アルプスの絶景と整備された鉄道網で人気のスイスは、世界でもっとも物価が高い国のひとつとして知られています。実際にレストランで食事をしたり山岳鉄道に乗ったりすると、日本との価格差に驚く方も多いのではないでしょうか。 スイスの通貨はスイスフラン(CHF)です。2026年5月現在、1スイスフランはおよそ200円前後で推移しており、円安の影響もあって日本人旅行者にとっては割高感が一段と強まっています。 この記事では、スーパーの食品からレストランの外食費、SBB列車やスイストラベルパスの公式料金、山岳鉄道や展望台の入場料まで、スイスの物価をジャンル別に日本と比較しながら解説します。記事内の日本円換算は、わかりやすさを重視して1スイスフラン=約200円を目安にしています。 世界一の物価といわれる理由を理解したうえで、賢く節約しながら旅行を楽しむためのヒントとしてご活用ください。
目次

スイスの物価を語るうえでまず押さえておきたいのが、スーパーマーケットの価格帯です。スイスの二大スーパーは「ミグロ(Migros)」と「コープ(Coop)」で、地方の駅前や住宅街にも広く展開しています。最近はドイツ系の格安スーパー「アルディ(Aldi Suisse)」や「リドル(Lidl)」も都市部を中心に増えており、節約派の旅行者にとっての選択肢になっています。
パンや牛乳、チーズといった基本的な食品の価格は以下のとおりです。
商品 | スイスの価格 | 日本円換算(約) | 日本の目安 |
|---|---|---|---|
パン(500g) | 3.00CHF前後 | 600円前後 | 230円前後 |
牛乳(1リットル) | 1.50〜2.00CHF | 300〜400円 | 220〜280円 |
卵(10個入り) | 4.50〜6.50CHF | 900〜1,300円 | 250〜350円 |
チーズ(エメンタール100g) | 2.00〜3.00CHF | 400〜600円 | ー |
卵やパンは日本のスーパーの2倍以上の価格帯です。一方で、スイス名物のチーズやヨーグルトは種類が豊富で、ミグロやコープのプライベートブランドを選べば比較的手頃な価格で楽しめます。山間部のスーパーは都市部より1〜2割ほど高くなる傾向があります。
スイス産の食肉や野菜は、輸入品よりも価格が高めに設定されています。
商品 | スイスの価格 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
鶏むね肉(500g) | 12〜18CHF | 2,400〜3,600円 |
牛ひき肉(500g) | 10〜16CHF | 2,000〜3,200円 |
バナナ(1kg) | 2.00〜3.00CHF | 400〜600円 |
トマト(1kg) | 4.00〜6.00CHF | 800〜1,200円 |
りんご(1kg) | 3.00〜5.00CHF | 600〜1,000円 |
肉類はとくに高価で、500gで2,000〜3,000円台になることも珍しくありません。野菜と果物は季節や産地で価格差が大きく、夏場のトマトや秋のりんごは比較的安く出回ります。アルディやリドルなら、同じ商品でもミグロ・コープより1〜3割ほど安く購入できる傾向があります。
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飲み物やお菓子は、日本と比べてかなり高めの価格設定です。
商品 | スイスの価格 | 日本円換算(約) | 日本の目安 |
|---|---|---|---|
ミネラルウォーター(500ml) | 0.50〜2.50CHF | 100〜500円 | 100〜160円 |
コーラ(500ml) | 1.50〜3.50CHF | 300〜700円 | 160円前後 |
缶ビール(中・スーパー) | 2.00〜2.50CHF | 400〜500円 | 220円前後 |
ワイン(750ml・スーパー) | 8〜20CHF | 1,600〜4,000円 | 800〜1,500円 |
チョコレート板(100g・リンツ等) | 2.00〜4.00CHF | 400〜800円 | 200〜400円 |
スーパーでミネラルウォーターを購入すれば最安50サンチーム(約100円)で手に入りますが、観光地のキオスクで買うと2.5〜3.5CHF(約500〜700円)まで跳ね上がります。スイスは水道水が飲める国としても知られており、街中の公共の水飲み場(フォンタナ)はほとんどが無料で利用できるため、マイボトル持参が節約の基本になります。
スイスの外食費は、世界トップクラスの高さです。米『The Economist』のビッグマック指数(2026年1月時点)でも、スイスはビッグマック1個7.20CHF前後で世界最高水準にランクインしており、フランの過大評価率は米ドルに対しておよそ48%に達しています。
