中国に入国する際には「外国人入境卡(入国カード)」の提出が必要です。2025年11月からはオンラインで事前申告できるデジタル入国カード(CDAC)が導入され、手続きの方法が大きく変わりました。 従来の紙カードに加え、スマートフォンやPCから入国情報を事前に登録してQRコードを取得する方法が主流になりつつあります。空港での紙カード配布は順次縮小されているため、渡航前にオンラインで済ませておくと安心です。 この記事では、デジタル入国カードの登録手順から紙カードの記入例、指紋採取を含む入国審査の流れ、税関申告のルールまで、中国入国に必要な手続きをわかりやすく解説します。 日本人は2026年12月31日までビザ免除で30日以内の滞在が可能です。入国カードの準備をしっかり済ませて、快適に中国旅行を始めましょう。
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2025年11月20日から、中国国家移民管理局は外国人入国カードのオンライン申告システム「China Digital Arrival Card(CDAC)」を導入しました。従来は機内や空港で紙のカードに記入していましたが、スマートフォンやPCから事前に入力してQRコードを取得できるようになっています。
このセクションでは、デジタル入国カードの概要と対象者、申告の期限について説明します。
デジタル入国カード(CDAC)は、中国国家移民管理局が提供するオンライン申告システムです。空港・港・陸路のいずれで入国する外国人も対象となります。
導入の目的は、入国審査の効率化と旅行者の利便性向上です。紙カードの記入ミスによる手続きの遅延を減らし、事前にパスポート情報を登録しておくことで審査時間を短縮できます。
2025年11月21日から中国全土の国際空港で本格運用が始まり、2026年2月以降は機内や空港での紙カード配布が順次縮小されています。紙カードは引き続き利用可能ですが、今後はオンライン申告が標準になる見込みです。
中国に入国する外国人は原則として入国カードの提出が必要です。ただし、以下に該当する場合は申告が免除されます。
上記に該当しない一般の旅行者は、オンラインまたは紙で入国カードを提出する必要があります。日本人観光客のほとんどがこれに該当するため、渡航前に準備しておきましょう。
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デジタル入国カードは、中国到着の72時間前(3日前)から入力・提出が可能です。出発前に余裕を持って登録しておくと安心です。
到着後に空港で申告することもできますが、入国審査前に列に並びながらスマートフォンで入力する必要があり、時間がかかります。事前にQRコードを取得しておけば、審査窓口でパスポートとQRコードを見せるだけで手早く通過できます。
なお、出国カードは2025年9月以降不要となっており、現在は入国時の提出のみで手続きが完了します。
デジタル入国カードの登録は、公式サイトまたはアプリから行います。英語・日本語・韓国語など複数言語に対応しているため、中国語がわからなくても手続き可能です。
以下のいずれかの方法でアクセスしてください。
公式サイトにアクセスしたら、まず利用規約に同意して「I AGREE」を選択します。次にパスポートの顔写真ページをスマートフォンで撮影し、アップロードしてください。
システムがパスポート画像から氏名・生年月日・パスポート番号などを自動で読み取ります。読み取り結果に誤りがないか確認し、入国する都市と空港を選択します。
空港名はプルダウンから選ぶ形式なので、到着空港の英語名(例:Beijing Capital International Airport)を事前に確認しておくと迷いません。
続いて、電話番号・メールアドレス・本籍地(日本)を入力します。電話番号は日本の番号をそのまま入力可能で、先頭の0を外して国番号81を付ける形式(例:8180xxxxxxxx)で記載します。
ビザの有無を選択する項目では、ビザ免除で入国する場合は「Visa-Free」を選びましょう。続いて渡航目的(Tourism、Businessなど)、入国予定日、滞在先の都市名、宿泊先の住所またはホテル名を入力します。
ホテルの住所は英語または中国語で記載してください。予約確認書に記載の住所をコピーしておくと便利です。
同伴者の有無を選択した後、画面上で手書きの署名を行います。スマートフォンの場合は指で、PCの場合はマウスで署名できます。
署名が完了すると、入力内容の最終確認画面が表示されます。確認画面は表示されないとの情報もあるため、署名前に入力内容をもう一度見直しておくことをおすすめします。
最後に「Confirm」を押すとQRコードが生成されます。「Download to Local」でスマートフォンに保存するか、「Send to Email」でメールに送信して保管してください。入国審査でこのQRコードを提示します。スクリーンショットでも問題ありません。
オンライン申告が難しい場合は、従来どおり紙の入国カードで手続きできます。空港の入国審査エリアに用紙が設置されているほか、スマートデバイス(端末機)からの入力も可能です。
ここでは紙カードの記入項目と注意点を解説します。
紙の入国カード(外国人入境卡)の表面には以下の項目があります。すべてローマ字または英語で記入してください。
項目 | 記入内容 | 記入例 |
|---|---|---|
姓名(Name) | パスポートと同じローマ字 | YAMADA TARO |
国籍(Nationality) | 国名を英語で | JAPAN |
パスポート番号 | パスポート記載の番号 | TK1234567 |
生年月日 | 年/月/日の順 | 1990/05/15 |
性別 | Male / Female にチェック | — |
ビザ番号 | ビザ免除の場合は「免签」にチェック | — |
搭乗便名 | 航空会社コード+便番号 | NH919 |
入国都市 | 到着する都市名 | BEIJING |
電話番号 | 国番号+番号(先頭0を除く) | +8180xxxxxxxx |
滞在先住所またはホテル名 | 宿泊先の名前と都市名 | Beijing Hotel, Beijing |
記入は黒のボールペンを使用し、はっきりと読めるように書きましょう。修正液は使用できないため、書き間違えた場合は新しい用紙をもらってください。
