台湾は治安がよく観光しやすい人気の渡航先ですが、日本とは異なるルールや文化があるため、事前に注意点を把握しておくことが大切です。 本記事では台湾旅行時に注意すべき出発前の準備から現地の治安・交通などをまとめました。安全かつ快適に台湾旅行を楽しむために、旅行を計画する際に注意点をおさえていきましょう。
目次
台湾は日本から距離が近く人気の渡航先ですが、2025年時点で新たに強化されたルールや注意点があります。
事前に準備を怠ると、入国審査の遅延や高額な罰金、さらには健康リスクに直面する可能性があります。
安全で快適に旅行を楽しむためには、最新の情報を確認し、必要な登録や持ち物をきちんと整えておくことが大切です。
以下では、出発前にとくに意識しておきたい5つの注意点を解説します。
台湾は治安が比較的安定していますが、旅行するタイミングによっては自然災害や感染症の流行、社会運動などの影響を受ける場合があります。
外務省の「海外安全情報」では、最新の治安・衛生・災害情報を確認でき、旅行前にリスクを把握するのに役立ちます。
とくに台風シーズン(5〜11月)は気象警報が頻繁に発令されるため注意が必要です。
また、デモ活動や社会運動に遭遇するリスクもあるため、危険度レベルや現地の治安情報は必ずチェックしましょう。
在台北日本台湾交流協会や台湾の緊急連絡先(警察110・救急119)も事前に控えておくと安心です。
2025年10月から紙の入国カードは廃止され、台湾到着前72時間以内に「Taiwan Online Arrival Card(TWAC)」での登録が完全義務化されます。
Taiwan Online Arrival Cardは、台湾に入国する外国人旅行者が提出する電子入国カード(到着カード) のことです。
登録を怠ると、入国審査場で別途入力が必要になり、大幅な待ち時間が発生する可能性があります。
入力には以下が必要で、最大16名までまとめて登録可能です。
登録後はスクリーンショットを保存し、入国時に提示できるよう準備しましょう。
関連記事:すごい楽なトリファの香港・台湾で使うesimの実名認証のやり方
台湾はアフリカ豚熱や口蹄疫の侵入防止のため、肉製品の持ち込みを厳しく禁止しています。
違反すると3年以下の懲役または最大300万円の罰金が科される可能性があります。
対象の肉類は、以下の通りです。
区分 | 該当商品例 |
加工肉類 | ソーセージ、ハム、ベーコン、サラミ |
保存食品 | ビーフジャーキー、ポークジャーキー、ミートボール、肉鬆(肉でんぶ)入り菓子 |
即席食品 | 肉入りインスタントラーメン、肉餡入りレトルト食品 |
惣菜・調理済み食品 | 鶏の唐揚げ、肉まん、ミートパイ、機内食の肉料理の残り |
ペットフード | 肉や骨を含むドライフード・缶詰 |
その他 | 冷凍肉、生肉、骨付き肉 |
例外とされる缶詰やレトルト食品も判断が難しいため、持ち込まないことが安全です。
もし該当品を持参してしまった場合は、空港の廃棄ボックスに自主廃棄するか、赤色カウンターで正直に申告するようにしましょう。
台湾は医療水準が高い一方、外国人は医療費が全額自己負担となるため、海外旅行保険への加入が必須です。体調不良時にすぐ受診できるよう、日本語対応可能な病院を事前にリスト化しておきましょう。
保険会社の24時間サポート窓口を控え、パスポート番号や既往症・服薬情報をメモしておくと、緊急時に迅速な対応が可能になります。
台湾旅行中の情報収集や緊急連絡には、安定した通信環境が欠かせません。主な通信手段と特徴は、以下の通りです。
項目 | eSIM | SIMカード | ポケットWi-Fi |
対応端末 | eSIM対応スマホ | SIMフリー端末 | Wi-Fi接続できる全端末 |
通信速度 | 高速・安定(現地キャリア回線利用) | 高速・安定(現地キャリア回線利用) | 通信速度は安定だがバッテリーに依存する |
おすすめ利用者 | ・最新スマホを使う人 ・身軽に旅行したい人 | ・SIMフリー端末を利用する人 ・現地番号が必要な人 | ・家族・グループ旅行 ・複数の端末を利用する人 |
