
中国は世界最大のSNS市場を持つ国です。2025年時点でSNSユーザー数は12億8,000万人に達し、人口の約90%がなんらかのSNSを利用しています。しかし、中国では「グレートファイアウォール(金盾)」と呼ばれるインターネット規制により、LINE・Instagram・X(旧Twitter)・Facebook・YouTubeといった日本で日常的に使われるSNSやサービスが利用できません。 そのため、中国では独自のSNSエコシステムが発達しています。メッセージアプリのWeChat(微信)、ショート動画のDouyin(抖音)、口コミプラットフォームのRED(小紅書)など、日本では馴染みのないサービスが数多く存在します。 この記事では、中国の主要SNS5つの特徴やユーザー数をわかりやすく紹介し、旅行者が中国滞在中にどのアプリをどう活用すればよいかを解説します。渡航前にインストールしておくべきアプリや登録の手順もまとめているので、中国旅行の準備にぜひ役立ててください。
目次

中国のSNSを理解するには、まず中国特有のインターネット環境を知っておく必要があります。中国では政府主導の「グレートファイアウォール(金盾)」が運用されており、海外のWebサービスやSNSへのアクセスが大幅に制限されています。
以下は、中国で利用できない主なSNS・Webサービスの一覧です。
カテゴリ | 利用できないサービス |
|---|---|
メッセージ | LINE |
SNS | Instagram、X(旧Twitter)、Facebook |
動画 | YouTube、TikTok(海外版) |
検索 | Google(Gmail、Googleマップ含む) |
グレートファイアウォールによって海外サービスが遮断されたことで、中国国内では代替となるプラットフォームが次々と生まれました。WeChatはLINEの代わりに、WeiboはX(旧Twitter)の代わりに、Douyinはショート動画プラットフォームとして、それぞれ独自の進化を遂げています。
中国のSNSは単なる「代替品」にとどまらず、決済・EC・予約など生活インフラとしての機能を取り込んでいる点が大きな特徴です。特にWeChatは「スーパーアプリ」と呼ばれ、メッセージのやり取りから支払い、タクシー配車、ホテル予約まで1つのアプリで完結します。
中国を訪れる旅行者にとって、現地のSNSアプリを事前にインストールしておくことは快適な旅の鍵になります。特にWeChat Payを使えるようにしておけば、キャッシュレス化が進んだ中国での支払いに困りません。
日本のSNSを中国で使いたい場合は、VPN対応のeSIMやVPNアプリを事前に準備しておく方法があります。中国でのネット規制への対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事: 中国でLINEは使える?使うための方法5選と渡航前の準備を徹底解説

WeChat(ウィーチャット/微信)は、テンセント社が運営する中国最大のメッセージアプリです。月間アクティブユーザー数(MAU)は約13億8,500万人(2024年末時点)で、中国人の日常生活に欠かせない存在となっています。
日本のLINEに相当するアプリですが、機能の幅広さではLINEをはるかに上回ります。以下はWeChatの主な機能です。
WeChatはメッセージの送受信だけでなく、生活に必要なあらゆる機能を1つのアプリに集約しています。テキスト・音声・ビデオ通話はもちろん、「モーメンツ」と呼ばれるSNS投稿機能でタイムラインに写真や動画を共有できます。
さらに、WeChat Pay(微信支付)によるQRコード決済、ミニプログラム(アプリ内アプリ)を通じたタクシー配車・フードデリバリー・ホテル予約、公共料金の支払いまで対応しています。中国では「WeChatさえあれば生活できる」と言われるほど、生活インフラとして浸透しています。
旅行者にとってWeChatの最大のメリットは、WeChat Payが使える点です。2023年以降、外国人旅行者も国際クレジットカード(Visa・Mastercard・JCB・American Express)をWeChatに登録してQRコード決済ができるようになりました。
利用上限は1回あたり6,500元(約14万3,000円)、月間5万元(約110万円)、年間6万5,000元(約143万円)です。中国ではキャッシュレス決済が主流で、現金が使えない店舗も増えているため、渡航前にWeChat Payの設定を済ませておくことを強くおすすめします。
登録には日本の携帯電話番号でSMS認証を行い、実名認証とクレジットカード情報の登録が必要です。
WeChat IDは一度設定すると年に1回しか変更できないため、慎重に決めてください。また、WeChat Payは中国本土でのみ利用可能で、日本やその他の国では使えません。
中国旅行の準備全般については、以下の記事もあわせてご確認ください。
関連記事: 中国旅行の完全ガイド!費用・準備・おすすめ都市・注意点を徹底解説

