アメリカ旅行の日程を組んでいると、「この日は祝日のようだけれど、お店は開いているのだろうか」という疑問にぶつかります。日本のように全国一律で休みになるわけではないため、調べても答えがはっきりしないことが多いはずです。 アメリカの祝日は、国が定める連邦祝日と、州が独自に定める州祝日の二層構造です。さらに同じ祝日でも、政府機関・銀行・郵便局・株式市場で休業日が微妙にズレます。この仕組みを知らないまま日程を組むと、現地で足止めを食らいかねません。 この記事では、2026年と2027年の連邦祝日カレンダー、祝日が土日に重なった年の振替ルール、施設ごとの営業実態、そして混雑を避ける予約と移動のコツまでを旅行者目線でまとめました。 読み終えるころには、渡航予定日が「動きやすい日」なのか「避けるべき日」なのかを、自分で判断できるようになります。
目次

アメリカの祝日は、日本のように全国一律ではありません。国が定める「連邦祝日」と、州が独自に定める「州祝日」の二層構造になっており、同じ日でも州をまたぐと街の様子がまるで違うことがあります。
まずはこの仕組みを押さえておきましょう。ここを理解しておくと、後半で紹介する「何が閉まるのか」という話が一気にわかりやすくなります。
連邦祝日は、合衆国法典第5編6103条(5 U.S.C. §6103)で定められた法定祝日です。元日、キング牧師記念日、ワシントン誕生日、メモリアルデー、ジューンティーンス、独立記念日、レイバーデー、コロンブスデー、ベテランズデー、感謝祭、クリスマスの11日が該当します。
日付が固定されているものと、「5月最終月曜日」「9月第1月曜日」「11月第4木曜日」のように曜日で決まるものが混在しているのが特徴です。曜日で決まる祝日は年ごとに日付が動くため、渡航する年のカレンダーを必ず確認する必要があります。
この11日のうち、もっとも新しいのがジューンティーンス(6月19日)です。2021年6月17日に Juneteenth National Independence Day Act が成立し、連邦祝日に加わりました。
なお同条には、4年に一度の大統領就任式の日(1月20日)も法定休日として規定されていますが、対象はワシントンD.C.周辺で働く連邦職員に限られます。旅行者が全米で影響を受ける祝日ではありません。
州祝日は、各州が独自に定める休日です。州政府機関や公立学校は休みになりますが、連邦機関や民間企業には適用されません。
たとえばカリフォルニア州は、連邦祝日に加えて3月31日のファームワーカーズ・デー(2026年3月に成立したAB2156でセザール・チャベス・デーから改称)と、感謝祭の翌日を州の祝日として定めています。マサチューセッツ州には4月第3月曜日の愛国者の日(Patriots' Day)があり、ボストンマラソンが開催される日として知られています。
つまり「アメリカの祝日」は、ひとつのリストで完結しません。渡航先の州が決まったら、連邦祝日と州祝日の両方を確認するのが正しい手順です。
内閣府によると、日本の「国民の祝日」は年16日です。アメリカの連邦祝日11日と比べて5日多く、しかも日本には振替休日や国民の休日が加わる年もあります。
数だけを見ると日本のほうが休みが多く見えますが、実際の体感はもう少し複雑です。1971年に施行された統一月曜祝日法(Uniform Monday Holiday Act)によって、一部の祝日は月曜日に置かれています。その結果、3連休になる祝日が多くなっているためです。
一方で、日本のゴールデンウィークやお盆のように、全国的な連休が長期間続く形にはなりにくく、移動の集中は3連休や感謝祭・年末年始といった期間に生じます。
祝日が少ない理由は、法律で説明されているわけではありません。ただしアメリカでは、連邦法(公正労働基準法)が民間企業に祝日の休業や休暇中の賃金支払いを義務づけていません。休暇の扱いが雇用主と従業員の取り決めに委ねられている点は、理由としてよく指摘されます。
旅行者にとって重要なのは、民間企業に休業義務がないため、祝日でも営業している店が少なくないという点です。日本の感覚で「祝日だからすべて閉まる」と身構える必要はありません。
ただし後述するとおり、政府機関・銀行・郵便のような公的サービスははっきり止まります。この線引きこそが、アメリカの祝日を旅行者目線で理解するうえでの最重要ポイントです。
ここからは実際の日程です。曜日は年ごとに動くため、2026年と2027年を並べて確認できるようにしました。
年内の渡航を考えている方は、下の表で残りの祝日を確認してください。
日付 | 曜日 | 英語名 | 日本語名 |
|---|---|---|---|