手軽なのはeSIMで、事前にインストールすれば台湾到着と同時に通信が可能です。短期旅行なら5日間で約800〜1,200円とコスパもよく、物理的な差し替えが不要で紛失リスクもありません。
古いスマートフォンやSIMロック端末を利用する場合は、空港で物理SIMカードを購入するのが無難です。
家族旅行や複数端末利用にはポケットWi-Fiが便利ですが、1日当たりの料金はやや高めです。
自分の滞在日数・人数・利用状況に合わせて最適な手段を出発前に決めておくことで、現地での不安を大幅に減らせるでしょう。
関連記事:台湾旅行はSIMカードがおすすめ?選び方や購入方法、注意点も解説
台湾はアジアの中でも治安がよいとされる地域ですが、観光客が多く集まる場所では軽犯罪や文化の違いによるトラブルが発生することがあります。
とくに注意すべきポイントは、以下の通りです。
安心して旅行を楽しむためには、現地の治安事情を理解し、基本的な防犯意識を持って行動しましょう。
士林夜市や西門町、台北駅やMRT車内など人が密集する場所では、外国人旅行者を狙ったスリや置き引きが発生しています。
財布を後ろポケットに入れる、荷物を無防備に置くといった行動は危険です。
貴重品は体の前で管理できるショルダーバッグやセキュリティポーチを利用し、持ち歩く現金は必要最低限にとどめましょう。
ホテルロビーやカフェで席取りのために荷物を置きっぱなしにする行為も避け、常に持ち物を視界に入れて管理することが防犯の基本です。
夜市は観光の目玉ですが、現金払いが基本でトラブルが発生しやすい場所です。
観光客向けに相場より高額な料金を請求されたり、お釣りをごまかされるケースもあります。出発前にメニューの相場を把握し、購入前に必ず値段を確認しましょう。
支払いは小額紙幣を中心に用意し、高額紙幣は避けるのが安全です。人混みの中ではスリ被害も増えるため、財布やスマホは体の前で管理し、リュックは背負わず前に抱えるなどの対策を徹底しましょう。
台湾は、民主主義国家で政治活動が行われています。総統府前や立法院周辺などではデモや抗議活動が行われることがありますが、旅行者が近づくと不必要なトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
政治に関連する場所での写真撮影やSNS投稿も誤解を招く可能性があるため避けるのが賢明です。
現地でデモ行進や集会を見かけた場合は興味本位で近寄らず、速やかにその場を離れるようにしましょう。
万が一のトラブルに備え、緊急連絡先をスマートフォンに登録しておきましょう。
在台北日本台湾交流協会も日本人旅行者の大切なサポート窓口です。
パスポート番号や宿泊先住所をあらかじめメモしておくと、連絡時にスムーズです。
緊急時に備えた準備を整えておけば、現地で予期せぬ事態が起きても冷静に対応できます。
台湾は日本と交通文化が異なるため、現地のルールを知らずに行動すると事故や高額罰金につながるリスクがあります。
安全で効率よく移動するために、以下の注意点を必ず押さえておきましょう。
台湾ではスクーターやバイクの利用率が高く、車道を縫うように走るため、歩行者にとって予測が難しい場合があります。
青信号で横断してもバイクが進入してくることがあり、観光客が事故に巻き込まれるケースも少なくありません。
道路を渡る際は必ず左右を確認し、運転手と目を合わせて停止を確認してから渡るのが安全です。夜間は、反射材付きの服や明るい道を選ぶことも安全確保につながります。
台北や高雄を走るMRT(地下鉄)では、改札内や車内での飲食が法律で厳しく禁止されています。
水やガム、飴なども対象で、違反すると1,500NT$〜7,500NT$(約7,000〜33,000円)の罰金が科されます。
外国人旅行者も例外なく処罰の対象となり、規制エリアは改札を通過した時点からはじまるため、飲食は駅に入る前に済ませましょう。
違反事例は監視カメラや乗客からの通報で発覚することもあるため、とくに子連れやグループ旅行では注意が必要です。
台湾旅行では交通パスを活用することで移動費を節約できますが、旅程に合ったものを選ぶことがおすすめです。
都市内の観光が中心なら台北MRTの「悠遊カード」や「一日乗車券」が便利です。
