
南北に約1,650km伸びるベトナムは、北部のハノイ、中部のダナン、南部のホーチミンと、エリアごとにまったく異なる魅力を持つ観光大国です。世界遺産のハロン湾やホイアン旧市街、活気あふれるホーチミンの市場など、見どころが各地に点在しています。 その反面、「どの都市を選べばいいのか」「限られた日数でどう回ればいいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。都市ごとに気候やベストシーズンも異なるため、事前のプランニングが旅の満足度を大きく左右します。 この記事では、ベトナム旅行のモデルコースを都市別・日数別にわかりやすく紹介します。旅行費用の目安や持ち物、現地での移動手段まで網羅しているので、初めてのベトナム旅行の計画にぜひお役立てください。
目次

ベトナム旅行を計画するうえで、まず押さえておきたいのが日数・費用・気候の3つの基本情報です。目的地や予算に合わせたプランを立てることで、限られた休みでも充実した旅が実現します。
日本からベトナムへは直行便が多数運航されています。東京(成田・羽田)からハノイまでは約5時間30分〜6時間、ホーチミンまでは約5時間30分〜6時間、ダナンまでは約5時間30分です。JAL、ANA、ベトナム航空、ベトジェットエアなどが成田・羽田・関西・中部・福岡から毎日運航しており、アクセスの良さもベトナム旅行の魅力のひとつです。
日本国籍の方は45日以内の観光目的であればビザなしで入国できます(2028年3月14日まで延長済み)。パスポートの残存有効期間が入国時点で6か月以上必要なので、出発前に必ず確認しておきましょう。
ベトナム旅行の費用は滞在日数によって変わりますが、おおよその目安は以下のとおりです。
日数 | 1人あたりの費用目安 |
|---|---|
2泊3日 | 約7万〜10万円 |
3泊4日 | 約9万〜13万円 |
4泊5日 | 約11万〜16万円 |
内訳としては、往復航空券がLCCで約5万円〜、フルサービスキャリアで約8万〜12万円です。宿泊費は1泊あたり2,000〜8,000円程度と幅がありますが、3つ星クラスでも1泊3,000〜5,000円で快適に過ごせます。現地の物価は日本の3分の1〜5分の1程度で、屋台のフォーは1杯約150〜300円、バインミーは約90〜150円とリーズナブルです。
ベトナムは南北に長い国土のため、地域によって気候が大きく異なります。
都市 | ベストシーズン | 特徴 |
|---|---|---|
ハノイ(北部) | 10〜12月、3〜4月 | 四季あり。夏は高温多湿、冬は10℃以下になることも |
ダナン(中部) | 2〜5月 | 乾季で晴天が多い。9〜12月は台風シーズン |
ホーチミン(南部) | 11〜4月 | 乾季でカラッとした天気。雨季(5〜10月)はスコールが多い |
3都市すべてが比較的過ごしやすいのは3〜4月です。ただし、雨季でもスコールは短時間で止むことが多く、旅行自体は十分楽しめます。

ベトナムの首都ハノイは、千年以上の歴史を持つ文化都市です。フランス統治時代の建築が残るエレガントな街並みと、にぎやかな旧市街の喧噪が共存しています。世界遺産ハロン湾への拠点としても人気が高く、3泊4日あれば市内観光と郊外ツアーの両方を楽しめます。
1日目:旧市街散策とハノイグルメ
午後にノイバイ国際空港に到着したら、Grabタクシーで市内へ移動します(所要約40分、料金は約300,000〜400,000ドン=約1,800〜2,400円)。ホテルにチェックイン後、旧市街(ハノイ36通り)を散策しましょう。通りごとに扱う商品が異なるユニークな商店街で、雑貨や衣類のショッピングが楽しめます。夕食はローカル店でフォー・ボー(牛肉のフォー)やブン・チャー(つけ麺風の米麺料理)を味わいましょう。
2日目:ハノイの歴史・文化スポット巡り
まずはホーチミン廟を訪れ、ベトナム建国の父ホー・チ・ミンの遺体が安置された荘厳な空間を見学します(入場無料、月・金曜休館)。隣接する一柱寺やホーチミンの家も併せて回りましょう。午後はベトナム最古の大学跡・文廟を見学した後(入場料70,000ドン=約420円)、ホアンキエム湖周辺を散歩します。湖畔の玉山祠にも立ち寄ってみてください。夜はタヒエン通りのビアホイ(路上ビアガーデン)で生ビールを楽しむのがおすすめです。
3日目:最後の買い物と出発
午前中にドンスアン市場でお土産を購入します。ベトナムコーヒーやドライフルーツ、刺繍雑貨などが人気です。ランチにはエッグコーヒー発祥のカフェ「カフェ・ジャン」を訪れてみましょう。午後、空港へ向かいます。
2泊3日プランの2日目と3日目の間に、もう1日追加してハロン湾の日帰りクルーズツアーに参加するのがおすすめです。
