海外旅行や国内出張でヘアアイロンを持っていきたいけれど、「機内に持ち込めるのか」「保安検査で没収されないか」と不安に感じている人は多いのではないでしょうか。 ヘアアイロンは一律で禁止されているわけではなく、コード式・コードレス電池式・ガス式といった種類ごとに細かいルールが定められています。特にコードレスタイプはリチウムイオン電池の容量や、本体と電池の分離可否によって持ち込み可否が大きく変わります。 この記事では、国土交通省や各航空会社の最新規定をもとに、タイプ別の持ち込みルール・海外渡航時の注意点・没収を回避するためのチェックポイントを整理します。 出発前にこの記事の内容を確認しておけば、保安検査で慌てることなく、旅先のスタイリングを楽しめます。
目次

ヘアアイロンは「機内持ち込みできない危険物」と思われがちですが、すべてのヘアアイロンが禁止されているわけではありません。電源方式によってルールが異なり、条件さえ満たせば多くのモデルは持ち込みも預け入れも可能です。
航空会社ごとの独自ルールというよりも、国土交通省の航空法および国際航空運送協会(IATA)の危険物規則に沿った共通ルールが基本となっています。そのうえでガス式やコードレス式については各社が個別に運用条件を定めています。
判断のポイントは次の3つです。
ヘアアイロンは、電源の取り方で大きく3タイプに分類されます。コンセントから電源をとる「コード式(AC電源式)」、内蔵バッテリーで動く「コードレス(リチウムイオン電池式)」、専用ガスカートリッジで加熱する「ガス式(ブタンガス式)」の3種類です。
もっとも持ち込みが容易なのはコード式で、機内持ち込み・預け入れともに数量制限なく認められています。一方、コードレス式とガス式は安全上の理由から条件付きでの持ち込みとなり、製品によっては全面的に持ち込めないこともあります。
出発前には、自分のヘアアイロンがどのタイプに該当するかを必ず確認しておきましょう。
JAL・ANAをはじめとする日本発着便では、国内線・国際線ともにヘアアイロンに関する基本ルールはほぼ同じです。これは、国際線で適用されるICAO(国際民間航空機関)の規定を、国内線でも国土交通省告示として準用しているためです。
そのため「国内線では持ち込めたのに国際線で没収された」というケースの多くは、ガス式の予備カートリッジや、容量の大きいリチウムイオン電池が原因です。
ただし、海外の航空会社や経由地の保安基準によって運用が異なる場合もあります。乗継便がある場合は、各区間の航空会社ルールも確認しておきましょう。
コンセントに直接つなぐタイプのコード式ヘアアイロンは、機内持ち込み・預け入れのどちらも数量制限なく認められています。電池を内蔵せず、機内で電源が入る心配がないため、危険物としての扱いを受けません。
サロニアやパナソニック、テスコムなどから販売されている一般的なコード式ストレートアイロンやカールアイロンが、これに該当します。「とにかく没収されたくない」という場合は、コード式を選ぶのが最も確実です。
ただし預け入れる場合は、輸送中に他の荷物と当たって熱源部分が破損する可能性があります。緩衝材で包む、専用ポーチに入れるなどの保護をしておくと安心です。
コード式ヘアアイロンを預け入れ荷物に入れる場合、特別な制限はありませんが、いくつか気をつけたいポイントがあります。
まず、海外渡航時は到着後すぐにヘアアイロンを使いたい場面が多いため、機内持ち込み手荷物に入れておくとロストバゲージや到着遅延時にも対応しやすくなります。次に、海外で使う場合は電圧仕様の確認が欠かせません。
日本の電圧は100Vですが、海外は110〜240Vとさまざまで、日本専用モデルをそのまま使うと故障や発火の原因になります。100〜240V対応の海外兼用モデルか、デュアルボルテージ製品を選ぶようにしましょう。
海外の電圧やプラグ形状の詳細は、こちらの記事も参考になります。
コードレスのリチウムイオン電池式ヘアアイロンは、近年もっとも人気が高い一方、機内持ち込みのルールが最も複雑です。リチウムイオン電池は発火・発煙のリスクがあるため、容量や取り外し可否によって細かい条件が定められています。