気軽に立ち寄れるカフェやファストフードの代表的な価格は以下のとおりです。
メニュー | スイスの価格 | 日本円換算(約) | 日本の目安 |
|---|---|---|---|
エスプレッソ | 4.00〜5.00CHF | 800〜1,000円 | 300〜400円 |
カフェラテ・カプチーノ | 5.00〜7.00CHF | 1,000〜1,400円 | 400〜500円 |
マクドナルド・ビッグマック単品 | 7.20CHF前後 | 1,400円前後 | 500円前後 |
マクドナルド・ビッグマックセット | 13.00〜16.00CHF | 2,600〜3,200円 | 750〜800円 |
サンドイッチ・パニーニ(ベーカリー) | 6.00〜10.00CHF | 1,200〜2,000円 | 400〜600円 |
ビッグマック単体の価格はEconomist社の集計でも世界1位で、日本(500円)の約3倍にあたります。コーヒー1杯と軽食を頼むだけで2,000〜3,000円ほどかかるため、滞在中の食費を圧迫しやすい項目です。
レストランで食事をする場合の価格帯は次のとおりです。
食事のタイプ | 1人あたりの目安 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
ファストフード・テイクアウト | 13〜18CHF | 2,600〜3,600円 |
カジュアルレストラン(ランチ) | 25〜35CHF | 5,000〜7,000円 |
レストラン(ディナー・3皿) | 60〜90CHF | 12,000〜18,000円 |
高級レストラン(ディナー) | 120CHF以上 | 24,000円以上 |
カジュアルなレストランでも、ランチ1食で5,000円を超えるのは普通です。チーズフォンデュやラクレットといった名物料理を本格的なレストランで楽しむと、1人あたり50〜70CHF(約10,000〜14,000円)が相場になります。ドリンクを含めたディナーは1人20,000円前後を見込んでおくと安心です。
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スイスのレストランではサービス料がメニュー価格に含まれているのが基本で、チップ(Trinkgeld)の支払いは義務ではありません。サービスに満足した場合に5〜10%程度を目安に渡す、または合計金額を切りのよい数字に切り上げるのが一般的です。
注意したいのが水の扱いで、無料の水道水を出してくれるレストランもありますが、観光地の店では「ミネラルウォーター(炭酸入り・なし)」のボトルを案内されることが多く、1本5〜10CHF(約1,000〜2,000円)かかります。水道水を希望する場合は「Leitungswasser, bitte(ライトゥングスヴァッサー、ビッテ=水道水をください)」と伝えるとよいでしょう。
スイスは世界屈指の鉄道大国で、SBB(スイス連邦鉄道)の列車網が国土の隅々まで張り巡らされています。山岳鉄道やケーブルカーまで含めると総延長はヨーロッパでもトップクラスで、観光客が利用しやすい代わりに運賃自体は高水準です。
チューリッヒやジュネーブといった主要都市の公共交通機関の料金は次のとおりです。
交通手段 | 料金の目安 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
トラム・バス(チューリッヒ短距離・30分券) | 2.80CHF | 約560円 |
トラム・バス(通常・1時間券) | 4.70CHF | 約940円 |
24時間券(チューリッヒ市内ゾーン) | 9.40CHF | 約1,880円 |
タクシー初乗り(チューリッヒ) | 6.00〜8.00CHF | 1,200〜1,600円 |
タクシー1km加算 | 3.80〜4.50CHF | 760〜900円 |
公共交通機関の1回券は60〜120分有効で乗り換え自由なため、複数回乗るなら24時間券がお得です。タクシーは初乗りだけで1,200円を超え、空港から市内中心部までは50〜80CHF(約10,000〜16,000円)が目安となるため、観光客が日常使いするのは現実的ではありません。
SBBの長距離列車は座席指定が不要で、片道料金は距離に応じて高額になります。たとえばチューリッヒ〜ジュネーブ間の片道2等は通常運賃で約88CHF(約17,600円)、チューリッヒ〜インターラーケン間で約66CHF(約13,200円)です。複数都市を周遊するなら、観光客向けの「スイストラベルパス」を利用するのが定番です。
パスの種類 | 2等大人料金(2026年) | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