追加日:世界遺産ハロン湾クルーズ
早朝にハノイを出発し、高速道路を使って約2時間30分でハロン湾に到着します。日帰りクルーズツアーは4〜6時間のプランが主流で、石灰岩の奇岩が連なる絶景を船上から楽しめます。ツアーにはスンソット洞窟の見学やカヤック体験、船上での海鮮ランチが含まれているものが多く、日本語ガイド付きツアーの料金は1人あたり約9,000〜12,000円が目安です。英語ガイドのツアーなら6,500円前後から参加できます。夕方17時頃にハノイに戻るスケジュールが一般的です。
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近年、日本人観光客に人気急上昇中のダナンは、美しいビーチと世界遺産ホイアン旧市街へのアクセスの良さが魅力です。バーナーヒルズの「神の手」ゴールデンブリッジもSNSで話題になり、リゾートと観光の両方を楽しみたい方に最適な都市です。
1日目:ダナンビーチエリアを満喫
ダナン国際空港から市内までは車でわずか約15分と、空港アクセスが抜群です。ホテルにチェックイン後、ミーケビーチでリゾート気分を味わいましょう。約10kmにわたって続く白砂のビーチは、2005年にフォーブス誌が「世界の魅力的なビーチ6選」に選出したことでも知られています。夕方には五行山(マーブルマウンテン)に登って夕日を眺めるのもおすすめです(入場料40,000ドン=約240円)。夜はハン川沿いのレストランで海鮮料理を楽しみましょう。
2日目:世界遺産ホイアン旧市街を散策
ダナンからホイアンまではGrabタクシーで約30〜40分(料金は約200,000〜300,000ドン=約1,200〜1,800円)。16〜17世紀に国際貿易港として栄えたホイアン旧市街は、1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。日本橋(来遠橋)や福建会館、旧家保存館など、観光チケット(120,000ドン=約720円で5か所入場可)を使って歴史的建造物を巡りましょう。
ランチにはホイアン三大名物のカオラウ、ホワイトローズ、揚げワンタンをぜひ味わってください。夕方以降はランタンが灯る幻想的な街並みを散歩するのが醍醐味です。特に毎月旧暦14日のランタン祭りは格別の美しさです。
3日目:朝のビーチタイムと出発
朝食後にビーチやプールでのんびり過ごし、チェックアウト後に空港へ向かいます。時間があればダナン大聖堂やハン市場でお土産探しもできます。
日程に余裕がある場合は、3日目にバーナーヒルズ(サンワールド)への日帰り観光を追加しましょう。
追加日:バーナーヒルズで「神の手」ゴールデンブリッジ
ダナン中心部からバーナーヒルズまではGrabタクシーで約40分です。標高約1,500mの山頂にあるテーマパークで、全長約5.8kmのロープウェイに乗って向かいます。入場料は大人1,000,000ドン(約6,000円)、子ども800,000ドン(約4,800円)で、ロープウェイやアトラクションの乗車料金が含まれています。巨大な石の手が橋を支えるゴールデンブリッジは、まさにフォトジェニックの極みです。フレンチビレッジやフラワーガーデンなど、園内には半日以上楽しめるスポットが充実しています。

ベトナム最大の都市ホーチミンは、フランス統治時代の美しい建築と近代的な高層ビルが共存する「東洋のパリ」です。市内には歴史的スポットやエネルギッシュな市場が密集しており、コンパクトに回れるのが強みです。郊外にはメコンデルタやクチトンネルといった体験型の観光スポットもあり、2泊3日でも十分に楽しめます。
1日目:ホーチミン市内の歴史・文化スポット巡り
タンソンニャット国際空港からホーチミン市中心部まではGrabタクシーで約20〜40分(料金は約80,000〜150,000ドン=約480〜900円)。まずは統一会堂(旧南ベトナム大統領府)を見学します(入場料40,000ドン=約240円)。続いて、ベトナム戦争の実態を伝える戦争証跡博物館を訪れましょう(入場料40,000ドン=約240円)。午後は19世紀末に建てられたサイゴン大教会(聖マリア教会)やサイゴン中央郵便局を巡り、フランス統治時代の建築美を堪能します。
夕食はベンタイン市場周辺のナイトマーケットで、バインセオ(ベトナム風お好み焼き)やゴイクン(生春巻き)を味わいましょう。
2日目:メコンデルタ日帰りツアー
朝8時頃にホーチミンを出発し、約2時間でメコンデルタの玄関口ミトーに到着します。手漕ぎボートでのジャングルクルーズ、ココナッツキャンディー工場の見学、南国フルーツの試食など、水郷地帯ならではの体験が満載です。日本語ガイド付きツアーは1人あたり約5,000〜15,000円、英語ツアーなら約3,000円からとリーズナブルです。夕方17時頃にホーチミンに戻ります。