1月1日 | 木 | New Year's Day | 元日 |
1月19日 | 月 | Birthday of Martin Luther King, Jr. | キング牧師記念日 |
2月16日 | 月 | Washington's Birthday | ワシントン誕生日 |
5月25日 | 月 | Memorial Day | メモリアルデー |
6月19日 | 金 | Juneteenth National Independence Day | ジューンティーンス |
7月3日 | 金 | Independence Day(7月4日の振替) | 独立記念日 |
9月7日 | 月 | Labor Day | レイバーデー |
10月12日 | 月 | Columbus Day | コロンブスデー |
11月11日 | 水 | Veterans Day | ベテランズデー |
11月26日 | 木 | Thanksgiving Day | 感謝祭 |
12月25日 | 金 | Christmas Day | クリスマス |
2026年は独立記念日の7月4日が土曜日にあたるため、連邦職員の休日は前日の7月3日(金)に振り替えられました。9月以降は、9月7日・10月12日・11月11日・11月26日・12月25日の5日が残っています。
日付 | 曜日 | 英語名 | 日本語名 |
|---|---|---|---|
1月1日 | 金 | New Year's Day | 元日 |
1月18日 | 月 | Birthday of Martin Luther King, Jr. | キング牧師記念日 |
2月15日 | 月 | Washington's Birthday | ワシントン誕生日 |
5月31日 | 月 | Memorial Day | メモリアルデー |
6月18日 | 金 | Juneteenth(6月19日の振替) | ジューンティーンス |
7月5日 | 月 | Independence Day(7月4日の振替) | 独立記念日 |
9月6日 | 月 | Labor Day | レイバーデー |
10月11日 | 月 | Columbus Day | コロンブスデー |
11月11日 | 木 | Veterans Day | ベテランズデー |
11月25日 | 木 | Thanksgiving Day | 感謝祭 |
12月24日 | 金 | Christmas Day(12月25日の振替) | クリスマス |
2027年は振替が3回発生します。ジューンティーンス、独立記念日、クリスマスがいずれも土日にかかるため、実際の休みは表の日付になります。
早めに航空券を押さえるタイプの方は、この表をもとに日程を決めると、混雑と価格の山を外しやすくなります。
連邦の基本ルールはシンプルです。祝日が土曜日にあたる場合は前日の金曜日、日曜日にあたる場合は翌日の月曜日が休日として扱われます。
ただしこれは「多くの連邦職員にとって」の話です。後述するとおり、郵便局や銀行では扱いが変わることがあります。旅行者が実務で困るのは、まさにこの部分です。
現地の掲示や自動音声の案内は、当然すべて英語です。「Closed for Independence Day」「Holiday hours」といった表記の意味がわかるだけで、無駄足を防げます。
特に覚えておきたいのは、感謝祭が Thanksgiving Day、独立記念日が Independence Day である点です。独立記念日は会話では the Fourth of July と呼ばれることも多く、両方の言い方に慣れておくと聞き取りやすくなります。
営業時間の変更は Holiday Hours や Modified Hours といった表記で示されます。完全休業ではなく短縮営業のこともあるため、この2つは区別できるようにしておくと安心です。
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ここがこの記事の核心です。連邦祝日というひとつの日付に対して、休む施設と営業する施設が細かく分かれます。しかも「連邦祝日だから全部が同じ日に休む」わけでもありません。
旅行者が実際に影響を受けるのは、次の4カテゴリです。
連邦政府機関と連邦裁判所は、連邦祝日に閉まります。公立学校の休業日は州や学区ごとに決まりますが、主要な祝日は休みになる学区が多くなっています。
旅行者に直接関係するのは、在外公館や移民関連の窓口です。書類の手続きを現地で予定している場合は、祝日を外して予約する必要があります。