Weibo(ウェイボー/微博)は、新浪(シナ)社が運営するマイクロブログ型のSNSです。月間アクティブユーザー数は約5億6,700万人(2025年12月時点)で、中国のリアルタイム情報発信プラットフォームとして圧倒的な存在感を持っています。
X(旧Twitter)に似た短文投稿型のSNSで、テキスト・写真・動画の投稿やリポスト(転載)、コメント機能が充実しています。
Weiboの最大の強みは拡散力とリアルタイム性です。「ホットサーチ(熱捜)」というトレンドランキング機能があり、今中国で何が話題になっているかを一目で把握できます。
アカウントを作成しなくてもトレンドや公開投稿の閲覧が可能なため、中国の最新トレンドや社会の雰囲気を知りたい旅行者にも便利です。芸能人やインフルエンサーの発信をフォローすれば、中国のエンタメやカルチャー情報もキャッチできます。
Weiboは旅行中の情報収集に役立ちます。たとえば、旅行先の都市名で検索すれば、現地の天気・イベント情報・観光スポットの混雑状況などがリアルタイムでわかります。
日本の電話番号でもアカウント登録が可能です。ただし、投稿やコメントをするには実名認証が必要な場合があります。閲覧だけであればアカウントなしでも利用できるため、まずはアプリをインストールしてトレンドをチェックしてみるとよいでしょう。

RED(レッド/小紅書)は、2013年にサービスを開始した口コミ型SNSです。月間アクティブユーザー数は約3億5,000万人(2025年時点)で、「中国版Instagram」とも呼ばれています。
ユーザーの約70〜80%が女性で、18〜30歳の若年層が中心です。写真や動画を使ったレビュー投稿が活発で、コスメ・ファッション・グルメ・旅行の口コミプラットフォームとして急成長しています。
REDの最大の特徴は、SNSとECが融合している点です。ユーザーが投稿した口コミを見て、気に入った商品をそのままアプリ内で購入できる仕組みになっています。
投稿は「ノート」と呼ばれ、写真付きの体験レビューが中心です。企業の広告よりも一般ユーザーのリアルな口コミが重視される文化があるため、信頼性の高い情報を得やすいのが魅力です。2025年1月には、アメリカでのTikTok規制を受けて海外ユーザーが急増し、国際的な注目度も高まっています。
旅行者にとってREDは、観光スポットやグルメの「リアルな口コミ」を調べるのに最適なアプリです。たとえば「上海 美食(グルメ)」「北京 打卡(おすすめスポット)」などのキーワードで検索すると、実際に訪れた人の写真付きレビューが大量に表示されます。
中国語が読めなくても、写真や動画を見るだけでお店の雰囲気や料理の見た目を確認できるため、レストラン選びの参考になります。日本の電話番号でもアカウント登録が可能です。
上海の観光スポットを具体的に知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
関連記事: 上海の観光地おすすめ18選!定番から穴場まで完全ガイド【2026年版】