スイストラベルパス 3日間 | 254CHF | 約50,800円 |
スイストラベルパス 4日間 | 309CHF | 約61,800円 |
スイストラベルパス 6日間 | 399CHF | 約79,800円 |
スイストラベルパス 8日間 | 439CHF | 約87,800円 |
スイストラベルパス 15日間 | 499CHF | 約99,800円 |
スイス・ハーフフェアカード(1か月有効) | 150CHF | 約30,000円 |
スイストラベルパスはSBBの列車・湖船・主要都市のトラムが乗り放題になるうえ、提携する500か所以上の博物館や美術館の入場が無料になります。一方、ハーフフェアカードは1か月有効で、購入後はSBBの列車・湖船・多くの山岳鉄道の運賃が半額になります。鉄道の利用が3〜4日に集中するならスイストラベルパス、移動が分散するならハーフフェアカードが目安です。
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スイス観光のハイライトといえば山岳鉄道や展望台です。代表的な観光ルートの公式料金は次のとおりです。
路線・展望台 | 通常料金(往復) | スイストラベルパス利用時 |
|---|---|---|
ユングフラウヨッホ(インターラーケン東駅発・夏期) | 261.20CHF(約52,200円) | 177.20CHF(約35,400円) |
ユングフラウヨッホ(インターラーケン東駅発・冬期) | 224.40CHF(約44,900円) | 148.60CHF(約29,700円) |
ゴルナーグラート鉄道(夏期・大人往復) | 132.00CHF(約26,400円) | 66.00CHF(約13,200円・50%割引) |
ゴルナーグラート鉄道(冬期・大人往復) | 102.00CHF(約20,400円) | 51.00CHF(約10,200円・50%割引) |
マッターホルン・グレイシャー・パラダイス(往復) | 120.00CHF前後(約24,000円) | 60.00CHF前後(約12,000円・50%割引) |
ユングフラウヨッホは「Top of Europe」と呼ばれるヨーロッパ最高地点の鉄道駅で、5月から10月の繁忙期は事前の座席予約(10CHF・約2,000円)が必須です。スイストラベルパスを使えば3〜5割の割引が受けられるため、複数の山岳鉄道に乗る予定なら早めに購入しておくとお得です。

宿泊費もまた、スイス旅行の予算を大きく左右するポイントです。チューリッヒやジュネーブの主要都市と、ツェルマット・グリンデルワルトといったリゾート地で価格帯が異なります。
スイスの宿泊費は、ヨーロッパのなかでもとくに高水準です。
宿泊タイプ | 1泊1部屋の目安 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
ユースホステル・ドミトリー | 40〜70CHF | 8,000〜14,000円 |
3つ星ホテル(都市部) | 150〜250CHF | 30,000〜50,000円 |
4つ星ホテル | 250〜400CHF | 50,000〜80,000円 |
5つ星ホテル・リゾート | 500CHF〜 | 100,000円〜 |
オフシーズンでも3つ星ホテルで1泊3万円台がスタートラインです。ツェルマットやグリンデルワルトといった山岳リゾートでは、夏休みや年末年始の繁忙期に通常の1.5〜2倍まで価格が上がります。費用を抑えたい場合は、滞在拠点を物価の安い小都市に置き、観光地へ列車で日帰りするスタイルも有効です。
美術館や博物館の入場料も、日本と比較すると高めです。
観光スポット | 入場料の目安 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
チューリッヒ美術館 | 24CHF | 約4,800円 |
ベルン歴史博物館(アインシュタイン館) | 18CHF | 約3,600円 |
ルツェルン湖クルーズ(1〜2時間) | 30〜50CHF | 6,000〜10,000円 |
シヨン城(モントルー) | 15CHF | 約3,000円 |
宝石店・時計店併設の博物館 | 無料〜30CHF | 無料〜6,000円 |
スイストラベルパスを所有していると、これらの博物館は基本的に無料で入場できます。市の主要観光地が無料になるメリットは大きく、博物館を3〜4か所巡るだけでパス代の一部が回収できる計算です。
スイス旅行中のスマートフォンの通信手段は、現地SIMカード・eSIM・Wi-Fiルーターレンタルから選ぶのが一般的です。
通信手段 | 料金の目安 | 日本円換算(約) |
|---|---|---|