基本的な考え方は、「本体と電池が分離されている、または分離できる状態である」ことが必須です。本体と電池が一体化していて取り外せず、フライトモード等で電気的に切り離せないモデルは、機内持ち込み・預け入れともに不可となります。
電池が本体から取り外せるタイプであれば、本体と電池を別々にして機内持ち込み手荷物に入れることで持ち込み可能です。電池を取り外した本体については、預け入れ荷物に入れることも認められています。
取り外したリチウムイオン電池は、必ず機内持ち込み手荷物に入れてください。預け入れ荷物に入れるのは禁止されています。これは万が一発火した場合に、客室であればすぐに対処できるが、貨物室では発見が遅れるためです。
また、端子部分にビニールテープを貼るなどの短絡(ショート)防止措置も、各航空会社から推奨されています。
本体と電池が一体化していて取り外せないコードレスヘアアイロンは、原則として機内持ち込み・預け入れのどちらも不可です。誤作動による発熱・発火のリスクがあるためです。
ただし、Dyson Corraleのように熱源と電池を電気的に分離できる「フライトモード」を備えた製品については、フライトモードを有効にした状態で機内持ち込みが認められています。
Dyson公式によると、Corraleの2020年モデルは32Wh、2022年モデルは36Whのバッテリーを搭載しており、いずれも機内持ち込み可能なリチウムイオン電池の上限内に収まっています。製品ごとに操作方法が異なるため、出発前に取扱説明書で確認しておきましょう。
国土交通省の規定では、リチウムイオン電池のワット時定格量(Wh)によって持ち込み可能個数が定められています。
ワット時定格量 | 機内持ち込み | 預け入れ |
|---|---|---|
100Wh以下 | 個数制限なし | 不可(本体内蔵時は条件付き) |
100Wh超〜160Wh以下 | 1人あたり2個まで | 不可 |
160Wh超 | 持ち込み・預け入れ不可 | 不可 |
ワット時定格量は「定格容量(Ah)×定格電圧(V)」で計算でき、ほとんどのコードレスヘアアイロンは100Wh以下に収まります。製品本体や説明書にWh表記またはmAh/V表記があるので、出発前に確認しておきましょう。
なお、2026年4月24日からは新たに、機内でモバイルバッテリーへの充電・モバイルバッテリーから他の機器への充電が禁止されています。コードレスヘアアイロンを充電する場合も、機内ではなく到着後に行うようにしましょう。

ガス式(カセットガス式)のヘアアイロンは、コンセントもバッテリーも不要で旅行先での使い勝手が良い反面、可燃性ガスを内蔵しているため特別な制限が設けられています。
JAL・ANAの規定では、炭化水素ガス(ブタンガス)が充填されたヘアアイロンは、安全カバーを取り付けたうえで1人につき1個まで機内持ち込み・預け入れが可能です。安全カバーは熱源部分を保護する純正の専用カバーである必要があります。
ガス式ヘアアイロンで特に注意したいのが、予備のガスカートリッジは機内持ち込み・預け入れのどちらも一切認められていない点です。これは国内線・国際線のいずれにも共通するルールです。
そのため、長期の海外旅行で「途中でガスを補充したい」と考えても、予備カートリッジを持参することはできません。本体に充填済みの1本分のみで足りるよう、使用頻度を計画しておく必要があります。
また、機内ではガス式ヘアアイロンを実際に使用することは禁止されています。気圧変化による誤作動・発火を防ぐためです。
米国便を利用する場合は、TSA(米国運輸保安庁)のルールが適用されます。TSAではブタンガス式(コードレス)のカーリングアイロンについて、機内持ち込みのみ認め、預け入れ荷物に入れることを禁止しています。
2025年8月以降、TSAは安全上の理由からガスを動力源とするコードレスヘアツールの預け入れを全面的に禁止しました。日本のJAL・ANAでは「安全カバー付きで1個まで」が機内持ち込み・預け入れともに認められていますが、米国到着後の国内線移動などでTSA管轄になる場合は、必ず手荷物に入れるようにしましょう。
予備カートリッジが持ち込み不可な点はTSAも日本国内ルールも同じです。
機内持ち込みの可否がクリアできても、現地でヘアアイロンを使うには電圧・プラグ形状の対応も欠かせません。日本の電圧は100Vと世界で最も低い水準のため、海外仕様の電圧をそのまま流すと故障や発火の原因になります。
