
スマホを新しく買い替えるとき、eSIMの移行方法がわからず不安に感じる方は多いのではないでしょうか。物理SIMカードのように差し替えるだけでは済まないため、事前に正しい手順を知っておくことが大切です。 eSIMの機種変更には、端末間で直接転送する方法と、通信事業者でeSIMを再発行して新しい端末に設定し直す方法の2つがあります。どちらの方法が使えるかはキャリアや端末の組み合わせによって異なります。 この記事では、eSIMの機種変更に必要な手順をiPhone・Androidそれぞれのケースで解説します。キャリア別の手数料比較や、機種変更時にありがちなトラブルの回避策もまとめていますので、スマホの買い替えを検討中の方はぜひ参考にしてください。
目次

eSIMは端末内部のチップに通信情報を書き込む仕組みのため、物理SIMカードのように旧端末から抜いて新端末に差し替えることができません。そのため、スマホを買い替える際にはeSIMの移行手続きが必要です。
具体的には、以下のようなケースで機種変更の手続きが発生します。
eSIMの機種変更には「eSIM転送」と「eSIM再発行」の2つの方法があります。eSIM転送は端末同士を近づけて通信情報を直接移す方法で、キャリアへの連絡が不要なため手軽に完了します。
一方、eSIM再発行は通信事業者のマイページやアプリから新しいeSIMプロファイルを発行し、新端末にダウンロードする方法です。転送機能に対応していないキャリアや端末の場合は、こちらの方法で手続きします。
機種変更をスムーズに進めるためには、事前の確認が欠かせません。まず、新しいスマホがeSIMに対応しているかどうかをチェックしましょう。iPhoneはXS/XR以降、AndroidはPixel 4以降やGalaxy S21以降など、比較的新しい機種であれば対応しています。
また、2021年10月より前に購入した端末はSIMロックがかかっている可能性があります。SIMロックがかかった状態ではeSIMを設定できないため、事前にキャリアのマイページで解除手続きを行ってください。
関連記事: SIMロック解除を自分でやる方法|キャリア別の手順と注意点を解説

iPhoneでのeSIM機種変更は、iOS 16以降で利用できる「eSIMクイック転送」を使う方法が最も簡単です。この機能を使えば、キャリアに連絡することなく旧iPhoneから新iPhoneへeSIMを直接移行できます。
eSIMクイック転送に対応していない場合は、キャリアのマイページからeSIMを再発行する方法で手続きします。それぞれの手順を確認しておきましょう。
eSIMクイック転送を利用するには、旧端末・新端末の両方がiOS 16以降(キャリアによってはiOS 16.4以降やiOS 17以降)であることが条件です。両方のiPhoneでBluetoothをオンにし、Wi-Fiに接続した状態で操作を始めます。
手順は以下のとおりです。
1. 新しいiPhoneの初期設定画面で「モバイル通信を設定」を選択する
2. 「別のiPhoneから転送」をタップする
3. 旧iPhoneに表示される確認画面で「転送」を承認する
4. 新しいiPhoneに確認コードを入力する(表示された場合)
5. eSIMのアクティベーションが完了するまで数分待つ
転送が完了すると、旧iPhoneのeSIMは自動的に無効化されます。新しいiPhoneで通話やデータ通信が正常にできるか確認しましょう。
eSIMクイック転送に対応していないキャリアや、iOS 16より前のバージョンを使っている場合は、eSIMの再発行で対応します。手順はキャリアによって若干異なりますが、基本的な流れは共通です。
1. キャリアのマイページまたはアプリにログインする
2. 「SIM・eSIM」メニューからeSIM再発行を申し込む
3. QRコードまたはアクティベーションコードが発行される
4. 新しいiPhoneの「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」からQRコードを読み取る
5. プロファイルのダウンロード完了後、通信テストを行う
再発行手続きはオンラインで完結するキャリアがほとんどです。ただし、旧端末のeSIMプロファイルは再発行前に削除しないよう注意してください。キャリアの手続きが完了する前に削除してしまうと、通信が使えない期間が発生する場合があります。
関連記事: iPhoneのeSIM設定方法を徹底解説

Android端末でも、OSのバージョンや機種によってはeSIM転送機能が利用できます。Android 14以降では端末の設定画面からeSIMを転送する機能が搭載されており、対応キャリアであればキャリアへの連絡なしで移行が完了します。
eSIM転送に対応していない場合は、iPhoneと同様にキャリアのマイページからeSIMを再発行する方法で手続きします。
Android eSIM転送を利用するには、旧端末・新端末ともにAndroid 14以降(キャリアによってはAndroid 15以降)であることが必要です。また、両方の端末でBluetoothをオンにし、画面ロック(PINや生体認証)を設定しておく必要があります。
手順は以下のとおりです。
1. 新しいAndroid端末の初期設定で「SIMの転送」を選択する
2. 旧端末でBluetooth接続のリクエストを承認する
3. 旧端末に表示される確認画面で転送を許可する
4. eSIMのダウンロードが完了するまでWi-Fi接続を維持する
eSIM転送中はWi-Fi接続が必要です。電波の安定した場所で、端末を移動させずに操作を完了させてください。
Android eSIM転送に非対応の端末やキャリアを利用している場合は、eSIMの再発行で移行します。基本的な流れはiPhoneの場合と同じです。
1. キャリアのマイページまたはアプリからeSIM再発行を申し込む
2. 発行されたQRコードを新しいAndroid端末で読み取る
3. 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「eSIMを追加」から設定する
4. APN設定が必要な場合はキャリアの案内に従って入力する
5. モバイルデータ通信と通話が正常に動作するか確認する
Android端末ではAPN(アクセスポイント名)の手動設定が必要になるケースがあります。キャリアの公式サイトでAPN情報を確認し、正確に入力しましょう。なお、利用者No.1の海外eSIMアプリ「トリファ(trifa)」のような旅行向けeSIMサービスであれば、アプリ上で新しい端末にeSIMを追加するだけで完了するため、再発行やAPN設定の手間がかかりません。
関連記事: AndroidでeSIM対応か確認する方法