裏面には3つの質問が記載されています。
1つ目は「帰りの航空券(旅程)は確定していますか?」という質問です。往復航空券を持っている場合は「Yes」にチェックし、出発日と便名を記入します。片道航空券の場合は「No」で問題ありません。
2つ目は「中国に招待者(受入機関・受入人)はいますか?」という質問です。観光目的の場合は「No」にチェックし、残りの欄は空白で構いません。ビジネス出張で招待先がある場合は「Yes」にチェックして情報を記入します。
3つ目は「過去2年間に訪問した国・地域」を記載する欄です。覚えている範囲で正直に記入してください。
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2025年11月以降、多くの空港で紙カードの配布が縮小されています。機内での配布はほぼ終了しており、空港の入国審査エリアに設置されたラックから自分で取る形式が一般的です。
空港によっては紙カードの設置場所がわかりにくい場合もあるため、可能であれば事前にオンラインで登録しておきましょう。空港にはスマートデバイス(端末機)も設置されており、QRコードを読み取ってその場でデジタル申告に切り替えることも可能です。
なお、紙カードは入国カードのみの提出で済みます。出国カードは現在不要です。

中国の空港に到着してから外に出るまでの手続きは、指紋・顔写真の登録、入国審査、荷物受取、税関検査の4段階です。初めての中国渡航では戸惑いやすいポイントを順番に解説します。
飛行機を降りて入国審査エリアに向かうと、まず「外国人信息采集(外国人情報採集)」のコーナーがあります。満14歳から70歳までの外国人は、ここで両手の指紋登録と顔写真の撮影を行う必要があります。
専用の機械に両手の指を順番に置き、正面カメラで顔写真を撮影します。完了すると紙片が発行されるので、入国審査の窓口まで大切に持っておいてください。この紙片は審査官に提出します。
14歳未満または70歳以上の方、空港の制限区域内でトランジットする方は指紋採取が免除されます。
指紋採取が終わったら「外国人(Foreigners)」と表示された入国審査の列に並びます。窓口では以下の3点を審査官に提示してください。
審査官がパスポートと入国カードの内容を照合し、問題がなければ入国スタンプが押されます。質問されることもありますが、渡航目的と滞在日数を簡潔に答えれば通常は問題ありません。
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入国審査を通過し、預け荷物を受け取ったら税関検査に進みます。申告するものがない場合は緑色のゲート(Nothing to Declare)、申告が必要な場合は赤色のゲート(Goods to Declare)を通ります。
以下の持ち込み制限を超える場合は赤色ゲートで申告が必要です。
品目 | 免税範囲 |
|---|---|
紙巻きタバコ | 400本まで |
葉巻 | 100本まで |
アルコール飲料(12%以上) | 0.75L × 2本まで |
人民元の現金 | 20,000元まで |
外貨現金 | 5,000米ドル相当まで |
生鮮食品(肉類・果物・野菜)や動植物、医薬品(大量の場合)は持ち込みが制限されています。日本から食品を持ち込む場合は、加工食品であっても確認しておきましょう。
なお、以前はWeChatのミニプログラム等で税関の健康申告が必要でしたが、2023年11月1日以降は廃止されており、現在は不要です。発熱などの症状がある場合のみ自己申告が求められます。
中国の入国カードについて、旅行者から多く寄せられる疑問をまとめました。渡航前の不安を解消するために確認しておきましょう。
日本人は2026年12月31日まで、30日以内の観光・商用・親族訪問・交流目的の滞在であればビザなしで中国に入国できます。この場合、入国カードのビザ番号欄は空白にし、「Visa-Free(免签)」の項目にチェックを入れてください。
デジタル入国カードの場合も同様に、ビザ有無の選択で「Visa-Free」を選びます。ビザ免除であっても入国カードの提出は必要なので、忘れずに準備しましょう。
30日を超える滞在や就労・留学目的の場合はビザの取得が必要です。ビザ番号が発行されたら、その番号を入国カードに記入してください。
入国カードにはホテル名または滞在先住所の記入が求められます。宿泊先が確定していない場合は、到着後に宿泊する予定の都市名と、仮のホテル名を記入しておけば問題ありません。
実際にはホテルの予約確認書を求められることはほとんどありませんが、入国審査で手間取らないために、少なくとも1泊目の宿泊先は事前に決めておくことをおすすめします。
スマートフォンを持っていない場合や、中国でインターネットに接続できない場合でも、空港の入国審査エリアに設置されたスマートデバイス(端末機)や紙カードで手続きが可能です。
ただし、中国ではインターネット規制(グレートファイアウォール)によりGoogleやLINEなどの日本で普及しているサービスが使えません。渡航前にeSIMやVPNなどの通信手段を準備しておくと、空港到着後のオンライン申告や連絡手段の確保に役立ちます。
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中国の入国カードはオンライン申告が主流になりつつあり、空港でのスムーズな手続きにはインターネット接続が欠かせません。入国カードのQRコードの確認や、ホテル情報の検索にも通信環境があると安心です。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、渡航前にアプリからeSIMを購入・設定しておくだけで、中国到着後すぐにインターネットが使えます。SIMカードの差し替えが不要で、空港に着いた瞬間からデジタル入国カードの確認やマップアプリの利用が可能です。
中国旅行では入国手続きだけでなく、キャッシュレス決済(Alipay・WeChat Pay)の登録やホテルへの連絡など、通信環境が必要な場面が数多くあります。入国カードの準備とあわせて、渡航前の通信手段もしっかり整えておきましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。