
イギリスへの旅行や出張を計画するとき、現地の時間の仕組みを正しく理解しておくことはとても大切です。イギリスではGMT(グリニッジ標準時)とBST(英国夏時間)という2つの時間帯が使い分けられており、日本との時差も季節によって変わります。 さらに毎年3月と10月にはサマータイムの切り替えがあり、滞在中に時計が1時間ずれるケースも珍しくありません。飛行機の乗り継ぎや現地ツアーの集合時間を間違えないためにも、事前の理解が欠かせないポイントです。 この記事では、イギリスの時間帯の基礎知識からサマータイムの具体的な日程、旅行中に役立つスマホの時刻設定方法まで、渡航前に知っておきたい情報をわかりやすくまとめました。初めてのイギリス旅行でも安心して時間管理ができるよう、ぜひ参考にしてください。
目次

イギリスの時間帯を理解するうえで最も基本となるのが、GMT(Greenwich Mean Time)とBST(British Summer Time)の2つです。季節に応じてこの2つが切り替わるため、渡航時期によって現地の時間感覚が異なります。
ここでは、それぞれの時間帯の意味と違いについて詳しく見ていきましょう。
GMTとは「Greenwich Mean Time」の略で、日本語では「グリニッジ標準時」と呼ばれています。ロンドン郊外にあるグリニッジ天文台を基準にした時刻体系で、協定世界時(UTC)とほぼ同じ時刻を指します。
1884年にワシントンD.C.で開催された国際子午線会議において、グリニッジを通る経線が本初子午線として採択されました。イギリスが大航海時代から海運国家として発展し、グリニッジ天文台の観測データが世界中の航海者に利用されていたことが大きな理由です。
このGMTがイギリスの冬季(10月下旬から3月下旬)の標準時として使われています。UTC+0に相当し、日本(UTC+9)との時差は9時間です。
BSTとは「British Summer Time」の略で、日本語では「英国夏時間」と訳されます。毎年3月下旬から10月下旬までの約7か月間適用される、いわゆるサマータイム期間の時間帯です。
BSTはGMTより1時間進んだUTC+1の時間帯となります。つまり、サマータイム期間中はイギリスの時計が通常より1時間早く進んでいる状態です。日本との時差は8時間に縮まります。
夏の日照時間が長いイギリスでは、日の出・日の入りの時間をより有効に活用するためにこの制度が導入されました。1916年に世界で2番目の夏時間制度として始まり、100年以上の歴史があります。
GMTとBSTの違いを表にまとめると、以下のとおりです。
項目 | GMT(グリニッジ標準時) | BST(英国夏時間) |
|---|---|---|
正式名称 | Greenwich Mean Time | British Summer Time |
UTC基準 | UTC+0 | UTC+1 |
適用期間 | 10月下旬〜翌3月下旬 | 3月下旬〜10月下旬 |
日本との時差 | 9時間 | 8時間 |
季節の呼び方 | 冬時間 | 夏時間 |
旅行の計画を立てる際は、渡航時期がどちらの時間帯に該当するかを事前に確認しておくと安心です。
関連記事:イギリスと日本の時差は何時間?サマータイムの仕組みと計算方法を解説