eSIMの再発行にかかる手数料は、キャリアや手続き方法によって大きく異なります。オンラインで手続きすれば無料のキャリアが多いですが、店頭で手続きすると数千円の手数料がかかる場合があります。
主要キャリアの手数料を比較してみましょう。
キャリア | オンライン手続き | 店頭手続き |
|---|---|---|
ドコモ | 無料 | 4,950円 |
au | 無料(当面) | 3,850円 |
ソフトバンク | 無料 | 4,950円 |
楽天モバイル | 無料 | 無料 |
ドコモは「My docomo」、auは「My au」、ソフトバンクは「My SoftBank」から、それぞれオンラインでeSIM再発行の手続きが可能です。いずれも24時間受付で、手続き完了後すぐにeSIMプロファイルをダウンロードできます。
オンライン手続きでは本人確認が済んでいることが前提となるため、マイページへのログイン情報を事前に準備しておきましょう。パスワードを忘れた場合の再設定にも時間がかかることがあるため、機種変更の当日ではなく前日までに確認しておくと安心です。
楽天モバイルはオンライン・店頭ともにeSIM再発行が無料です。「my 楽天モバイル」アプリから24時間いつでも手続きでき、QRコードの発行もすぐに完了します。
格安SIM(MVNO)の場合、eSIM再発行手数料は事業者によって異なります。IIJmioは220円、mineoはeSIMプロファイル発行料440円など、各社の料金設定を事前に確認しておきましょう。なお、格安SIMではeSIMクイック転送に対応していない事業者もあるため、再発行での移行が基本となります。
eSIMクイック転送(iPhone同士)に対応しているキャリアは以下のとおりです。
キャリア | 対応機種 | 必要なiOSバージョン |
|---|---|---|
ドコモ / ahamo / irumo | iPhone 11以降、SE(第3世代) | iOS 16.4以降 |
au / UQ mobile / povo | iPhone XR/XS以降、SE(第2世代以降) | iOS 16以降 |
ソフトバンク / Y!mobile / LINEMO | iPhone XR/XS以降、SE(第2世代以降) | iOS 17以降 |
楽天モバイル | iPhone 11以降、SE(第3世代) | iOS 16以降 |
Android端末同士のeSIM転送は、ドコモがAndroid 14以降、auがAndroid 15以降で対応しています。さらに2026年には、iPhoneとAndroid間でeSIMを転送できる「クロスプラットフォームeSIM転送」も一部キャリアで提供が始まっています。

eSIMの機種変更では、手順を間違えるとeSIMが使えなくなるトラブルが起きることがあります。よくある失敗パターンとその対処法を事前に確認しておきましょう。
旧端末でeSIMプロファイルを削除してしまうと、そのeSIMは無効になります。物理SIMのように再度挿入することはできないため、キャリアに連絡してeSIMの再発行手続きを行う必要があります。
このトラブルを防ぐためには、新しい端末でeSIMが正常に動作することを確認してから、旧端末のeSIMを削除するようにしましょう。eSIMクイック転送を使った場合は旧端末のeSIMが自動的に無効化されるため、手動での削除は不要です。
eSIMプロファイルをダウンロードしたのに通信ができない場合は、いくつかの原因が考えられます。まずは端末を再起動してみてください。それでも解決しない場合は以下を確認しましょう。
上記をすべて確認しても解決しない場合は、キャリアのサポートに問い合わせてください。
関連記事: デュアルSIMとは?仕組み・種類・メリットデメリットを初心者向けに解説
紛失や故障で旧端末が使えない場合でも、eSIMの機種変更は可能です。eSIMクイック転送は使えませんが、キャリアのマイページや店頭でeSIM再発行の手続きを行えば、新しい端末にeSIMを設定できます。
キャリアショップで手続きする場合は本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)が必要です。また、店頭での手続きには手数料がかかるキャリアもあるため、可能であればオンラインでの手続きを検討しましょう。

海外旅行用のeSIMアプリを利用している場合、機種変更時の手続きはキャリアのeSIMとは異なります。旅行向けeSIMは使い切り型のデータプランが多く、機種変更のタイミングで新しいプランを購入すればよいため、再発行の手間がかかりません。
トリファ(trifa)をはじめとする海外eSIMアプリなら、新しいスマホにアプリをインストールしてプランを選ぶだけ。キャリアへの連絡やQRコードの読み取りといった煩雑な手続きなしに、海外での通信環境を整えられます。

ライター
トリファ編集部(海外旅行の準備・現地情報担当)
海外旅行におけるベストシーズン、持ち物、現地で気をつけることなど、海外旅行の準備と現地情報を初心者にもわかりやすくまとめています。内容は必要に応じてトリファの現地スタッフへのヒアリングを行い、現地の状況も踏まえて整理しています。あわせて季節・制度・営業時間など変わりやすい情報は、公的機関や交通機関・施設の一次情報を確認し、変更があれば記事へ反映します(記事内に最終更新日を明記)。