏名(ローマ字)、生年月日、有効期限を入力し、パスポートの顔写真ページを撮影してアップロードします。続いて自分の顔を撮影する「セルフィー認証」を行い、提出すると審査が始まります。
審査は早ければ数分、長くても数時間で完了するのが一般的です。なお累計500米ドル(約7万5,000円)未満の利用であれば本人確認なしでも決済は可能ですが、長期滞在や高額決済を予定している場合は事前に済ませておきましょう。
ホーム画面の「Me」タブから「Bank Cards」を選択し、「Add Card」をタップします。カード番号、有効期限、セキュリティコード(CVV)を入力し、登録を完了します。
登録可能な国際ブランドと対応状況は以下のとおりです。
国際ブランド | 対応状況 |
|---|---|
Visa | 対応 |
Mastercard | 対応 |
JCB | 対応 |
Diners Club | 対応 |
Discover | 対応 |
American Express | 2025年2月〜対応 |
カード会社によっては海外利用設定が無効になっていると登録できないことがあります。事前にカード会社のアプリやWebサイトで海外利用を有効にしておくとスムーズです。
クレジットカードが登録できない原因として多いのは、カード会社側の海外利用制限やセキュリティブロックです。まずはカード会社に連絡し、海外オンライン決済の利用許可を確認しましょう。
それでも登録できない場合は、別のカードブランドで試してみるのが有効です。特にVisaやMastercardは比較的登録成功率が高いとされています。一部のプリペイドカードやバーチャルカードは非対応の場合があるため、一般的なクレジットカードを使用するのがおすすめです。
なお、アリペイを中国で利用するにはスマホがインターネットに接続されている必要があります。中国ではGoogleやLINEなどのサービスが規制されているため、VPN付きのeSIMなど通信環境の事前準備も忘れないようにしましょう。こうした不安を解消してくれるのが、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」です。アプリから簡単に中国向けeSIMを購入でき、渡航前にセットアップを済ませておけば到着後すぐにインターネットが使えます。
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登録が完了したら、いよいよ実際の決済です。アリペイの決済は大きく分けて「自分がスキャンする方法」と「自分のコードを見せる方法」の2パターンがあります。それぞれの手順を覚えておきましょう。
レジ横やテーブルに掲示されたQRコードを自分のスマホで読み取って支払う方式です。アリペイのホーム画面で「Scan」をタップし、カメラでQRコードを読み取ります。
金額が自動で表示される場合はそのまま「Pay」をタップするだけで決済完了です。金額を自分で入力する形式の店舗では、表示された入力欄に支払い金額を打ち込んでから決済を確定します。
屋台や個人商店ではこの方式が主流です。レジ周りに貼られた青いQRコードのステッカーを探してみてください。
コンビニやスーパーなどではレジの読み取り機に自分のQRコードをかざす方式が一般的です。ホーム画面の「Pay」をタップするとバーコードとQRコードが表示されるので、それを店員に見せましょう。
初回利用時はアクティベーション(有効化)の操作を求められることがあります。画面の指示に従ってパスワードを入力すれば、次回以降はスムーズに利用できます。
なお、パスポートによる本人確認を済ませた場合、1回あたりの決済上限は5,000米ドル(約75万円)、年間累計で50,000米ドルまで利用可能です。本人確認が未完了の場合は利用額に制限があるため、高額な買い物を予定している方は事前に本人確認を済ませておきましょう。
アリペイは地下鉄やバスの乗車にも使えます。アプリ内の「Transport」機能から利用する都市を選び、乗車用QRコードを取得しましょう。改札のQRコード読み取り部分にスマホをかざすだけで通過できます。\n\nなお、2025年以降は北京・上海・成都・広州などの主要都市で、Visa・Mastercard・JCB・American Expressといった国際ブランドのクレジットカードによるタッチ決済(NFC)でも地下鉄の改札を通過できるようになっています。アリペイを設定していなくても、タッチ決済対応のクレジットカードがあれば乗車できる選択肢が増えています。