台北〜高雄など長距離移動が含まれる場合は台湾高速鉄道(THSR)の外国人専用パスが効率的な移動手段になります。
旅程に合わせてパスを比較検討し、事前に購入方法や使用条件を確認しておくと、スムーズで経済的な移動が可能です。
台湾では免税制度を上手に活用すれば節約につながりますが、条件を満たさないと還付を受けられません。
また、夜市や屋台では現金払いが主流で、両替や小額紙幣の準備も重要です。
ここでは旅行者がとくに注意すべき買い物時のポイントを整理します。
台湾の免税制度を利用するには、同一店舗で同日に2,000NT$以上の買い物が必要です。
対象となるのは「TRS(Tax Refund Store)」マークのある店舗で、百貨店や大型土産店が中心です。
還付率は購入額の約4%程度ですが、食品やサービス料は対象外となります。
すべての店舗が対応しているわけではないため、買い物前に必ずTRSマークの有無を確認しましょう。
免税手続きには、購入時にパスポートを提示して「免税申請書」を発行してもらう必要があります。
レシートと申請書は出国時の手続きで必須となるため、クリアファイルなどで整理して保管しておきましょう。
万一、記載内容に誤りがあると還付を受けられない場合もあるため、購入時にその場で確認して訂正を依頼することが大切です。
空港での免税手続きは、以下の2段階に分かれます。
現金(台湾ドル)またはクレジットカード返金を選択できます。購入品を荷物に詰め込む前に、すぐ提示できるよう準備しておくと手続きがスムーズです。
台湾の夜市や屋台、個人経営の店では現金払いが基本で、高額紙幣は嫌がられることがあります。
とくに1,000NT$札は断られるケースがあるため、100NT$や50NT$などの小額紙幣を多めに用意しておくのがおすすめです。
事前に空港やコンビニで小さな買い物をして崩しておくと、現地でスムーズに現金払いに対応できます。
両替レートは「日本の銀行<台湾の空港<台湾の現地銀行」の順に有利になるのが一般的です。
旅行前に生活費分を少額両替しておき、到着時には空港で必要分を、まとまった額が必要なら現地銀行で両替するのが効率的です。
ATM利用も便利ですが、手数料を事前に確認しましょう。必要以上の両替は避け、段階的に分けて行うのが安心です。
台湾は親日的で旅行しやすい国ですが、日本とは異なる生活習慣やマナーが存在します。
とくに、以下は見逃しやすい注意点です。
現地の文化を理解し、マナーを守ることで安心かつ快適に旅行を楽しめます。
台湾では多くの公共トイレや飲食店で、使用済みのトイレットペーパーを便器に流せません。
配管が細く詰まりやすいため、紙は便器横に設置されたゴミ箱に捨てるのが一般的です。
施設によっては「紙は流さないでください」など多言語の注意書きが掲示されています。
近年はホテルや新しい商業施設で水に溶ける紙を流せる場合もありますが、判断が難しいときはゴミ箱に捨てるのが安全です。
衛生面が気になる人は、携帯用アルコールやウェットティッシュを持参するのがよいでしょう。
台湾では、法律により喫煙ルールが厳格化されています。
ホテル客室や飲食店、駅やバス停、学校や病院周辺など、屋内外問わず広範囲が禁煙エリアとなっています。
違反すると2,000NT$〜10,000NT$の罰金が科されるため、旅行者も十分注意が必要です。
電子タバコや加熱式タバコは全面禁止で、持ち込みや使用が発覚するとさらに重い罰則が課されます。
喫煙をする場合は「吸菸區」と表示のある指定エリアを必ず利用しましょう。ホテルや商業施設の喫煙所、コンビニ前の灰皿が主な喫煙場所です。
台湾は子どもに優しい国として知られていますが、家族旅行ならではの準備や配慮が欠かせません。
下記を事前に確認しておくことで、子連れ旅行を安心して楽しめます。
台北や高雄のMRTはベビーカー対応が進んでおり、多くの駅にエレベーターがあります。ただし、古い駅では階段しかない場合もあるため、事前の確認が必要です。
観光地の九份や平溪、淡水老街などは階段や石畳が多く、ベビーカーでの移動が難しい場所もあります。抱っこ紐との併用や、移動ルートを工夫するのが安心です。