一方、空港の入国審査や税関は、祝日でも到着便に合わせて運用されるのが一般的です。渡航日そのものが祝日でも、入国手続きが止まる想定は不要です。
連邦準備制度は、連邦祝日と同じ11日を休業日として公表しています。市中の銀行も、この休業日に合わせて窓口を閉めるところがほとんどです。
ただし、土曜日にあたる祝日の扱いが独特です。連邦準備制度の規定では、祝日が土曜日にあたる場合、連邦準備銀行と支店は前日の金曜日は開いています。連邦職員が7月3日に休んでいても、銀行の窓口は開いているという状況が起こり得るわけです。
株式市場はさらに違います。ニューヨーク証券取引所(NYSE)は、2026年・2027年ともにベテランズデーとコロンブスデーには通常取引を行います。逆に、連邦祝日ではないグッドフライデー(2026年は4月3日、2027年は3月26日)には休場します。
また感謝祭の翌日とクリスマスイブは、米国東部時間の午後1時で早じまいします。2026年は11月27日と12月24日、2027年は11月26日が対象です。
もっとも混乱しやすいのが郵便局です。USPSは2026年の郵便休業日を11日設定していますが、独立記念日については7月4日(土)を休業日としています。
その結果、7月3日(金)は郵便局が通常どおり営業し、配達も行われました。連邦職員の振替休日は7月3日だったにもかかわらず、です。
ホテル宛の荷物受け取りや、現地からの発送を予定している場合、この1日のズレが致命的になることがあります。祝日が土日に重なる年は、連邦職員の振替日ではなく、各サービスの公式カレンダーを見るのが確実です。
前述のとおり、民間企業に連邦祝日の休業義務はありません。実際、小売や飲食は祝日も通常どおり営業する店舗が目立ちます。
ただし例外はあります。クリスマス当日は、コストコやホールフーズ、パブリックスといった大手小売がそろって休業し、街の機能が大きく落ちます。感謝祭は、短縮営業で開けるスーパーがある一方、終日休業する大手チェーンもあります。この2日に到着や買い出しを予定しているなら、利用する店舗の営業状況を個別に確認しておいてください。
同じ民間の施設でも、両替やATMは事情が異なります。銀行の窓口が閉まる祝日は、空港や街中の両替所に頼ることになるためです。
両替できる場所はどこ?銀行・空港・街中・現地別のおすすめを徹底解説

祝日そのものより、その前後の移動のほうが旅行に影響します。アメリカ国内の移動需要が、一気に集中するためです。
ここでは「いつ予約するか」「どの曜日を避けるか」を具体的に整理します。
3連休と結びつきやすいメモリアルデーとレイバーデー、夏の旅行需要が重なる独立記念日、そして感謝祭が、特に混雑しやすい祝日です。この4つに加えて、クリスマスから元日にかけての年末年始も国内移動のピークになります。
規模感を示すデータもあります。AAA(全米自動車協会)は、2025年の感謝祭期間(11月25日〜12月1日)に自宅から50マイル以上移動する人が8,180万人にのぼると予測しました。このうち約7,300万人が自動車、600万人が国内線の利用です。
夏の祝日でも大きな移動が発生します。同じくAAAは、2025年の独立記念日期間(6月28日〜7月6日)に7,220万人、2026年のメモリアルデー連休に約4,500万人が50マイル以上移動すると予測しました。
年末年始はさらに大きくなります。AAAの予測では、2025年12月20日から2026年1月1日までの13日間で1億2,240万人が移動し、国内線の利用者は803万人に達するとされています。
需要が集中する以上、直前の予約はほぼ不利になります。上記の祝日をまたぐ日程なら、少なくとも数か月前に押さえておくのが現実的です。
特に2027年のように振替が3回発生する年は、連休の形が例年と変わります。カレンダーを先に確認してから航空券を探す順番にすると、無駄な検索が減ります。
逆に、祝日と祝日のあいだの時期は比較的空きます。日程に自由が利くなら、ピーク週を1週間ずらすだけで条件が変わることは珍しくありません。
感謝祭を例にとると、混雑のピークは祝日当日ではありません。AAAの発表では、感謝祭前の火曜と水曜の午後が渋滞のピークとされ、帰路にあたる日曜も1日を通して混雑するとされています。
一方で、感謝祭当日そのものは交通への影響が小さいと見込まれていました。「祝日当日は意外と動きやすい」というのは、覚えておくと使える視点です。
つまり避けるべきは祝日そのものではなく、その前後の移動日です。長距離移動をあえて祝日当日に寄せる、という発想も選択肢に入ります。
ピーク時の空港は、チェックインから保安検査までの待ち時間が通常と大きく変わります。オンラインチェックインを済ませ、いつもより早めに空港へ向かうのが基本です。