現地プリペイドSIM(30日間・10GB前後) | 30〜50CHF | 6,000〜10,000円 |
eSIM(7日間・3GB〜) | 1,000〜2,500円程度(円建てプラン) | 1,000〜2,500円程度 |
Wi-Fiルーターレンタル(1日) | ー | 1,200〜1,800円 |
ホテル・カフェの無料Wi-Fi | 無料 | 無料 |
現地SIMカードは空港やSwisscom・SaltなどのキャリアショップでパスポートとIDを提示して購入できますが、店舗の営業時間外に到着すると利用開始が翌日にずれ込むこともあります。eSIMなら出発前にアプリで購入と設定を済ませておけるため、スイスに到着した直後から地図アプリや翻訳ツールを使えます。スイスは複数都市や近隣国を周遊する旅程になりやすいため、ヨーロッパ周遊に対応したプランを選べるサービスを選ぶと便利です。
スイスの物価は全体的に高水準ですが、行動を工夫すれば出費を大きく抑えられます。ここでは旅行者が実践しやすい節約のコツを紹介します。
食費の節約でもっとも効果的なのが、ミグロ(Migros)とコープ(Coop)の店内デリの活用です。両社とも自社のセルフサービス・レストランを展開しており、サラダ・スープ・温菜が10〜20CHF(約2,000〜4,000円)でしっかり食べられます。レストランで同等の食事をすると倍以上かかるため、コストパフォーマンスが圧倒的に高い選択肢です。
さらに節約したい場合は、アルディ(Aldi Suisse)やリドル(Lidl)といったドイツ系の格安スーパーが便利です。ミグロやコープより全体的に1〜3割安く、果物や乳製品も手頃に揃えられます。
テイクアウト用のサンドイッチや惣菜は、駅構内の売店でも購入可能です。湖畔や公園でピクニック形式の食事を楽しむのも、スイスならではの過ごし方になります。
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スイスの鉄道は基本料金が高い反面、割引制度が豊富です。3〜4日に旅行が集中するならスイストラベルパス、移動が広く分散するならハーフフェアカードが基本の使い分けです。
SBBの「セイバー(Sparbillet)」と呼ばれる早割チケットは、列車と日時を指定すれば通常運賃の最大50%オフになります。出発日が決まっているなら、SBBの公式サイトやアプリから早めに予約しておくと割安です。
家族連れの場合は「家族カード(Junior-Karte / Kinder-Mitfahrkarte)」が便利で、年30CHF(約6,000円)の登録料で、6〜16歳未満の子どもが親と一緒に乗車する場合は無料になります。3人以上での旅行になるほど効果が大きく、リゾート地への日帰り旅行でも節約できます。
スイスは水道水が飲める国として知られており、街中には公衆の水飲み場(フォンタナ)が無数にあります。マイボトルを持参すれば、ペットボトルの水代をほぼゼロに抑えられるため、観光中の出費を地味ながら大きく削減できます。
観光面では、ベルン旧市街やチューリッヒ旧市街などの世界遺産地区、湖畔の散策路、植物園など無料で楽しめるスポットも豊富です。チューリッヒ湖やジュネーブ湖のレマン湖畔は、ピクニックや散歩だけでも十分に観光気分を味わえます。
また、スイストラベルパス保有者は提携博物館の入場が原則無料、提携山岳鉄道の運賃が半額になるため、観光と移動をパスに集約して計画すると無駄な追加出費を避けられます。

スイスは世界でもっとも物価が高い国のひとつで、レストランの食事代やホテル代は日本の2〜3倍が標準です。一方で、スーパーや公衆水飲み場、スイストラベルパスといった節約手段も整っており、事前にコツを押さえれば滞在費は大きく変わります。
物価の高いスイスだからこそ、現地でのスマートフォンの通信環境は手軽で確実な方法を選びたいところです。鉄道の時刻確認、地図アプリでのナビ、レストランの予約、為替レートのチェックなど、旅行中はインターネットが手放せません。
アプリダウンロード数No.1(2025年4月〜2026年3月、AppTweak調べ、iOS/Android合算)の海外eSIMアプリ「トリファ」なら、出発前に日本語のアプリからスイス用のデータプランを購入し、簡単な設定をするだけで現地到着後すぐにインターネットが使えます。物理SIMの差し替えやWi-Fiルーターの持ち運びは不要で、24時間対応の日本語サポートも用意されているため、eSIMが初めての方でも安心して利用できます。
スイスの物価事情を理解したうえで節約と通信の準備を整え、アルプスの絶景を心ゆくまで楽しみましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。
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