タクシーを利用する場合は、アリペイ内のDiDi(滴滴出行)ミニプログラムから配車が可能です。目的地を入力して車を呼び、降車時に自動決済される仕組みなので、言葉が通じなくても安心して利用できます。
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アリペイは便利なサービスですが、手数料や利用上限など事前に把握しておくべきポイントがあります。また、もうひとつの主要決済アプリWeChat Pay(微信支付)との違いも確認しておきましょう。
アリペイの手数料は、1回の決済金額によって異なります。200人民元(約4,000円)以下の少額決済であれば手数料は無料です。200人民元を超える決済には3%の手数料がかかります。
さらに、クレジットカード会社が設定する海外事務手数料(一般的に1.6%〜2.2%程度)が別途発生します。つまり、200人民元を超える決済では合計で約4.6%〜5.2%の手数料負担になる計算です。
決済金額 | アリペイ手数料 | カード会社手数料(目安) | 合計手数料(目安) |
|---|---|---|---|
200人民元以下 | 無料 | 1.6%〜2.2% | 1.6%〜2.2% |
200人民元超 | 3% | 1.6%〜2.2% | 4.6%〜5.2% |
2024年3月の規制緩和により、パスポートで本人確認を済ませた外国人の利用上限額は1回あたり5,000米ドル(約75万円)、年間累計50,000米ドル(約750万円)に大幅に引き上げられました。一般的な観光旅行であれば上限に達することはまずありません。本人確認が未完了の場合は利用額が制限されるため、渡航前に本人確認を済ませておくことをおすすめします。
中国にはアリペイのほかにWeChat Payという主要決済アプリがあります。両サービスの主な特徴を比較すると以下のとおりです。
比較項目 | アリペイ(Alipay) | WeChat Pay(微信支付) |
|---|---|---|
運営元 | アリババグループ | テンセント |
市場シェア | 約54% | 約40% |
対応カード | Visa / Mastercard / JCB / Diners / Discover / Amex | Visa / Mastercard / JCB |
日本語対応 | あり | 一部対応 |
登録の手軽さ | 比較的スムーズ | やや手順が多い |
短期の旅行者にはアリペイのほうが使いやすいケースが多いです。対応する国際カードブランドが多く、日本語表示にも対応しているため、初めて中国を訪れる方でも操作に迷いにくいでしょう。迷った場合はまずアリペイを登録し、必要に応じてWeChat Payも追加するという順番がスムーズです。
アリペイでの決済にはスマホのインターネット接続が欠かせません。オフラインの状態ではQRコードの表示や読み取りができないため、中国滞在中は常にネット環境を確保しておく必要があります。
中国ではGoogleやLINE、Instagramなどの海外サービスが規制されているため、VPN機能付きのeSIMやWi-Fiルーターを用意しておくと安心です。中国旅行前に済ませておくべき準備をまとめると以下のとおりです。
これらをすべて日本で済ませておけば、中国到着後にあわてる心配はありません。特にeSIMなどの通信手段はアリペイの動作に直結するため、忘れずに準備しておきましょう。

アリペイの登録方法から決済の使い方、手数料やWeChat Payとの違いまで解説してきました。中国でアリペイを快適に使うには、安定したインターネット環境が不可欠です。
アリペイの登録自体は日本で完了できますが、現地での決済にはスマホのネット接続が必要です。中国特有のインターネット規制もあるため、VPN機能付きの通信手段を用意しておくと安心でしょう。
海外での通信手段としておすすめなのが、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」です。アプリをダウンロードして簡単な設定を済ませるだけで、中国到着後すぐにインターネットが使えます。物理SIMカードの交換やWi-Fiルーターの持ち歩きが不要なので、荷物を増やさずに通信環境を整えられるのが大きなメリットです。
eSIMが初めての方でも24時間対応の日本語サポートがあるので安心して利用できます。アリペイの準備とあわせて、通信環境もしっかり整えて快適な中国旅行を楽しんでください。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。