3日目:ショッピングと出発
午前中にベンタイン市場でお土産を購入しましょう。ベトナムコーヒー、蓮茶、アオザイ柄の小物などが定番のお土産です。値段交渉は言い値の半額程度からスタートするのがコツです。出発便の時間に合わせて空港へ向かいます。
関連記事:ベトナム・ホーチミン観光おすすめスポット14選!定番から穴場まで徹底ガイド
1日目の後にクチトンネルへの半日ツアーを追加するのがおすすめです。
追加日:クチトンネルで戦争の歴史を学ぶ
午前中にホーチミンを出発し、約1時間30分でクチトンネルに到着します。ベトナム戦争中にゲリラ戦の拠点となった全長約200kmの地下トンネルネットワークを見学でき、実際にトンネルの中に入る体験もできます(入場料約125,000ドン=約760円)。射撃体験(有料)も人気のアクティビティです。午後にはホーチミン市内に戻り、残りの時間をカフェ巡りやスパで過ごしましょう。ベトナム式マッサージの相場は60分で約1,500〜3,000円と、日本の数分の一の価格で受けられます。
都市別のモデルコースを決めたら、次は現地での移動手段や持ち物など、旅をより快適にするポイントを確認しておきましょう。ここでは知っておくと役立つ実践的な情報をまとめます。
都市間の移動は国内線を利用するのが効率的です。ハノイ〜ホーチミン間はフライトで約2時間、ハノイ〜ダナン間は約1時間15分、ダナン〜ホーチミン間は約1時間20分です。国内線の料金はLCCのベトジェットエアを利用すれば片道3,000〜8,000円程度です。
市内の移動には配車アプリ「Grab」が必須です。行き先を入力するだけで料金が事前に確定するため、ぼったくりの心配がありません。初乗りは約150円前後と非常にリーズナブルです。タクシーを利用する場合は、メーター制の大手タクシー会社(ビナサンタクシー、マイリンタクシー)を選びましょう。
海外旅行中のスマートフォンの通信手段として、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」が便利です。アプリからベトナム向けのデータプランを購入するだけで、到着後すぐにインターネットが使えます。Grabの利用や地図アプリでの経路検索など、現地での移動にスマートフォンの通信環境は欠かせません。
ベトナム旅行で忘れずに持っていきたいアイテムをまとめました。
カテゴリ | 持ち物 |
|---|---|
必須 | パスポート(残存6か月以上)、クレジットカード、海外旅行保険証 |
衣類 | 薄手の長袖(冷房・日焼け対策)、歩きやすい靴、サンダル |
日用品 | 日焼け止め、虫除けスプレー、ウェットティッシュ |
通信 | eSIM対応スマートフォン、モバイルバッテリー |
その他 | 折りたたみ傘(雨季)、エコバッグ(買い物用) |
ベトナムのレストランやカフェでは冷房が強めに効いていることが多いため、薄手の羽織ものがあると便利です。また、寺院やホーチミン廟では肌の露出が多い服装は入場を断られることがあるので、膝が隠れるボトムスと肩が隠れるトップスを用意しておきましょう。
ベトナムの通貨はベトナムドン(VND)で、2026年3月時点のレートは1円=約165ドンです。ざっくりと計算する場合は「10,000ドン=約60円」と覚えておくと便利です。
両替は現地の銀行やジュエリーショップが最もレートが良く、日本国内の銀行や空港よりもお得です。クレジットカードはホテルや大型レストランで使えますが、市場や屋台では現金のみの場合がほとんどです。チップの習慣は基本的にありませんが、高級レストランでは5〜10%のサービス料が加算されることがあります。
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ベトナム観光のモデルコースを紹介してきました。歴史と文化のハノイ、ビーチリゾートのダナン、エネルギッシュなホーチミンと、どの都市も個性豊かで魅力に溢れています。南北に長い国土を活かして2都市を周遊するプランもおすすめです。
充実したベトナム旅行には、現地でのスマートフォン通信環境が欠かせません。Grabでの移動、Google Mapsでの経路検索、翻訳アプリの利用など、ネット接続はあらゆる場面で必要になります。
トリファ(trifa)なら、アプリをダウンロードしてベトナム向けのデータプランを購入するだけで準備完了です。SIMカードの差し替えや現地でのSIM購入の手間がなく、飛行機を降りた瞬間からインターネットが使えます。手頃な価格で安定した通信環境を確保できるので、旅行中の通信トラブルを気にせず観光に集中できます。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。