イギリスのサマータイム制度は、毎年決まったルールに基づいて時計の切り替えが行われます。旅行中にこの切り替え日と重なる可能性もあるため、具体的な仕組みと日程を把握しておくことが重要です。
ここでは、サマータイムの切り替えルールと2026年のスケジュールを解説します。
イギリスのサマータイムは、毎年「3月の最終日曜日」に始まり、「10月の最終日曜日」に終了します。この日程は法律で定められており、毎年同じルールで運用されています。
開始日の切り替え時刻は午前1時(GMT)です。この瞬間に時計を1時間進めて午前2時(BST)にします。つまり、午前1時から午前2時の間の1時間が「消える」ことになります。
終了日の切り替え時刻は午前2時(BST)です。この瞬間に時計を1時間戻して午前1時(GMT)に戻します。こちらは逆に、午前1時から午前2時の間の1時間が「2回繰り返される」形になります。
2026年のイギリスのサマータイムスケジュールは以下のとおりです。
項目 | 日時 |
|---|---|
開始日 | 2026年3月29日(日)午前1時 GMT |
終了日 | 2026年10月25日(日)午前2時 BST |
期間 | 約7か月間 |
3月29日の深夜から早朝にかけてイギリスに滞在している場合、午前1時の時点で時計が自動的に午前2時に切り替わります。翌日の予定がある方は、実質的に睡眠時間が1時間短くなる点に注意しましょう。
サマータイム期間(3月下旬〜10月下旬)のイギリスは、夏至の時期には夜の9時過ぎまで明るく、観光に使える時間がたっぷりあります。屋外の観光スポットやパブのテラス席を楽しむには最適な季節です。
一方、冬時間期間(10月下旬〜3月下旬)は日照時間が短く、12月のロンドンでは午後4時頃に暗くなり始めます。美術館やミュージカルなど屋内の観光を中心に計画を立てるのがおすすめです。
どちらの時期に渡航するかで旅行プランの組み方が大きく変わるため、サマータイムの期間を意識しておくとスケジュールを立てやすくなります。
EU(欧州連合)では2019年にサマータイム廃止の方針が示されましたが、イギリスは2020年にEUを離脱しており、この方針の影響を直接受けません。イギリスは独自の法律に基づいてサマータイム制度を運用しています。
2026年時点でイギリス政府からサマータイム廃止の公式発表はなく、当面は現行制度が継続される見通しです。渡航前に最新情報を確認しておくと安心ですが、急な変更が起きる可能性は低いといえるでしょう。

イギリスの時間を語るうえで欠かせないのが、グリニッジ天文台の存在です。なぜイギリスが世界の時間の基準となったのか、その歴史的な背景を知ると、現地を訪れたときの楽しみ方も広がります。
グリニッジ天文台は1675年、イングランド国王チャールズ2世によって設立された王立天文台です。大航海時代に入り、正確な経度の測定が船の航海に不可欠だったことから、天体観測の拠点としてロンドン南東部のグリニッジに建設されました。
18世紀に入ると、天文台で作成された星図や航海暦がイギリスの船乗りたちに広く使われるようになります。イギリスの海軍力が世界を席巻する中で、グリニッジを基準にした海図が世界中に普及していきました。
1884年、アメリカのワシントンD.C.で開催された国際子午線会議で、グリニッジを通る経線が本初子午線(経度0度)として正式に採択されました。賛成22か国、反対1か国という圧倒的な支持を得ています。
この決定により、世界の時刻体系はグリニッジを基準に定められることになりました。各国の標準時はGMTからの差(プラスまたはマイナスの時間数)で表されるようになり、現在のタイムゾーンの仕組みへとつながっています。
現在のグリニッジ天文台は博物館として公開されており、ロンドン観光の人気スポットの一つです。敷地内には本初子午線を示すラインが引かれており、東半球と西半球をまたいで写真を撮るのが定番の楽しみ方です。
天文台からはテムズ川やロンドンの高層ビル群を一望でき、カナリー・ワーフの近代的なスカイラインとの対比も見どころとなっています。入場料は大人18ポンド前後で、所要時間は1〜2時間程度です。歴史好きな方にはぜひ訪れてほしい場所です。

イギリスで生活したり旅行したりすると、日本とは異なる時間の表記方法に出会う場面があります。12時間制と24時間制の使い分けや、独特の時刻表現を知っておくと、現地での行動がスムーズになります。
イギリスでは、日常会話やテレビのニュースなどで12時間制(AM / PM)が主に使われています。一方、公共交通機関の時刻表や公式文書では24時間制が採用されるケースが多いです。
例えば、電車の発車時刻が「14:30」と表記されている場合は午後2時30分を意味します。慣れない方は、13時以降の時刻表記を見たら12を引くと午後の時刻に変換できます。
日本では24時間制が広く浸透していますが、イギリスでは場面によって使い分けが異なる点を覚えておきましょう。
イギリス英語には、日本人にはなじみの薄い時刻の読み方があります。代表的なのが「past」と「to」を使った表現です。
毎時0分から30分までは「past」を使い、例えば1時5分なら「five past one」と読みます。一方、31分以降は次の時間に対して「to」を使い、1時55分は「five to two(2時まであと5分)」と表現します。
また、イギリスではピリオド(.)で時と分を区切る表記も見られます。「10.30」は午前10時30分を意味し、日本で使うコロン(:)の「10:30」とは異なる書き方です。レストランの営業時間やイベントの開始時刻がこの形式で書かれていることがあるので、覚えておくと便利です。
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現地で時間をたずねたり約束したりする場面で、よく使われるフレーズをいくつか紹介します。
「What time is it?」は最も基本的な「今何時ですか?」の聞き方です。もう少し丁寧に聞きたい場合は「Could you tell me the time, please?」と伝えるとよいでしょう。
待ち合わせの時間を伝えるときは「Let's meet at half past two(2時半に会いましょう)」のように表現します。「half past」は30分を意味し、イギリスでは非常によく使われるフレーズです。「quarter past(15分過ぎ)」「quarter to(15分前)」もあわせて覚えておくと、現地でのコミュニケーションがぐっとスムーズになります。