乗り継ぎがある行程では、接続時間に余裕を持たせておくと安心です。混雑期は、後続便への振り替えが取りにくくなることがあります。
待ち時間が長くなりそうなときは、空港ラウンジを利用するのも手です。
アメリカの祝日には、法律上の名前と現地で使われる通称が食い違うものがあります。さらに、州ごとに追加される祝日も加わるため、名前だけを見ても実態がつかみにくくなります。検索や現地の掲示で混乱しやすいポイントなので、ここで整理しておきましょう。
2月第3月曜日の祝日は、広告やニュースでは Presidents' Day と呼ばれます。しかし法律上の名称は Washington's Birthday です。
米国気象局(NWS)も、法定名はワシントン誕生日であり、プレジデンツデーへの改称は議会で成立しなかったと明記しています。商業的な呼び名だけが広まった形です。
現地では両方の呼称が使われるため、「同じ日を指している」と知っておけば十分です。
10月第2月曜日は、連邦レベルでは現在もコロンブスデーです。一方、州や市によっては「先住民の日(Indigenous Peoples' Day)」として扱われ、名称も趣旨も置き換えられています。
連邦祝日としてのコロンブスデーが廃止されたわけではないため、郵便局や銀行はこの日に休業します。呼び名が変わっていても、休業する施設は同じと考えて差し支えありません。
州祝日は、訪問先が決まってから確認するのが効率的です。前述したカリフォルニア州の3月31日・ファームワーカーズ・デーや、マサチューセッツ州の4月第3月曜日・愛国者の日がその代表例にあたります。
2026年の愛国者の日は4月20日で、州・郡・市の機関や裁判所、公立学校が休みになりました。ただし連邦機関と郵便局は通常どおり開いています。州祝日は連邦の休みではない、という原則がここでも効いてきます。
ハワイ州のように、プリンス・クヒオ・デーやカメハメハ・デー、州昇格記念日といった独自の記念日を複数持つ州もあります。渡航先が固まった段階で、州政府の公式カレンダーを確認しておきましょう。
祝日ではないものの、街の様子が変わる日もあります。代表がイースターとブラックフライデーです。
イースターは日付が毎年動く移動祝日で、次は2027年3月28日の日曜日にあたります。連邦祝日ではありませんが、この日は休業する大手小売チェーンが多く、営業していても短縮営業になりがちです。
ブラックフライデーは感謝祭の翌日で、2026年は11月27日です。こちらは逆に、商業施設が朝から混み合います。買い物が目的なら狙い目ですが、移動や観光を予定しているなら避けたい日です。
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ここまで見てきたとおり、アメリカの祝日は「何が閉まるか」を個別に確認しないと読めません。そして現地に着いてから調べようとすると、その調べもの自体にネット環境が必要になります。
祝日に到着する日程なら、通信手段は出発前に確定させておくのがもっとも確実です。
到着後に現地でSIMを買う、という段取りは祝日と相性がよくありません。携帯ショップは民間企業のため必ず休むとは限りませんが、短縮営業や混雑で予定どおりに動けない可能性があります。
感謝祭やクリスマス当日のように広い範囲が休業する日に到着すると、選択肢はさらに狭まります。空港のカウンターも、祝日は対応が薄くなることがあります。
通信が使えないと、店舗の営業状況を調べることも、配車アプリを呼ぶこともできません。祝日こそ、通信は先に押さえておきたいところです。
トリファは、アプリダウンロード数No.1の海外eSIMアプリです(2025年4月〜2026年3月、AppTweak調べ、iOS/Android合算)。全世界200カ国に対応しており、アメリカも対象に含まれます。
購入から設定、利用開始までアプリ内で完結し、目安は最短3分です。出発前に日本で準備を済ませておけば、現地の店舗が祝日で閉まっていても影響を受けません。
サポートは24時間365日、日本人スタッフによるチャットで対応しています。時差のあるアメリカでも、困ったタイミングで日本語のまま相談できます。
アメリカの祝日は、日程を知るだけでなく施設ごとの休業まで押さえて、はじめて旅程に活かせます。カレンダーを確認したら、通信の準備もあわせて済ませておきましょう。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。
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