混雑時間帯のMRT利用は避け、エレベーターの位置を事前に把握しておくと移動がスムーズになるでしょう。
台湾の飲食店では子ども専用メニューが少なく、大人用を取り分ける形が一般的です。
また、アレルギー表示は日本ほど整備されていないため、特定の食材を避けたい場合は中国語表記を用意しておくと安心でしょう。
例としては以下の通りです。
基本表現をカードにして持参すると伝わりやすくなります。
安全性を重視する場合は百貨店やホテル内のレストランを利用するのが無難です。
台湾の都市部では医療レベルが高く、日本人も受診可能ですが、外国人は全額自己負担となります。
小児科受診は初診料で1,000〜3,000NT$程度(5,000円〜15,000円程度)が目安です。
事前に日本語や英語対応が可能な病院をリスト化し、滞在先から近い場所を確認しておくと安心です。常備薬や解熱剤を持参するのもよいでしょう。
台湾は子育て支援が進んでおり、駅や百貨店、空港には授乳室やおむつ交換台が整備されています。
台北駅、桃園空港、信義区の大型商業施設などでは快適に利用できますが、九份や夜市など伝統的な観光地では設備が限られています。
外出前に授乳室検索アプリや観光局の情報をチェックし、設備の整った場所を休憩ポイントに組み込むのがおすすめです。
授乳ケープや予備のおむつを持参すれば、設備が見つからない場面でも安心です。
台湾旅行では、必要な持ち物ややってはいけないこと、通信手段の選び方など、誰もが気になる疑問もあるでしょう。
最新のルールや現地事情を踏まえ、事前に確認しておくことが安全で快適な旅行の第一歩です。
ここでは、以下の疑問をQ&A方式でまとめました。
2025年からホテルの使い捨てアメニティ提供が制限され、歯ブラシやカミソリ、シャンプーなどは自分で持参する必要があります。
また、虫よけスプレーや常備薬、解熱剤など健康面の備えも必須です。
入国にはパスポートの残存期間6ヶ月以上が必要で、事前にオンライン入国カード(TWAC)の登録も欠かせません。
台湾へビザなしで入国する場合、パスポートの残存有効期間は「滞在予定日数以上」であることが必要になります。予期せぬ滞在延長などに備え、有効期間に3ヶ月以上の余裕があると安心です。
夜市や屋台では小額紙幣が便利なので、100NT$や50NT$を多めに準備しましょう。
モバイルバッテリーは100Wh以下のものを選び、海外旅行保険証や緊急連絡先の控えも忘れないようにしてください。
関連記事:海外出張の持ち物リスト!役立つ物やパッキング術も公開
台湾旅行でとくに注意すべき行為は5つあります。
上記は旅行者も例外なく罰則の対象となり、「知らなかった」では済まされません。
台湾でのルールや守ることはもちろん、信号の横断や政治活動への安易な参加などを避け、安全に配慮しながら旅行を楽しみましょう。
個人旅行や短期滞在なら、到着と同時に利用できるeSIMが便利です。物理SIMカードの入れ替えが不要で扱いやすく、価格も5日間で800〜1,200円程度と割安です。
家族旅行や複数端末を同時に使う場合は、ポケットWi-Fiをレンタルするのもお得になります。
用途や人数に応じて、eSIMを基本にしつつ、バックアップとしてWi-Fiや物理SIMカードを組み合わせるのがよいでしょう。
関連記事:海外旅行で使うならSIMカードとeSIMどっちがいい?メリット・デメリットから設定方法まで解説
台湾での通信手段には、「トリファ(trifa)」が安心です。
アプリから簡単に購入でき、到着前に設定すれば空港での行列を避けてすぐに通信を開始できます。
料金も3日〜15日間の短期滞在に対応しており、使い勝手とコストのバランスがよい点が魅力です。
24時間365日の日本語サポートも用意されており、台湾旅行中に困ったときでも迷わずにお問い合わせいただけます。
台湾旅行での情報収集やマップ検索などで日本と同じように通信手段を確保したい方は、ぜひトリファ(trifa)をご検討してみてください。
ライター
トリファ編集部
海外旅行の際に知っておくと良い情報や、通信に関する疑問点を解消できる情報を提供させていただきます。皆様の海外渡航がより良いものになるための手助けとなれればと思います。