海外で使う場合のチェックポイントは次の3点です。
海外用に販売されているヘアアイロンの多くは、100〜240V対応のデュアルボルテージ仕様です。一方、日本専用モデルは100Vのみの対応のため、海外で使うには変圧器が必要になります。
ただし、ヘアアイロンのような熱を発生させる消費電力の高い機器は、電子式の小型変圧器では対応できないことが一般的で、メーカーも変圧器使用を推奨していません。海外で使うなら、最初から海外対応モデルを選ぶのが安全で確実です。
プラグ形状は国によって異なり、世界では約17種類が使われています。渡航先に合った変換プラグを用意するか、複数形状に対応したマルチ変換プラグを携帯しましょう。
海外旅行の準備では、ヘアアイロンや変換プラグだけでなく「現地での通信手段」も必須です。Google MapやLINE、SNSの利用、緊急時の連絡まで、滞在中のあらゆる場面でスマホがつながる環境を整えておく必要があります。
利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」(2024年5月〜2025年4月、Sensor Tower調べ、iOS/Android合算)なら、世界200カ国以上に対応しており、出発前にアプリで購入・設定するだけで、到着直後からすぐにインターネットを利用できます。
ヘアアイロンの準備と合わせて、現地で困らないためのモバイル通信もぜひ事前に整えておきましょう。
保安検査で「ここまで来てヘアアイロンを没収されてしまった」というトラブルを避けるためには、出発前に以下のチェックを済ませておくことが重要です。
短時間でできる確認ばかりですが、出発当日に慌てないために、前日までに済ませておくのがおすすめです。
以下の5項目を出発前に確認しておけば、ほとんどのトラブルは未然に防げます。
機内持ち込み手荷物のルールについては、こちらの記事もあわせて確認しておくと安心です。
ヘアアイロンを機内持ち込みする際は、保安検査をスムーズに通過するために、取り出しやすい場所に入れておきましょう。X線検査で内部構造が確認しづらいため、別途検査を求められることがあります。
コードレス式の場合、本体と取り外した電池は、それぞれ別の専用ポーチや透明ジッパーバッグに分けて収納すると、検査員にも一目で分かりやすくなります。電池の端子部分には絶縁用のビニールテープを貼るか、購入時のパッケージや専用ケースに収めておきましょう。
ガス式は安全カバーを必ず装着し、本体だけを携帯します。予備カートリッジを誤って同梱しないよう、出発前にもう一度荷物を確認することが大切です。
リチウムイオン電池を内蔵するモバイルバッテリーの持ち込みルールも、ヘアアイロンと共通する部分が多くあります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
飛行機にモバイルバッテリーは持ち込める?容量別ルールと注意点

ヘアアイロンの機内持ち込みルールは複雑に見えますが、ポイントを押さえれば難しくありません。コード式は制限なし、コードレスは電池の取り外しとWh確認、ガス式は安全カバーと予備カートリッジ禁止。これらを覚えておけば、保安検査で慌てることはなくなります。
海外旅行の準備では、こうした手荷物ルールに加えて、現地での通信手段の確保も忘れてはならない項目です。スマホがつながらないと、地図・翻訳・連絡・支払いとあらゆる場面で不便が生じます。
海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、出発前にアプリで購入・設定するだけで、到着後すぐにインターネットが使えます。物理SIMの差し替え不要、空港でのレンタルWi-Fi受け取りも不要なので、旅の準備をぐっと身軽にできます。
App Store評価4.6(執筆時点)と多くの旅行者から高い評価を受けており、初めての海外でも使いやすい設計です。ヘアアイロンの準備とあわせて、ぜひトリファでの通信準備も整えてみてください。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。