中国には動画系SNSも多く存在します。中でも代表的なのが、ショート動画のDouyin(抖音)と、動画コミュニティのBilibili(ビリビリ)です。
Douyin(ドウイン/抖音)は、ByteDance社が運営するショート動画プラットフォームで、TikTokの中国版にあたります。月間アクティブユーザー数は約7億6,600万人以上(2025年時点)で、中国で最も勢いのあるSNSの一つです。
15秒〜10分の動画を投稿・視聴でき、AIによるレコメンド機能で好みに合ったコンテンツが次々と表示されます。旅行先の観光スポットや地元グルメの動画を検索すれば、写真だけでは伝わらない現地の雰囲気を事前に確認できます。
Douyinには「ライブコマース」機能もあり、リアルタイム配信中に商品を購入できる仕組みが人気です。ただし、Douyinは中国国内専用のアプリで、日本のApp StoreやGoogle Playからはダウンロードできません。中国のアプリストアからインストールする必要がある点に注意してください。
Bilibili(ビリビリ)は、中国の若年層に人気の動画共有プラットフォームです。月間アクティブユーザー数は約3億6,600万人(2025年第4四半期時点)で、日本のニコニコ動画に近いサービスとして知られています。
画面上を流れる「弾幕コメント」が特徴で、アニメ・ゲーム・テクノロジーなどのサブカルチャーコンテンツが充実しています。旅行系の動画も多く、Vlogスタイルの旅行記や現地のグルメ紹介動画を楽しめます。
Bilibiliは日本からもアクセスでき、日本語字幕付きのコンテンツも一部あるため、中国のカルチャーに興味がある方は渡航前にチェックしてみるのもおすすめです。

中国のSNSは数が多く、全てをインストールする必要はありません。旅行者の目的に合わせて必要なアプリを選びましょう。
以下は、目的別のおすすめアプリをまとめた一覧です。
目的 | おすすめアプリ | 理由 |
|---|---|---|
現地での支払い | WeChat Payで店舗・タクシー・屋台の支払いが可能 | |
レストラン・観光地の口コミ | RED(小紅書) | 写真付きレビューが豊富で直感的にわかりやすい |
リアルタイム情報の収集 | トレンドや現地イベント情報をすぐに確認できる | |
観光地の雰囲気を事前確認 | Bilibili | 旅行Vlogで現地の様子を動画で見られる |
WeChatは日本にいる間にインストールし、アカウント登録とWeChat Payの設定を完了させておきましょう。中国到着後にアプリをダウンロードしようとすると、ネット規制の影響でスムーズにいかない場合があります。
RED(小紅書)やWeiboも、日本のApp StoreやGoogle Playからダウンロード可能です。渡航前にインストールしておけば、旅行先の情報を事前にリサーチすることもできます。
中国滞在中にLINEやInstagramなどの日本のSNSを使いたい場合は、VPN対応のeSIMを利用する方法が手軽です。利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、中国でもLINEやGoogleが使えるプランを提供しています。渡航前にアプリからeSIMを購入しておけば、現地に到着してすぐにインターネットを利用開始できます。
中国でのVPN対策について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事: 中国でおすすめのVPNは?eSIMやWi-Fi、ネット規制も解説

中国ではWeChat・Weibo・RED(小紅書)・Douyin・Bilibiliといった主要アプリが生活に根付いており、これらを知っておくだけで旅行中の情報収集や支払いが格段に便利になります。
特にWeChatは支払い・コミュニケーション・予約を1つのアプリで管理できるため、中国旅行には欠かせません。渡航前にインストールとWeChat Payの設定を済ませておきましょう。
中国のネット規制により日本のSNSは現地では利用できないため、LINEやGoogleマップを使いたい方はeSIMでの対策が必要です。
トリファ(trifa)は、中国を含む世界195以上の国と地域で使える海外eSIMアプリです。アプリからeSIMを購入し、スマホに設定するだけで、現地到着後すぐにインターネットが使えます。SIMカードの差し替えは不要で、渡航前に自宅で準備が完了するため、空港でWi-Fiルーターを借りる手間もかかりません。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。