時間帯やサマータイムの仕組みを理解していても、実際の旅行中に時間に関するトラブルが起こることがあります。スマホの設定や交通機関の利用時に気をつけたいポイントを確認しておきましょう。
イギリスに到着したら、スマホの時計が現地時間に正しく切り替わっているか確認しましょう。iPhoneの場合は「設定」>「一般」>「日付と時刻」で「自動設定」がオンになっていれば、インターネットに接続した時点で自動的に現地時間に変更されます。
Androidの場合も「設定」>「システム」>「日付と時刻」>「自動設定」をオンにしておけば問題ありません。ただし、機内モードのままだったり通信環境が不安定だったりすると自動切り替えがうまくいかないこともあります。
到着後にスマホがインターネットに接続できる状態であることが前提となるため、空港のWi-Fiに接続するか、事前にeSIMなどの通信手段を準備しておくのが確実です。こうした不安を解消してくれるのが、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」です。渡航前にアプリでeSIMを購入・設定しておけば、到着直後からスマホがインターネットにつながり、時刻の自動設定もスムーズに行えます。
関連記事:海外でスマホを使う方法とは?4つの通信手段と設定方法を徹底解説
サマータイムの開始日(3月最終日曜日)や終了日(10月最終日曜日)にイギリスに滞在している場合は、特に注意が必要です。
開始日には時計が1時間進むため、翌朝のアラームを通常より早めに設定しておかないと、ホテルのチェックアウトやツアーの集合時間に遅れる可能性があります。スマホは通常自動で切り替わりますが、アナログ時計や一部の古い電子機器は手動で調整が必要です。
終了日には時計が1時間戻るため、飛行機やユーロスターの出発時刻を勘違いしないよう注意してください。切り替え日前後は、交通機関の公式サイトやアプリで最新の時刻表を確認するのが安心です。
イギリスと日本の時差は冬時間で9時間、サマータイム期間で8時間あります。日本が先に進んでいるため、イギリスの朝は日本の夕方から夜にあたります。
日本の家族や職場に連絡を取る場合は、イギリスの午前8時〜正午ごろが日本の夕方5時〜夜9時ごろに相当するため、双方にとって比較的都合のよい時間帯です。
逆に、イギリスの夜にSNSを更新しようとすると、日本は深夜〜早朝になります。リアルタイムで日本のフォロワーに届けたい場合は、イギリスの朝〜昼に投稿するのが効果的です。
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イギリスの時間帯はGMT(冬時間)とBST(夏時間)の2種類があり、サマータイム制度によって毎年3月と10月に時計が切り替わります。日本との時差は冬時間で9時間、夏時間で8時間です。旅行中はスマホの自動設定をオンにし、サマータイムの切り替え日に注意することで時間に関するトラブルを防げます。
イギリス旅行をスムーズに楽しむためには、現地でスマホがインターネットにつながる環境を整えておくことが大切です。利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」なら、アプリをダウンロードして簡単な設定をするだけで現地の通信環境が整います。物理SIMカードの交換やWi-Fiルーターの持ち歩きは不要で、到着後すぐにスマホが使える安心感があります。
eSIMの操作に不慣れな方でも、24時間対応の日本語サポートがあるので安心です。イギリス旅行の準備として、ぜひトリファをチェックしてみてください。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。